鬼嫁

鬼嫁

「鬼嫁(おによめ)」とは、残酷で無慈悲な嫁をののしっていう言葉です。また、夫が妻のことをおどけていう場合にも使われます。
夫にとって好ましくない妻を指す言葉には「悪妻(あくさい)」もあります。


北条政子

北条政子は、鎌倉幕府初代将軍・源頼朝の正妻であり、日本三大悪女の一人としても知られています。彼女が「鬼嫁」としての特徴を持つ理由は、主にその強烈な性格と行動にあります。以下に、北条政子の鬼嫁としての特徴をまとめます。
1. 強い嫉妬心行動力
  • 北条政子は非常に気が強く、嫉妬深い性格であったと言われています
  • 特に有名なエピソードとして、頼朝が妾である亀の前に通っていることを知った際、彼女は感情を抑えきれず、亀の前の家を襲撃して破壊させました
  • この行動は、単なる感情的なものだけではなく、自分の地位や家族を守るための決断でもあったとされていますが、その派手なやり方から「鬼嫁」と呼ばれるようになりました
2. 夫への影響力
  • 北条政子は夫・頼朝に対しても強い影響力を持っていました
  • 例えば、静御前が鎌倉に捕らえられた際、頼朝が激怒して彼女を処罰しようとしたところ、政子がそれをたしなめて静御前の命を救ったという逸話があります
  • このように、政子は夫をコントロールする場面も多く見られ、「鬼嫁」としての存在感を発揮していました
3. 尼将軍としての権力掌握
  • 頼朝の死後、政子は「尼将軍」として幕府内で実質的な権力を握りました
  • 息子たちが次々と暗殺された後も、彼女は北条家を中心とした支配体制を維持し続けました
  • このように、単なる家庭内での「鬼嫁」ではなく、政治的にも強大な力を持つ女性として歴史に名を残しています
4. 家族や一族への厳しさ
  • 北条政子は、自分や家族、一族に対する裏切りには非常に厳しい態度を取ることでも知られています
  • 例えば、娘婿である比企能員一族を討伐するなど、自分や一族に危害が及ぶ場合には容赦ない行動を取る姿勢も「鬼嫁」の一環とされています

北条政子の「鬼嫁」としての特徴は、気性の激しさや嫉妬深さだけでなく、その行動力と権力掌握能力にもあります。彼女は家庭内だけでなく政治的にも強い影響力を持ち、そのため「鬼嫁」として歴史に名を残すことになりました。

作品例

恐山アンナ『シャーマンキング』

恐山アンナは『シャーマンキング』において「鬼嫁」としての特徴を持つキャラクターです。
以下に彼女が「鬼嫁」と呼ばれる理由を説明します。
1. 厳しい性格と態度
  • アンナは、主人公・麻倉葉の許嫁であり、彼をシャーマンキングにするために非常に厳しい特訓を課します
  • この「地獄の特訓」は、葉が持つユルい性格を矯正するためであり、彼女の厳しさが際立つ要素です
  • 彼女は気性が荒く、周囲の人々にも容赦なく厳しい態度を取ることが多く、時には暴力的な行動も見せます
  • このような厳しさや強い態度から「鬼嫁」と称されることがあります
2. 葉への愛情
  • ただし、アンナの厳しさは葉への深い愛情から来ています
  • 彼女は葉がシャーマンキングになることを信じており、そのために必要な支援や指導を惜しみません
  • 彼女の行動は、表面的には冷たく見えることもありますが、根底には葉への一途な愛があるため「鬼嫁」でありながらも愛情深いキャラクターです
3. 鬼嫁としての象徴
  • アンナは「鬼嫁」としてのイメージが強調される一方で、その厳しさと強さは物語全体において重要な役割を果たしています
  • 彼女は葉の信念や覚悟を具現化した存在とも言われており、物語の中でブレない強固なキャラクターとして描かれています

恐山アンナは、「鬼嫁」としての特徴を持ちながらも、その厳しさは愛情と信念に基づいています。彼女の強さと厳しさが物語を支える重要な要素となっており、単なる「鬼嫁」以上に深みのあるキャラクターです。
アスナ『ソードアート・オンライン』

『ソードアート・オンライン』のアスナ(結城明日奈)は、ファンの間で「鬼嫁」としての一面があると冗談交じりに語られることがありますが、彼女を典型的な「鬼嫁」と呼ぶのは正確ではありません。
以下に、アスナが「鬼嫁」として見られる要素と、それに対する実際の性格や行動について説明します。
1. 鬼嫁と呼ばれる理由
  • アスナは非常に強い意志を持ち、戦闘やゲーム攻略においては「攻略の鬼」と呼ばれるほど情熱的です
  • そのため、キリトに対しても厳しく接する場面があり、時には怒りを見せることもあります。
  • ファンからは「抜刀妻」「剣業主婦」「バーサクヒーラー」などのあだ名が付けられており、これらは彼女の強さや厳しさをユーモラスに表現したものです
  • 特に、キリトがふざけたり無防備な行動を取ると、アスナが怒って制裁を加えるシーンがあるため「鬼嫁」として見られることがあります
2. 実際の性格
  • ただし、アスナは単なる厳しい妻ではなく、非常に献身的愛情深い人物です
  • キリトとの関係では、お互いを支え合うパートナーとして描かれており、理不尽な暴力を振るうような「鬼嫁」的な行動はほとんど見られません
  • 彼女はキリトや他のサブヒロインたちとも良好な関係を築く器の大きさを持ち、嫉妬深く攻撃的な行動を取ることは少ないです
3. 結論
  • アスナは一部のファンから「鬼嫁」と冗談で呼ばれることがありますが、それは彼女の強さや厳しさを誇張した表現です
  • 実際には、彼女は愛情深く思いやりのある人物であり「鬼嫁」というよりも、強く頼れるパートナーとして描かれています

真宮寺さくら『サクラ大戦』シリーズ

真宮寺さくらは、『サクラ大戦』シリーズのメインヒロインであり、ファンの間ではしばしば「鬼嫁」として冗談交じりに言及されることがありますが、彼女を典型的な「鬼嫁」と定義するのは少し異なります。以下に、彼女が「鬼嫁」として見られる理由と実際の性格について説明します。
1. 鬼嫁と呼ばれる理由
  • 真宮寺さくらは、一途で嫉妬深い一面を持っています
  • 特に、主人公である大神一郎に対して他の女性キャラクターが接近すると、彼女は激しく嫉妬し「鬼嫁モード」に入ることがあります
  • このようなシーンがゲーム内でも描かれており、ファンから「鬼嫁」と呼ばれることがあります
  • さくらは感情表現が豊かで、特に恋愛面では純情であるため、大神に対して独占欲を示すことが多く、その結果として「鬼嫁」的なイメージが形成されています
2. 実際の性格
  • さくらは基本的には明るく素直で正義感が強いキャラクターです
  • 剣術の腕前も優れており、北辰一刀流免許皆伝という高い実力を持っています
  • 彼女は戦闘でも頼れる存在であり、仲間たちからも信頼されています
  • その一方で、少しおっちょこちょいな面もあり、舞台では失敗することもあります
  • また、雷が苦手という弱点もあり、完全無欠な人物ではなく、人間味あふれるキャラクターです
3. 結論
  • 真宮寺さくらは、一途な愛情や嫉妬心から「鬼嫁」として冗談交じりに呼ばれることがありますが、それは彼女の愛情深さや純粋さから来るものです
  • 実際には、厳しいだけでなく優しさや勇敢さを持ち合わせたキャラクターであり「鬼嫁」という言葉はファンの愛情表現の一部と言えるでしょう

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最終更新:2025年01月16日 23:42