ブラジリアン柔術
ブラジリアン柔術(BJJ)は、主に寝技やグラウンドでの戦いを中心とした格闘技で、相手を制圧するために
関節技や
絞め技を駆使することが特徴です。
日本の
柔術や
柔道を基礎に、ブラジルで発展した格闘技であり、特に小柄な人が大柄な相手に対しても勝利できるよう、レバレッジ(てこの原理)やタイミングを重視した技術が多く含まれています。
ブラジリアン柔術の特徴
ブラジリアン柔術は、小柄な人でも大柄な相手を制圧できるよう工夫された実践的かつ効果的な格闘技です。
護身術としても優れており、多くの人々が年齢や性別を問わず学ぶことができます。また、競技としても世界中で人気を集めており、その影響力は現代の総合格闘技にも大きく貢献しています。
- 1. 寝技主体の戦闘スタイル
- ブラジリアン柔術では、相手を地面に倒し、グラウンドポジションで優位に立つことが重要です
- そこから関節技や絞め技を使って相手を降参(タップアウト)させることを目指します
- 2. 関節技・絞め技の使用
- BJJは打撃技(パンチやキック)ではなく、相手の関節を極めたり、首を絞めたりすることで制圧します
- これにより、力の強弱にかかわらず戦える点が特徴です
- 3. 護身術としての側面
- ブラジリアン柔術は護身術としても有効です
- 特に、立ち姿勢からの不意打ちやグラウンドでの防御など、実践的なシナリオにも対応しています
- 4. 競技としての発展
- BJJは競技化されており、世界中でトーナメントが開催されています
- 試合ではポイント制が導入されており、ポジション取りや関節技・絞め技によるタップアウトが勝敗を決定します
歴史
ブラジリアン柔術は、20世紀初頭に日本からブラジルへ伝わった柔道や柔術が基礎となっています。特に日本の柔道家である前田光世がブラジルで教えたことがきっかけとなり、その弟子であるカーロス・グレイシーと弟のエリオ・グレイシーによって発展しました。彼らは体格差や力の差を克服するために独自の改良を加え、「グレイシー柔術」として体系化しました。
この流れが後に「ブラジリアン柔術」として確立されました。
主な流派と団体
- グレイシー一族
- ブラジリアン柔術の創始者として有名な一族。彼らは「バーリトゥード」(何でもあり)という過酷な試合形式でもその強さを証明しました
- 国際ブラジリアン柔術連盟(IBJJF)
- 2002年に設立され、世界中で公式大会を開催しています
ルール
- 試合は基本的に着衣(道着)で行われますが、「ノーギ」という道着なしの形式も存在します
- ポイント制で行われ、優位なポジションやタップアウトによる勝利が目指されます
現代格闘技との関係
BJJは総合格闘技(MMA)の基礎的なスキルとしても広く採用されています。特に1990年代初頭にUFC(アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ)が登場したことで、その実践的な強さが世界的に認知されました。
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最終更新:2024年11月13日 10:46