Inhumans vs. X-MEN (AvsX)【インヒューマンズvs.X-MEN】

(ストーリー。マーベル

出版:2016年12月〜2017年3月
メインシリーズ"IVX”は#0+#1〜#6

概要

"Inhumans vs. X-MEN"はマーベルコミックスのクロスオーバーイベントのタイトル。
タイトル通りインヒューマンズX-MENの対立を描く。
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サノスビルダーズの同時襲来を描く"Infinity"を経て地球でテリジェン・ボム*1が爆発。テリジェン・ミストが雲となって地球に拡散し始めた。
本来はインヒューマンズの遺伝子を持つ者に本来の姿と能力を発現させるのがテリジェン・ミストの役割であり、これにより世界中に拡散していたインヒューマンズが次々と覚醒*2。("Infinity")
しかしテリジェン・ミストが地球の大気と結びつくことでミュータントには致死性の猛毒となっていることが判明した。事態を察知したサイクロップスはインヒューマンズとの全面戦争を宣言し、テリジェン・ミストの雲の一つを無効化することに成功したが、直後ブラック・ボルトに戦を挑み敗北、死亡した*3。("Death of X")

未だ残るテリジェン・ミストが拡大していく中、インヒューマンズと共同で対処法を模索するビーストだったが、他のミュータント・コミュニティが下した決断は?

登場キャラクター

ビースト:インヒューマンズの女王メデューサの元で科学の力を使いテリジェン・ミストの脅威に対処する方法を模索する。
エマ・フロスト:サイクロップスの恋人。彼の死への復讐に燃え、インヒューマンズへの攻撃を主張する。
ストーム:"Extraordinary X-Men"ではリンボー界に学園ごと避難させ、テリジェン・ミストから避難するミュータントの疎開地X-へイブンを設置。校長兼X-MENのリーダーとなっている。
マグニートー:ストームとは別の観点で脅威に対抗するためX-MENを結成。
ヤング・ビースト:過去から連れてこられたX-MENのまとめ役。リーダーはサイクロップスなのだが、チームの柱となっている。

メデューサ:インヒューマンズの女王。平和的解決を模索するが、その陰で戦闘にも備えている。
ブラック・ボルト:インヒューマンズの王

ほか

関連タイトル

コアタイトル "IVX" #0~6

#0
開戦までの8ヶ月。ニュー・アティランでインヒューマンズとともにテリジェン・クラウドの対処法を研究するビーストと開戦への準備を着々と進めるエマ・フロストを描く。

#1
ビーストの研究が頓挫。各X-MENやミュータント・コミニュティーのリーダーたちが一堂に会し、インヒューマンズとテリジェン・クラウドへの対処を話し合う。
投票の結果、開戦に決定。最後まで反対し続けたビーストは気絶させられてしまう。
いよいよX-MENが戦いを仕掛け、カーナクをヤング・ジーン・グレイが精神世界に閉じ込め、ファントメックスロック・ジョーを眠らせ、マグニートーがインヒューマンズの母船に潜入し破壊。ブラック・ボルトはエマ・フロストとダズラーが捉えてしまう。そしてついにミュータントたちの総攻撃が始まる。

#2
ついに全面戦争の火蓋が切って落とされた。マジックは強力なインヒューマンズの主要メンバーたちを次々とリンボーにテレポートさせ、置き去りにしていく。そんな中、メデューサの特命を帯びたインフェルノイソは包囲網を突破し、門型のインヒューマンエルドラクの能力でテレポートするが、そこにはローガンが待ち構えていた。

#3
インフェルノがローガンを繋ぎ止めている間にイソがフォージが開発したテリジェン・クラウドを吸収し固形化する機械を破壊してしまう。
一方、リンボーに囚われたニューマンズたちはカマラ・カーンに連絡をつけ、地球生まれの新たなインヒューマン「ヌーヒューマン」たちを集結させる。
カーナクはジーン・グレイの幻影を脱するが、そこはファントメックスの生まれ故郷「ザ・ワールド」だった。

#4
メデューサらインヒューマンズがリンボーの牢獄を脱出。学園を焼き払うが、そこへコロッサスが立ちはだかる。
一方、ヌーヒューマンズのモザイクは精神寄生能力を使ってマグニートーの精神に侵入。さらにヤング・サイクロップスに乗り移り、ブラックバードを操縦して戻る。しかしその途上でモザイクはテリジェン・クラウドがミュータントの存続に関わるほど危険な存在であることを知り、仲間に伝える。彼らは一体どちらが正しいのかわからなくなり、途方に暮れるのだった。

#5
メデューサらはついにブラック・ボルトを発見。その牢獄の番をしていたハボックは、メデューサの説得に応じてあっさりとブラック・ボルトを引き渡してしまう。
カルナクはワールドを脱出。
フォージは「テリジェン・イーター」の設計図を地面に書いてみせるが、それを見たムーン・ガールが小型化したものを考案。これを製作するように動きはじめる。
ヤング・サイクロップスはヌーヒューマンズを連れて次にテリジェン・クラウドが襲うであろうアイスランドへ。そこにはX-MENの本隊が待ち受けていて、大乱戦となるのだった。

#6
最終決戦のような状況の中、フォージとムーンガールが設計したテリジェン・イーターが完成。そのスイッチはメデューサに委ねられ、彼女は機械を起動させた。その結果、全てのテリジェン・クラウドは中和され、消滅した。
一方、ヤング・サイクロップスの発言によりサイクロップスがブラック・ボルトに殺されたことがエマ・フロストの偽装だったことが判明。
X-MENはエマを攻撃するが彼女は逃亡。身を隠した。
メデューサは退位を決意。インヒューマンズ初の選挙により後継者を選ぶこととなった。


タイ・イン

"All-New X-Men vol.2" #17–18
#17
X-MEN全体の決定を受け、過去から来たオリジナル・X-MENたちのチームもインヒューマンズへの総攻撃に参加することに。しかしヤング・アイスマンはインヒューマンズの青年とデートを重ねる間柄になっているため思い悩む。

#18
精神に寄生する能力を持つインヒューマン「モザイク」に取り憑かれたヤング・サイクロップス。モザイクは前に寄生した相手の記憶のかけらを運んでしまう性質があるため、サイクロップスはマグニートーの記憶を見てしまう。そして現代のサイクロップスがインヒューマンズに宣戦布告する前にM-ポックスで死亡していたこと、その後の行動はエマ・フロストのテレパシーによる幻影だったことを知る。

#17
X-ヘイブンの避難民アリシャとその妹マヤのストーリー。M-ポックスを発症し重症のマヤは憧れのスーパーヒーローのストームに会いたいと願う。しかし当のストームはテリジェン・ミストの対処やインヒューマンズとの交渉で忙しく…
#18
フォージのストーリー。発明という能力は重宝がられるが、他の戦闘に役立つ能力者よりも冷遇されていると感じているフォージ。しかも元恋人のストームには冷たくされた上に、折り合いのよくないウルヴァリン(未来から来たオールドマン・ローガン)と2人でのミッションに派遣されてしまう。
#19
マジックのストーリー。インドの避難民で凶悪な異次元生物に寄生されたサプナを殺してしまったマジック。しかしサプナの精神はマジックのソウルソードの中に取り込まれていた。インヒューマンズとの全面戦争の真っ只中でサプナはマジックの精神をソウルソードの中に引き込んでしまい…

"Uncanny Inhumans #18–20
"Uncanny X-Men vol. 4" #16–18

#17
X-MENがリンボー界に送り込んでいたのは強力なインヒューマンズたちだったが、中にはそうでない者も含まれていた。そういった自分を守る力を持たない者たちはリンボー界のデーモンたちに殺されてしまう。セイバートゥースレイチェル・サマーズは彼らを救出すべくリンボー界を捜索していたのだが、ここにはMもいて、彼女は兄のエンプレートの能力に取り憑かれ飢えに苛まれていた。Mが取り残されたインヒューマンを襲い飢えを満たそうとするとき、セイバートゥースの選択は…



結末(ネタバレあり)

テリジェン・イーターによりテリジェン・クラウドが完成。危機はさった。
ブラック・ボルトによるサイクロップスの死がエマ・フロストの偽装だったことが判明。エマは逃亡、身を隠した。
メデューサは退位を決意。インヒューマンズ初の選挙により後継者を選ぶこととなった。












最終更新:2024年06月03日 07:15

*1 爆弾はマキシマス・ザ・マッドの策略として建造されたが、実はブラック・ボルトはそれを知りながらインヒューマンズの存続と拡大のためにあえて利用した

*2 このプロセスをテリジェネシスという。地球で覚醒したインヒューマンをヌーヒューマン(Nuhuman)と呼び、ミズ・マーベルことカマラ・カーンはその1人

*3 ブラック・ボルトの攻撃で死亡したかのように見えたが、それらはエマ・フロストのテレパシー能力による偽装であり、本当はテリジェン・ミストの毒性に気づいた時点で死亡していた