スーパー戦隊超百科シリーズ(1990年代/混載)

ここでは、1990年代に発売されたもののうち、混載路線を取り上げます。
※『新訂増補 全戦隊スーパー超百科』は2001年刊行ですが、大元の1999年版と合わせて取り上げる関係で、ここに記載します。

ジャンル スーパー戦隊シリーズ(混載)
出版社 講談社
シリーズレーベル テレビマガジンデラックス 超百科シリーズ
通巻No. 各巻リストを参照
サイズ A4変形
超百科シリーズ
スーパー戦隊超百科シリーズ
混載 1990年代
2000年代以降
作品別 1990年代
2000年代
2010年代以降


概要

テレマガの看板シリーズの1つであるスーパー戦隊シリーズは、シリーズ開始当初、基本的に講談社に掲載権のあった『バトルフィーバーJ(以下、BFJ)』以降の作品をスーパー戦隊として扱う傾向があったためか、90年代刊行の超百科はほとんどBFJからのカウントである。
しかし、1993年には講談社未掲載だった石ノ森戦隊2作品を含めて『超世紀全戦隊』の名称が一時的に採用され、それと合わせるように石ノ森戦隊も同格の扱いとなった。
約半年後の『スーパー戦隊ロボ超百科』は、巨大ロボを扱う関係で、BFJ以降へと再度戻ったが、そこから5年の歳月を経た『全戦隊スーパー超百科』以降は再び石ノ森戦隊もカウントされている*1
以下、90年代発売のタイトルを列挙する。
No. 書名 発売時期 備考
5 全スーパー戦隊超百科 1990/11 BFJ~ファイブマンまでの混載
29 スーパー戦隊必殺わざ超百科 1992/12 BFJ~ジュウレンまでの必殺技を紹介
37 超世紀全戦隊超百科 1993/9 ゴレン~ダイレンまでの混載
47 スーパー戦隊ロボ超百科 1994/4 BFJ~カクレまでの歴代ロボを紹介
93 全戦隊スーパー超百科 1999/9 ゴレン~55Vまでの混載
119 新訂増補 全戦隊スーパー超百科 2001/10 タイム&ガオの記事を加えた上記の増補版

各巻の概要


『全スーパー戦隊超百科』

東映ヒーローおよび戦隊シリーズを取り上げた記念すべき最初の超百科。
当時、初代スーパー戦隊であったBFJから、当時放送中のファイブマンまでの12戦隊を、新→旧の順番で紹介した一冊
ファイブマンはマックスマグマ登場までの情報を掲載している。
当時は作品数がそれほど多くない12作品だったこともあり、戦隊側の戦力はもちろんのこと、各種敵組織についても、かなり大きい扱いで取り上げられている。
メインメンバーに限らず、マスクマンのX1マスクや、サポートキャラもしっかりスチール付きで紹介されている。
なお、この時期の戦隊関連は基本的に新→旧の順番で紹介されており、この流れは『スーパー戦隊ロボ超百科』まで続くことになる。
ちなみに、本書以前の超百科はすべてウルトラ関連だったため、90年発売の超百科で東映ヒーロー作品が取り上げられたのは本書のみである。

『スーパー戦隊必殺わざ超百科』

BFJ~ジュウレンジャーまでの14戦隊の必殺技を、ヒーロー&ロボの両方とも取り上げたもので、ジュウレンはレギュラー初の6人目の追加戦士であるドラゴンレンジャーの死亡後の情報まで網羅されている*2
基本的に4P扱いでの紹介だが、当時の近作であるジュウレン~ファイブマンの6作品は3P扱いとなる。
ヒーロー側は個人名表記なしだが、変身前のスチールも掲載されており、途中交代した面々についても掲載されている*3
また、各幹部の個人名表記こそないが、敵組織側のスチールもしっかり掲載されている。
そのためか、93年4月発売の『スーパー戦士必殺わざ超百科』には、当時スーパー戦隊にカウントされなかった石ノ森戦隊2作品(ゴレンジャー&JAKQ)以外の戦隊は一切紹介されていない。

『超世紀全戦隊超百科』

スーパー戦隊シリーズが、石ノ森戦隊も加えて『超世紀全戦隊*4』として再定義された際に、改めてゴレンジャー~ダイレンジャーまでの17戦隊を扱ったもの。
最新のダイレンは牙大王登場までの情報を紹介しており、ダイレン~フラッシュマンまでは4P扱いだが、チェンジマン以前はすべて2P扱いで取り上げられている。
戦隊メンバーの紹介に関しては、変身後のチームのスチールに加え、素顔の戦士の集合スチールも掲載されており、個別の戦士の紹介でそれぞれの変身者の名前が表記されている*5
ファイブマンとターボの間には「戦士を助けるなかまたち(原文まま)」と称した番外戦士(ただし、変身体を持たない顔出しのキャラも含む)、フラッシュマンとチェンジマンの間には「悪の強力戦士」と称したライバル戦士の紹介コーナーが設けられており、前者はネオジェットマン、鳥人ダンを含む裏次元戦士の面々、X1マスクに加えて、クジャク、ヤミマル&キリカ、イガム*6、レー=バラキ、ユイ=イブキ長官といったマニアックなセレクトが特徴。
なお、あの黒崎輝氏演じるバイオマンのゲストキャラの山守正太は前者だが、彼が変身させられたマグネ戦士は後者に分類されており*7、別キャラのような扱いになってしまっている。
また、巻末にはデンジマンとサンバルカンの8戦士の特訓および、キレンジャー&ダイヤジャック&バトルケニア&デンジレッドを相手に特訓するイーグルのサンバルカン時期の特写2枚*8や、スーパー戦隊15作目の記念特写であるバトルジャパンとリュウレンジャーのツーショット、そしてターボ#1のBFJ~ターボの11戦隊大集合を「超世紀全戦隊 正義のもうとっくん(原文まま)」として紹介している。

『スーパー戦隊ロボ超百科』

BFJのバトルフィーバーロボから、カクレンジャーの無敵将軍までの歴代戦隊ロボおよび巨大戦士*9を、合体前のメカやコアロボの状態も含めて、完全紹介したもの。
各ロボの比較ランキングや、代表的なライバルロボについても取り上げられている。
なお、新→旧の紹介順で歴代シリーズをさかのぼるごとに紹介している超百科は、本書が最後となり、以降は原則、旧→新での紹介となる。
また、同時に、BFJから起算されている歴代戦隊関連の超百科も本書が最後となり、以降はゴレンからの起算となる*10

『全戦隊スーパー超百科』

前書以来、実に5年ぶりにして、完全新規でゴレン~55Vまでの歴代23戦隊について取り上げたもの。
発売時点では、まだ石ノ森戦隊2作がスーパー戦隊シリーズのカウントに正式に含まれていなかったため、その関係からか『全戦隊スーパー超百科』の書名である。
ゴレン~ジェットマンまでは2P、ジュウレン~55Vまでは3Pで紹介されており、素顔の戦隊メンバーに加えて、代表的なサポートキャラのスチールについても、ごく一部ではあるが、可能な限り掲載されている。
なお、本書ではゴレンは『ひみつ戦隊ゴレンジャー』として表記されており、下記の増補版でもそのままであった。
本書に限らず、2000年頃までのテレマガ本誌の記事および、関連書籍では、「ひみつ」部分をひらがな表記する場合が多く、同作を取り上げる際はこのような表記がしばしば見られた*11
本書以降、各戦隊の掲載順が旧→新の年代順へと変更された。

『新訂増補 全戦隊スーパー超百科』

シリーズ25作目を記念して、55Vの記述が最終版に変更され、新しくタイム&ガオの記述を追加したもの。
新規追加のタイム&ガオはどちらも4P扱いで取り上げられている。
東映ヒーロー作品としては初めて、増補版が発売された超百科である*12
最終更新:2025年09月03日 19:03

*1 当然ながら、正式に石ノ森戦隊がシリーズに組み込まれた2000年代以降も、この流れが続いている。

*2 ただし、アームド・ティラノレンジャーの記述はなし。

*3 ただし、名前表記は個人名ではなく、変身後の名前であり、例としてバイオマンの初代イエローフォーのミカは「初代イエロー」として記載されている。

*4 この名称を使用していたのは、講談社以外は徳間書店、ケイブンシャ、バンダイなどが該当する。

*5 男性キャラはチェンジマンまでは名字、名字が存在しないフラッシュマン以降は名字ありの面々含めて、すべて名前呼びでの表記。女性キャラはすべて名前呼びでの表記。

*6 女性であることを明かしてからの髪下ろし仕様の画像を掲載。

*7 解説文では正太が変身したことは一切触れられていない。

*8 講談社関連の各出版物で多用され、同書の裏表紙にも掲載されたアカレンジャー~イーグルまでの5大レッド特写と同時期に撮影。

*9 ジュウレンジャー以降の巨大戦士は、ロボではなく、正式には巨大無機生命体という設定である。

*10 ただし、1998年末に発売された『スーパーヒーロー100超百科』では、当時の最新作となるギンガマンまで、BFJ以降の作品のみが紹介されている。

*11 ただし、先述の『超世紀全戦隊超百科』をはじめ、一部では「秘密」を漢字表記するものもあったため、統一されなかった。

*12 東映ヒーローのもう一方の雄である仮面ライダーシリーズの超百科が増補されたのは、約20年後の『オール仮面ライダー&全怪人超百科』まで待たれることになった。