天空シリーズ(ドラゴンクエスト)

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天空シリーズ(ドラゴンクエスト) - (2017/10/20 (金) 22:56:31) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/06/27(月) 23:05:48
更新日:2024/02/04 Sun 20:54:21
所要時間:約 3 分で読めます




旧エニックス、現スクウェア・エニックスから発売している国民的RPGシリーズ、ドラゴンクエストの総称。
またの名を天空三部作。

ロト三部作()で人気を確実なものとしたドラゴンクエストシリーズが、さらに決定的な人気を獲得することとなったシリーズといえるだろう。


★主な特徴

・AI戦闘実施
Ⅳで初登場となったAI戦闘。
これはCPUに状況に応じて味方キャラクターの操作を判断してもらうという当時としては非常に斬新なシステム。
種類もいくつかあり、とにかく押し切る時は「ガンガンいこうぜ」、
守りを重視するならば「いのちだいじに」、MPを極力温存してボスに備えるなら「じゅもんつかうな」……等々。
AI戦闘はこれ以降定番化した。

・天空城
天空シリーズには共通して存在している場所がある……それが天空城。
Ⅵでは「ゼニスの城」または「クラウド城」となっているが、天空城と構造はほぼ同じなので天空城といってもいいだろう(因みにゼニスは英語で天空を意味する)
いずれの作品でも物語後半に訪れ、そして主人公達が数多の真実を知ってゆくことになる。

  • ストーリーとキャラ
ロトシリーズでは基本的に冒頭の時点から勇者である主人公がスタート地点の王から魔王討伐を依頼されて旅立つという、
RPGの王道中の王道とでも言うべきスタイルが共通となっているが、
それに比較して天空シリーズではそれぞれの作品における主人公の旅立ちの理由や旅の目的が多種多様であり、
ストーリー性により深みが増していったことによってシリーズに更なる魅力を与えたと言っていいだろう。
また、主人公以外のキャラにも多くの個性付けがされはじめたのも特徴の一つと言える。

  • 不幸な主人公たち
天空シリーズの主人公たちはどいつもこいつもロクな目に遭っていないことで有名だったりもする。


  • 人知れない山奥の村で平和に暮らしていたかと思いきや、魔物の襲撃によって村は壊滅し住人たちも皆殺しに。
  • しかも特に仲良くしていた幼馴染の少女シンシアは、勇者である自分を庇う形でその命を散らした。
  • しかも裏設定では実の父親を殺害したのは何と味方の筈のマスタードラゴン(リメイク以降では部下の天空人に変更)
  • 諸悪の根源を倒し仲間たちがそれぞれの生活に戻っていく中、自分は1人寂しく滅んだ村へと帰っていく……

  • 母の顔も知らぬまま父に連れられ旅をしていたら、ラインハットでのゴタゴタに巻き込まれた末に父を目の前で嬲り殺しにされる。
  • しかもそのまま自分も連れ去られ、10年もの間奴隷として扱き使われ多感な少年期を棒に振る。
  • ようやく奴隷生活から解放されるも育った村であるサンタローズは壊滅、カボチの村では誤解からとんでもなく冷たい扱い。
  • 妻を迎えて自身の出自が分かり、子供も生まれて漸く運が向いてきたと思った矢先、妻が誘拐される。
  • 敵の本拠地に乗り込んで妻を救出できたと思ったら敵によって石化させられ妻と離れ離れになった挙げ句にまたも8年も時間が無情に流れていく。
  • 立派に成長した子供たちに救出され妻とも再会し、諸悪の根源のいる魔界へ乗り込み遂に母と再会したかと思いきや、またも目の前で死別。

  • 自分の生まれ育った故郷と思っていた場所は、実は現実ではなく夢の世界。
  • 現実の自分は魔王の策略で魂と分離していた上に、肉体の方が勝手に動き回っていた。
  • 長い間肉体と魂が分離していたために、再融合の際にはそのどちらでもないある種歪な存在となってしまう。
  • 狭間の世界に潜む大魔王を倒すも、その影響によって馴染み深い夢の世界の故郷と妹同然の存在であるターニアと別れることに。
  • で、現実世界の同じ村の住人からは自身が王族であることを理由に余所余所しい態度を取られてしまう。
  • しかも仲間の一人であるバーバラが現実世界で肉体を得ていなかったことにより、最後の最後でまたしても悲しい別れとなってしまう。


……とまあ、箇条書きにするだけでもこれでもかというくらいの不幸ぶりの数々である。
ドラクエ3の勇者の時点で父親に目の前で死なれた挙げ句に元の自分の世界への通路が閉じてしまうなど、結構な目に遭っている気がするが、
天空シリーズの主人公たちはそれ以上であろう。

だが、その不幸具合に目が行きがちではあるが、
ドラクエ5は何だかんだ最後は国民たちに熱烈な歓迎で迎えられ、妻と子供たちと共に平和を祝うハッピーエンドであるし、
ドラクエ6も実の両親であるレイドック王と王妃や現実世界のターニアは健在、バーバラを除いた仲間たちとの交流も続いているし、そのバーバラとも連絡手段が皆無なわけではない。
救われない感の強いドラクエ4にしたって最後の最後でシンシアとは再会できたし、仲間たちも駆けつけてきてくれている。

ただ不幸なだけでは終わらない、どの作品の主人公も最後は一定の希望が持てる終わりとなっているのも間違いは無いのである。


★発売作品

ドラゴンクエストⅣ 導かれし者たち
1990年発売、FC最後のドラゴンクエスト。
2001年にPSでリメイク、2007年にDSでリメイク。
上記の通り初のAI戦闘実施。

そしてクリフトは伝説となる……。

ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁
1992年発売、SFC最初のドラゴンクエスト。
2004年にはPS2でリメイク(しかもフルオーケストラ)
2008年には新しい嫁を追加してDSでリメイク。
オリジナルはV以降唯一300万本の売り上げを達成できなかった作品だがリメイクは最も売れた分類。

ドラゴンクエストシリーズの中では、初めての取り組みがとても多い(主人公が勇者ではない・魔物達を仲間にする・子どもから大人へ成長する……等々)
それが功を奏して最高傑作と呼ぶ者も多い。

ドラゴンクエストⅥ 幻の大地
1995年SFCで発売。
2010年には15年の歳月を経てDSでリメイク。
天空の物語の知られざる伝説が明らかになる。

Ⅲ以来となる転職システム採用。
やりこみ要素としては十分だが「戦闘でのキャラの個性が薄くなってしまう」というマイナスな意見もあり、賛否両論。
リメイクはさらに意見が割れている。


★時系列
このシリーズはⅥ→Ⅳ→Ⅴと物語が繋がっている。
地形は作品ごとに大きく変わってしまっているが、名残があるところがいくつかあったりする。

例えば……、

  • 天馬の塔(Ⅵ)→天空への塔(Ⅳ)→天空への塔[荒廃](Ⅴ)

などはその代表だろう。

いずれも内部構造は共通しており、ⅣとⅤにいたっては世界地図上でほぼ同位置に立地している。

★余談
一部では、天空シリーズの世界はDQ3の上の世界の遥か未来の姿であるという説もあるが、公式が何も言っていないため詳細は不明。





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