ゼルダの伝説 風のタクト

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ゼルダの伝説 風のタクト - (2019/03/18 (月) 13:03:30) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/11/23(水) 22:19:21
更新日:2023/10/06 Fri 18:49:35
所要時間:約 5 分で読めます






大海原を吹きぬける、風がはこんだ物語



2002年12月23日に任天堂より発売されたGCゼルダの一作目。


時のオカリナ』とはうって変わり、アニメーションのような映像が印象的な作品。
猫目リンク(トゥーンリンク)が初登場した作品でもある。



〇あらすじ


むかしむかし
ハイラルという豊かな王国がありました
ですが悪の大魔王が現れ、王国は滅びようとしていました


しかし…




緑の衣を纏った勇者が現れ、大魔王に立ち向かいました
勇者は六人の賢者と共に遂に大魔王を封印しました


勇者はその後、どこかへと旅立って行きました…




ですが…
大魔王は封印を破り、再び王国に現れたのです


その後、王国がどうなったかは分かりません…


とおいとおいむかしの話です



大海原に浮かぶ島のひとつ「プロロ島」に祖母と妹アリルと暮らす少年、リンク。
リンクが幾度目かの誕生日を迎えたその日、突然巨大な怪鳥が現れ、アリルをさらってしまった。
リンクはテトラたち海賊一味の力を借りて、怪鳥と妹の行方を追うことに。

彼はまだ知らない。このことが、風と共に進む物語の始まりだとは…



〇主な登場人物


この物語の主人公であるプロロ島に住む少年。例の如く利き腕は左。
好奇心旺盛なのか気になる物には視線を向ける。
今作の緑の衣は最初から着ているわけではなく、伝説の勇者と同い年とされる12歳の男の子の成長を願うプロロ島の風習として渡される。
嫌な顔をしながら着ているところを見ると、リンク的には少しダサいのかもしれない。
ちなみに私服はエビのマークのついたベルトがかわいい。二周目以降では私服のまま冒険ができる。
妹を助ける旅が、ひょんなことから世界の命運を握ることになる。

  • アリル CV:松本さち
リンクの妹。序盤、とがった耳が原因で怪鳥に攫われてしまう。
中盤で無事に助け出せるが、その後のストーリーにはあまり関わらない。

  • テトラ CV:橘ひかり
若くして海賊団の頭を務める少女。
勝ち気で豪快な姉御肌で、死んだ母の跡を継ぎ、愉快な荒くれ者どもを従えている。三十路過ぎではない。
手下たちからは「アネキ」と呼ばれ慕われている。

(show=その正体は…(ネタバレ注意)){
実はその正体はハイラル王家の子孫「ゼルダ姫」。
もっとも本人はその事実をハイラル王に言われるまで全く知らなかった。
当初こそは唐突に自分の正体と使命を告げられ、多少の戸惑いを隠せなかったものの、生来の勝ち気な性格もあってすぐに本調子を取り戻している。
シリーズ初の『姉御肌』なゼルダ姫。
}

  • 赤獅子の王
CV:丸山詠二
リンクが出逢った世にも珍しい「喋る船」。今作におけるサポートキャラを務める。
豊富な知識を持ち、リンクに進むべき道を示してくれる他、活動範囲外の地上でもお守りを通じてアドバイスをくれる。
爆弾を何発当てられようが平気な頑丈ぶりも併せ持つタフで渋いナイスガイ。

(show=その正体は…(ネタバレ注意)){
その正体は、ハイラル国最後の国王である「ダフネス・ノハイセン・ハイラル」その人。
新たなる勇者を探す途中でリンクと出会い、彼を導いていく。
}

  • おばあちゃん
リンクとアリルの祖母。アリルが行方不明になったことで元気を失ってしまう。
孫思いの優しいおばあちゃんで、元気を取り戻したあとはリンクのために特製スープを作ってくれる。

  • 青ジイ
プロロ島の知恵袋である老人。若いころは剣士を目指していたが断念し、勉学の道へと進んだ。
見た目も性格も真面目かつ神経質な頭でっかちなため、真逆な性格である赤シャチとは折り合いが悪い。

  • 赤シャチ
青ジイの弟で剣術の心得がある漁師。こちらも剣士を志していたが、怪我で断念した。
兄と違い、豪快かつおおざっぱな性格の為、青ジイからは苦言を呈されている。
老いてなお鍛錬は怠っておらず、自らの技術と夢をリンクに託す。

  • オドリー
プロロ島を担当するリト族のポストマン。
義理堅い性格で仲間からの信頼も厚い。
行く先々でリンクに協力してくれる。

空の精霊ヴァルー様の付き人を務めるリト族少女。光も反射できる万能ハープが特技。
少し気弱なところがあるが、ヒッキーなコモリを気に掛ける健気な一面も。コモリ爆発して灰になれ。
中盤では大地の賢者として目覚め、リンクと共に大地の神殿を攻略していく。フロアマスターにわざと捕まえさせて擬似触手プレイさせた人、怒らないから手を挙げなさい。
任天堂スタッフの間でも人気が高く、彼女だけ「メドリちゃん」とちゃん付けで呼ばれていたそうである。

  • マコレ
コログ族の子供で、儀式の楽器演奏を担当している。バイオリンが得意なのだが、体が小さいのでチェロに見えなくもない。
心優しい純真無垢な性格で、歩くときにコロコロ音がするのがかわいい。
中盤では風の賢者として目覚め、リンクと共に風の神殿を攻略していく。
作中では名言されていないが恐らく♂。

まさかの再登場を果たした緑のおじさん。
タウラ島にて怪しいという至極真っ当な理由で投獄されていた。
助けるとチンクルシーバー(HD版はチンクルボトル)とチンクル島までのマップもどきをくれる。
今作では「金にがめつい」部分が強調され、その後の地図鑑定で高額な代金にイラつくプレーヤーが多数出たとか。

今作デビューのおかっぱ商人。
いくつかの島の近くで商船型のショップを経営している。
なぜか仮面を被っている時もあり、本人もテリーであることを否定するが案の定バレバレである。

  • 魚男
各島の近くを回遊している人面魚。
エサを与えると地図を書き込んだり、海の情報をくれたりする。
赤獅子の王に「借りは返したぜ」と発言しているが、詳しい経緯は明かされない。

  • 大妖精
お馴染み、リンクに様々な力を授けてくれる妖精たち。
今作では複数本の腕を持つ出で立ちだが、言うほどグロくはない。

  • 妖精界の女王
見た目は小さな子供だが、一番偉い妖精の女王。
不遜な性格でリンクを『子供』と呼び捨てる。
曰く、リンクは『好みなタイプ』らしい。

  • フーチン
青いカエルのような姿をした風の神様。
人間に絶望し、海に飛び出していったライチンの行方を気にしている。

  • ライチン
赤いカエルのような姿をした風の神様。フーチンの弟にあたる。
自らの石碑が壊されたことに怒り、大海原の上を竜巻に乗りながら暴走している。
弓矢を当てると何故か笑うため、ドM疑惑がかけられている。

  • ヴァルー様
空の精霊。
竜の島の山頂に居座っている赤い巨大な竜。
彼の鱗を貰うことでリト族は翼が生え、空を飛べるようになる。
リンクが初めて竜の島を訪れた際は、ある理由から暴走していた。

大地の精霊。
森の島に鎮座する巨大な木であり、森の守り神。
ハイリア語だけでなく人間の言葉も話すことができる。
大地に根付いているため動くことが出来ず、敵に寄生されてしまう。
その正体は、時のオカリナのデクの樹の子供。

  • ジャブー様
水の精霊。
巨大なナマズとアンコウを足したような姿をしている。
かつては魚の島に住んでいたが、敵の襲撃により別の場所へ避難している。














本作のラスボス
『時のオカリナ』で封印されるも、長年の時を経て甦った。
長い年月が経ったせいか、前作の野心さは鳴りを潜めており、どこか哀愁を感じさせる。
最終決戦前後の彼の独白は必見。



〇アイテム


振ることで風を操ることが出来る不思議な指揮棒。
元々はどこかの国の王の持ち物だったらしい。

かつて時の勇者が振るったとされる伝説の『退魔の剣』。
入手当初は、長い年月が経ったためか退魔の力が失われている。

力・知恵・勇気の三種類に分かれており、三つ手にした者の願いを叶える聖三角形。
この内、力のトライフォースをガノンが、知恵のトライフォースはテトラとハイラル王が半分ずつ所持していた。
勇気のトライフォースは8つの欠片となっており、後半では復元するために大海原を駆け回ることとなる。


〇作品の評価


序盤からやたら難易度の高い魔獣島。武器ないのに敵の根城に単身放り込まれるなんて無茶な…それを乗り越えても後半はタライとホース、もといトライフォースを集めるイベント(ストーリー上必須)があるが、広い海上をひたすら移動して集めて回るという非常に作業感の強いものである事から多くの人がこの辺りで挫折してしまう。
そのためか、人によって賛否が激しい。
特にトライフォースイベントに関しては青沼氏もHD版発表の際に自ら問題点として触れていた程である。


だが、トゥーンレンダリングを活かしたイラストタッチのグラフィックとストーリーはかなりクオリティが高いので一見の価値あり。途中で諦めそうになっても、是非最後まで遊んでみて欲しい。



〇やり込み要素


  • ニテン堂
写し映の箱(カメラ)で撮影した人物・魔物をフィギュアにしてくれる。

が、これがかなりしんどい

一度に保存出来るのは僅か3枚。なので何回も同じ所を行き来するなんてザラ。
更にストーリーを進めると消える人物もいれば、ジークロックなど一度しか戦えない敵もおり、場合によっては周回プレイでようやくコンプリートということも…ムジュラのサブイベント同様かなり鬼畜な難易度。



〇余談


  • 開発段階でお蔵入りになった二つのダンジョンがあるらしい。時間が足りなかったという話だが……。後半のトライフォース集めがだるい仕様になっているのはこのため?

  • 初期設定では、アリルは海の賢者、オドリーも何かの賢者になる予定だったらしい。説明書やサントラの表紙はそれの名残かもしれない。

また、オープニングをよく解釈すると分かるが、風のタクトは時のオカリナの大人時代の世界から続いている世界。
対してトワプリ等は子供時代(ムジュラの仮面)の後の世界。



〇続編


初のDSゼルダ 「ゼルダの伝説 夢幻の砂時計」が本作の続編にあたる。
そのため夢幻のリンクと本作のリンクは同一人物である。

大地の汽笛」のは恐らくよく似た他人。
大地の汽笛は本作から約100年後の世界であり、登場人物は本作のキャラクターの子孫と思われる。
ただしとある登場人物が継続して登場している。



〇HD版


2013年9月23日にHD版がWiiUソフトとして発売された。
画質の向上の他、原典での問題点は軒並み解消されている。(特に上記のタライとホースとニテン堂はとっつきやすくなった)
高難易度の辛口モードも搭載されたのでGC版クリア済のプレイヤーはこちらもやってみよう。




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