ルナモード(ウルトラマンコスモス)

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ルナモード(ウルトラマンコスモス) - (2014/12/27 (土) 10:16:00) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/09/10(月) 03:09:21
更新日:2024/04/05 Fri 18:43:01
所要時間:約 5 分で読めます





愛ってなんなんだ?

正義ってなんなんだ?
で勝つだけじゃ



何かが足りない



※以下、一部ネタバレあり

☆概要
相手を倒さず事件を解決する、その斬新さから異彩を放つウルトラ戦士、慈愛の巨人ウルトラマンコスモス

ルナモードはある意味、そんなコスモスを象徴するモードである。



☆特徴
コスモスの基本形態であり、暴れる怪獣を大人しくさせるための姿。
名前の通り月をイメージしており、ウルトラマンの「慈愛」「優しさ」を体現している。
ECLIPSEの歌詞的には「青い夜」のイメージも入っているのかもしれない。

ボディーカラーはで、主役ウルトラマンの基本形態としては、2012年時点で唯一の青色である。
一方、頭部デザインはむしろ光の国シリーズのウルトラマンのようにトサカのみのシンプルなもので、
「削減の発想」で切れ込みやモールドのあるデザインを採用した平成ウルトラマンの中ではむしろ珍しい。
(コロナモード以降は対照的に削っている)

「シュアッ(↑)!」「ウ(↓)アッ(↑)!」等と勢いのある掛け声を、爽やかな高いボイスで言うのも特徴(主にTV本編のみ)。

怪獣を傷つけないために、押す、受け流す、避ける、たまに投げる、と極力こちらからはダメージを与えないように戦うのが戦闘スタイル。
敵と対峙する際も、拳を握らず平手を向けて構える。

また、コロナモードにも言える事だが何故か荒ぶる鷹のポーズをする。あと、たまに高速移動する。
そして街を修復する。やりたい放題できるのがコスモスの魅力。

カオスヘッダーとの戦いが激化していくにつれ、コロナモードやエクリプスモードで戦わざるを得なくなり、徐々に影が薄くなっていった。
しかし最終話、一度分離していたムサシが『真の勇者』となって再びコスモスと合体、変身したその姿は光り輝くルナモードだった。

この形態は公式で『ミラクルナモード』と呼称されている。 


☆技
使う技も、「怪獣から悪い部分を取り除く」「大人しくさせる」等々、攻撃技でないものが多い。

◎フルムーンレクト
ルナモードの技の代表格で、『ウルトラマンサーガ』でも使用。
怪獣の怒りを鎮める興奮抑制光線。キラキラをゆっくりと放つ。
心を持たない相手には効かない。

◎ルナエキストラクト
代表格その2。怪獣に取りついたカオスヘッダーを切り離す浄化光線。
ポーズがほとんどフルムーンレクトと同じだが、こっちの方が光「線」っぽい。
カオスが進化したせいで効かなくなった。

◎ルナファイナル
最終回でカオスダークネスを洗n……もとい、心に訴えかけて浄化した技。
泥沼の戦いに終止符を打ったのはルナモードだった。

◎ルナストラック
数少ない攻撃技。本編では青白い光弾を放ち、『サーガ』では青白い光線を照射した。
ロボット相手や、敵の攻撃を相殺するために使う。あまり敵に当たらない。

◎バリア技
ムーンライトバリア、リバースパイク、リバースパイクバリア等、ルナモードはバリアが豊富。
単なる壁だったり、前進させたりと使い分ける。

◎マストアーム・プロテクター、マストフック・プロテクター
他のウルトラマンにはあまり見られない防御技。手足からウルトラ念力を放ちながら敵の攻撃を弾く。

◎エクリプスパンチ
なぜかルナモードなのに、エクリプスの名を持つ謎の技。
幻の右フックと呼ばれるパンチ技……らしい。

◎フルムーンフラッシャー
『サーガ』で披露した技。ハイパーゼットン・ギガントにダメージを与えたが、実は邪気を祓うための浄化技。
相手が邪悪すぎたのだ。

◎ムーンライトスマッシュ
同じく『サーガ』で初披露。エクリプスモードのコズミューム光線みたいな構えで放つ必殺技。
もう一度言う、ルナモードの必殺技である。

ゼロダイナの必殺技と共に撃ったが、相手がハイパーゼットン・イマーゴだったばかりに……


他多数。多彩な技を持つウルトラマンと言えばウルトラマンエースだが、コスモスはルナモードの時点でかなりの数の技を持つ。
ミサイルを止めたり、イラストを実体化させたり、怪獣にエネルギーを与えたり、夢の中に入ったり、
受けたストレスエネルギーを送り返したり、猫だましだったり。

戦闘目的でない分、バラエティー豊かな技が設定されたのかもしれない。
ザランガ回のようなギャグ回がもっとあっても良かったかもしれない。



☆ルナモードの戦闘力

よく、『サーガ』にてハイパーゼットン相手にルナモードで挑むのは無謀とする声が上がる。
実際、それで勝てるかはおいておいてもエクリプスモードやコロナモードで立ち向かった方がスペック的には正解だろうし、
何よりルナモードで戦うイメージが無いせいだろう。

ちなみに映画の初期案~制作途中まではカオスヘッダーが連れ去られ、それを救う為にルナモードのままで戦い、
奮闘空しくカオスヘッダーが死んでしまう流れだったとの事だが……

『何でTVで綺麗に終わったカオスヘッダーを殺す必要あったのか?』
『カオスヘッダーを救うなら尚更エクリプスが都合良いのでは?』(時間制限云々は抜きにして)
『優しさだけがコスモスじゃない、悪を倒すコスモスだってコスモスだ』という尤もな意見も多数で、これは肯定・否定どちらの意見も正しいと言える。


しかし、映画『FIRST CONTACT』のバルタン星人戦を始めとした幾つかの戦いでは、ルナモードのままかなり善戦している上、
(バルタン星人があまり強くないという前提でも、捕獲ネットで敵の光線を相殺したり、
 エネルギーがほとんど残っていない状態で展開したバリアでエクリプスですら防げなかったカオスダークネスの光球を防ぐなど)

今回、新たに攻撃光線が披露されたことからも、ルナモードは戦闘を行うウルトラマンとしてそれなり程度の戦闘力は持っていると言える。ただし、戦闘目的ではない事、直接ルナモードで悪の敵とドンパチやっていたシーンはほぼ皆無なので充分と言えるかは、これまた微妙。あくまでも推測である
コスモスを初見の人でなく、当時からのファンならば悪(ハイパーゼットン、バット星人)に毅然と立ち向かうコスモスの姿も見たかったはずであろう。
逆にコスモスはルナ→コロナになると全身が変わる為に初見の人達は混乱するのでは?という意見もある。これも頷けるのではあるが、変わりまくりな平成ライダーや競演物だと色が被って見分けがつかない戦隊等があっても子供達は普通についていってるため、あまり気にならないんじゃ…?という意見もあり、これもまた頷ける。
結局着地点が見つからず、この議論は未だに終わらない。


ルナモード単体は非力ではあるが非力さをカバーする豊富な特殊能力を備えており、それこそコスモスならでは、それもルナモードならではの技が沢山ある中、サーガ劇中では怪獣を鎮める事しかしておらずルナモード特有の強バリアを張る等の演出も無く(使用したのはリバースパイクバリアのみ)、
戦闘力で目立った要素が無かったのがいろいろ言われてしまった原因なのかもしれない。

ゼットンギガントでの敗北の原因がゼットンのクローではなく、落ちてきた岩が原因に見えるのも理由の一つか?

(まぁ、その場合上述の一時的に助けられたが、ゼットンギガントの攻撃でカオスヘッダーが死んでしまう流れならば
一瞬でも怒りに支配されてしまったコスモスが一瞬の隙をつかれて敗北するという道もありえたかもしれないが。)


まぁ、いろいろ言ってきたが、結局言いたいことは

ルナモードは『戦えない』モードではなく、(基本的に)『戦わない』モードである。

ということである。

ルナモードは一応戦えるし弱くはないが強くもないと思われるのだが、ファンとしてはやはりサービス面以外の意味でも変身してほしかったとは思う。



☆関連
ミラクルナモード
最終回で一瞬登場した、金色のルナモード。
一応、設定的にはこの一瞬だけがミラクルナモードということになっており、すぐにこっちに戻った。

ルナミラクルゼロ
ルナモードと、ウルトラマンダイナのミラクルタイプの力でウルトラマンゼロがチェンジした姿。
ミラクルの超能力の方が目立つが、取り込まれた怪獣の魂を解放、死んだ怪獣を蘇生、とルナモードを思わせる活躍も見せる。



☆余談
ゲーム『ウルトラマン Fighting Evolution3』にて、コスモスはプレイヤーキャラとして登場。
ルナからエクリプス、さらにそこからフューチャーにチェンジする。コロナ「!?」

で、肝心のルナモードだが自分からは攻撃出来ない。
というかつかみかかることやガードすら不可能で、出来ることは移動のみの仕様。

相手の攻撃が当たる瞬間相手がコマンドしたのと同じボタンを押すことで攻撃を捌き、
それを繰り返すとフルムーンレクトを発動する、というはっきり言って扱いづらいキャラ。

原作通りと言えば通りだが、上手く出来ないと一方的にフルボッコにされる

…のだが、このゲームは仕様上体力を0にするだけでは勝てず、ふらふらゲージを溜めた上でふっとばし攻撃を当てて必殺技を発動しなければならないため、
わざとボコられて体力を0にする(ふらふらゲージが常時MAXに)→相手のふっとばし攻撃を○ボタンで捌く
のパターンでこちらの体力が0になるとふっとばし攻撃しかしなくなるCPU相手には確実に勝てたりする。

なお、根気強く相手の攻撃を捌き続けていって相手のふらふらゲージをMAXにすると、
いきなりコスモスが相手を殴り飛ばしてフルムーンレクトを照射。そのまま勝利となる。

……何故一度殴るかって?そりゃ流石のコスモスも攻められっぱなしじゃストレスが溜ま……じゃなくてシステム上の都合である。
ちなみにこの一撃はカウンターのようなタイミングで放たれるので、ガードなどは(おそらく)不可。拳が飛んできたら諦めてコスモスと和解しよう。

お互いがルナモードで戦った場合は千年戦争とでもいうべき、終わらない戦いが待っている。
……素直にとっととモードチェンジしたほうが精神的にいいかもしれない。



ちなみに、次回作の『Fighting Evolution Rebirth』では自発的に攻撃できるが、その威力は極小……という仕様に変更された。
まあ対戦ゲームなので、この変更は妥当と言えるだろう。

ただ、フルムーンレクトがとんでもない汎用性を持つ技に変更。
怪獣からカオスヘッダーを切り離す。改造された怪獣も元に戻す。カオスロイドやタイラントは消えるという万能っぷりを見せる。
ルナエキストラクトと混同されるのは仕方ないとして、後者2つは撃ったコスモスも困惑するであろう謎の効能である。

今作のフルムーンレクトは一体……



追記・修正は限りない慈愛の心でお願いします。


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