Newニンテンドー3DS

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Newニンテンドー3DS - (2016/08/30 (火) 15:01:31) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2016/03/11 (金) 22:24:32
更新日:2022/07/24 Sun 20:38:31
所要時間:約 7 分で読めます







きせかえて、遊ぶ、持ち歩く




Newニンテンドー3DSとは、任天堂が発売した携帯型ゲーム機。


【解説】



任天堂が発売した、ニンテンドー3DS(以下旧3DSと記載)の上位機種。

前世代のDSシリーズで例えると『ニンテンドーDSに対するニンテンドーDSi』みたいな立ち位置のハード。
2014年8月29日の『NINTENDO 3DS Direct 2014.8.29』で発表され、2014年10月11日に発売。
本体の値段設定は16,000円(税別)となっている。

いわゆるマイナーチェンジに属するハードだが、性能向上・様々な新機能などの追加要素が特徴。
もはや本来の3DSとは別ハードとなっているレベルで変わっていると言っても過言では無い。
実際、Newニンテンドー3DSのみで起動する専用パッケージソフトも登場しているほど。

発売から間もなくして、旧3DSとそれほど変わらない値段設定や魅力的な新要素もあってかある程度の普及に成功。
現在の週間ハード販売台数を見れば分かる通り、旧3DSから主流の座が移行してきているのが分かる。
今後のNewニンテンドー3DSの発展にも期待していきたい。

「Newニンテンドー3DS LL」も同時発売されている(解説は後述)。


【Newニンテンドー3DSにおける新要素・変更点】



本体外観/新ボタン


基本的な見た目に旧3DSとの変更点は無い。
音調節バーが3D調節バーのお向かい、つまり上に移動した。

しかし、大きな変更点としてNew3DSの本体カラーは以前のDSiを思わせるようなカラー・触り心地になった。
旧3DSの艶のあるメタリックで高級感溢れる色合いではないため、ここは多少賛否が分かれる。
もっとも、色に不満があるのならそれを変更することもできる。詳しくは後述。

カードスロットは上部中央から本体左下側に移動。
タッチペンホルダーや電源ボタンも本体下側に移動された。
それに従い充電ケーブルを挿すところが上部中央に移動している。

電源ボタンは位置的に床や膝で誤作動しそうな気もするが、ちゃんと誤作動しないように固くなっている。
タッチペンホルダーもソフト周辺では無くなったので、誤ってソフトに触れる可能性も減少。

タッチペンは前世代のDSシリーズと同じく、単純なプラスチックの棒と化した。
3DSのタッチペンは伸縮機能を持っていたので、ここに関しては明確に劣化してしまった。

ABXYボタンの配置に変更は無いが、ボタンの配色が特徴的で、
任天堂黄金期を支えた名機・スーパーファミコンのコントローラーのボタンカラーを意識した色になっている。
これまでの携帯機のボタン配色は本体カラーと統一されていたので、そういう面でも珍しい。

HOMEボタンは単純な物理ボタンへと変更された。
旧3DSではHOMEボタンが結構強い力でないと押せない仕様だったので、地味に大きい改善要素

そして、New3DSでは新たに、Cスティック・ZRボタン・ZLボタンが追加された。
ZRボタン・ZLボタンはそれぞれ従来のL・Rボタンの横に、CスティックはABXYボタンの左上部に小さく配置された。
Cスティックの名称は、あのニンテンドーゲームキューブのCスティックから流用されている。

これらのボタンのおかげで、3DSのソフトがより操作しやすいように強化されている。
特筆すべきは事実上の右スティックに値するCスティック。
何しろ、あの発想力溢れる任天堂スタッフが「どうしてもっと早く思いつかなかったんだろう」と零すほどのもの。
(本来の3DSはスペース的に右スライドパッドを採用できなかった中、New開発中に思いついたのがCスティック)

Cスティックはラバー状であり、ほぼボタン状で基本的なスティックと感触も異なる。
しかし、大きさの割には微妙な力の感度でもちゃんと感知し、繊細な操作が可能。

ただし、一部のユーザーからは『固い』『小さいので自分の指のサイズでは微妙』という声もある。
特に恩恵を受けるはずだったモンハンプレイヤーの中には、旧3DSで右スライドパッドの役割を果たしていた
拡張スライドパッドの方が指に馴染み、結局旧3DSに戻ってしまう人も一定数見受けられた。

以上のボタンが追加されたことにより、
旧3DSではオプションとして発売している拡張スライドパッドと同等の入力機能が標準で搭載された。
全体的なレイアウトもWiiUゲームパッドとどことなく似ている。

ちなみに、本体画面サイズも旧3DSから1,2倍ほど大きくなり、多少見やすくなった。


本体外装の着せ替え


外装のカバーを専用のプレートで着せ替えすることができる。

別売りの着せ替えプレートは1000~3000円程度で様々な種類が販売されている。
人気キャラが刻印された物や、他とは質感が異なる物などバリエーションも豊富。

気分転換や用意されている本体カラーに好きな物が無かったときは大変有用。
地味に本体破損の時にも有効で、汚れた時に取り換えたり予備のカバーを用意できたりもする。

実は、本体のプレート変更による着せ替えはNew3DSが初めてではない。

あの歴史の闇に葬られたゲームボーイミクロも、プレート着せ替えの展開を予定していた。
しかし、ミクロ本体の売上不振やDSの爆発的普及速度によってその展開は脆くも崩れ去る。
結局、ミクロのフェイスプレート変更機能自体は所持者ですら知っている人は多くない。

つまり、New3DSの着せ替えはゲームボーイミクロのリベンジマッチの可能性がある。
『ファミコン3Dシステム→バーチャルボーイ→GCの立体視専用回路→3DS』と、
過去に普及しなかった3D立体視に定期的に再挑戦してきた任天堂のことだしね。

実は「社長が訊く」で、3DSLLの加飾にゲームボーイミクロのフェイスプレートと同じ技術が使用されていることが明かされている。


本体性能/機能


こちらは従来の3DSより大幅な性能向上が行われた。

まず、CPUの性能が3倍以上の劇的パワーアップ。
データの処理速度が爆発的に高速化され、もはや旧3DSとは別ハードというレベル。

CPUの高速化というパワーアップが目に見える例としてはこんな部分にある。

例えば、3DSメニュー画面のアイコン表示に一定時間もたつくタイムラグも減少している。
ニンテンドーeショップでのデータダウンロードも高速化に成功。
New発売以降のソフトはロード時間や起動時間が減少し、ゲーム生活が快適に。
3DSからMiiverseを起動させる際も、全くストレスにならない。
旧3DSはMiiverseの搭載を想定していなかったためか、起動するとストレスを感じるレベルで動作が遅かった。

また、3DSでは表現できなかったグラフィックなども表現可能になった。
New専用のソフトとして移植された『ゼノブレイド』を見る限り、Wiiレベルのソフトが動かせるようになっている点は大きい。
元々の3DS自体もPS2のソフトが移植されており、据置第六世代レベルの見た目を再現できるレベルではあるのだが。
(ちなみに、ゼノブレイド自体はWii版よりもグラフィックが軽く劣化している)

その他の新機能としては、画面の明るさの自動調整を可能としている。

周りの環境に合わせて、画面の明るさを勝手に調整してくれる。
目への負担軽減や消費電力の節約など、携帯機特有の悩みの改善に地味に貢献している。
勝手に画面調整されたくない際には、機能をOFFにも出来る。

また、無線LANによってmicroSDカードを取り出すことなくデータを移動させる新機能も標準搭載。
少量のデータなどの移動に面倒な手間をかける必要が無くなった。
ただし、Class2程度の速度しか出ないので過度な期待は禁物。

また、カメラ機能も強化され、暗いところでもある程度撮影が可能となった。


3Dブレ防止


これまでの3DSの立体視には少なからず問題があった。

正面から見ないと立体映像がぶれて、顔を本体に真正面に向ける必要があった。
また、3DSはジャイロセンサーを搭載していたが、これを利用するソフトは多かった。
しかし、肝心のジャイロセンサーと立体視は相性が悪く、両者を両立して楽しめないという問題もあった。
そういった、見えづらい、他の機能と併用しづらいという理由から、せっかくの立体視機能が利用されていないという事態が起きていた。

その事態を重く見た任天堂は、Newでは立体視の機能を強化しブレの防止に成功。

本体の内側カメラとジャイロセンサーで顔の位置や向きを認識することで、ブレを防止している。
元々ジャイロセンサーの性能は高いからか、顔の認識度は相当正確。
本体を左右に振っても、顔を傾けても立体映像が楽しめる。

これによって、常時立体視でゲームを楽しむことが非常に容易となった。


NFCリーダー内臓


本体にSuicaやamiiboを近づけることで、それらのチップデータの読み取りに対応。

これにより、3DSでもamiiboに対応したソフトやそれに伴う展開も行われた。
WiiUでは既に実装済みだが、NewでもSuicaなど交通系電子マネーでの決済が可能となっている。

任天堂携帯機では初搭載だが、任天堂ハードではWiiUに続いた形での採用。
元々、任天堂がWiiUにNFCリーダー対応を行ったのは、NFCリーダーの活路を見出していたからである。
WiiUでの搭載で携帯機にも採用する手ごたえを感じていたのだろう。

旧3DSではNFCリーダーの周辺機器を別売りで購入してamiiboに対応させる形をとっており、諸費用的な面ではNewがお得。


記録媒体の変更


旧3DSでの記録媒体はSDカードとなっていたが、New3DSではmicroSDカードに変更。

SD及びSDHCに対応し、SDXCは非対応(ただし原因はexFAT)。
New3DSでは一度裏側のバッテリーカバーを外して取り付ける必要があり、ここは旧3DSよりかなり面倒。
前述しているが、少量のデータは無線LANによる転送が行えるので、それを有効に活用しよう。
さすがにClass10のカードとなると無線では厳しい部分があるが。

なお、購入時に内蔵されているで内蔵されているmicroSDの容量は4GB。


インターネットブラウザーの変更


New3DSのブラウザは、旧3DSのブラウザーから機能が改善された。

旧3DSでもネット閲覧は可能だったが、重くて快適ではなかった。
ちょっと重いサイトを見るだけで読み込みに失敗する、ほとんどおまけに近いレベルである。
動画を再生する機能なんてものは当然なかった。

しかし、Newのインターネットブラウザーは軽い動作で快適にネットの閲覧が可能。
動画再生も可能とし、専用ソフトを用いずともYouTubeを3DSで観ることができる。

ところが、最初からフィルタリング機能が有効になっているという変更が行われた。
これを解除するにはクレジットカードを使用して認証し、手数料の32円を払わないといけない。
未成年の3DSユーザーは保護者の同意がなければ解除不可能で面倒な仕様になってしまった。

任天堂的にはお子様が危ないサイトやアダルトサイトを快適に見ないための対策なのだろう。
親切な配慮ではあるが、大人のユーザーからしたら厄介極まりないだけである。

もっとも、クレジットカードを使えるユーザーがNew3DSでしかネットを閲覧しない、なんて状況はほとんどないだろうが。


対応ソフト/Newニンテンドー3DS


これまでのニンテンドー3DS用ソフトにも全て対応(当然DSシリーズとの互換性も保持)。

ただし、New発売以前のソフトは性能向上に伴う恩恵は残念ながら当然なく、ロードが短くなるとかキャラ表示数が増えるとかそういうことはない。
初期の3DSソフトはロードが長かったりするソフトも多いので、そこは仕方ないが惜しい点。

先述の通り、New発売以降のソフトはロード短縮などの明確な恩恵を受けている。
ちょっと改善されたとか言うレベルではなく、ほぼ別物なくらいの違いがある。

Newニンテンドー3DS専用ソフトの展開も発表されている。

現在専用ソフトとしてパッケージ販売されているのは『ゼノブレイド』。
専用パッケージとなっており、従来の3DSパッケージとはデザインが異なる。
間違って旧3DSユーザーが買わないための配慮だろう(ちゃんと専用と強調されている)。

また、Newニンテンドー3DSのみで、スーパーファミコンのバーチャルコンソール展開も行われる。


【Newニンテンドー3DS LL】


Newニンテンドー3DSのLLサイズ。

値段設定は従来のNew3DSよりも値上がりし、定価18,800円(税別)。
ニンテンドー3DS LLの新型機種という立場になる。
前世代で例えると、DSiに対するDSi LLのような位置づけでもある。

3DS LLは巨大な画面で立体視を楽しめるのが強みだった。
New3DS LLの場合は、そこに加えて立体視がブレないためその辺の強みがさらに強化されている。
さらに、従来の3DS LLでの弱点だったスピーカーの音質を大きく改善させている。

New3DSの特徴を一部変更している面も存在する。

上述したが、3DS→New3DSの進化に伴った見た目の変更点で高級感が薄まったカラーとなっていた。
だが、New3DS LLの場合はメタリックカラーなので旧3DSからの高級感あるカラー色が保たれている。

また、New3DSのボタン色はSFCのボタン配色と同じ色合いになっていた。
だが、New3DS LLの場合はボタンの基本的な色合いが本体色と同一になっている。
SFCを意識したカラーは、ボタンに記載されている文字のみに適用されている。
SFC風のボタン配色が気に入らなかった人には嬉しい要素かもしれない。

しかし、New3DSから削られてしまった最大の要素が存在する。

実は、大きさ的な問題からか着せ替えプレートによるテーマ変更・外観変更が行えない。
つまり、プレートによる着せ替え遊びや見た目を変えての気分転換と言った要素が楽しめない。

これらの違いを考えて、どちらを購入するかを決めよう。






追記・修正は、Newニンテンドー3DSを購入してからお願いします。

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