登録日:2011/11/06 Sun 21:32:38
更新日:2026/03/15 Sun 20:55:27
所要時間:約 4 分で読めます
概要
『
バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海』の主人公。世界でも珍しい「精霊憑き」の青年。18歳(
ゲームを進めると19歳になる)。
精霊の声はカラスにしか聞こえないため、何も知らない人から見ると「何こいつ一人でしゃべってんの?」状態。シェラにはかすかに聞こえるらしい。
この世界において帝国アルファルド以外の人間が共通して持つ、魂に由来する半実体の飛翔器官「こころの翼」が右翼しか備わっておらず、左翼には祖父・ゲオルグが作った翼竜の骨格を模した飛行補助装置「飛翔機」を装備している。
カラス自身はこの飛翔機を祖父の形見として大切にしているのだが、一方で自分が片翼であることには少なからずコンプレックスを持っている。
武器は片刃の長剣と、ナックルガードつきの大ぶりな短剣の二刀流。独自に編み出した「秘剣」を決め技として会得しているが、中でも風属性の剣技を得意としている。
性格・人格
幼少の頃、こころの翼が片方しかないことを理由に周囲のガキ共に「鬼っこクズっこ、コル・ヒドラエにもらわれろ〜」等散々虐められた。
そのためか、性格はひねくれていて打算的で、進んで人助けをしたがらない。何か頼まれても、よく「面倒だからほっとこうぜ」とスルーを決め込む。しかし、精霊含めパーティメンバーが人助けに前向きであるため、仕方なく付き合っている状態。
主にギバリに押し切られる形で流されることが多い。
サダルスウドでシェラが危機に陥っていた時には「さすがに放っといたらマズそうだしな」と救出を優先するなど、薄情では決してない。また仲間と認めた者への信頼はそれなりに表す。また、分かりづらいが結構義理堅い。
活躍
元々は「幻の国」ミラにおいて、祖父・ゲオルグと、弟・フィーと三人で暮らしていた。しかし、ある時ミラに現れた帝国アルファルドの軍人・ジャコモによってゲオルグが殺され、フィーも逃亡中に傷がもとで死んでしまい、これ以降家族の仇を討つためジャコモを執拗に探しまわり放浪していた。
ゲーム開始時、農村ケバルライの近くにある「月騙しの森」でロックキャットに襲われて倒れているところを、シェラが連れているグレイソーンのミーマイに発見され、村の医師であるラリクシのもとに担ぎこまれる。
精霊は記憶を失っていたがカラス本人は無事であり、その後月騙しの森を探索に向かう。
その途中でシェラと合流するが、最奥部の遺跡で彼女のペンダントがエンド・マグナスの一つに反応、封印が解かれてしまう。
それを求めて現れたジャコモを見つけたことで彼を追い、「古都」フェルカドへ向かった……というのが序盤の動向である。
その後、シェラとの再会を経てエンド・マグナスを狙う帝国との戦いに巻き込まれていくことになる(カラス本人としてはジャコモが最優先なのだが、そうなると必然的に帝国とも戦うことになるので同じ)。
行く先々で帝国アルファルドと激突しつつ世界を巡っていくが、先手を打たれ続けエンド・マグナスが次々に解放されていく。そんな中で故郷であるミラに向かうことになったが、そこで占い師から「マグナスが感じられない、からっぽの虚ろな闇があるだけ」と言われる。
バテン世界の全ての存在には、生物無生物、有機無機を問わず、存在の本質たるマグナスが存在する。つまりマグナスがないということは、この世に存在しないということである。
謎を残したまま「ドウ」のエンド・マグナスを守るべく、カルブレン公のもとを訪れるが、ジャコモに先手を打たれマグナを奪われてしまう。そこでようやく、カルブレンからエンド・マグナスが邪神の体を封じたマグナスであることを知らされ、最後の一つである帝国のエンド・マグナスを求めて敵地へ乗り込んだ。
しかしその矢先、唯一保持していた「キョウ」のエンド・マグナスがなくなる事件が発生。ミラ中を探し回るも見つからず、裏切り者がいるのではないか、とパーティ内に不和が発生する。
カラスは「そんなヤツがいるわけない」と精霊を元気付け、仲間と共に火炎洞窟を踏破。
奥では皇帝ゲルドブレイムが既に最後のエンド・マグナスを解放しており、なぜか渡っていた「キョウ」も含めた5つの力を得て異形に変貌。
苦戦の末に打ち倒すも、そこにカルブレンの孫娘であるミローディアが現れる。マルペルシュロのちからを求めていた真の黒幕は彼女だったのだ。
そして、そこで真相が明かされた。
真相とその後
パーティ内の裏切り者は、ほかでもないカラスであった。
ミラに最初にやって来た時、転んだミローディアを解放する振りをして「キョウ」のエンド・マグナスを手渡していたのだ。
それだけではなく、精霊が記憶を失ったのもカラスとミローディアの仕業であった。
カラスはジャコモへの復讐のために力を求め、邪神顕現(
「復活」にあらず)を狙うミローディアの誘いに乗ったが、精霊は危険過ぎると反対。だが、
マルペルシュロの力を得るまではどうしても精霊のちからが必要だったカラスは、ミローディアの力で精霊の記憶を消し、ロックキャットに襲われたことにして協力させていた。
そして真実が明かされた後、カラスはエンド・マグナスのちからを自ら受け取る。火炎洞窟に来る前に既にジャコモは倒していたが、今更止まることは出来なかった。
エンド・マグナスとは、それぞれが五柱の、別々の神の体を封印したマグナス。解体された神の狂気と怒りと憎悪に触れてしまっては、どんな人間だろうと異形に成り果てるしかないが、精霊の守護を受けるカラスはそうはならない。
飛翔器がはずれ、純白の双翼を広げた真の姿となったカラスは、精霊憑依を自ら解除。精霊=プレイヤーの視界がブラックアウトし、
ゲームもここで終了……とはならない。
精霊はその後、カラスと同じく資格と素質を持っていたシェラをヨリシロとして舞い戻り、ミローディアのたくらみを止めるため囚われた仲間達を救出、再び帝国へ乗り込んだ。
既に邪神のしもべと化していたカラスは、真の姿である「闇の大天使カラス」として一行の前に立ちはだかる。
これまでのボスとは一線を画するタフさと攻撃力を備えており、中盤の山場となる。
撃破されたカラスは海の鏡の力で何とか正気には戻るが、邪神の力には抗えず再び操られる。しかし、シェラの呟いた祈りの言葉が耳に入ったことで今度こそ己を取り戻し、生来持たなかった左の翼を引きちぎって邪神へと宣戦布告。
ミズチさまが呼んだ土の民達の助力もあって窮地を脱し、あれこれ仲間に叱られながらもパーティに帰還、精霊も戻ってきた。
その後、ミズチさまの故郷である土の国ドゥールへ向かうが、泥雲の底で暮らすことに耐えかねていた過激派の筆頭・クラムリが結界を破り、マルペルシュロを呼び寄せてしまう。
封印された神の怒りはその程度で収まるものではなく、土の民達から時間を稼ぐ間に地上へ戻り、戦いに備えてくれと懇願され一旦は逃げ出す。
しかし、
「……もしいつか、マルペルシュロを倒して世界が平和になったとて……それであの人たちが犠牲になったとしたら、嬉しいか?」
これ以上は誰も犠牲にさせない、と全員で取って返し、いにしえの大魔導師のちからを発揮したミズチの奮闘もあり邪神の撃退に成功。だが、邪神を封じる神器の最後の一つ、天の剣は折られてしまった。
一旦アヌエヌエに帰還した後、カラスは自らのルーツを知るためケバルライを訪れ、唯一当時を知る人物であるラリクシから話を聞き、ゲオルグの遺産があるという空中山脈へ向かった。
来歴に関する真相
カラスの正体はゲオルグの実の孫ではなく、ゲオルグがマグナスから生み出した人造生命体である。
当時、ゲオルグは皇帝ゲルドブレイムから、それを研究すれば不老不死すら望めるという「神の子」を生み出す実験を命じられていた。そこで、命をマグナス化する研究をしていたのだが、生命体はマグナス化した時点で魂というべきものが欠けてしまい、解放時に壊れた、いびつなものになってしまう。完全な形で命をマグナスに出来たのは、マグナス化という方法を生み出したいにしえの大魔導師・ワイズマンのみであった。
そこでゲオルグは、既存の生命に手を加えるのではなく、マグナスから生命を作ってしまおうという発想に至った。
素材として選ばれたマグナスと対話しつつ少しずつ手を加え、やがて一つの命を生み出した。だが、生まれた命は酷く不完全であり、こころの翼も片方しか備わっていなかった。ミラの占い師こと魔女コーダーが、カラスを見て「マグナスがない」と言ったのは、カラスのマグナスはゲオルグが手を加えた結果、バテン世界の通常のものとは全く異なっていたからである。コーダーの目には、それはマグナスとは映らなかったのだ。
ゲルドブレイムはこの命を、不吉な、忌まわしき片羽の鳥「カラス」と名づけた。
ゲオルグはカラスのデータをもとにさらに改良を重ね、やがて「神の子」の誕生に成功。これがフィーである。
だが、ゲオルグはフィーの誕生後、人間性を取り戻したために憑き物が落ちたようになり、やがてカラスとフィーを平穏に暮らさせてやれないかと考えるようになる。そこで、ラリクシと共に一計を案じ、研究所を事故に見せかけて爆破、自分達がそれに巻き込まれて死んだように見せかけ、ミラへ逃亡した。
カラスはこの時記憶を失っていたが、名前だけは決して忘れなかった。
ゲルドブレイムは12年後にその事を知り、フィーを確保すべくミラへジャコモを派遣した。
が、ゲオルグは炎上する家の中で自ら炎に身を投じて死んでしまい、フィーとカラスも致命傷を負って精霊の杜ネクトンへ逃げ込んだものの、力尽きてしまった。
だが、カラスはフィーの宿していた命のマグナスを得て蘇り、ミローディアに導かれて精霊の呼び声に答え、精霊憑きとなった。カラスが精霊を呼んだのではなく、深いかなしみと傷を知ったこころを持つカラスを、精霊の方が呼んでいたのだ。
真実を知ったカラスは、ゲオルグの遺産があるという空中山脈へ向かい、頂上で彼の工房を発見。
だがそこで、生きていたジャコモ達と戦闘になる。相手の仕掛けた超毒音波の影響で精霊の力が借りられず、大苦戦を強いられ、なぎ倒されてしまう。
そこに飛翔器がひとりでに立ちはだかるが、ジャコモはこれを一蹴。「フィーの物語は終わった!」と踏み砕いてしまった。
その時、飾られていた女神像の中から、新たな飛翔器が姿を現す。それは、ゲオルグが生前、カラスに与えた飛翔器とは別に準備していた、カラスの成長に伴い己も成長する真の翼。
それを身に着けたカラスは、超毒音波を打ち払って叫ぶ。
「終わらせない……終わらせてたまるか! オレが生きている限り、フィーの物語は絶対に終わらせない!」
そして、ついにジャコモとの決着がつけられたのだった。
キャラクター性能
どのステータスも成長率が平均以上で、ATK・AGLに優れる。
使用できる攻撃マグナスは剣。また、プレイアブルメンバーの中で唯一初期デッキの精霊数がランダムで決定されるため、ストレートコンボが揃うようにリセマラすると序盤が比較的楽。
ディアデムでパーティインするギバリと似通ったアタッカーで、彼との共通項として武器マグナスが防具としても使用できる利点がある。
精霊憑きであることを反映して、信頼度の高さに応じた確率で手札のマグナスが6属性の「精霊魔法」に変化することがある。その威力は70×クラスランクで決まり、最大のランク6では実に420に達する。
必殺技マグナスをゆうにしのぐとんでもない破壊力を持つが、いかんせんランダムであるため戦略に組み込むのは難しいうえ、属性は完全ランダムで選択されるため目の前の敵に通じにくい属性や、使用している攻撃マグナスと逆の属性になってしまうことも珍しくない。
闇の大天使カラス
見ろ! とうとうオレは手に入れたぞ、本当の姿を……!
この、美しい翼を見るがいい! これでもうオレは、完全だ! これこそが、オレの真の姿だ!!
ああ、ちからが溢れて来る……! 偉大なるマルペルシュロのちから! 神々の、命の火だ!!
ゲーム中盤でボスとして立ちはだかった際の姿。マルペルシュロを封印したいにしえの魔導師が予言した「白き翼を持つ闇」の正体。
ジャコモへの復讐のために力を求めたカラスがミローディアとの取引に乗り、マルペルシュロの顕現に協力した見返りとして神のちからを授かったことでこの姿になった。
精霊の加護によって肉体側の変質は完全に防がれたが、こころの翼が闇の眷属の力を受けて変貌し、不気味なほど美しい光をまとった純白の両翼が広がっている。コンプレックスの根源であった片翼を克服したことが余程嬉しかったらしく、この後は正気に戻るまでずっと翼を広げたまま行動している。
ボスキャラとしてはゲームの折り返しに当たる、異形化した帝国軍本部基地の大ボスとして登場。
直前のファドロが超攻撃力の持ち主であるため相対的に弱く見えるものの、HP9000、二回行動に9連打というラスボス並みの手数、HP吸収効果を持つ必殺技「闇の光牙」、麻痺効果を持つ「風の渦」など厄介極まりない攻撃を次々と叩きこんでくる。
光・時属性が弱点になるため、攻撃・防具ともこれを揃えたいが、それ以上に「風の渦」の麻痺が一番危険なので、麻痺耐性・麻痺回復効果を持つ「カレー」を回復役に仕込んでおきたいところ。
なお、戦闘中に写真を撮るとリザルト画面で説明文がみられるが、それによると内面までは変わっていない模様。さらに「真のカラス」と明言されているが、来歴を考えると、カラスが本当に「神の子」=生命のマグナスの成功例として生まれていれば、この白い両翼を備えていたと思われる。
関連人物
祖父。自らを生み出した存在にして育ての親。年の差から「じいちゃん」と呼んでいたが、実際には養父に当たる。
弟。自らの分身たる存在であり、力尽きたカラスを生かしてくれた「神の子」。カラスの中には彼の命のマグナスが宿っている。
仇敵にしてライバル。ゲオルグの息子。20年前に暗黒部隊にいた「邪神憑き」の少年・サギに連敗を喫し続けたことで人を超えた力を求めるようになり、ゲオルグの実験体になったのもそれが理由。カラスから見ると義理の兄に当たるといえる。
氷の国ワズンの女王。かつて、「暗いところで誰かを抱きかかえて慟哭しているカラス」の夢を見て、それを現実にしないために戦っていた。だがそれはラストシーンで、思わぬ形で実現することに。
「II」の主人公で、(恐らく)本当の親に当たる存在。彼と彼に宿る「邪神」のちからで満たされたマグナスから生み出された。
サギとミリィアルデの娘で、カルブレン公の義孫。本編では銀髪だが、本当はサギと同じ青緑の髪。
カラスにとっては妹に当たる存在と言える。
名付け親にして誕生のきっかけ。
はるか遠い世界から訪れ、大切なものを追い求め、どこかへ向かおうとする思いのままにカラスを呼んでいた存在。
ネクトンでミローディアに導かれる形で出会った。
追記・修正は精霊の皆様にお願いします。
- 画集ポスターのカレーライス食う顔か一番素直に見えるのがなんとも -- 名無しさん (2014-10-17 21:36:04)
- 主人公にしてはあまり主人公気質じゃない。 -- 名無しさん (2015-02-20 09:29:33)
- ゲオルグが憑りつかれたかのようにカラスを作ったのがシャナトたちの意思という考察を見てなるほどと思った -- 名無しさん (2015-04-27 07:24:22)
- このページでのカラスの扱いあんまりだろ…。少なくとも精霊には好意的だったし中盤あたりからはPTキャラにも優しさを見せるようになったと思う。 -- 名無しさん (2015-05-12 12:45:26)
最終更新:2026年03月15日 20:55