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パワーストマック(星のカービィ)

登録日:2011/12/26(月) 20:05:02
更新日:2026/07/04 Sat 00:19:34
所要時間:約 5 分で読めます







パイパイパイ パパイのパイっ!!



「パワーストマック」とは、テレビアニメ版『星のカービィ』第57話「パイを笑う者はパイに泣くぞい!」に登場した魔獣のことである。


概要および戦闘能力

村人達とのあいだに勃発したパイ投げ戦争に終止符を打つべく、デデデ大王ホーリーナイトメア社からダウンロードしたパイ専門のパイ魔獣。
見た目は沢山の腕がついた、空飛ぶ巨大なパイそのもの。
一応口らしき部位も確認でき、事あるごとに「パイ」にちなんだ掛け声(鳴き声?)を発する。

手にはそれぞれフライパンを装備しており、無からパイを生み出すことが可能。
高速回転した勢いで投げ飛ばすのがパワーストマックの主な攻撃手段で、その他にも普通に投げ下ろしたりする。


これだけ見ると、無限に食べ物を生成できる夢のような魔獣に見えるが味は死ぬほどマズい。
何故ならコイツは料理用のパイを作る能力は持たず、パイ投げ専用のパイを作る名人だからである。
要するに食い物としての味は一切考慮されていないのだ。
そのためカービィでさえも食べることが出来ず、むしろ嫌がるようになる。

また、味度外視のパイを作るにも関わらずなぜか味に関してはプロ意識が高いため、自分の前で「まずい」と貶されれば、体のクリーム部分を真っ赤に変色させて激怒する。
更に根本的な問題として敵味方の識別ができず、基本は勢い任せでパイの無差別爆撃しか行えない……と、性格面ではかなり難があると言ってもいい。


そんなパワーストマックだが、実はこの形態は単なるガワでしかない。
パイに隠された真の姿は両目がついた巨大な胃袋そのもの。これがパイの体なのに「ストマック」の名前がつく本当の由来であり、名前の時点から伏線が張られているのである。
構造的にはパイの中に胃袋を挟んでいる形と思われ、通常時の口に見えている部分もおそらくは胃袋のそれ。

胃袋の形態では上の口からターゲットを丸吞みにし、体内の胃液で消化してしまう。
胃液は飲み込まれたデデデカーのタイヤが程なくパンク・溶解するぐらいの強酸性。獲物は普通ならこのままじわじわ溶かされながら死ぬという地獄を味わうことになる。


パイで処刑でショー

パワーストマックが大暴れしたチャンネルDDDの番組。
デデデ大王発案による、素人の村人達にその名通りパイを一方的に投げつけて笑い者にする裁判抜きの公開処刑企画。
デデデカーで大量のパイを積んだ台車を牽引し、罪と断じた相手にパイ投げ機でパイを投げつけるという内容。
もちろん自分への反抗的な態度も罪とみなし、例外なく処刑対象となる。

実に悪趣味かつ短絡的な番組だが、それもその筈で企画を立ち上げた動機というのが料理番組の事故で自分を笑い者にした村人達への報復。
チャンネルDDDの料理番組「デデデで一分クッキング」の放送中にオーブンが爆発し、デデデに巨大クリームパイを浴びせる光景が流された挙句、面白がったエスカルゴンがナレーション&再現人形付きで再放送した為に笑い者とされてしまったのである*1
村人達は大爆笑して視聴率100%*2でを記録するも、デデデは視聴率に喜ぶどころではない。
愚かな人民どもに笑われることを許せず、村人達も同じ目に遭わせるべく「パイで処刑でショー」の立案に至ったという訳である。
事故そのものは完全なアクシデントであり、番組の被害者としてデデデの怒りはごもっともなのだが、そこから腹いせで公開処刑ショーに走るあたりがデデデの幼稚な独裁者たる所以。

だが実際には、デデデの思惑通りに進行したとは言い難い。
当たり前だが村人達もただ投げつけられっぱなしで大人しくしているわけもなく、次第に処刑というよりも滑稽なパイ投げ合戦にヒートアップ。しまいにはコックカワサキが商機とばかりに美味しくないけどよく飛ぶパイを開発しだす。
一番痛い目に遭わせたかったカービィに至っては喜んで自らパイを吸い込んで片っ端から食いに向かう程であり、デデデが期待した展開にはまるで程遠かった。
そこで対カービィに着目し、事実上のテコ入れを兼ねる形でパワーストマックが取り寄せられたのである。


劇中での活躍

普通のパイ投げは決してカービィに効かない……そこで「カービィでも食べられないパイ」を求めたデデデ大王が、二度目の「パイで処刑でショー」の際に事前ダウンロードしておく形でププビレッジに降臨。
空を飛んでいるアドバンテージに加え、マシンガンの如き連続パイ投げで村人達を圧倒、パイ投げ合戦に急展開を与える。
「ミートパイ!」「ピザパイ!」「クリームパイ!」「ダブルパイ!」「オッパイパイ!」などとパイのつく言葉を連呼しながら無差別爆撃を繰り返し、遂にカービィを仕留め、更には今までパイを避け続けたフームをも餌食にしてみせるなどやりたい放題に暴れまくった。

ところが、自分のパイがカワサキより酷いとまで言われるほどにマズ過ぎて一斉に酷評されると、パイ専門魔獣としてプライドを傷つけられ激怒。
ただでさえ敵味方を問わず大暴れしていたのが更に制御不能となり、カービィとデデデ、エスカルゴンを巻き込む形で墜落し、パイ部分が消滅して正体の胃袋が露呈することに。

デデデカーごと三人を飲み込み、後はじっくり消化するだけであったが、こんなこともあろうかとデデデカーから爆弾を取り出し「ダメで元々、人生はギャンブルぞい!」とのたまったデデデの言葉がエスカルゴンに博打を決意させ、フームの声まねでカービィにそれを吸い込ませることに成功。
ボム能力を得たカービィが体内で爆弾を大量起爆し、哀れパワーストマックは内部からの圧力に耐えきれなくなり爆発四散するのだった。


余談

  • パワーストマックが登場した回はアニメカービィでも上位に入るカオス回として有名。
    テレビの電波で皆の笑い者になるデデデをはじめ、ヒートアップしてパイを投げつけ合う愚かな人民VSアホのデデデの構図、そしてパワーストマックの加勢で更に混沌を極めるパイまみれの村……と、全体を通して笑いどころが多い。
    • 特にフームがパイを食らう場面はわざわざ1カメ、2カメ、3カメの三段階にわたって念入りに強調するという謎の気合の入りよう。
      • なお彼女自身は「パイを投げる」こと自体、食べ物を粗末にする行為として嫌っている。カオスすぎてファンの間でも取り沙汰されないが、「食料に困っている国もあるというのに食べ物で遊ぶな」というもはや毎度お馴染みの風刺発言はなかなかに名言。
    • メタナイト卿もパワーストマックがカワサキの「まずい」発言に反応していることを気付き、それを解説するために「まずいな。カワサキの言葉に反応したぞ!」と喋ったせいで自ら引き金を弾いてしまい、無情にパイを食らった。

  • 無差別爆撃で暴れまくったパワーストマックも、サトだけは「備えあれば憂いなし」と持っていたパラソルで防いだので浴びせることはできなかった。

  • パワーストマック襲撃時のBGMはアニメカービィ中期~後期でおなじみの戦闘曲だが、激怒後だと微妙にアレンジのかかったものが流れる。ここでしか聴けないためとても貴重。

  • 胃袋形態のパワーストマックの体内はかなり生々しく、普通に見ていてグロい。
    • ちなみに彼の登場からだいぶ経った後、ゲーム版ではとあるラスボス戦の形態の一部で戦場がラスボスの体内というシチュエーションが登場した。こっちもなかなか気持ち悪い。




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最終更新:2026年07月04日 00:19

*1 なおこの番組、作り置きとかせずに行き当たりばったりで進行しており、一分とうたいながら問題の事故発生までは実に四十分も経過していた。流石のデデデもこれには本番中だというのに居眠りしてしまっている

*2 チャンネルDDDはププビレッジローカルどころか村唯一の放送局であり、また視聴率はテレビ内蔵のカメラでリアルタイム記録。この料理番組は珍しいことに普段テレビには否定的なフームさえも見ていたため、視聴率100%に一切の誇張はない