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アリアリ詐欺

登録日:2011/09/14(水) 23:23:50
更新日:2026/10/17 Sat 19:11:47
所要時間:約 2 分で読めます




もしかして→アリーヴェデルチ(さよならだ)




『アリアリ詐欺』とは、久米田康治の漫画『さよなら絶望先生』第113話「痴人のアリ」(単行本第12集収録)に登場する概念である。
アニメ版第2期『俗・さよなら絶望先生』第10話の一編として映像化された。

どのようなものかというと
「その髪型はねーよ」→
「いや……アリじゃね? 逆にアリだろ」→
「そう言われるとアリかも……」→
「アリだな」→
「アリアリ! アリアリアリアリ!」
これがアリアリ詐欺である。

要するに、冷静に考えれば「ナシ」なものが、誰かの「アリじゃね?」という一言をきっかけに、いつの間にか「アリ」ということにされてしまう現象を指す。
作中では、これを「冷静に考えればナシなのに『アリじゃね』という一人のミスリードによって起こるミニプロパガンダ」と説明している。

恐ろしいのは最初に「アリ」と言い出した奴が、必ずしも説得力のある根拠を示しているわけではないこと。
「なぜアリなのか?」という問いに対する明確な根拠はないのに、それを聞いた人間が「そう言われると、アリかもしれない」と考え始め、さらに多くの人間が同調することで、今度は「アリだな」という評価が集団の共通認識になっていく。
そして、最後には「アリアリ! アリアリアリアリ!」と大盛り上がり。

……いや、ちょっと待て。
結局、何がどうアリになったんだ?

最初は誰もが「ナシ」だと思っていたはずなのに、いつの間にか「ナシ」と言う方が空気を読めていないかのような扱いになってしまう。
こうして、ろくな検証もないまま、その場の空気だけで評価が二転三転するのである。まさしく詐欺。

鉄板の箇条書きネタとしては、
  • ツインちょんまげ
  • 制服の上にTシャツ
  • ワキアート
  • コンビニの2500円の弁当
  • 麻生太郎の秋葉原訪問
  • 小島よしお
  • 友近のビキニ
  • 沢尻エリカのキャラクター
  • 『さよなら絶望先生』アニメ2期の制作
などなど。
(ちなみに当時は1期が終了して間もない時期で、やたらアニメについて触れていた。くめたん……)

そもそも、これらはすべて同じ基準で「アリ」「ナシ」を判定できるものではない。
奇抜な髪型や服装には個人の好みがあり、高額商品には価格に見合う価値があるかという問題がある。芸能人のキャラクターには演出や話題性が絡み、政治家の行動には政策や政治的立場という別の判断基準が存在する。
つまり、本来なら個別に考えるべき問題を、「なんとなくアリ」という一言でひとまとめにしてしまうのが、この現象の厄介なところなのである。

もちろん「最初は奇妙に見えたものが、実際に触れてみると魅力的だった」ということもある。少数派の意見がきっかけとなって、それまで見落としていた価値に気づく場合だってあるだろう。
問題なのは、その一言をきっかけに興味を持つことと、その一言だけで考えるのをやめてしまうことを混同する点にある。
最初の「アリじゃね?」が正しい可能性はもちろんある。だが、それを確かめることなく、周囲の人間が次々に同調していくのであれば、もはや評価というより集団心理の産物である。

「アリじゃね?」と「アリだな」の間には、本来、考えるべき時間がある。その時間を省略してしまうからこそ、アリアリ詐欺は成立するのだ。

そんなわけで、何かを見て「アリじゃね?」と思ったら、一度立ち止まって考えてみよう。
本当にアリなのか?それとも、誰かに「アリ」と言われたから、アリだと思い込んでいるだけなのか?
……まあ、そうやって疑い始めると、今度は何もかも「ナシ」に見えてくるかもしれないが。

絶望した!「アリじゃね?」の一言で、何でもアリになってしまう世の中に絶望した!



※以下113話ネタバレ

















話のオチとしては、
  • 可符香が「先生と生徒の恋愛はアリですか?」と言い出す。
    • 「ないないそれはないです」
      • 「アリじゃないですか」
        • 「アリ……かも」
          • 「アリアリ」のループ
  • 千里「では先生と私の、きっちりした恋愛は、アリですか?」


落……ちて……?
いやアリだなアリアリ。





「ねーよこの項目はねーよ!」
「アリじゃね? なさすぎて逆にアリだろ」
「アリ……かもな」
「アリアリ! アリアリアリアリ!!」

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最終更新:2026年10月17日 19:11