登録日:2026/10/17 Sat 21:11:34
更新日:2026/10/17 Sat 21:23:55NEW!
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■窮奇
『窮奇(拼音:qióngjī)』とは、古代中国神話にて言及される魔物や霊獣の類。四凶の一つに数えられる。
【概要】
現代の創作では翼を持つ虎の姿で描かれることが殆どであるが、これは『海内北経』や『神異経』での描写である。
『山海経』中の『西山経』ではハリネズミのように全身にトゲの生えた牛のような姿だとされており犬のような声で鳴くという。
因みに、何方の場合でも邽山(けいざん)に住むとされている。
日本では、妖怪画で有名な鳥山石燕が妖怪図鑑として知られる自作の『画図百鬼夜行』中にて“かまいたち(鎌鼬)”の対訳語として当てていることでも有名。
……尤も、これは産女(出産で命を落とした女の姿を知らせるもの)に姑獲鳥(女と鳥の姿を使い分けて他人の赤子をさらう魔物)を当てた例などと同様に石燕が独自に行ったものではなく、当時の大陸の文献からも学んでいた江戸の知識人達はどうやら中国神話に登場してくる怪物(動物)は日本にも居ると思い込んでいたのがデフォだったようで、そのせいである時期までは日本独自の妖怪と『山海経』などの中国の怪物が混同されて紹介されていた原因となっていたようである。
窮奇の場合も属性の一つとして風神の類として見なされていたとする伝承が『淮南子』に記されており、これが日本で鎌鼬と窮奇とが混同されていた理由であるようである。
また、後漢の高誘は窮奇を天神であり北方に居て道足、雨竜に乗ると注釈を付けている。
【性格】
何れの伝承でも人喰いの性があると伝えられる。
『神異経』では人語を解し、善行を嫌い悪人を好むと伝えられる。
善人と悪人が争っていると善人は喰ってしまい、悪人には獣を差し入れるなどして加勢すると伝えられる。
【神話上の姿(歴史的側面から)】
同じく四凶に数えられる
饕餮/
渾沌/檮杌と同様に、邪神や魔物の類ではあるものの非常に高貴な出自を持つとも伝えられていることから、恐らくは
止事無き血筋にあるどうしようもない悪漢を揶揄して語られるようになった存在であるとも予想されている。
窮奇の場合は三皇に数えられ、歴代の皇帝の祖とも言われる黄帝の子であり五帝に数えられる少昊の不肖の子(子孫)とされている。
即ち、共に英雄であり共に三皇五帝に数えられている祖父と父に対して、孫(子孫)は家名を貶める位のとんだドラ息子だった……ということなのかも知れない。
この歴史的な側面からの姿と、前述の魔物/怪物としての姿の齟齬を埋めるためか、この少昊の不肖の子が邽山に残された後に怪物の姿になったと解説されている例もあるとのこと。
また、四凶は字面通りに恐ろしく人々に害を与える怪物として捉えられていたのは確かで、それ故に揃って辺境に追いやられた……とされつつも、その辺境の地では魑魅を追い払う役目に就いたともされている。
……その更生した後の姿ということなのか、後の日本での節分の原型となった追儺(大儺)の鬼祓いの儀式にて、方相氏に率いられる十二獣/十二神の一つにも窮奇が数えられており、此方では一転して悪を喰い滅ぼす存在とされている。
追記修正お願いします。
最終更新:2026年10月17日 21:23