Merry Christmas Mr.Lawrence

登録日:2010/02/10 Wed 12:28:18
更新日:2023/01/24 Tue 12:03:07
所要時間:約 3 分で読めます




警告
この曲をこれから聴く人は、鬱状態になったり、しばらく現実世界に帰って来れなくなる場合があります。
また、依存性が強く本人の意思では止められなくなる可能性があるので覚悟がある人だけ聴いてください。

大島渚が監督した1983年公開の映画作品『戦場のメリークリスマス(Merry Christmas, Mr. Lawrence)』に挿入された曲。また、同映画のサウンドトラックの名前。

楽曲の概要

作曲は坂本龍一。彼も映画の方にメインキャストとして出演しているほか、英国アカデミー賞作曲賞を受賞した。

坂本作品の中でもっとも認知度が高い楽曲の一つ。彼がテレビでピアノを弾いている時の曲はたいていこの曲である程の代表曲。
本人のライヴではアレンジして何度も演奏している。
国外のアーティストがよく好み、カバーする事がめちゃくちゃ多い事で有名。
ちなみに宇多田ヒカルも2009年のアルバム『This Is The One』にて、この曲をサンプリングしたMerry Christmas Mr.Lawrence - FYIを歌っている。
珍しい例としては、『SMAP×SMAP』でSMAPが歌ったことも。

基本、終始シンプルなメロディーの繰り返しである。それゆえに頭に残り易い。
映画自体のある種の非現実感から影響を受けて、西洋から見ても東洋から見ても“どこでもないどこか”、そして“いつでもない時間”をコンセプトに作られた。
坂本自身、作曲中に何度も「ぽろぽろ」泣いたと玖保キリコとの対談中に語っている。

ドレミソラ中心の“オリエンタル”+“近代西洋音楽の和声”=“東洋と西洋の高次な結晶”というような評価が世界中でされてきたが、
坂本自身は「西洋でも東洋でもない、他のなんでもない、わけのわからないもの」をイメージしており、“東洋+西洋”という単純な考え方自体を否定している。
主旋律の音色はグラスハープ*1のサンプリングが使われており、低音ではあえてチューニングがはずれるようにして東洋の雰囲気を醸し出している。
基本的には「四七抜き(ファ、シを使わない)」の音階で構成しつつ、一瞬「シ」を入れ込んでいる。

映画とサウンドトラックの概要

第二次世界大戦をテーマにした戦争映画でありながら、日本軍の捕虜の取り扱いなどがメインであり、戦闘シーンは一切登場しない。また、出演者はすべて男性であり、婉曲的ながら同性愛的な描写が含まれている。
当時のロックスターであったデヴィッド・ボウイや人気お笑い芸人のビートたけしが出演していることもあり映画も有名であるが、公開から40年が経過した現在では映画のメインテーマである曲の方が有名。

サウンドトラックの曲目は以下の通り。
1.Merry Christmas Mr.Lawrence
2.Batavia
3.Germination
4.A Hearty Breakfast
5.Before The War
6.The Seed And The Sower
7.A Brief Encounter
8.Ride Ride Ride
9.The Fight
10.Father Christmas
11.Dismissed!
12.Assembly
13.Beyond Reason
14.Sowing The Seed
15.23rd Psalm
16.Last Regrets
17.Ride Ride Ride
18.The Seed
19.Forbidden Colours - インストゥルメンタルである1曲目にデヴィッド・シルヴィアンが歌詞とメロディを乗せ歌った曲。




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最終更新:2023年01月24日 12:03

*1 縁を指でこすって音を発する楽器としたグラス。