登録日:2025/10/13 Mon 08:09:00
更新日:2025/10/13 Mon 10:02:44NEW!
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デンジ君はさ 田舎のネズミと都会のネズミ どっちがいい?
レゼとは、漫画『
チェンソーマン』における登場人物。「レゼ篇」で初登場し、本章におけるキーパーソンとなる。
人物像
紫がかった黒髪に、緑色の瞳の美少女。
一見ショートヘアに見えるが、首元の辺りで後ろ髪を一括りしており、長さとしてはミディアムに近い。
普段着は真ん中に黒いリボンが付いたノースリーブの白いシャツと、横にスリットの入った黒のショートパンツ。趣味なのか、常に右側にリング状の金具が付いたチョーカーを首に巻いている。
デンジとほぼ同年代くらいの華奢な体格で、胸のサイズは描写によってはややまちまちだが、共通して谷間が分かる位にはある模様。
からからとよく笑い、天真爛漫なようで、どこか落ち着いているようなミステリアスな雰囲気を漂わせている。
常にうっすら頬を赤らめており、人好きのする柔らかい物腰は
デンジと読者
…とあと多分米津玄師のハートを鷲掴みにした。
その性格から男ウケも良く、話題は下ネタも全然イケる口。だが、義務教育すらまともに受けていないデンジの境遇や現在勤務している公安の職場については「おかしい」と常識的な観点から否定している。
第一部
とある雨の日、デンジが雨宿りで入った電話ボックスで出会う。
彼女に好意を持ったデンジは彼女のアルバイト先のカフェ「二道」に連日通いつめるようになり、仲良くなった二人は彼女のカフェのバイトが終わった後によく一緒に遊びに出かけるようになった。
ある夜には学校に忍び込んで探検したり、プールで裸になってデンジを泳ぎに誘うなど、学校すら行ったことなかったデンジにそれを追体験させるように楽しいひと時を過ごしていた。
とある夜に二人で行った縁日の帰りにて、デンジのことが好きと告白し、公安から逃げようと訴える。
しかし、ちょうど仕事に慣れ出した頃だったデンジは熟考の末に逃避行の誘いを断り、これからも今のまま遊び合う関係を望んだ。
以下、ネタバレ注意
その正体は、デンジと同じく
悪魔の心臓を移植された武器人間。そして、デンジの心臓を狙う刺客の一人である。
かつてソ連で実験材料にするため集められた身寄りの無い子供らから成る「モルモット」、その生き残りであり、デンジとの接触も偶然ではなく国からの命令によるもの。いわばソ連仕込みのスパイであった。
実は首の右側の金具はチョーカーではなく首の方についており、手榴弾のピンのように引き抜く動作で武器人間に変身する。
マキマについても何かしら知っていたらしく、
「あの魔女」呼ばわりしていた。
ボム/爆弾の悪魔
レゼの武器人間としての姿。
変身体はミサイルや魚雷を模した頭部に、ダイナマイトや爆竹を模した裸エプロンという超大胆な格好。おまけにノーパン。
……かと思いきや、コンプライアンスの為か戦闘中いつの間にかパンツを履いている。ちなみに劇場版でもこの「ノーパン→いつの間にかパンツ着用」の流れは再現された。
身体の一部を爆弾化させることが出来、手足を爆弾に変形させてのキックや切り離した指を起爆することも可能。
某炎の大佐のように指パッチンで火花を飛ばして遠距離爆破したり、手足の先で爆発を起こしてその勢いや推力で飛ぶことで高速移動する等、応用力にも優れる。
また、武器人間の特性上不死身であるため、切り離した頭部を基点に再生して復活し、残った胴体を自律操作して爆破させる等、不死性を前提にした戦法を取ることも出来る他、暴力の魔人の攻撃を正面からガードするなどタフネスも優れており、総じて高い戦闘能力を誇る。
一方で、水中では肝心の点火自体が出来ないため、爆破出来なくなり無力化されてしまうという弱点を抱えている。
縁日でデンジに逃避行の誘いを断られると、彼に口付けすると見せかけて彼の舌を噛み千切り、心臓を奪う為殺害しようとするも、デンジに貼り付いていたビームが乱入し水入りに。
彼らを追跡して公安退魔2課の訓練施設を襲撃。公安のデビルハンター達をものともせず、民間人も大勢巻き込みながらデンジやアキ、暴力の魔人とも交戦し、武器人間としての高い戦闘能力を以て圧倒。
更に従えた台風の悪魔と共に襲い掛かるも、サメの悪魔に変身したビームを乗りこなすデンジに台風の悪魔を倒され、タイマンに持ち込まれる。
それでも能力の練度の差から優位に立つも、デンジにチェーンで拘束され、デンジごとそのまま海に落とされた結果爆破を完全に無力化されてしまい、敗北。ビームによりデンジ諸共回収されて砂浜に流れ着いたが、デンジはレゼを蘇生させて提案。
彼女がこれまでして来た「一緒に逃げる」という誘いと全く同じ、思いもよらぬ逆提案に「これまで自分がデンジに見せた表情も赤らめた頬も全部演技、嘘だった」「人をたくさん殺した自分と逃げるのは人殺しに加担するということ」と冷淡に告げ、再び口付けすると見せかけてデンジの首の骨をへし折ってその場を去るが、最後まで完全にはレゼを敵視できなかったデンジに「今日の昼にあのカフェで待ってるから!!」と声をかけられる。
レゼは逃亡するために東北行きの駅のホームに立ったが、逃亡の最中何を思ったか彼女は逃げるのを止め、来た道を引き返し、とある場所へと向かう。
行き先は、自分とデンジが交流を深めたカフェ「二道」。
カフェへと繋がる裏路地を駆け抜け、見えるところまで来た、その時。
突如自身と並走するかのようにネズミが大量に集まり、その中から現れたのは――
待ち構えていたマキマと遭遇。
変身して応戦しようとしたが、視覚外から天使の悪魔に寿命武器で右腕を切り落とされて変身を封じられ、即座に背後からナイフで襲い掛かるも、心臓を貫かれて致命傷を負い倒されてしまう。
最後の力を振り絞って変身しようとしたがマキマに阻止され、最終的にカフェ「二道」で待っていたデンジの姿を見つめながら、息を引き取った。
今際の際にふと思った「何故自分は初めてデンジと会った、その時に殺さなかったのか」という疑問の答えに、最後まで気付くことがないまま……。
野郎とデートしてもつまんないと思うけどなあ…ねえマキマさん!
第一部終盤に、マキマ率いる公安対魔特異5課の一員として再登場。デンジやサムライソードなどの例に漏れず、武器人間は基本的に不死身であるため実際に死んだ訳ではないと多くの読者から予想されていたが、サムライソードやクァンシといった今まで登場した武器人間たちと共に現れた。
マキマに洗脳されて彼女への好意を植え付けられており、「男とデートしてもつまらない」とデンジが聞いたらショックを受けそうな発言をしている。
理性を失い暴走したチェンソーマンと2度交戦したが、為す術もなく倒されている。
デンジからすれば目の前からいなくなった筈のレゼがいつのまにかマキマに従っているという構図の筈だが、彼からのリアクションは一切無し。まあ2戦とも実際に戦ってたのはポチタだしね
第二部
本人は未登場。しかし、老いの悪魔が支配する空間でデンジが苦味の悪魔を吐き出した時の回想で登場している。
元公安対魔特異5課の面々でサムライソードとクァンシは公安にそのまま居残っており、その他の面子はチェンソーマン協会なる組織に所属してチェンソーマン復活を目論み暗躍している中、レゼだけ唯一登場していない。
現在登場している元特異5課の面々は全員既に正気を取り戻しているため、彼女もマキマの洗脳から解放されている筈だが、現在の消息は未だ不明。
メタ的な視点では彼女の消息のみ不自然なくらいにボカされている様子から、今後の展開に大きく関わるのでは、と予想されている。
関連キャラクター
レゼのバイト先「二道」の店主の中年男性。店はレゼが「客なんてモーニングにしか来ない」という位閑古鳥が鳴いている模様。彼女も結構失礼なことをズバズバと言う辺り、彼とは気心の知れた仲。
レゼの素性について全く知らない一般人であり、彼女が逃亡する際も痕跡を消す為に始末していかなかった辺り、レゼは彼に対しても情を捨て切れなかったものと思われる。
デンジがレゼ目当てに通い詰めるようになった影響か、デンジに対しても事情を察して閉店間際まで置いてくれたり、レゼが現れなかった事を慰め諭そうとするなどとてもいい人。
モヒカン頭に顔面の広範囲に広がる傷、焦点の合っていない目という見るからにヤバい雰囲気しかない男。「ターゲットの血と涙が出る場所を探す」ことで、対象の殺害を容易にするという考えを持つ。
チェンソーの悪魔の心臓を差し出せば悪魔の力を一生使わせる契約を台風の悪魔と結び、デンジを殺す為の餌としてレゼに目を付け、学校探険中に一人になった所を襲い掛かるも、レゼにあっさり返り討ちに遭い始末される。
外見は、頭の上半分がなく脳が剥き出しになった巨大な赤子に、膨大な数の腸が竜巻のように周囲を旋回する醜悪なもの。普段は姿を見せずに洗面台の排水口を流れる水など渦を巻いて回転する物体を媒介として会話する。
上記の殺し屋の男とチェンソーの悪魔の心臓に関する契約を結んでいたが、その過程でレゼに手を出すとは思っていなかったらしく、彼がレゼを襲い彼女の行動を邪魔したことの埋め合わせとして暫くの間服従するよう命令された。
悪魔化したビームを乗りこなしたデンジにより胴体を切り裂かれて倒される。
第二部では三鷹アサの回想で別個体が登場している。
作者によると、実はデンジ達が交戦した個体は生まれたてで本来もっと強力な悪魔であったとのこと。
余談
レゼ篇の終盤で、天涯孤独の身かつまともな生活を送ったことがなく、国家に飼われている、等デンジとほとんど共通したバックボーンを持っていたことが明かされており、言わば「もうひとりのデンジ」とでも言うべき存在。
作中では「彼女がデンジにどのような感情を抱いていたのか」ということについてはほとんど読者および視聴者の想像に任せる、というような描き方をされており、彼女の心情が直接的に示された描写は最後の独白のみであるが、それだけに考察も捗る、総じて非常に映画的かつ魅力的なヒロインに仕上がっている。
作中で確認できるだけでも、
- デンジとの学校探険で遭遇した殺し屋の男と台風の悪魔への冷淡な態度は、本人にとっても楽しかった時間に水を差されたからとも取れる
- デンジがアキやパワーを引き合いに出してレゼの誘いを断った時、マキマのことは伏せていたにもかかわらず「自分以外に好きな人(マキマ)がいる」と女の勘めいた鋭い指摘をしている
- デンジの舌を噛み切った後、改めてもう一度口付けしている。合理的な理由を考えれば血の補給だが、それとも…?
- マキマに倒された時だけでなく、デンジと交戦した際にも彼に「初めて出会った時に俺を殺しておけばよかった」と指摘されているが、彼女は口を噤んでいる
- デンジに敗北して撤退する時ですら彼の首の骨をへし折って行動不能にしたが、結局身柄を持ち帰らなかった
- マキマと対峙した際もすぐ変身しなかったが、変身すれば爆発に気付いたデンジが店から出て来る為、巻き込むことを恐れ思わず躊躇した?
等、彼女がデンジにどのような感情を抱いていたか推察できる場面は随所に存在しており、本人も述懐している通り「殺す機会も騙して誘拐する機会も何度もあったにもかかわらず、結局できなかった」のと、事実として「最終的に逃げるのを止めてデンジの元へ向かおうとした」ことは確かであり、彼女なりにデンジに思うところはあった模様。
彼女がメインで登場した「レゼ篇」は40話から52話までの約13話とかなり短いながらも読者からは「まるで1本の映画のよう」と評される程綺麗にまとまった章であり、敵キャラでありながらもデンジとの青春模様を丹念に描いた切ない最期に「劇場版ヒロイン」と評されたりしていた。
……と思っていたらなんとまさかの「レゼ篇」は章のみ単独で劇場版化。本当に劇場版ヒロインになってしまった。
劇場版の入場特典における藤本タツキ先生×担当編集の林士平の対談において、藤本タツキ氏は「僕は、恋愛の相手が呪いとなって存在し続けることが好きです。レゼという存在が皆さんの中に呪いとしてずっと残ってくれたら嬉しいです」と述べている。
アニヲタ君はさ、wiki篭りか、愚痴篭りか…どっちがいい?
- 「僕は、恋愛の相手が呪いとなって存在し続けることが好きです。レゼという存在が皆さんの中に呪いとしてずっと残ってくれたら嬉しいです」…………人の心とかないんか? -- 名無しさん (2025-10-13 08:24:18)
- >>デンジと読者のハートを鷲掴み -- 名無しさん (2025-10-13 08:40:12)
- ↑途中送信失礼。より正確なのだと「デンジと読者と米津のハートを鷲掴み」だな -- 名無しさん (2025-10-13 08:41:21)
- 映画 -- 名無しさん (2025-10-13 09:21:08)
- ↑失敗、映画観終わったみんな喪失感がエラいことになってたな -- 名無しさん (2025-10-13 09:25:04)
- ずっと百合専門に書いてた絵師さんがレゼ篇見に行った報告のあとから男女NL書き出してて呪いだぁ…って思っちゃった -- 名無しさん (2025-10-13 09:42:50)
- 「マキマさん助けて 俺この娘好きになっちまう -- 名無しさん (2025-10-13 10:02:44)
最終更新:2025年10月13日 10:02