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エリカ

登録日：2009/10/25 Sun 04:03:42
更新日：2025/01/29 Wed 20:37:37
所要時間：約 2 分で読めます


紫色の髪に緑色の服を纏い、その立ち振る舞いは上品さの中に他を寄せ付けぬ風貌……。
上品さの中にふと垣間見える孤独……。




そう、植物のエリカの項目です。
※もしかして→エリカ(ポケモン)

●目次

【概要】

正確には「エリカ」という名前の種はなく、ツツジ科の植物の属のひとつであるエリカ属（Erica）の種を指します。
常緑高木であり、その種は700以上の数に登ります。

  • 科名・分類：ツツジ科エリカ属
  • 原産：南アフリカ・ヨーロッパ
  • 大きさ：背丈 0.5～2.0m、横幅 0.4～1.5m、葉 1.5～5cm前後
  • 開花時期：11～6月
  • 成長速度：遅い

エリカの仲間は多くの種類が出回っており、花の形はベル型・筒型など様々です。
花色も豊富で、白・ピンク・紫・オレンジなどが存在します。
大別すると、南アフリカ原産種とヨーロッパ原産種に分かれますが、9割近くは南アフリカ原産種となります。
日本で出回るものも、南アフリカ種のものがほとんどです。
どちらの種類も針葉樹のような繊細な葉は共通しており、上品な印象を与えます。
日本の暖地では南アフリカ品種の方が無理なく育てられます。
2ｍ近くなる大型種から50cm程度の小型種まであります。


《育成》

根が細かいので水切れには注意が必要です。
水切れを起こしても症状が直ぐに現れないので、気が付いたら葉がハラハラ落ちていると言うことにも成りかねません。
酸性土壌を好むので生産業者はピート主体の用土で主に育てているようです。

ジャノメエリカに代表される南アフリカ原産種は、暑さにもそれなりに耐え、乾燥に強く丈夫な種類が多いです。ただ、過湿にはやや弱いです。
ヨーロッパ原産種は暑さと乾燥が苦手で、暖地では育てづらく寒冷地向きです。
どちらも日当たりを好みますが、できれば夏は遮光します。
梅雨〜夏の間は雨も避けられるとさらに良いです。


《薬効》

エリカの花はハーブティーとしても利用されます。
ハーブ名としては、後述の「ヒース」の名がよく使われます。

美白用の化粧品によく含まれている「アルブチン」という成分を含んでいるため、肌の美白効果が期待されます。
また、濃いめに淹れたハーブティーを化粧水として使用し、シミ予防に利用することもあります。


【荒れ地とエリカ】

エリカは別名「ヒース（Heath）」とも呼ばれます。
これは、「荒れ地」「荒野」を意味する単語でもあり、小説「嵐が丘」の人物ヒースクリフ氏の名前の由来でもあります。
そして、荒れ地に咲く花なのでエリカのことを「ヒース」とも呼ぶようになりました。
ヨーロッパの冬には荒涼とした景色を見せる荒れ地ですが、春を迎え、夏になるとエリカやヘザーが咲き乱れる華やかな一面も見せます。
（※ヘザー：エリカの近縁種。「カルーナ」「ギョリュウモドキ」とも）
その光景は、イギリス人にとってはいわゆる“原風景”となり、郷愁を掻き立てるものであるとのことです。




花言葉は………裏切り、謙遜、休憩、心地よい言葉、博愛、そして……孤独。





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最終更新：2025年01月29日 20:37