ファントム・ブラスター・ドラゴン(ヴァンガード)

登録日:2011/11/02 Wed 00:01:56
更新日:2024/10/04 Fri 22:58:33
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呪われし竜よ

出でて邪悪な力を振るえ

虚影神蝕にて登場したユニット。

以下、テキスト詳細

《ファントム・ブラスター・ドラゴン》
ノーマルユニット 〈3〉 (ツインドライブ!!)
シャドウパラディン - アビスドラゴン パワー11000 / シールドなし / ☆1
【永】【(V)】:あなたのソウルに「ブラスター・ダーク」があるなら、このユニットのパワー+1000。
【起】【(V)】:[【カウンターブラスト】(2),あなたの《シャドウパラディン》のリアガードを3枚選び、退却させる] そのターン中、このユニットのパワー+10000/クリティカル+1。

《ブラスター・ダーク》に関連し、シャドウパラディンの看板ユニットとして登場した。

一つ目の能力は、ソウルに《ブラスター・ダーク》を置く事で恒常的に11000ラインに到達するパワーの増加。

地味ではあるが、(V)に置くユニットとして常時パワー11000は最低限の基準であるのはヴァンガードファイターには周知の事実。

要件の《ブラスター・ダーク》も、専用サーチである《フルバウ》の存在や、手札交換能力持ちである《飛躍の魔女 アリアンロッド》、更に引き直しも考慮すれば、かなりの確率でライドできるので気にならない。
二つ目の能力はダムド・チャージング・ランスという起動能力。…アレ?シャドウ・イロージョンって…?
膨大なコストを払う事によって、パワー+10000とクリティカル+1を得る、まさに一撃必殺のスキル。

現在このカードが強いかどうか物議をかもしている元凶で、同じくヴァンガード要員としてデザインされた同期の《ダークメタル・ドラゴン》がシンプルながらも扱いやすい事から、このユニットの是非が問われている。

無論、自力で21000ライン、ブースト込みならば26000ラインをたやすく超えられるのは、パワー増強能力としては優秀そのもの。

しかし、カウンターブラストはまだ良いとして、シャドウパラディンのリアガード3枚をコストで退却させなければならいのは、かなり重くて厳しいと言わざるを得ない。


一応、展開補助してくれる《暗黒魔道士 バイヴ・カー》さんや、《髑髏の魔女 ネヴァン》様、そして《漆黒の乙女 マーハ》ちゃん等、より取り見取りで、調達自体は容易。

しかし、守護者の存在から、いたずらに発動するのはやはり得策ではない。

このユニットを主軸にした場合は常に相手のドライブチェックに目を光らせ、少しでもダムド・チャージング・ランスが不発に終わってしまうリスクを軽減する事が大切だろう。


デメリットばかり目立つダムド・チャージング・ランスだが、しかし、3枚のリアガードをコストにする事は決して悪いことばかりではない。

例えば、序盤にグレード1のユニットを大量展開したは良いが、終盤になってパワー不足に陥ってしまった。

新たなユニットを展開したいが、そのまま退却させるのは勿体ない。

そこでダムド・チャージング・ランスを発動すれば、邪魔なリアガードを3枚退かしつつ、大幅な強化+ユニットの再展開を行う事ができる!

……と、多少無理矢理ではあるが、オラクルシンクタンクにおける《花占いの女神サクヤ》と、同じような考え方での運用方法もある。

シャドウパラディンには《グルルバウ》という、序盤での速攻に長けたユニットがいるので、あながち間違った戦略でも無いだろう。
(無論、序盤に相手に《ブラスター・ブレード》等のカウンターブラストの利用を補助してしまうリスクもあるので、絶対の正解とも言えないが)

以下、相性の良いもしくはサポートカード

ブラスター・ジャベリン
専用サーチ能力持っている。
コストがグレード3のシャドウパラディンなので、ライド事故回避にはならないが、

「他のグレード3を捨ててでも! オレはァァァッ! 《ファントム・ブラスター・ドラゴン》で勝ァァァつッ!!!!!」

という人には嬉しい能力だろう。

また、手札の《ファントム・ブラスター・ドラゴン》を切って《ファントム・ブラスター・ドラゴン》をサーチする事で山札内の余分な《ファントム・ブラスター・ドラゴン》を減らす事もできる。
……要するに、デッキ圧縮である。

ただし、リアガードサークルに登場した時専用なので気をつけよう。

暗黒魔導師 バイヴ・カー
漆黒の乙女マーハ
共にリアガードを調達、《ファントム・ブラスター・ドラゴン》のコストの確保に役立ってくれる。
前者はノーコストではあるが呼べるカードはランダム。後者はカウンターブラストを使い、同じ縦列にのみだが山札内の好きなグレード1以下のシャドウパラディンを呼べる。
どちらも一長一短だが、ダムド・チャージング・ランスを発動を重視するなら、《暗黒魔道士 バイヴ・カー》の方がいいかもしれない。

髑髏の魔女ネヴァン
リアガードサークル登場に登場した時に手札のシャドウパラディン1枚を捨てる事で、二枚ドローする優秀な手札交換ユニット。
トータルで手札は増えてはいないが、コールしても手札が減らないという事が、実は非常に重要。
パワー3000と非常に頼りないステータスも、ダムド・チャージング・ランスのコストにする前提ならあまり気にならない。

魔界城 ドンナーシュラーク
《ファントム・ブラスター・ドラゴン》及び《ブラスター・ダーク》を主軸にした場合における、優秀なアタッカー。
バニラブーストで20000ライン到達は非常に強力。単体でもパワー11000のユニットにシールドを要求できるのは嬉しい。
しかし、《ブラスター・ダーク》&《ファントム・ブラスター・ドラゴン》不在時及び自身がV時のパワー-5000は、かなり痛い。このリスクは同じくヴァンガードサークルに登場した時には能力が使えない《髑髏の魔女 ネヴァン》も同じ。
平均的なデッキのグレード2の総数は十枚前後。
《ファントム・ブラスター・ドラゴン》が主軸にした場合は《ブラスター・ダーク》が四枚積みなのは確実なので、残りの枠を《髑髏の魔女 ネヴァン》と分け合った場合、デッキのグレード2の半分がヴァンガードサークル上でパワー5000以下になってしまうリスクが出てくる
本家Wikiにもあるが、ライド事故を起こした場合は悲惨な事になってしまう。

よって、《魔界城 ドンナーシュラーク》を優先したい場合は、残るグレード2枠は《髑髏の魔女 ネヴァン》より《漆黒の乙女 マーハ》を採用すると良いだろう。

がそのほぼ上位互換な《虚空の騎士マスカレード》の登場により一気に不遇な存在に……


ドロートリガー
ダムド・チャージング・ランスによる場の消費が激しい以上、必然的にドロートリガーと相性が良いという事になる。
シールド値が半分というデメリットもあるが、前述した序盤速攻の為の駒として割り切り場にコールする事で、あまり気にならなくなる。
《髑髏の魔女 ネヴァン》や《秘薬の魔女 アリアンロッド》とも相性が良いのも見逃せない。

総じて見ると、決して弱くないユニットだが、初心者等が扱うには手に余るユニットと言える。

しかし、守護者が手札に無い状態で出て来られた時の恐怖感は半端無く、そんな状況でダムド・チャージング・ランスを使われたら正に絶望するだろう。

プレイング及びデッキ構築の手腕が問われるカードと言えるだろう。

ファントム・ブラスター・オーバーロード》の登場によりさらに需要性が高まった。

余談だが、このカードはRRRとSPでイラストが違う。SPの方は漫画版の作者である伊藤彰氏の書き下ろし


【ユニット設定】

ロイヤルパラディンに反旗を翻し反乱を起こした元凶。通称、「奈落竜」

騎士王に反感を持つカロンや、ロイヤルパラディンに追われていたネヴァン達をまとめあげ、シャドウパラディンを結成した。

絶望・嫉妬・恐怖など、ありとあらゆる負の感情を自らの力へと変えることができる。
仲間を計画の為の道具としか考えておらず、用済みになれば容赦なくその力を喰らい、糧としてきた。

しかし最終的には正義に目覚めた《ブラスター・ダーク》が《ブラスター・ブレード》と協力し、奈落竜は打ち倒されることとなる。



後に惑星クレイへの侵略者から国家を守るために結成されたシャドウパラディンの精鋭部隊「撃退者」の団長《幽幻の撃退者 モルドレット・ファントム》には、奈落竜との共通項がいくつか見られている。

  • モルドレット自身は「奈落竜による反乱時はその制圧に向けて色々活動していた」と話すがエルフは誰もモルドレットなどという騎士を知らなかった
  • 瞳の色がどちらも緋色。緋色の瞳は奈落竜の特徴でもあるので偶然なはずはないだろう
  • モルドレットの名前の後ろに「ファントム」と付くこと
  • 経歴不明の身でありながら《ブラスター・ダーク・撃退者》が全幅の信頼を寄せているという事実
  • 奈落竜と酷似したユニット、《撃退者 ドラグルーラー・ファントム》が身に着けている鎧はモルドレットのものそのもの

モルドレットの正体は「奈落竜が持つ守護竜としての聖なる魂」であった。彼は先導者との戦いに敗れた後完全に死亡はせず、「奈落竜の悪意」と「守護竜の聖なる魂」がこの世界に残り続けていたのである。

悪意は世界に満ちていた絶望は取り込み《ガスト・ブラスター・ドラゴン》という新たな姿を得たが、聖なる魂は行き場を失い消滅寸前となっていた。
そんな中、一人の傷ついた騎士と出会い、一つになった聖なる魂の正体がモルドレットだったのである。そしてモルドレットが奈落竜の力を解放した姿こそ、《撃退者 ドラグルーラー・ファントム》なのだ。

彼は撃退者を率い、自らの行いを悔いるでも回想するでもなく、ただ王国を守るためにリンクジョーカーとの戦いに臨んだ。



リンクジョーカーの大規模進撃作戦、後に「星輝大戦」と呼ばれる戦いの後、王国の英雄にして騎士王の片腕である《ブラスター・ブレード》が歴史上から消滅してしまう。
それによって歴史が改変された世界では《ファントム・ブラスター・ドラゴン》は《騎士王 アルフレッド》によって倒されており、奈落竜の魂は「奈落竜の悪意」と「守護竜の聖なる魂」に分離することなく消えゆく魔力塊として闇を彷徨うことになる。

そのまま奈落竜は消滅する運命にあったが、《ブラスター・ダーク・撃退者 “Abyss”》は儀式により、自身と奈落竜の魂を繋いだ。それにより、奈落竜の魂は救われ、「守護竜の聖なる魂」を取り戻した《撃退者 ファントム・ブラスター “Abyss”》として生まれ変わることとなる。儀式の対価として「魂の一部」が欠落したことで、欠損した彼らの魂は最早一つでは機能せず、一方が命を落とせば、もう一方の命も失われる状態となった。



改変された歴史が元に戻り、《撃退者 ファントム・ブラスター “Abyss”》として贖罪を為し続ける可能性が掻き消え、再び奈落竜の魂は《幽幻の撃退者 モルドレット・ファントム》と《ガスト・ブラスター・ドラゴン》に分かれる可能性に収束することになる。
そしてモルドレットは“シャドウパラディン”団長の任を《ブラスター・ダーク “Diablo”》託し、己の影と決着をつけるために、《ガスト・ブラスター・ドラゴン》のもとへと向かう。

その戦いの結末を知る者はいるが、語る者は未だ誰もおらず。
その一方で《幽幻の撃退者 モルドレット・ファントム》が去った神聖国家は一人の大悪党の反逆によって危機に晒される中、時空の歪みから青い剣を携えた黒き竜の影が……。




影の騎士団に、“奈落竜”が再臨する――。



【リメイク版】
2015年に発売されたヴァンガードGブースター「覇道竜星」にて、再び奈落竜はその姿を現す。

《ファントム・ブラスター・ドラゴン》
ノーマルユニット 〈3〉 (ツインドライブ!!)
シャドウパラディン - アビスドラゴン パワー11000 / シールドなし / ☆1
【自】【リミットブレイク】(4)(あなたのダメージが4枚以上で有効):[【ソウルブラスト】(3)] 《シャドウパラディン》がこのユニットにライドした時、コストを払ってよい。払ったら、あなたのヴァンガードを1枚選び、そのターン中、パワー+10000し、【自】(V)】:[あなたのリアガードを3枚選び、退却させる] このユニットがヴァンガードにアタックした時、コストを払ってよい。払ったら、2枚引き、あなたのダメージゾーンから3枚選び、表にし、そのバトル中、相手はグレード1以上のカードを手札から(G)にコールできない。』を与える。
【自】:[あなたのリアガードを1枚選び、退却させる] このユニットが(V)に登場した時、コストを払ってよい。払ったら、あなたの山札からカード名に「ブラスター」を含むカードを1枚まで探し、相手に見せ、手札に加え、その山札をシャッフルする。


同じカード名でありながら異なる能力を持つという非常に珍しいカード。
ドラゴニック・オーバーロード》に続き、2例目となるブレイクライド能力を得てのリメイクとなる。

クロスライドユニットである《ファントム・ブラスター・オーバーロード》との連携により、(ソウル)肉体(リアガード)、そして自らの影(ペルソナブラスト)生け贄(コスト)とすることで、守護者は始めとして手札のグレード1以上のカードのコールを封じた状態で、単独パワー33000/クリティカル2を相手のヴァンガードに叩きこむことができる。しかもカウンターチャージと「ブラスター」サーチによるペルソナブラストのコスト確保ができるため、相性は抜群。


死と断末魔を刃とせん、蠢け、追記・修正!

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最終更新:2024年10月04日 22:58