三合目陶器師

登録日:2010/11/03 Wed 22:13:05
更新日:2023/03/12 Sun 01:59:56
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神州纐纈城に登場する剣豪
「さんごうめすえものし」と読む
ここでは主に漫画版の事を書く

富士の裾野で陶器を焼きながら人を殺す殺人鬼、なので三合目陶器師

作中のセリフによると「自分の妻をほかの男に寝とられてから狂っちまった」らしい
妻とその男が富士に逃げ込んだと聞き付けて富士の裾野に住み着いた
裾野を通る人間はみんな自分の妻を寝とった男だと思い込み、人間を殺しまくる

自分の顔が醜かった故に妻に逃げられたので、常に造顔師の月子に頼んで作って貰った仮面を付けている
自分が裏切られるのは当然と思っているが、あくまでも恨んで生かしては置けぬという筋の立たない人物
それでは解脱が得られない。と諭されるが
「解脱とは永世輪廻、生き変わり死に変わり人を殺すのよ!」と答え
そうした果てにどうするのか?と聞かれたら
「そうした果てにか、そうした果てに…やはり人を殺すのよ!」と答えた

元々原作からそうだったとはいえ、石川作品有数の狂人
自分を救われない無い人間と考えていて、血を絞られれば救われると思い込み、纐纈城を求める

その道中の途中で、聖者・光明優婆塞に出会う
当然斬りかかるが、なぜか斬れない
陶器師は酷く動揺し、「ああ…これが恐れずにいられようか、そんな哀れなお前を切ることが出来ない!」などと自分でも何を言ってるのかわからなくなってしまう

その後優婆塞と問答をするのだが、これが狂気の一言

「なぜお前は人を殺す」

「必要だからでございます」

「生きていく上で必要だから。こうお前は言うのだな?」

「はい、心の中に鬼がいて、それが私をそそのかして人を殺させるのでございます」

「もしそそのかしに応じなかったら?」

「あべこべに私が殺されます!はい、その心の鬼の為に食い殺されるのでございます、自滅するのでございます!」

「しかし、たとえ人を殺してもお前の心は休まらないはずだ…ただ、血を見た瞬間だけは心の休まる事もあろう、しかし二倍になった不安がお前を襲うはずだ」

「で、また人を殺します」

「すると四倍になって不安がお前を襲うはずだ」

「で、また餌食を猟ります」

「血は復讐する永世輪廻!」

「で、また餌食を猟ります」
「で、また餌食を猟ります」
「で、また餌食を…」
「で、また餌食を」

「地獄だ地獄だ!!血の池地獄!!無間地獄だあ~~っ!」

それを救うのは懺悔だと説かれるが、それを

「懺悔…なるほどいい言葉だ、第一ひどく響きがいい、『懺悔』…いい発音だ」

と冷笑し

「悪人は自分の事を悪と認めながら悪をやっている、それをからっぽな言葉で救えるものか」といい放ち、富士の裾野に戻った

しばらく人を斬れない腑抜けになったが、その後に妻と男の居所を知り、甲府で存分に人を殺した後に殺しに向かう予定だったが、纐纈城主の「祝福」に巻き込まれて死にかける…が、その地に現れた優婆塞に救われる。
またも腑抜けになってしまって、すごいヘタレになった
しかもまた優婆塞が現れ、今度は自分の前世を思い出す
それによると遥か昔、初代纐纈城主である大魔王シンを裏切った者の一員だったとの事
なので

「いやっ!俺は行かんぞっ!大魔王が復活したら俺たちは裏切り者だ!もっと酷い仕打ちを受けるに決まっている!」

とヘタレを極める
皆が大魔王退治に行った後もずっとブルブル震えてたら、突如として纐纈城主の亡霊が現れ、仮面を残して消える。

で、最終的に物語の「オチ」を担当する事になる
どうオチてるのかは、自分の目で見て確かめて欲しい

ヒントは「虚無る




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最終更新:2023年03月12日 01:59