シルヴォクののけ者、メリーラ/Melira, Sylvok Outcast

登録日:2014/05/05 Mon 20:02:56
更新日:2024/11/12 Tue 14:43:55
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《シルヴォクののけ者、メリーラ/Melira, Sylvok Outcast》とは、新たなるファイレクシアに登場したクリーチャーであり、背景ストーリーの登場人物である。

シルヴォクののけ者、メリーラ/Melira, Sylvok Outcast(1)(緑)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) スカウト(Scout)
あなたは毒(poison)カウンターを得られない。
あなたがコントロールするクリーチャーは、その上に-1/-1カウンターを配置できない。
あなたの対戦相手がコントロールするクリーチャーは感染を失う。
2/2


概要

一般的なミラディン人は身体の一部が金属化しているが、彼女はそのような金属組織を一切持たなかった。そのせいで蔑まれてきたのだが、後にこの特性がファイレクシア化に対する免疫になりうることが判明し、それまでとは一転、ファイレクシアに対する抵抗軍の中心に祭り上げられることとなった。

性能

ファイレクシアに属するクリーチャーの幾つかは「感染」という能力を持っている。大雑把に説明すると『クリーチャーに対しては-1/-1カウンター、プレイヤーに対しては毒カウンターの形でダメージを与える』という能力なのだが、彼女が戦場にいる限りそれらのクリーチャーはその辺のバニラクリーチャーとあんまり変わらなくなってしまうのだ。
また、MtGには「毒カウンターを10個持つプレイヤーは即座にゲームに敗北する」というルールもあるのだが、こちらの対策も万全である。
まさに「清純なるミラディンを取り戻す」という希望を体現するような存在である……かに思われたのだが。

……本当に希望の存在?

☆その1☆
Phyrexian Unlife / ファイレクシアの非生 (2)(白)
エンチャント
あなたはライフが0点以下であることによりゲームに敗北しない。
あなたのライフが0点以下であるかぎり、あなたに与えられるすべてのダメージは、それの発生源が感染を持つかのように与えられる。(ダメージは>あなたに毒カウンターの形で与えられる。)

ファイレクシアの行動原理の一つとして「永遠の生命を手に入れる」というものがある。そう、彼女とこのカードを組み合わせることでダメージで敗北しなくなるのだ。ミラディンの希望である貴女がファイレクシアの理想を助けてどうするんすか…。

☆その2☆
彼女のテキストをよく読んでみると、「あなたがコントロールするクリーチャーは、その上に-1/-1カウンターを配置できない。」とある。これが意味するものは…。

Phyrexian Hydra / ファイレクシアのハイドラ (3)(緑)(緑)
クリーチャー — ハイドラ(Hydra)
感染(このクリーチャーは、クリーチャーに-1/-1カウンターの形でダメージを与え、プレイヤーに毒(poison)カウンターの形でダメージを与える。)
ファイレクシアのハイドラにダメージが与えられる場合、そのダメージを軽減する。これにより軽減されたダメージ1点につき、ファイレクシアのハイドラの上に-1/-1カウンターを1個置く。
7/7

「ダメージを受けると縮むといったな。あれは嘘だ。」

Black Sun's Zenith / 黒の太陽の頂点 (X)(黒)(黒)
ソーサリー
各クリーチャーの上に-1/-1カウンターをX個置く。黒の太陽の頂点をオーナーのライブラリーに加えて切り直す。

「見ろ!対戦相手のクリーチャーがゴミのようだ!」


……こんな感じで何をどう考えてもファイレクシア陣営のカードと物凄く相性がいい。おまけに感染をテーマとした構築済みデッキ「内からの腐敗/Rot from Within」にも採用されている。
…このヒト実は新ファイレクシアに内通しているんじゃ?

☆その3☆ついでに
過去のセット「シャドウムーア(SHM)」に登場した「頑強」というメカニズムがある。
これは「死亡した場合-1/-1カウンターを乗せて再登場する、-1/-1カウンターが乗っている場合は再登場しない」という能力なのだが、彼女がいる限り「-1/-1カウンターを乗せて」の部分が無視されるので無限に復活可能。
ここで死亡誘発で自身のパワー分ダメージを与える《残忍なレッドキャップ》を組み合わせ、更にクリーチャーを能動的、かつマナを使わずに生贄に捧げる事ができる《臓物の予見者》を組み合わせると無限ダメージが発生する。
クリーチャーのみでコンボが成立するため、これを探すためのパーツである《出産の殻》を組み合わせた【メリーラ・ポッド】と呼ばれるデッキがモダンで流行した。最終的には【メリーラレス・ポッド】や【ジャンク・ポッド】と呼ばれる白黒緑のメリーラを入れないグッドスタッフ型になった上に、これらがビート系デッキを制圧してしまったことから《出産の殻》が禁止カードに。
一応このあとも-1/-1カウンターを相殺する【カウンター・カンパニー】*1などの【無限頑強】系デッキでたまに登場する。

派生カード

生ける治療、メリーラ / Melira, the Living Cure (緑)(白)
伝説のクリーチャー — 人間・スカウト
あなたが1個以上の毒カウンターを得るなら、代わりに、あなたは毒カウンター1個を得て、このターン、あなたは追加で毒カウンターを得ることができない。
生ける治療、メリーラを追放する:クリーチャーやアーティファクトのうちこれでない1つを対象とする。このターン、それが墓地に置かれたとき、そのカードをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
3/3

『ファイレクシア:完全なる統一』で健在な姿で再登場したメリーラ。ミラディン人の抵抗戦力の治療師、そして指導者として戦っている。
なお、ボーダーレス漫画版カードでは「if」の姿として完成化された姿で描かれている。

毒に対する抵抗力を表す能力は、毒を得る数をターンに1つにするように。毒性の威力を大きく削ぐことはできるが、毒対策という面では少々弱体化している。これに関しては、完封するようなメタカードは出さないという方針もあるだろう。
代わりに多色になったことでサイズが3/3と強化され、加えて自身を追放することで他のクリーチャーかアーティファクトを守る能力を獲得。《サッフィー・エリクスドッター》と同様に出た時の能力も再利用できる。


-Φ-追記・修正は、生皮を剥がされ機械の体を手に入れて「完成」した方のみお願いします。-Φ-

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  • ×:ミラディンの希望_〇:ファイレクシアの切り札
最終更新:2024年11月12日 14:43

*1 名に反して白緑+αの非青系デッキ。英名では「Counters Company」で、-1/-1カウンターと+1/+1カウンターを駆使する《集合する中隊》デッキの意味。