キズナ(競走馬)

登録日:2025/08/10 Sun 16:17:51
更新日:2025/08/10 Sun 17:24:52NEW!
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キズナ(Kizuna)は日本の元競走馬

目次

【データ】

生年月日:2010年3月5日
父:ディープインパクト
母:キャットクイル
母父:Storm Cat
調教師:佐々木晶 (栗東)
馬主:前田晋二
主戦騎手:佐藤哲三→武豊
生産者:ノースヒルズ
産地:新冠町
獲得賞金:4億7,639万円
通算成績:14戦7勝 [7-1-2-4]
主な勝鞍:13'日本ダービー(G1)

【誕生】

2010年3月5日生まれの青鹿毛の牡馬。
父は説明不要の“衝撃の英雄”ディープインパクト
母のキャットクイルも半姉にパシフィカス(ビワハヤヒデナリタブライアンの母)を持つ良血馬で、半姉に二冠牝馬のファレノプシスがいる。

【現役時代】

2012年10月7日京都競馬場の2歳新馬戦芝1800mでデビュー。鞍上は佐藤哲三。
デビュー戦で見事に勝利し二戦目の黄菊賞も一着。

三戦目のラジオNIKKEI杯(G3)から鞍上が佐藤から武豊に乗り替わり、以後引退まで武豊が主戦騎手を務める。
ラジオNIKKEI杯と報知杯弥生賞は三着と五着に終わったものの、毎日杯(G3)と京都新聞杯(G2)を勝利し、3歳の5月までに重賞で2勝をあげたことで、日本ダービーに出走。
ダービーでは最後方からゴール前の直線で上がり最速を使って先頭に立っていたエピファネイアを抜き去り勝利。
落馬事故以降低迷していた名手武豊に復活のダービー5勝目をプレゼントした。

余談だがシンボリルドルフトウカイテイオータニノギムレットウオッカと言った親子ダービー制覇の記録は数あれど同じ騎手が跨っての親子制覇はこのディープインパクト・キズナの例が初の例であり、もしかするとこれが最初で最後と言う可能性もある…

ダービー後は凱旋門賞に向かったものの4着と敗れ、以降はケガなどもあって勝ち星も当時GⅡだった大阪杯のみとなり、2015年天皇賞春を以て引退した。

【引退後】

引退後は種牡馬入り。
種牡馬としては前述の良血っぷりから大人気となり、初年度から重賞勝ち馬を多く輩出。2019年に産駒がデビューし、2歳リーディングも父に次ぐ2位にランクインした。
高い勝ち上がり率による安定感に加え、SS後継屈指のダート適性から関係者からは高く評価されているようで、2019年に早逝した父の後続種牡馬として期待されている。

しかし、リーディング最上位にいるのにGⅠ馬がいないという種牡馬善戦マンの気配がちょっとしてるのが心配されていた。何ならそのGⅠ制覇をサンデーサイレンス産駒にGⅠ制覇を阻まれまくったフジキセキのように親父のディープインパクト産駒に阻まれまくっていた。

しかし21年のエリザベス女王杯で10番人気のアカイイトが父に捧ぐ念願のG1初制覇。更にソングラインが22年に安田記念を制し、翌23年にはヴィクトリアマイルと安田記念を連勝。ウオッカ以来史上二頭目の快挙を達成した。ほか、ディープボンドも中長距離のGⅡを4勝、GⅠでも天皇賞(春)3年連続2着を含む2着4回という安定した成績を残して、人気を集めていた。
そして、ディープインパクトの産駒がクラシックから消えた2024年。ジャスティンミラノが皐月賞をレースレコードで制し、ようやく産駒から牡馬のGⅠホースが誕生。残念ながら同馬は秋に屈腱炎を発症して引退となってしまったが、ブリーダーズ・スタリオン・ステーションで供用されることが決まり、これで後継種牡馬に恵まれることとなった。

同期の菊花賞馬エピファネイアとは現役時代も種牡馬としてもライバル。全体のリーディングではほぼ同格で、向こうがキズナより勝ち上がり率が低い代わりに三冠牝馬デアリングタクトや皐月賞馬エフフォーリアといった大物を出している、いわば安打量産機とホームランバッターという対照的な成績である。

その勝ち上がり数は実を結び、2024年の総合リーディング、2歳リーディング、障害リーディングの三冠を達成し、祖父サンデーサイレンス、父ディープインパクトから王座を引き継ぎ日本競馬史上初となる一族三代リーディングサイアーの偉業を成し遂げた。
GⅠ1勝の戦績でスタッドインし、種付け料250万円と言う少額から始まり絶対王者だった父の影響もあり決して優遇された環境ではなかったのにも関わらず、自らの力で評価を上げていき頂点を手にした、世紀の出世馬と言える。そして発表された2025年の種付け料は脅威の2000万円

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最終更新:2025年08月10日 17:24