登録日:2025/08/11 Mon 11:33:01
更新日:2025/08/11 Mon 15:58:26NEW!
所要時間:約 23 分 で読めます(ギュッ)
黒須一也とは、「DoctorK」の登場人物、および「
K2」の主人公のひとりであり、正当なKの一族。
……やや複雑な事情はあるものの、実質的に先代ドクターKであるKAZUYAの息子であり、直系であることに間違いはない。
一也は「かずや」とも読めるため、まさにスーパードクターを継ぐものとして名付けられている。
もしくは麻純さんの未練かも。
【プロフィール】
[生年月日]1995年12月17日
[血液型]ルイス式血液型【 Le(a-b-)】※
[身長]20歳時点で190cm超
[学歴]帝都大学医学部卒
[家族]父?(KAZUYA)・母(麻純)
※直接の描写はないものの、本人の産まれを考慮した場合この可能性が高い。
【概要】
前々作「スーパードクターK」および、前作「DoctorK」登場人物である黒須麻純の息子。本人の初登場はK2ではなく、前作「DoctorK」から。
初登場時とそれ以降でやや設定が異なるため、それぞれの作品についても記述する。
【DoctorK】
KAZUYAがガン検診を受けている病棟に突如出現。病院内でイタズラをしているところ、KAZUYAに捕まった。
その姿はまさに小さなKAZUYAそのままであり、医学的な知識も兼ね備えていた。
本人も「父親はドクターK」として教えられたと語り、KAZUYAと出会った後も「お父さん」と呼ぶなど、自身がKAZUYAの息子であると疑わなかった。
当然KAZUYA側はその可能性を否定したものの、彼が身に着けているペンダントでその正体に気づく。
一也はKAZUYAの許婚であった黒須麻純が、KAZUYAの叔父である一昭の指示によって産まされた「クローン人間」だった。
KAZUYAが「スーパードクターK」時代にガンに侵された時、その治療法のために麻純はKAZUYAのDNAを採取して病状を突き止めようとしたが、
一昭は「KAZUYAの力が失われることが惜しい」と考え、万が一に備えて彼のクローンを作成しようと試みた。
麻純はその母体となることを受け入れ、KAZUYAのクローンを産むことを決意した。
その際の麻純の笑顔と共に映る「KAZUYAさんの分身を産みたい!!」はあまりにパワーワード過ぎてネタにされる。
当初こそ想い続けていたKAZUYAの分身を産むことを欲していたが、いざ一也が生まれると母性が目覚めKAZUYAへの恋心を上回ったのか
一昭達の組織を一也を連れて脱走。二人きりの生活を送ることになった。
その後も二人きりの生活を送るが、KAZUYAのガンが再発したことで改めてドクターKの後継者が必要となる。
一也と離れたくないという想いとKAZUYAの後継者の必要性を天秤にかけ、一也に医学の知識を施してKAZUYAに返そうとする。
……が、一也はKAZUYAのもとで心因性の発熱を起こし、KAZUYAはそれを見て一也が麻純と共に居ることが良いと判断。
かつてKAZUYAと敵対した一昭ですら、後継者となる一也と逃げ出した麻純を放置した。悪魔に魂を売った男ですら、母子の愛を引き離せなかったのだ。
「オレは父から厳しく育てられこのような無骨な医者になってしまった」
「だが……一也にはお前がいる! 一也はお前の愛の結晶だ」
二人の母子の絆を突きつけ、KAZUYAは麻純に一也を返却。
麻純も涙ながらに受け入れ、二人の母子はKAZUYAの前から去っていった。
「あの子……将来どうなるのかしら?」
「たとえ一也がオレのクローンだとしても……それは誰にもわからんよ」
「ただ……麻純の愛情をたっぷりと注がれて育ったあの子が……もし……自らの意思で医学の道を選んだのなら」
「オレとは全く違うタイプの医師になるだろう」
その後、KAZUYAがガンの再発で亡くなってから十数年経ち、2018年の高品総合病院前……
最終話にて高品の息子である龍太郎が病院近くの公園で泣いている子どもと出会う。
子どもを泣き止ませようとする龍太郎だが上手くいかない――そんな時、黒マントの男が不意に現れる。
彼は絆創膏一つで子どもを泣き止ませ、立ち去っていく。
その後姿を見て、高品龍一は思わず涙を流していた。
「あ…あの…改めてお礼を……お名前は?」
「オレの名か?」
(また会えたんだ!!)
「Kだ」
【K2】
初登場は13話「分身」。この当時9歳。
影の一族でありながら新たなドクターKとなった
神代一人が、影の一族の掟に従い正当な後継者として擁立すべく、麻純の下を訪れる。
DoctorK時代に見られたヤンチャな部分は鳴りを潜め、幼いながら非常に大人びており、周りに気を使える優しさを持っている。
麻純は「優しく育てすぎた」と述懐するものの、一人はそれを「医者として何より必要な才能」と麻純の教育を称賛した。
この時、飼っていた犬の乱丸がキャンプ地に現れた熊に殺害され、生物の死を実感。
当初こそ熊に怒りを覚えたものの、熊が事故で死にかけている姿を見て「救いたい」と思い、一人のサポートの下に熊を治療。
熊を治療後は強引に山に追い返すところを周りからは不思議な目で見られるものの、
麻純と一人はそれが彼の最大の優しさであることに気づいていた。
「一也……あなたって子は……乱丸の命を奪った熊にさえ情けをかけるのね……」
「あなたの言う通り一也は優しすぎる……しかし生命に対しての優しさは医者として究極の武器となる!」
「一也は今日間違いなく……ドクターKへの道を一歩踏み出した……!」
【小学生~中学生時代】
その後、暫くは麻純と共に暮らしていたものの、KAZUYAのパーフェクトクローンとしての素質故に臓器密売組織に命を狙われるようになり、
これからの教育に加えて保護も兼ねてT村の診療所に預けられ、そこで一人や富永と暮らすことになる。
ある程度の教育を受けているとはいえ、まだ医者としての力量は一人前の富永にも劣る状態だったため、二人から厳しくも優しく指導を受ける事になる。
特に富永は年の離れた兄のような扱いで、その明るさも含めて尊敬の対象としてこの先も長い付き合いをしていくことになる。
その後、かつてT村で神代家の執事をしていた村井の襲撃を受け、拉致されそうになるも一人と富永の奮闘により撃退。
その際に遂に自身がKAZUYAの息子ではなく、クローン人間であることを突きつけられる。なお、この当時11歳。
聡明故にその事実を理解するも、やはり感情的には処理できず、涙ながらに記事冒頭の言葉を呟いて村井の感情を揺さぶり、改心させた。
しかしそこから彼にとって「自身が普通の人間ではない」という事実と向き合う長い時間が始まる。
移植手術の第一人者である相馬有朋教授と出会い親睦を深めるものの、それも自身のクローンとしての肉体の価値を目的としたものだったことが更に一也の心に傷をつけていく。
しかし、相馬教授自身は人命の為に悪に手を染めてしまった人だったことや、死の間際まで一也を深く想い続けていた。
彼は遺言に「自身の肉体を活用して欲しい」と記しており、彼の死後の肉体はドナー待ち患者を救うために使われ、5名の患者の生命を救った。
だが、彼が生きてさえいればもっと多くの命が救えたことは間違いない。その事実が一也に強い決意を抱かせた。
「たった5人じゃないですか……先生が生きていれば、これからもっと多くの患者を救えたはずなのに……」
「K先生……僕は決めました。僕は、医者になる!」
普段は普通の中学生として、そしてそれ以外は診療所でひたすら手術の練習をし、必要とあれば一人や富永の助手を務めることも増えた。
そんな最中、KAZUYAのライバルだった
ドクターTETSUが一也のもとに襲来。
自身のスキルス性胃癌の対処を書いたノートを見せ、安楽死をさせようとするという異常行動を見せる。
ちなみにこの話で例の女子高生のくだりが出てくる。
一也は受け入れる態度こそ見せるも、TETSUの見ていない間に一人を呼び、手術を決意。
「一也ィ……おめぇにゃがっかりしたぜ。自分にゃ手に負えねえとわかったとたん……大人に逃げやがるとはな!」
「あなたは僕を買いかぶっている。僕は黒須一也だ」「ドクターKじゃない!!」
手術を無事終え、TETSUの延命治療には成功。
一也の「彼を救いたい」という想いに負け、TETSUも自らの考えを改める。
安楽死の最大の目的は、ドクターKを目指す一也に「患者の死」という逃れられない事実を教え込もうという彼なりの決意だったのだ。
「心配は無用だ。一也にはその覚悟はできている」
「俺達が出る幕じゃないってことさ」
一人の去り際にKAZUYAの幻影を見たTETSUは、それからも自身のガンの進行を一也に送り続けるようになった。
一也もそれを見て、改めて自身が目指すドクターKの大きさを考えるのだった。
【高校生時代:宮坂詩織との出会い】
この時代の一也は、人生にとって大きな出会いを二つ経験することになる。
ひとりは、同級生の宮坂詩織。169話で初登場の割になんか既にめちゃくちゃ一也が懐いててエピソード読み飛ばした気分になる。
当初は彼女のやっている刺繍が気になって近くに寄って見たりと妙に距離が近かった。
詩織本人は趣味に打ち込むタイプのややクラスでも浮いてる人間で、一也への態度も敬語混じりで近寄られないようにしていた。
だが、ある日学校内で発症した詩織の卵アレルギーによって、その治療のためにT村診療所に赴くことに。
アレルギー治療を受ける中で少しずつ一也の事情を知り、二人の距離も少しずつ近づいていく。
そんな中でT村からの帰り道に落石事故が発生。やっぱこの村この辺の事故にもうちょっと気を使うべきだって。
詩織と、同級生で一緒に居た高峰は無事だったものの、一也は動脈を切断する大怪我を負い、意識不明となる。
直前で指示された動脈の結合を依頼され動揺するも、詩織は一也を前に決意を固める。
「放っておいたら間違いなく黒須くんは死ぬ……」
「もしものことはもう起きてしまっているのよ!」
なんとか動脈の縫合を終え、事故現場に駆けつけてきた村の住民達によって救助される。
一人は失血した一也を手術しようとするも、完璧に縫合された傷口を見て「君がやったのか……?」と冷や汗をかき喉を鳴らすほどだった。
一人は詩織に「一也の命の恩人だ」と感謝し、一也もなんとか復調。深く謝罪を受けるも、詩織には新しい道が見え始めていた。
その後は詩織と二人で行動する機会が増え、詩織の友人の手術などにも協力するようになる。
詩織自身も心境の変化があったのか、クラスで目立つ機会も増えた。
……が、ある日、一也がシカゴに留学するという話を詩織は聞いてしまう。
医者になるということも考えたもののやはり命を扱うという職業であることに慄く詩織と、そんな人だから医者に向いてると諭す一也。
そう話しながらT村に向かう二人だったが、その日は大雨による災害で村で大量の怪我人が出ていた。
一般人で何も知らない詩織の前でありながら、一也はT村での生き方に従い怪我人達の治療を始めるも、どうしても手術の必要が出てくる。
一人に許可を取り、違法な手術に向かう一也。疑念を抱く詩織を前に、一也は自身の生まれ……KAZUYAのクローンである事実を語り始める。
一人の静止も聞かず、自身の思いを詩織にぶつける一也。
「人間のクローンは……倫理上認められていないし……法律でも禁止されている」
「だから僕は本来存在しないはずの人間だ……」
「じゃあここにいる僕は……一体何なんだ!?」
「ドクターKを継ぐためだけに作られた複製か!? 遺伝子を絶やさぬためだけに造られた器なのか!?」
「泉平高校の2年B組……学年で一番背が高くて……運動が得意なのに帰宅部で……」
「刺繍に興味がある変な男子……」
「医者になることを目指す17歳……時々フライングして手術なんかもしちゃうけど……」
かつて自身がクローンである事実に悩まされ、多くの問題に巻き込まれ、今なお心を痛め続けている少年は、
最も想い続けている少女の一言で、間違いなく救われたのだった。
一也はその後も「気味が悪かったら避けてくれてもいい!」とまで詩織にぶつけたものの、
彼女から帰ってきた言葉は「私はずっと君のそばに居たい」という事実上の告白だった。
一也にとって、今までの人生を変えるほどの大きな出会いがそこにあったのだ。
ここから本当に付き合うまで300話近くかかるってマジ……?
【高校生時代:和久井譲介との出会い】
もうひとりが転入生の和久井譲介。
当初は不思議な転入生と言うだけで特に何も感じていなかったが、入学当初から見せる医学的な知識と異常なまでに一也に執着するその態度から少しずつ警戒する対象として認識するようになっていく。
そしてある日、河原でサッカーをしている人の心臓マッサージをした後に譲介の家に入ったことで疑念が確信へと変わる。
彼は一也がKAZUYAのクローン人間であることを知っていたのだ。
譲介はドクターTETSUが孤児院から拾い上げてきた少年で、一也に立ち向かわせるために医療技術を仕込んでいた。
「命を操る術である医学を持って人を支配する」という、まるで兄みたいなことを言うTETSUの弟子となり、
譲介は短期間で多くのことを学び、吸収していった。それが出来るほどの野心と向上心があったからである。
その中で彼はドクターKの一族……その後継者である一也に興味を抱くようになる。
TETSU曰く「同年代でありながら自分のクソみたいな人生と比べたら医者として恵まれて育った一也への対抗心」だと見抜き、
二人を掛け合わせることでの成長を期待したのだ。
この話のためにわざわざ一人の診療所まで押しかけて譲介の話を2話かけてしていったTETSUはお父さんか何かなの?
譲介は孤児院で周りの子どもの支配や動物の虐待をしていた事があり、それを知った一也も譲介に怒りを覚えるようになる。
だが、譲介が診療所を訪れた際にやってきた怪我人の治療の際、譲介が患者を救おうとする姿を間近で見る。
最終的には一也のやり方が正しく、譲介も自身のミスを受け入れ一也への対抗心を重ねるものの、
一也はその譲介を見て「患者を救うのに真剣だった」事に気づき、彼自身への認識を改め始める。
その後も一悶着あるものの、少なくとも人を救う、動物を守るといったことに対して真剣ではあることを知りながらも、動物虐待をしていた同級生に暴力を振るうなど二面性がある存在として一也は譲介を認識していくことになる。
そんな彼との転機は、子供の虐待をしているかもしれない母親を見かけた時だった。
学校でも珍しく荒れていた譲介の事情を聞き、譲介が暴走して親子の家に強引に立ち入ろうとするのを止め、一人に相談する。
だがその間に譲介は親子の家に突入。痙攣しながら笑う子供を見て怯える母親を「母親がこうだから子供がいつも被害に……!」と難癖をつけてナイフで切りつけようとするが、間に入った一也に止められ、一人から平手を見舞われる。
親子の間に特に問題はなく、母親の熱烈な依頼によって一人は子供の治療を決意、無事手術を終えた。
その後、一人から「あの男は重症だ」と聞かされる一也。
だが、変化は思いのほか早く訪れた。直後に診療所に預けたナイフを奪い返しに来た譲介が、帰り際に見つけた怪我人をそのナイフで応急処置を行った。
処置の的確さ故に救われた患者。対応を素直に褒める一人と、譲介が褒められたことを喜ばしく思う一也。
ようやく譲介の中で何かが変わり始めていった事に、一也も嬉しかったのだろう。
その後は医大に通う一也と診療所で暮らす譲介とで暮らしが一気に変化し、譲介も徐々に真人間へとなっていく。
暫く会わない時期が増えるも、詩織と並び一也の裏の顔を知る存在でもあるためお互いに気安い関係として絆を深めていく。
診療所で出逢えばシャドー手術でお互いの学びを教え合うなど、その後の関係も良好。
……ドクターKの一族を学んだ譲介からの一也への感情はやや重くなっていったが。そんなところまで師匠に似なくてもいいのに。
【大学生時代:ドクターKへの道】
帝都大学の医大部に詩織とともに無事入学を果たした一也。
そこで出会った5人(深見・仙道・緒形・斎藤・青山)と今後も長い付き合いをしていくことになる。
私生活面では、大学に近い事から再び黒須家に戻り、麻純と母子の時間を過ごすようになる。
医学生として様々なことを学び取っていたものの、診療所で暮らすようになった譲介とは実践面で大きな差が開いていくことになる。
そして一時期診療所に戻った時、ドクターKの偉大さを学びつつある譲介は、一也が医大で普通の医者になっていく姿を不満に思い「そんなことでお前はドクターKになれるのか!?」と激昂。
一人は「気にしなくていい」と言うものの、一也は改めて自分という人間の元になった「ドクターK」の足跡を辿ることになる。
その最中でかつてKAZUYAに救われた梨田兄弟や、彼と長い付き合いだった大垣、そしてKAZUYAに思いを寄せながらそれを成し遂げられなかった女医の七瀬と出会い、ドクターKの存在意義を考えるようになっていく。
そして大学四年の冬、一也を最大の事件が襲う。
ロシアからの留学生ビクトル……と瓜二つの双子のバレリにより、VXガスを使用した殺人未遂の被害に合う。
ビクトルが対処法を保持し続けていたため無事だったが、治療を行ったKEIは「運が良かっただけ」と語り、暫くの間病床に伏せることになった。
バレリはロシアのカルト教団の出身で、かつてはKAZUYAの叔父の一昭とも関わりのある組織であり「神に祝福されていない偽りの命の粛清」という名目でクローン人間である一也の命を狙っていたのだ。
詩織の命まで巻き込みかねないほどの抗争が始まり、一也も何とか起き上がれたものの、テロリストが使用した爆薬によって手術室が崩壊。
更に母の麻純が自分たちを爆発から庇い致命傷を負ってしまう。
ビクトルとバレリも致命傷を負っていたが、一人の判断でその場で手術をすれば助けられると判断。
麻純は重体の中、一也にもその手術を手伝うよう指示する。
母親として最後までその手術を見守り、息を引き取った麻純。
泣き崩れる詩織を前に、一也は無言で母親のまぶたを閉じさせることしか出来なかった。
その後、麻純が残していたマントとアームカバーを身に着け一也は放浪の旅に出る。どういう気持ちで残してたんだろうこれ。
一也はその中で、医者でありながら人の死を楽しむ異常者や、一人と祖を同じくする影の一族である「神津」家が住む島などを訪れ、
母への想いを募らせながらも自分自身に出来ることを改めて模索していく。
そしてその最後に訪れたのは、かつて兄のように慕い、一人と同じぐらいに尊敬する富永研太の下だった。
そこで出会った富永医院の研修医達を見て共に研修に付き合っていくうちに、
改めて自分が医者としてやるべきことを見つけ、富永に深く一礼をして去っていった。
その後にティガワール王国の跡目争いに巻き込まれたりしてだいぶスーパードクターな話をやっていたり直後にコロナ禍になってみんなマスクを付け始めたりといろんな変化があったりした。
その後、無事に帝都大学を卒業。
研修医制度によるマッチングで詩織と共にT村診療所を選び、医者として本格的に一人の指導を受けることになる。
【研修医時代:世界を学ぶ】
当初は研修医としてT村の診療所で働くようになった一也と詩織。実質的に診療所の先輩となった譲介とも日常を送るようになる。
前期研修においては診療所で過ごすことになり、大きくレベルアップを遂げる一也と詩織。
だが、後期研修を前に二人は高品総合病院の高品龍太郎とトレードされることに。
高品総合病院の院長、
高品龍一による申し出もあるが、同時に「村という閉塞された場所の、周りに身内しか居ない場所では学べないものがある」という一人の考えであった。
二人はそれを受け入れ、高品総合病院の研修医として生活をするようになる。
その後は特に大きな事件などはないものの、かつて自分の為に亡くなった相馬有朋の弟子である刈谷医師との再開や、
KAZUYAの親友でもあった高品総合病院の院長、高品龍一との交流の中で、医者として成長を遂げていく。
遂に一也から詩織に告白。300話以上に渡る恋の一つの完結である。
告白の際の一也は脚まで震えており、「一緒にいた時間が失われるかも知れない」という恐怖に怯えていた。
それは乱丸に始まり、自分の生まれ故に多くの大事な人を失い続けてきた彼の偽らざる本音だっただろう。
だが、詩織の返答は当時と全く変わらず「私の気持ちは……あの日のまんま」と告白を承諾。
道の往来で抱き合いながら「一生……一緒に生きよう」とプロポーズし、その後いろんな過程をすっ飛ばして婚約した。
宮坂詩織初登場から325話。連載期間……この作品においては当然ながら、実時間13年の戦いに一つの幕が下りたのだった。
その後は互いの関係者に連絡し、当然ながら各位大盛りあがり。
異様にテンションを上げて研修医達の肩を叩く富永に始まり、感極まって大泣きする斎藤、相変わらずデリカシーのない高品院長、胸を痛め突っ伏しかけるイシさんなど歓喜に包まれた。
一人とKEIも麻純の墓前に連絡を入れに行き、KAZUYAのクローンとして苦悩の中で育った一也が普通の人生を送る幸せを改めて祝うのだった。
この際、KEI先生に次の結婚をイジられた一人が「マリッジハラスメント」をドヤ顔で披露する。
【人間関係】
今のドクターKであり、最大の師匠。
幼い頃から診療所で多くを学び、研修医となるまで実質父親代わりとして面倒を見続けた。
当初こそ「次代の正当なるK」として擁立させたものの、成長していくにつれて彼の人間的な部分を重要視するようになり、
彼が詩織に自身の境遇を告白するときなどは怒気を強めて静止させようとしたり、TETSUや譲介がドクターKにならせようとするのには常に苦言を呈し続けていた。
もう一人の師匠。自身のパーソナリティを知りながらも気にせず優しくしてくれた兄のような存在。
出会ってから彼を医者として強く尊敬しており、一人に比べて富永を軽く見る人を「富永先生を馬鹿にしているんですか!」と強く迫るほどの信頼を寄せていた。
大事な存在であり、放浪中の最後に彼の下を訪れたのは「心配しなくて良いということを最初に伝えたかった」という事情から。
富永にとっても大事な弟のような存在で、放浪中に出会った時には快く受け入れ、同時に自分が何をしなくても成長する彼を快く送り出した。
母親。KAZUYAのクローンであるという関係上、血はつながっていないが母体出産で「お腹を痛めて産んだ子供」のため、麻純からの愛情は深い。
ドクターKとして最低限の教育こそしていたものの、KAZUYAも言う通り一也に人間としての人生を送ってほしかったとずっと願っていた。
一也の大学生時期に、事件に巻き込まれて死亡。医者を目指すようになった一也に最後まで医者であるよう命じ、彼の手術を最期まで見届けていた。
医者としての教育の他、Kの一族でありクローンとして狙われることの多い一也には荒事への備えも行っていたようで、
一也が船の上で襲撃された際に披露したフィールドストリッピングは彼女が直伝させたものと思われる描写がある。
本文中で語った通りの関係。ほぼ全編にわたって相思相愛だが、一也がずっとデレデレなのに対し詩織は結構サバサバしているのもあって進展が非常に遅かった。
とはいえ一緒にいることのほうが多い生活を送っており、有事の際には息の合ったコンビネーションを見せて周りを驚嘆させる。
頑強な肉体を持った一也相手に(ギャグ描写とは言え)攻撃を通せる数少ない存在。
愛ある拳は防ぐ術なし、といったところか。
こちらも本文で語った通りの関係性。生まれの事情から周りに壁を作り、周りには丁寧に接する一也が気兼ねなく接することの出来る相手。
険悪だった時期もあるものの、一也が大学に入った頃にはもうお互いの間に壁はほぼ無くなっていた。
譲介がT村に居着くようになってからは一也へのドクターKとしての熱意が暴走することも合ったものの、基本的には良好な付き合い。
詩織と一緒に研修医として村に来た時には二人の仲を茶化すぐらいにまで気兼ねない関係になっていた。
「残念だったな……同じ部屋で寝泊まりできなくて……」「オ、オレは……不純異性交遊などせん!」「お前はいつの時代の人間だよ?」
帝都大学医学部の同期である深見武彦・仙道安人・緒形俊司・斎藤由貴・青山今日子の5人。これに一也と詩織を加えて「帝都セブン」と呼ばれている。
入学当初から様々な付き合いがあったものの、一也の実家の診療所ということでT村に訪れ、全員が一人からの指導を受けたことで
医者としての自覚を一気に増加させ、それぞれが各分野のスペシャリストとして成長していくことになる。
卒業後も連絡を取り合う仲で、特に斎藤は高品総合病院に勤めていることも合って一也と詩織との絡みも多い。
ちなみに「仙道グループ」という呼び名もあり(彼等が自称する前から使われていたり)、周りからは仙道がリーダーだと認識されているようだ。当初出世レースで頑張ろうとしてた深見くんカワイソス。
中学生時代に出会った恩師で、一也の才能を強く認めていた臓器移植の第一人者。だが、その実態は臓器取引組織に関わりのある男で、KAZUYAのパーフェクトクローンである一也の肉体を狙っていた。
だが、本来移植医療で救えない人が多くいる現実に頭を悩ませ真剣に未来の医療を憂う人物だったため、クローン製造が間接的な殺人であることを自覚して改心。
一也の命を守る形でその生涯を終えることになった。
死の間際「本当に好きだった」と一也に伝えており、クローンの肉体ではない「黒須一也」を認めていた人物だったため、この出来事は生涯にわたって一也の記憶に残り、彼を本格的な医者の道へと進ませるきっかけとなった。
かつてのKAZUYAのライバル。一也がKAZUYAのクローンと知ってからKAZUYAのようにさせようと試みるも尽くが失敗する。
その後、譲介を拾うと一也にぶつける事で何かしらの成長を期待したのだが、変わったのは譲介だったことで改めて彼がKAZUYAと別人だと理解し、譲介を一人に預けて姿を消した。
……が、その後もちょくちょくT村診療所を訪れては一也と譲介に会いに来ており、面倒な親戚のおじさんのようなポジションになりつつある。
自身のクローン元。彼と同じような偉大なドクターKになるようにと教育されてきたが、
クローンであることを知ってからはドクターKの影に付きまとわれるようになり、彼の精神に大きな影を落とし続けていった。
だが、高校生以降は詩織や譲介との出会いもあり、改めて「自分はKAZUYAと違う」と認識しながらもKAZUYAの足跡を辿ることで、医者としての「ドクターK」を理解していく。
KAZUYAがDoctorKで語ったように、一也には一也の未来が出来ている今の状況は、KAZUYA自身が望んだ一也の姿だったことだろう。
【余談】
- 初出のDoctorKと現行連載のK2ではやや設定に矛盾が生じている。
- 特にDockerKの最終話で龍太郎が一也と出会うシーンについては2018年と記載されているが、この時確かに一也は該当の格好で放浪中だったものの明らかに一也らしくない態度を見せている(一部言動に関しては意識的にドクターKらしく喋っていたからとは言えるが)。しかも「お前医大生だな?」と龍太郎に言っているものの、この頃は一也も医大生である。お前が言うな。
- 当初は「(Kを受け継ぐ者である点が重要であったため)一也か一巳」と作者から言われていたものの、497話で龍太郎が一也と出会ったと話しているためほぼ間違いなく一也であると思われる。まぁこの前後にコロナ禍もあったりしたので整合性を合わせるのも大変だったのだろう……
あと仮にこれが一巳だったとしても一也の1歳下なので医学生であることに変わりはなかったりする。もしかして影の一族になってる可能性を想定してた?
- いかにも嫌味がない完璧超人に見える一也だが、料理だけは絶望的に下手という弱点がある。
- 本人は「見てくれは悪いけど味はいいから」と妙に自信満々なのだが、食べてもらった家族にはとにかく大不評だった。その後も料理を作りに来ようとして鬱陶しがられている描写まである。
- クローン元のKAZUYAも料理に対しては不得手な描写があり、魚を切ろうとして上手く行かず「人間は何人も切ってきたんだが」と問題発言をかますシーンすらある。
でも……この記事がいないと……一緒にいたwiki籠りも生きてはいけない……!!
ぼ……僕は……助けたいんだ
よし
いっしょにやるか一也!
は……はい!
- 一也が好青年に育ったのは絶対に富永の存在がデカいよね。 -- 名無しさん (2025-08-11 12:11:18)
- コロナ禍とかもあってか、Doctor Kの件抜きにしても大学生活終盤の時系列が面白状態になってるのよねw -- 名無しさん (2025-08-11 12:45:54)
- 温厚なんだけどさすがに爪ストラップにはマジギレしてた -- 名無しさん (2025-08-11 14:59:31)
- 向こうのコメントにもあるけど、KAZUYAのメスの最後の一本(No.10)は一也の為に残されてる気がしてならない…!(クローン故の寿命の短さや遺伝性の癌の問題とかで) -- 名無しさん (2025-08-11 15:33:02)
- いつの間にか主人公になってる。読者からしても長い付き合いだから何の疑問もないけど -- 名無しさん (2025-08-11 15:55:13)
最終更新:2025年08月11日 15:58