ステルス(デュエル・マスターズ)

登録日:2014/07/24 Thu 11:50:02
更新日:2022/05/11 Wed 01:41:58
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ステルスとは、デュエル・マスターズにおける常在型能力である。
文明ステルスと呼ばれることもある。

解説


ステルス能力が実はあのパックで初登場したことは、意外と覚えられていない。そのパックが酷過ぎて記憶から消したいという訳ではない。

それはDM史上でもトップレベルに評判の悪いDM-07「闘魂編 第2弾 時空超獣の呪(インビンシブル・チャージ)」である。
というか、ステルスを持つクリーチャーは1体除きDM-07出身である。
特定条件下でのステルスを所持しているクリーチャーは、DM-11の《邪口虫ラフレシア・ワーム》がいる。


さて、ステルスとはどういう能力であるかを見ていこう。

ステルスは簡単にまとめると『相手プレイヤーのマナゾーンに指定した文明のカードがあれば、このクリーチャーはブロックされない』という能力。
つまり、相手のマナゾーンの色によってはアンブロッカブルが得られるということである。

基本的に『相手まかせ』という運に託す仕様のため、戦略的に使用するのはやや難しい。
例えば闇ステルスクリーチャーをデッキに投入して、相手が闇文明を使ってこなかった場合は自然とステルス能力は腐ることになる。

ただし、聖拳編から多色クリーチャーが登場。
ここから多くの文明色を投入した多色デッキが使われることが多くなり、ステルスが発揮できる確率も上がった。
少なくとも、登場当初の闘魂編環境よりはいくらかは環境的にはマシになったともいえる。

また、ステルスが発揮される文明にも格差が生じている。

強力なブロッカーを多く擁する光文明に対する光ステルスは、ステルスが思った以上に生かされる。
また、スレイヤー持ちブロッカーのいる闇文明に対する闇ステルスも、それなりに能力を発揮してくれる。
その次に能力が発揮されるのが、結構な数のブロッカーを持つ水文明に対しての水ステルス。

問題になるのは、自然ステルスと火ステルスである。

自然文明のブロッカーは極少数しか存在しないため、必然的に自然ステルスは使いにくい。
ただし、一応自然はマナブースト要因として多くのデッキで使われるので、意外とステルスを発揮することもある。

それ以上に問題になってくるのが火ステルス。
多色クリーチャーならともかく、火文明単独のブロッカーは存在しない(多色クリーチャーなら結構な数がいるが)。
なので、一番能力の発動確率が低く最も使いにくいステルスなのである。

…だが火ステルスの《聖天使カイザル・バジキューラ》は、イニシエートの進化クリーチャーという独自性のおかげでステルス持ちの中では使われている方。
一番使いにくいステルスを持っているクリーチャーが使われているって皮肉だなぁ…

ちなみに、全文明に対してのステルスは存在している。
しかし、水文明でステルスを所持しているクリーチャーは今のところは一体しか存在していない。
水文明には元々アンブロッカル能力があるのであまり必要ないということか。


結局のところ、ステルス能力は地味だと判断されたのだろうか。
DM-11の《邪口虫ラフレシア・ワーム》を最後に、今のところ再登場は果たせていない。

とはいえDMの歴史上においてそのパックのみで使い捨てのような形を受け、再登場を果たせていないキーワード能力は数多くあるのだが。


ステルスを持つ代表的なクリーチャー

聖天使カイザル・バジキューラ R 光文明 (5)
進化クリーチャー:イニシエート 8500
進化-自分のイニシエート1体の上に置く。
ブロッカー
W・ブレイカー
火ステルス
進化イニシエート。火ステルスを所持している。

上述でも述べたように火ステルスは一番扱いにくいため、ステルス効果の発揮は期待できない。

だが、イニシエートとしては最高レベルのパワーを所持しておりブロッカーも所持している。
そのためイニシエートデッキでは時々使われていたことがあり、ステルス持ちの中では勝ち組の方。

とはいえ、イニシエートデッキの進化イニシエートは優秀な《聖天使クラウゼ・バルキューラ》がまず入る。スペック自体が器用貧乏であるため、現代でこちらをわざわざ採用する意味は無い。

超巨岩獣ヴォルクラウザー R 火文明 (6)
進化クリーチャー:ロック・ビースト 9000
進化-自分のロック・ビースト1体の上に置く。
水ステルス
W・ブレイカー
進化ロック・ビースト。 水ステルスを所持している。

水文明にブロッカーが多いため、水ステルスは効果を発揮しやすい。
闘魂編環境下で活躍していた《クリスタル・ランサー》を、一方的に仕留められるスペックを所持している。
やはりリキッド・ピープルはロック・ビーストに溶かされる運命にあるのか……

パワーもロック・ビーストの中では高い。
そのため、現在でもロック・ビーストデッキではフィニッシャーとして使われることも多い。

超幻獣ドグザバル R 闇文明 (5)
進化クリーチャー:キマイラ 9000
進化-自分のキマイラ1体の上に置く。
光ステルス
W・ブレイカー
進化キマイラ。光ステルスを所持している。

全文明でトップレベルにブロッカーがいる光文明に対してのステルスを所持しているため、効果を発揮しやすい。
闘魂編環境当時のブロッカーの多くを、殴り倒すパワーも所持しており、5コスト進化クリーチャーの中でも強力。

だが、進化元が不遇種族のキマイラであることが最大の問題。そのため一般的なデッキには投入しにくい。

なので、使うとするならキマイラデッキのフィニッシャーにならざるを得ない。
超幻獣グラザルド》を投入したキマイラデッキとは全く異なったキマイラデッキが完成する。
キマイラには進化クリーチャーが少ないため、両方とも投入したデッキタイプも存在する。

ちなみに、進化キマイラの設定に従ってイラストでは女性らしきダークロードが取り込まれている。
そのイラストはとても気味が悪い。ヴォエ!

世界樹ユグドラジーガ R 自然文明 (6)
進化クリーチャー:ツリーフォーク 7000+
進化-自分のツリーフォーク1体の上に置く。
パワーアタッカー+2000
W・ブレイカー
闇ステルス
進化ツリーフォーク。闇ステルスを所持している。

闇ステルスは、スレイヤーを所持するブロッカーが多い闇文明が相手ということもあり使い勝手はよい。
しかし、このクリーチャーの進化元が不遇種族のツリーフォークであり、結果的に使いにくい。

6コストの進化クリーチャーとしてはパワーにもあまり魅力が無い。
申し訳程度に軽いパワーアタッカーを所持しているが、それでも力不足。

隠密人形ゲザリー C 闇文明 (3)
クリーチャー:デスパペット 2000
自然ステルス
DM-07で登場したデスパペット。自然ステルスを所持している。

まず自然ステルスが発動しにくいうえ、それ以外はバニラ未満。
一応前述の通り自然はマナブースト要員として幅広く入れられる可能性の高い文明だが、
こいつが活躍できそうなパワー帯のクリーチャーを使用するデッキは、大体がブーストしたマナを悠長にブロッカーに回してる余裕なんぞ無いか、自然文明に頼らなくてもブロッカーを展開できるか、そもそもどっちも使わないかの3択である。
多分こいつが活躍できるデッキと当たるのを待つより、素直にアンブロッカブルや他のステルスを使った方が早い。
せめて能力かパワーがもう少し充実していたらまだ少しは使い道があった可能性も否定できないが…。

デスパペットではあるが、まずデスパペットデッキでの出番は無い。

邪口虫ラフレシア・ワーム C 闇文明 (3)
クリーチャー:パラサイトワーム 2000+
ウェーブストライカー
WS-このクリーチャーのパワーは+4000され、「闇ステルス」を得る。
DM-11で登場した、ウェーブストライカーのパラサイドワーム。

WSの発動によりパワー強化と闇ステルスを所持することができる。
また、ステルス能力では今のところ唯一特定条件下でのみ発動するステルス。

同じWSであるサピエント・アークなどと比べると地味。
しかし、WSが発動するとそこそこのパワーになることやかろうじて有用性が高い方である闇ステルス所持からか、WSデッキでは投入される方。

ちなみに、闇文明のクリーチャーなのに闇ステルスを所持しているという珍しいクリーチャー。
聖拳編の背景ストーリーでは多色獣に対抗したのがWSなので、単色ではない闇文明所持の多色獣に対する皮肉が込められているのだろうか…


補足

ステルスの元になったのは、Magic:the gatheringの能力である「土地渡り」だと思われる。
ただしMTGとの違いを考慮して、土地が持つサブタイプではなく、マナの文明を参照する形にアレンジされている。

ただしMTGはクリーチャーすべてがブロック可能なシステムだが、デュエル・マスターズではそもそもブロッカーを持っていなければブロックに参加できない。
残念ではあるが、ステルスの重要度はDMではさらに低くなるのでステルスはマイナー能力の中でも地味な扱いを受けている。
仕方がないことだが…


追記・修正は、ステルス能力を扱える方にお願いします。

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最終更新:2022年05月11日 01:41