金竜飛

登録日:2014/09/10 (水) 21:04:43
更新日:2018/03/27 Tue 20:32:54
所要時間:約 4 分で読めます




あしたのジョー』の登場人物。
CV:若本規夫古川登志夫(劇場版)

【人物】
韓国出身のボクサーで、東洋バンタム級チャンピオン。27歳。
そのスタイルは徹底してクールで、氷と称されるほど。試合が優勢になっても決して深追いはせず、確実に仕留めようとする。
普段から時計で計ったような正確な生活をしており「ランニングでどこそこの街角を曲がるのは何時何分秒までわかる」とさえ言われる。カントかよ。
ただし、ボクシングから離れたプライベートでは意外と会話を好む一面を見せる。

幼少時代に朝鮮戦争に巻き込まれ、極貧の生活を強いられた過去を持つ。
その頃の生活のせいで胃袋が小さく少食のため、減量で苦労した事が一度もない。
しかし、その時のある出来事から血を見ると発作を起こしてパニックになってしまう。
マネージャーを務める玄大佐とは朝鮮戦争時代からの付き合い。

相手をロープに追い詰めてダウンさせないように殴り続ける「舞々(チョムチョム)」という必殺技を持つ。

【活躍】
大洋拳ジムの剣持選手と試合を行うため来日。公開スパーリングを行い、一切手加減せずに次々に相手を倒していく。
その冷徹な様を見学していた段平を戦慄させるも、同じく現れたジョーが挑戦を表明し対戦が決定。
剣持との試合では相手が2階級も上のライト級にも関わらず全く問題にせずあっという間にKOし、その強さを見せ付けた。

試合前の計量を終え食事中のジョーの前に姿を現し、幼少時代に飢えのあまり父を殺してしまったという壮絶な過去を話す。
そして「ボクシングはじつにのどかな平和な世界」と語り、あげくに「体重調整のへたくそな満腹ボクサー」と言い捨て
ジョーに強烈な劣等感を抱かせる。

試合ではこれまでの減量苦から足元もおぼつかないジョーを冷徹に攻め、ダメージを与えていく。
3ラウンド目にして早くもKOかと思われたが、ジョーは立ち上がり反撃。思わぬ反撃に驚き、初めて連打を受けてしまう。

試合は金優位で進むものの、いくら打ち込んでも向かってくるジョーに冷静さを失っていきセコンドの玄大佐と衝突。
金のコンピューターは狂いを見せ始める。

第5ラウンドで奥の手の「舞々」を繰り出すがそれでも倒す事ができず、完全に冷静さを失う。
そして第6ラウンド、ジョーは葉子の言葉で力石を思い起こし「『食えなかった』金は『食なかった』力石におとる」と奮起し猛反撃を開始。
金も負けずに打ち返すが、ジョーが出血した事で発作を起こしその隙を突かれてKOされた。


試合の中で力石と比較されているが、金の過去も充分に壮絶なものであり、力石の減量が金の戦争体験に勝るという意味ではないと思われる。

減量に苦しんだ力石は、一時は我を失うまでに追い込まれたが、自らの意思で減量をやり遂げた。
反対に金は、過去の戦争体験が原因とはいえ、現在はただの少食であり減量の苦しみそのものを知らない。
ジョーが「この金にはなにか屈服しきれないものがあった」と語るのは、力石と同じく減量の意思を貫き通した自分が、
自分の意思とは関係なくただの少食で済ませてしまう金に劣るはずがないと考えたからではないだろうか。

アニメでは現役の軍人であり、階級は中尉。1945年8月2日開城市生まれ。
33歳でプロに転向し、登場時は36歳という異例の高齢ボクサーであるが(現実のプロボクサーは35歳で定年)、
これは『あしたのジョー2』の時代設定が放映時の1981年に変更されたためである。
また、舞々も過去に二度しか使用しておらず、そのどちらの試合でも相手を死に至らしめている
ジャーナリストの須賀がその試合のビデオを入手しようとしたが、軍が抑えており手に入れることができなかった。

ジョーとの試合後引退を表明した。


【韓国版】
『あしたのジョー』は韓国でも販売されたが、本編の舞台を韓国と設定しており、金竜飛の設定が矛盾を起こしてしまうため、
韓国版では金竜飛はベトナム人であり、彼の体験はベトナム戦争に根付くものとされた。

これは『あしたのジョー』に限った話ではなく、韓国では未だに日本文化への法規制が続いており、日本の作品を韓国の作品と偽って販売している。
舞台は日本ではなく韓国と再設定され、日本の文化に由来するもの、日本を思わせるものは徹底的に修正されるのである。
韓国が登場する場合は矛盾を起こしてしまうため、エピソードそのものがカットされることもあるが、この金竜飛は、設定をスライドさせて矛盾を起こさなかった稀有な例である。



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