ウイニングイレブン(ウイイレ)

登録日:2014/10/03 (金曜日) 00:20:00
更新日:2025/01/20 Mon 11:25:40
所要時間:約 5 分で読めます






ウイイレことウイニングイレブンはコナミが発売するサッカーゲームのシリーズ名である。
英題は「Pro Evolution Soccer」で、海外で「PES」って書いてあったらコレのこと。

日本を代表するサッカーゲームシリーズ。
世界的には『FIFA(現:EA Sports FC)』に次ぐ2大サッカーゲームの一角で、この2シリーズはサッカーゲーム黎明期から現在まで鎬を削ってきた。
誰でも簡単操作でプロ選手なみの華麗なスーパープレイが自由自在に繰り出せるカジュアル寄りなプレイ感と、『実況パワフルプロ野球』で早期実現させたリアルタイム実況の実装をウリとしている。

ほぼ全ての作品で実況はジョン・カビラが一貫して担当している。
解説はウイイレ9から現在まで北澤豪、過去作では一時的に中西哲生、福田正博、名波浩など。
ウィットに富んだ言い回しは印象的で、一例として某動画で「実況と解説をつけてみた」MAD素材として面白おかしく使われたり。
現実的な限界は否めないが、作品を重ねてそこまで不自然な実況はあまりなくなったが、枠を外しすぎのシュートでも「素晴らしいシュート」と言ったりはする。
仕方のないことだが、PS3作品ぐらいから曖昧でどうでもいいような「当たり障りのない」発言が増えたり、それを補うためにサッカーに関する雑談が入ったりするようにもなってきている。
解説は棒読みを無理に実況っぽくしようとしてる感じでやや不自然。

その年を代表するような名選手や名監督などがジャケットを飾る。
代表的なところでは「中村俊輔」「ジーコ」「リオネル・メッシ」等。

プロスポーツゲーム故の名称権利関係では苦労している立場。
初期の頃は全偽名であり、エディットで実名に修正するのがある意味文化であった。
途中から公式ライセンスを取得して実名化したりしていたが、ライバルとなる『FIFA/EAFC』手掛けるEAにFIFAの一括ライセンスやらUEFAやら大半の海外サッカーリーグライセンスをかっさらわれたため、現在に至るまで個別にライセンス取得しなければならない環境に置かれてしまっている。*1
失効するライセンスもあったりするため、毎年実名になったり偽名になったり追加されたり削除されたりでファンをやきもきさせた。
近年では国際プロサッカー選手会の権利を経由することで選手は実名収録できるが、クラブ・リーグは大半が偽名を余儀なくされる感じになっている。
また、選手会にドイツが加盟していないことなどから、PS3時代あたりからブンデスリーガのクラブに関しては偽名収録すらできない*2状況に陥っている。
一方、FIFA/EAFCはほとんどの作品でJリーグ不採用であるため、日本人的にはそのあたりで国産ゲーとしてのアドバンテージを実感するところ。



2020年以降タイトルが同時期のパワプロ同様「eFootball ウイニングイレブン」に改題。
さらに2022年以降は伝統のシリーズ名が姿を消し「eFootball」に統一、CS機・スマホ版・Steam版で並行展開されるライブサービス型の基本プレイ無料タイトルとなった。
FIFA/EAFCは買い切り、モバイル版もあるものの別ゲーなのに対し、基本無料かつPC・CSとモバイル版で(クロスプレイは非対応だが)原則同一内容で遊べる点はアドバンテージ。

しかし基本無料化の煽りを食って、マスターリーグ・エディットなどの伝統オフラインモードが軒並み削除。
その名の通りオンラインゲームとして、対戦ツールとソシャゲ要素に特化した内容になっており、旧来のウイイレファンからすれば実況以外別ゲーと思われても致し方ない。
当初DLC追加が予告されていたのだが、2024年予定から未定へとお流れになってしまっている。
サッカー面も当初は悪い意味での基本無料クオリティで惨憺たるもので、名前を捨てると共にあわやシリーズ完全終了かというところであったがその点はちゃんと改善した。
文句がいくらでもある? それは基本無料とか以前のサッカーゲームのサガだから……


主なゲームモード

基本的にウイイレ時代の内容となる。

エキシビジョンモード
いわゆるフリー対戦。
国やチーム、選手、難易度、スタジアム、天候、時間帯など自由に細かく設定し手軽に一戦できる。

リーグ・カップ
大会式の連戦。
大会・地域に応じたチームで総当たり戦やトーナメントを戦う。
自由設定枠として「コナミリーグ」「コナミカップ」も伝統的に存在する。

マスターリーグモード
WE4から追加。シリーズファンにとってメインと言えるモード。
選手の育成や獲得、資金のやり繰りやスタッフの配置などオリジナルチームのサッカークラブ・運営のシミュレーション要素を手軽に楽しめる。
WE2011~2014ではチーム資金を賭けて全世界プレイヤーのオリジナルチームと戦うMLオンラインが稼働していた。これの敷居を下げる形でF2Pゲームとして再構成されたのがWE2015以降のmyClub、eFootballのドリームチームだったが……

ビカム・ア・レジェンド
WE2009より追加。
一人のオリジナル選手としてプロサッカー選手のキャリアを体験できるモード。

エディットモード
WE4から追加。オリジナル選手の作成や、既存選手の情報などの調整ができる。
顔のパーツや髪の毛、ボディバランスや能力や名前、あるいはスタジアムや大会の名前、チームのロゴなどなど、
それこそPS2全盛期の設定項目はユニフォームやシューズのデザインまでいじれるなどかなり多岐にわたっていた。
PS3以降になるとロゴ画像を取り込んだりと言う機能があることも。




リアルなサッカーをウリとするライバル作のFIFAシリーズは概ね高評価を連続で得てきており、全盛期にはウイイレからの乗換え者も続出した。
しかしFIFA14において致命的ともいえるほどの劣化ぶりをさらけ出し、かといってウイイレはライセンスを大量に奪われ、
近年ではEA作品あるあるのバグ対応の杜撰さが目立ち、とはいえウイイレもeFootball化でゲームモードを失ったことでそもそも同じ土俵に立てていない面もあり……
と、ウイイレ改めeFootballとFIFA改めEA SPORTS FCの宿命の対決は先が見えない様相を呈している。






追記修正はサポーターが快感にむせび泣いてからキックオフ!


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最終更新:2025年01月20日 11:25

*1 結果、ウイイレが個別提携したことでFIFA側がクラブ偽名になる場合もしばしばある。

*2 もちろん個別契約があればその限りではないため、例えば2019年からは絶対王者バイエルン・ミュンヘンと契約を結んだことでバイエルンだけ収録可能になっている。