ゴスロリ処刑人(映画)

登録日:2015/03/03 Tue 18:45:20
更新日:2024/11/12 Tue 00:16:28
所要時間:約 7 分で読めます




我、神の名に於いて、審判を下す・・・汝らに罪なし・・・



『ゴスロリ処刑人』とは、2010年9月4日に公開された映画である。

主演はオシリーナでお馴染みの秋山莉奈で、監督は「ライオン丸G」や「お姉チャンバラ」等のアクション監督として活躍してきた小原剛。制作・配給はDHE。

本格アクション×和製スプラッター×ゴスロリの組み合わせで誕生した斬新なバイオレンスアクション映画であるが、
本編において重要な伏線である「主人公の生い立ち」「黒マントの5人組」の設定が劇中で十分に消化しきれずに終わる等、説明不足な部分も目立っている。

キャッチコピーは
「もう限界――。」
「少女はドレスをひるがえし 血の雨の中を進む 目に復讐の炎を燃やして」


主題歌:「ゴシカロイド改」/歌:ヴィドール(スウォード)



【あらすじ】

20XX年、東京。ユキは神父の父・次郎と心優しい母・カヤコの愛に包まれて平和に暮らしていた。
だが、そんな一家の幸せは、ある日突然現れた黒マントの5人組によって奪われる。次郎は両足の自由を失い、カヤコは無残にも惨殺された。

いったい彼らは目的とは何なのか? そして、何故ユキは生き残ったのか?
いつしか、悲しみは怒りに変わり、謎を解き明かすため、母の仇を討つため、復讐鬼と化したユキは漆黒のゴスロリドレスに身を包んで5人組の処刑を開始した……。

戦闘服はドレス、武器はアンブレラ、世にも可憐なダークヒロイン誕生!!



※以降本編の重大なネタバレを含みます。


【登場人物】

  • ユキ(演:秋山莉奈)
本作の主人公。
黒マントの集団に襲われる前は明朗活発で明るい少女であったが、母親を殺された現在では回想場面で見られたような心優しい一面が鳴りを潜めて冷酷非情な処刑人と化している。
もっとも、敵対者に対しては「人の心なんかとっくに捨てた」と言い放っているものの、父親の前では以前のような振る舞いで接している等、完全に人の心を捨ててはいない様子。
戦闘時は某ペンギン男のごとく武器を仕込んだ黒傘「アンブレラウェポン」を駆使して敵を次々と血祭りに上げる。
アギトのヒロインでもデンライナーの客室乗務員でもない。

アンブレラウェポン(接近戦仕様)
ユキの父親である次郎が開発した武器。
一見するとただの黒い傘であるが、戦闘時には先端から槍状のブレードが飛び出し、剣&刺突用武器として使う。
更にスイッチ操作でドリルのように回転させることができ、至近距離で傘布を広げれば、開いた時の衝撃で敵の肉体を一瞬でバラバラにしてオーバーキル!
劇中では主にこちらを使用していた。

アンブレラウェポン(射撃戦仕様)
もう1つの黒傘であり、上記のものとは異なるタイプの武器。レディ・エル戦で使用。
こちらは先端にマシンガンを内蔵しており、凄まじい勢いで弾丸を連射できる。
傘布は銃弾を弾く特殊素材でできており、広げると前方を覆う防弾シールドとなる。
一応、実弾系兵器なのだが、劇中では撃った後に弾丸を排莢する描写がなく、弾丸の入るスペースがほとんどない。
…フィクションだからと言えば、それまでであるが。



  • 次郎(演:柳憂怜)
ユキの父親である神父。
黒マントの集団の襲撃で両脚に重傷を負ってしまい、現在は車椅子生活を余儀なくされている。
ユキの復讐をサポートしているが、満足に動けない自分の無力さに加え、傷つきながらも戦うユキの姿を見るたびに心を痛めている。
終盤ではマサトに拉致され、人質としてギロチンにかけられた挙句、最期はユキの目の前で殺害された。


  • カヤコ(演:中島史恵)
次郎の妻であり、ユキの母親。
心優しい性格でユキと次郎の3人で幸せな日々を過ごしていたが、黒マントの集団に襲われてイエス・キリストのごとく壁に磔にされ、最期は剣で腹部を刺されて死亡した。
彼女の正体は人間ではなく悪魔であり、その出自が回想場面で5人組に殺される要因となった。


  • 咲 慧(演:佃井皆美)…第1の処刑
黒マントの5人組の1人。
怪しげなアンダーグランドの賭場の元締めであり、着物を羽織り髪に赤いメッシュが入った極道風の女賭博師。
賭場のいざこざを嫌っており、賭博に負けたヤクザが難癖をつけてきた時には刃物を仕込んだドクロの壺皿で容赦なく惨殺した。
劇中で一番最初にユキと戦う刺客であり、序盤でユキが賭場に殴り込みをかけてきた際には日本刀と蹴り技で戦闘を繰り広げたが、
最期はアンブレラウェポンで串刺しにされて敗北。
死にゆく咲慧に、ユキはかつて自分の母親を殺した事を覚えているだろうと詰め寄るが、多くの悪事を重ねてきた咲慧は全く覚えておらず、その態度にカチンときたユキからは「地獄でゆっくり思い出すがいい」と吐き捨てられ、トドメと言わんばかりにアンブレラウェポンで肉体をバラバラに引き裂かれて絶命した。
イナゴのゴスロリ女でも桃ライダーでもない。


  • 由利ゲラ夫(演:岡本正仁)…第2の処刑
黒マントの5人組の1人。名前の由来はおそらくユリ・ゲラー。
普段は女子校の化学教師を務めているが、その正体は超能力者であり、ユキと対峙した際には念力による空中浮遊と槍代わりのモップを駆使してユキを苦戦させたが、最期は地面に叩きつけられてメッタ打ちにされて弱りきったところをアンブレラウェポンで頸動脈を切りつけれて出血多量で死亡した。
ちなみに死に際に念力でユキのスカートをめくるという悪あがき(?)を披露した。


  • KAMIKAZE(演:アクロバットパフォーマンス集団・Team 2X)
全員特攻服姿の外国人集団。
「イタイメニアワスゾッ!」「ボンタンガリジャー!」等と胡散臭い日本語を喋り、人文字やアクロバットで体を張ったパフォーマンスを披露する。
屋上でサラリーマンを袋叩きにしていたところを後述の理由で乱入してきたユキにコテンパンにやられて退散した。


  • ナイトウォッチ(演:白善哲)…第3の処刑
KAMIKAZEに絡まれていたサラリーマン。本名は不明。
実は黒マントの5人組の1人であり、ユキがKAMIKAZEを追い払ったのも、助けるためではなく獲物を他人に渡さないためであった。
元は金庫破りであり、ユキの家の鍵を開けさせる為だけに雇われた普通の一般人である。
回想シーンで彼もその場に居合わせていたが、他の4人と違って直接手出しをしておらず、メンバーの中では唯一罪の意識を持っていた。
現在は彼らとの関係を絶っており、真面目なサラリーマンとして妻子と共に平穏な人生を歩んでいた。
劇中でユキに仇として殺されそうになった時には泣きながら彼女に謝罪して命乞いをしていたが、当のユキは耳を貸すどころか容赦なくナイトウォッチを惨殺した。
ハッキリ言って殺す必要のない無害な相手であり、ナイトウォッチを処刑したユキは皮肉にも彼の遺族に今の自分と同じ苦しみを背負わせてしまったと言える。
ナイトウォッチが死亡した直後に登場したレディ・エルからは「あんなに謝ってるのに殺す事ないじゃん」とツッコまれた。


  • レディ・エル(演:桃瀬美咲)…第4の処刑
黒マントの5人組の1人。
コギャル風の少女であり、後述の理由で左目に眼帯を着けている。
表面上はぶりっ子のように振舞っているが、その本性は気が向くままに破壊行為を楽しむ狂人である。
回想シーンではユキに襲いかかっていたが、思わず抵抗した彼女にナイフで左目を刺されて失明してしまった。
武器はブレード付きの2丁拳銃(片方の拳銃には携帯電話が内蔵されている)で、劇中では両手持ちのお約束であるガン=カタを披露してユキを圧倒した。
更には負傷したユキを足蹴にしながら携帯電話で彼氏と会話するという舐めプをかましていたが、己の慢心と自己中心的な性格が仇となって、一瞬の隙を突いたユキに組みつかれて身動きを封じられた挙句にチョークスリーパーで首を絞められて一気に形勢逆転してしまう。
弱りきっていたところをアンブレラウェポンのマシンガンで頭部を集中攻撃されて頭部全体の肉が削がれ、周囲に血と肉片が飛び散り、最期は頭だけガイコツの状態にされて死亡という無残な最期を遂げた。
ディノガールズの片割れでも二代目シャリバンのパートナーでもない。


  • マサト(演:青柳塁斗)…第5の処刑
黒マントの5人組のリーダー格と思われる紳士風の青年であり、ユキの母親を殺した張本人。
本作におけるラスボスで、慇懃な物腰だが、その言葉には殺戮に快楽を感じる残忍さが滲み出ている。
武器は仕込杖と某インド人ファイターのごとく伸縮自在に伸びる右腕。
ラスボスなだけあって5人の中では一番の実力があり、常に余裕の表情を浮かべながらユキを圧倒していた。






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