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ヒエール・ジョコマン(クレヨンしんちゃん)

登録日:2015/03/05 Thu 21:59:02
更新日:2026/10/28 Wed 23:00:46 NEW!
所要時間:約 5 分で読めます




「どうも、はじめまして。ワタクシこういう者です」

概要

映画『クレヨンしんちゃん 雲黒斎の野望』の登場人物であり、ラスボス。
漫画版では登場せず、映画版のみのキャラクター。

CV:富山敬(ヒエール)/加藤精三(雲黒斎)
※声を演じる富山敬は1995年9月25日に逝去したため、これが唯一のクレしん映画への出演となった。

人物

リング・スノーストームと同じ30世紀からやって来た未来人。歴史マニアであり、自らを「歴史(ヒストリー)トレンドクリエーター&文化人、世界四次元アートディレクター協会会員」と称する。
見た目は細目に茶色のロンゲで一本結いの髪型、長身で手足が細い所謂「モンキーパンチ体型」。雲黒斎の姿をしている時はメチャクチャ窮屈そう。自身のトレードマークである一つ目に紫唇の模様が入ったノースリーブに短パンというとても戦国時代とも未来とも思えない奇抜な服装をしている。
飄々とした性格と緩い口調で掴み所の無い性格をしており、本人曰く「暴力は嫌い」らしいが、しんのすけとの戦闘では「すぐ終わっちゃつまらない」と言ったりしんのすけの予想以上の強さを見て喜ぶなど戦闘狂のように思える言動をして戦いを楽しんでいた。
最終決戦ではアヘったりもした。

目的

作中では過去や現代に介入して歴史の改竄や世界の改変などを行ったが、実は歴代の映画ラスボスの中では明確な最終目的や事件・騒動を起こした理由が語られていない。
本人の発言から「歴史に名を残す」、リングの推理から「名声を手に入れる」などが挙げられるが、結局あいまいなまま倒されたため、歴代ラスボスの中でも掘り下げが少ない分、掴み処の無い性格や目的の不明確さゆえに不気味・奇妙な人物として挙げられることが多い。

  • 戦闘力
白兵戦用メカ「血祭り君1号」、超大型ロボット「雲黒城ロボ」の2種類を所有。戦国時代では血祭り君1号でしんのすけ、現代では雲黒城ロボで野原一家に立ちはだかる。
肉弾戦では他の悪役に見劣りするが、未来人ならではの時空改変による不意打ちやオーバーテクノロジーで野原一家を追い詰めた。

♦血祭り君1号
戦国時代での大人しんのすけとの戦いで使用。ライドアーマーみたいなもの。
右腕がフック状の大鎌、左腕が鋭利な針になっている。
硬い装甲と長いリーチを持ち、大人しんのすけとも互角に斬り合うなど高い戦闘力を持つ。相手の情報を入力することでパワーアップする。

♦雲黒城ロボ
現代での野原一家との戦いで使用。拠点である国会議事堂々を変形させた超大型ロボット。
両腕についた鉄球によるパンチや短い脚での回し蹴りが武器。どう見ても機動性悪そうなのに意外と小回りはきく。

  • 「愛と誠ちゃん」
「激・愛と誠」と書かれた黒い砲弾での攻撃。カンタムロボ(しんのすけver)に一撃で大ダメージを与える威力を持つ。
しんのすけはアクションビームガンで迎え撃とうとしたがひろしとみさえのコマンドミス(ABBABA→→←)により失敗。

  • 「罪と罰(ばっ)ちゃん」
「罪と罰」と書かれたピンク色の砲弾での攻撃。とどめの一撃として放たれたがアクションビームガン(ABBAAB→→←)で破られる。

  • 部下
ロボットであるお銀以外は戦国時代の人物と思われるが、詳細は不明。各々が超能力者・未来人・異世界人などを除いた人間の中では高い戦闘能力を持つ。

♦又旅猫ノ進(またたびねこのしん)
「お前の母親を斬ったのは俺だ」
酒を嗜み、愛妾を従えている伊達男。背中に不気味な猫の絵が描かれた着物を着ている。吹雪丸の母親の仇。居合の達人で剣の腕やタイマンでの実力なら吹雪丸を上回る。刺客の一番手として野原一家を襲撃し、吹雪丸を追い詰めるが、ゴキブリに変身したしんのすけに気を取られた一瞬の隙を突かれて敗れる。

♦フリードキン・珠死朗(たましろう)
「平に」
怪力の持ち主で、かなりの巨漢。赤い鎧兜で身を包んでいる。威圧的な見た目とは裏腹に性格は冷静沈着でイケボ。お銀と猫ノ進が吹雪丸達の刺客の座をかけて一触即発しそうになった時は宥めるなど幹部の仲介人的存在。温泉に居た吹雪丸達を夜襲して自ら交戦、刀を通さない屈強な鎧と怪力で優位に立つが、カエルに変身したしんのすけが誤射した自身の銃弾が直撃し、敗北する。

♦ダイアナお銀
「ワタシのエモノだ ジャマするな」
紅一点。しんのすけ曰く「顔はいいけど性格悪そう」な長身美女。相手を特殊な珠に封じ込める特殊能力を持つ。
実は人間ではなく、30世紀の技術で製作された人形(ロボット)である。着物の袖が刃物のようになっていて、素早く振るうことで敵を切り裂く。最後は吹雪丸に腹を刺され、正体を見せた後に背負い投げにより壊れたが、直前に彼女に毒ガスを浴びせ一時的に麻痺状態にした。このシーンはBGMとSEも相俟ってトラウマ物。
吹雪丸と死に別れた母親に似ており、彼女を倒した吹雪丸は女を捨てる決意をする。

♦黒子忍者
一つ目模様の頭巾をかぶり、紫のカスタネット型の手裏剣、刀、弓矢、火縄銃、槍など多数の武器を持つ。
戦国時代に多くの黒子忍者が登場し、所謂ザコ敵の立ち位置である。現代にも登場しており、高速移動が可能な「にゃおんスーツ」を纏ったリング・スノーストームに手裏剣を当てスーツを破壊するなど、意外な実力を持っている。

本編での動き

<戦国時代>
戦国時代にタイムスリップし、当時の春日部を支配下に置くと、春日家を滅亡へと追い込む。
さらに、自身の歴史改変を察知したタイムパトロール隊員のリングを時空間で襲撃。彼女のタイムマシンを破壊し、シロの犬小屋の地下に閉じ込めることで、現代からの介入を封じた。

その後、春日城跡には黒子忍者を送り込み、残党狩りを実行させる。そこへ、片道切符のタイムスリップによって戦国時代にやって来た野原一家と吹雪丸が現れ、黒子忍者たちと交戦することになる。
黒子忍者たちは吹雪丸にあっさり蹴散らされてしまうが、そのうちの一人がみさえのバッグを奪い取り、雲黒斎のもとへ献上。バッグの中に入っていたスーパーの安売りチラシを目にしたことで、雲黒斎は野原一家が20世紀からやって来た人間であると察知する。すなわち、タイムパトロールが歴史改変を阻止するために送り込んできた援軍だと見抜いたのである。

以降、野原一家と吹雪丸を排除するため、次々と刺客を差し向けるが、そのことごとくを突破され、ついには本拠地である雲黒城にまで攻め込まれてしまう。
ここに至って、ついに自ら正体を現し、しんのすけとの直接対決に臨む。

「血祭り君1号」を起動し、タイムスーツの力(タスケテケスタ)で変身したしんのすけを迎撃。
タイムスーツの真の力を引き出し、本来の姿へと変化した第七チンチン丸を振るうしんのすけと一歩も譲らぬ戦いを繰り広げる。

ところが、戦いの最中にしんのすけが凡ミスを犯して醜態を晒すと、それまでの期待が裏切られたかのように落胆。もはや相手にする価値もないと判断したのか、とどめを刺そうとする。

しかし、まさにその瞬間、しんのすけの変身が解除。完全に無防備となった頭部に一撃を受け、あっけなく敗北を喫してしまう。

「痛いよ~~~~~~!!!!」

と情けない悲鳴を上げながら、谷底へと落ちていった。




<現代>
ところが、戦国時代で敗北したヒエールは命を落としておらず、そのまま現代まで逃げ延びていたことが判明する。
しかも戦国時代での歴史改変を足掛かりに江戸時代と現代の文化がごちゃ混ぜになった(というか、「外国人が考えるヘンな日本」というか)奇怪な世界へと歴史そのものを改変。あろうことか、日本の大統領にまで上り詰めていた。
歴史改変後の年号は、「へいへいほー7年」。

野原一家が現代へ帰還したことを見計らったかのように黒子忍者を差し向け、さらにはテレビ放送を通じて宣戦布告。
国営放送では「今日の法律」と称して日本国憲法第2389条を発表し、野原一家を20億万円(死亡していた場合は半額の10億万円)の懸賞金付きで指名手配した。
(国家の最高法規であるはずの憲法に、特定の一世帯を狙い撃ちにする条文を盛り込んでいる時点で、もはや法治国家の体を成していない。そもそも「今日の法律」という名称や、異常なまでに大きな条文番号からして、毎日のように新たな法律を制定している可能性すらうかがえる)

一方、野原一家もこのまま黙っているわけにはいかず、今度こそ歴史改変を阻止するため、リングと共に立ち向かう。
これに対し、ヒエールは本拠地の雲黒城(国会議事堂々)を巨大ロボへと変形させ、野原一家に襲い掛かる。


「あ、そう。そうですか。僕の名前をご存じとは。
すっかり有名人なんだなぁ~、歴史に名前が残りそうだなぁ~。
『ヒエール・ジョコマン、20世紀末の日本を支配したジェントルマン』ってね!
あ、でもここで捕まったらすべて元に戻っちゃう。
僕の苦労は水の泡……あぁ、やだなやだなそういうの……。

ジャマするキミたち殺しちゃう」


戦国時代では刺客を差し向ける側だった男が、今度は巨大ロボットを操縦して直接戦闘を繰り広げるという、何ともスケールの大きな再戦となった。

雲黒城ロボに搭乗したヒエールは、「気持ちいぃぃぃぃ!!」などと奇声を上げつつもカンタムロボを相手に互角の攻防を展開。
カンタムロボがアクションビームガンを構えると、それを迎え撃つべく「激・愛と誠ちゃん」を発射。みさえとひろしによるコマンド入力のミスも重なったことで攻撃が見事に命中し、野原一家をあと一歩のところまで追い詰める。

勝利を確信し、とどめの一撃として「罪と罰ちゃん」を放つヒエール。
だが、野原一家は決死の覚悟でコマンド入力を成功させ、カンタムロボのアクションビームガンが放たれ、砲弾もろとも雲黒城ロボを撃破されてしまう。

機体の破壊とともにヒエール自身も黒焦げとなり、最後は、「GAME…OVER…、TIME UP…」という断末魔を残して、崩壊する雲黒城ロボと運命を共にする。
こうして、戦国時代から現代にまで及んだ雲黒斎の野望は、野原一家の家族愛の前に完全に打ち砕かれたのであった。

本編外での活躍

アニメスペシャル『クレヨンウォーズ』にて部下の黒子忍者と共に和風バーの客として登場。トッペマを膝の上に乗っけており、彼の後ろの席には雲黒斎らしき後ろ姿の人物もいる。

原作版

未来人ではなく戦国時代の呪術師「雲黒斎」として登場。大槻ケンヂ風のアイメイクが特徴。
人間を大便に変えてしまう術を持つほか、肉弾戦の際はオーラを溢れさせながら筋骨隆々の姿に変身し、戦闘力を大幅に倍増させる*1。

戦国時代で一度倒されるも、雲黒斎を倒すために必要なハリセンが古くなっていたため完全には死なず、時空の裂け目を通って現代に出現。
雲黒斎を追って現代に現れた吹雪丸と最後の戦いを繰り広げたが、しんのすけが見せた(現代の)ハリセンに動揺した隙を突かれ、時空の裂け目に落とされる。
そのまま恐竜時代に放り出され、ティラノサウルスと遭遇。大便に変えようとしたものの、大便に変える術は人間にしか通用しないことを忘れていたため*2、そのまま捕食されてしまった。



追記…修正…、TIMEUP…

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最終更新:2026年10月28日 23:00

*1 臼井先生は『ドラゴンボール』の大ファンとして知られ、原作版『雲黒斎』のバトルシーンは特にDBの影響が強く出たものとなっている。

*2 野原家が現代に戻った時に人間は大便に変えられていたが、シロは無事だった。