音石明

登録日:2014/04/24(木) 12:22:12
更新日:2023/07/02 Sun 15:35:10
所要時間:約 2 分で読めます





名前は音石 明(おといし あきら) 19歳…

まっ!このギターは気にしないでくれ



CV:森久保祥太郎オールスターバトル、TVアニメ)
ちなみに第4部では虹村億泰矢安宮重清に続いて『オールスターバトル』から声優が続投したキャラクターでもある。


【人物】

杜王町在住のスタンド使い。
『ジミ・ヘンやジェフ・ベックのようなウルトラ・スーパー・ギタリストになって熱く激しく生きること』が将来の夢と語るミュージシャン志望の青年。
エディ・ヴァン・ヘイレンも尊敬してるしスティービー・レイ・ボーン「シブくていい」とのこと。

空条承太郎を杜王町から追い出すために電話越しで接触した際には『受験だ就職だってワズらわしい人生はまっぴら』と語っていたように、『アリとキリギリス』でいえば間違いなくキリギリスサイドの無責任な享楽主義者であるが、
現実逃避で『音楽活動みたいなもの』をしている半端な輩と違い、ギターにかける情熱自体は本物で、
厳選に厳選を重ねた素材を惜しみなく使ったスペシャル・カスタム・ギターを肌身離さず持ち歩き、
『ギターの音で返事や宣言をする』『折れた小指を無理やり接ぎなおす激痛に耐えながら正確なライトハンド奏法』など演奏技術自体も卓越したものを持つ。
全ての決着が付いた後に広瀬康一「出所したらリッパなロック・ギタリストになってもらいたいと思います」と述べていた。*1


【性格】

ライブ衣装のような派手な外見に違わずいわゆる「イエ~イ!ノッてるかぁ~い?」系の絵に描いたようなベタなロックンローラーであり、自信家でお調子者、目立ちたがりのナルシスト
周りを置いてきぼりにしてパフォーマンスに熱中した挙句、自己陶酔して『ウットリ♥』アヘ顔になるなど、奇行には事欠かない。

一方で窃盗や殺人を犯そうと全く罪悪感を覚えない冷酷さ*2に加えて、隠密活動・諜報に長ける自身のスタンドを利用して町内の主だったスタンド使いについてのリサーチを行い、計画的に邪魔者を排除しようとする狡猾さも孕んでおり、
第4部でよく見られた極端な二面性を持つ人物といえるかもしれない。

戦闘センスも高く、相手の実力を見極めて反省し瞬時にその戦いに適応したり、挑発やブラフを駆使した心理戦で億泰を下すなど、第4部の中ボス格に相応しいしぶとさを持っていた。本人曰く『反省すると強い』タイプとのこと。

しかし、逆に言うと優勢になると慢心する悪癖があり、その度に追い詰められている。
ジョジョでお馴染みの「スタンドは強いのに使い手はバカ」な敵とも言える。
尤も、キレ者でこんな強い能力の持ち主なら、とっくに仗助達を殺している筈だし、この性格だからこのスタンドなのだ。

交戦した東方仗助からも「一番ふざけてるのはお前自身のキャラクター」と評されていた。


【劇中の活躍】

元は一般人だったが、虹村形兆に矢で貫かれた事でスタンド使いとして覚醒する。
彼のレッド・ホット・チリ・ペッパーは能力発現当時は未発達で貧弱なスタンドだったらしく、
形兆も期待はずれと看做して完全に放置していたが時を経て強大なスタンド使いに成長。
自身をスタンド使いにした弓と矢に興味を示し、それを奪うために虹村家に侵入、弓と矢を強奪し、邪魔な形兆を返り討ちにする形で殺害する。

それ以降は、面白半分にスタンド使いを増やしたり(といっても被害はネズミだけだが)、
スタンド能力の悪用で総額5億円相当の窃盗を働いたり、仗助を挑発したりとやりたい放題。
チリ・ペッパーは仗助が「その気になったらスケベ電話をかける感覚で人を殺せる」と分析したように極めて脅威的な能力であり、
本体の音石が出現するまでは、電気のあるところその影がある不気味な存在であった。

その後、承太郎がジョセフ・ジョースターを呼び寄せてハーミット・パープルでチリ・ペッパーの本体を探知する方策を告げる。
この密談は感知されないよう電線の通っていない町外れを選んで行われたものの、億泰の乗っていた(中古の)バイクのバッテリーに自身のスタンドを潜ませていたことで自身を追跡できるジョセフの存在を知るところとなり、彼の抹殺を決意する。

先手を取ろうとその場から逃げを打つが、追撃してきた億泰と戦闘。周囲に電気が無い不利な状況だったため終始劣勢になる。
しかし、億泰の能力を逆に利用して地下埋設ケーブルを露出させ電力のリチャージに成功。猛反撃で瞬く間に億泰を圧倒し、
兄・形兆と同じように電線内に引き込んで殺害しようとするが、仗助の妨害により失敗する。


ジョセフが来航する日に杜王港でラジコン飛行機『スピットファイヤー』(時速150kmまで加速できるスグレモノ。街の模型店からの盗品
を使っていち早く船に乗り込みジョセフ殺害を計画するが、この作戦は承太郎に推理されて筒抜けになっていたため、
足止めの仗助と康一を始末するためにスタンドと共についにその姿を現す。

圧倒的な強さと自身の成長を鼻にかけた慢心から勝負は一進一退の様相を呈したが、
最終的に仗助の機転で海へ放り込まれ、電気エネルギーが四散して敗北。
そのまま死亡…したかと思われたが、何とか一命を取り留める。
なお諦めず再起不能の振りをして本体が単身で船に乗り込みスピードワゴン財団の人間に成りすましてジョセフの殺害を試みる。
しかし「怪しいと思った奴は片っ端から殴る」億泰の作戦(?)でトドメを刺され、完全敗北。

敗北後はとうとう警察に突き出されて御用となり、形兆の殺人は立証できないため「窃盗罪」として刑期3年で刑務所へ服役することになった。
但し、その際に承太郎と億泰に今度スタンドを悪用したら殺すと脅されたり、
スピードワゴン財団に自白剤を飲まされたりとかなり悲惨な目にあっている。

尤も、因果応報であるし、アンジェロのように考えるのを止めた石になったり、宮本輝之輔のように都市伝説の本になったりするのに比べればまだマシだろう。

音石は悪党であることには違いないが、一方でアンジェロやエニグマの少年、吉良吉影のような無差別な殺人嗜好や標的の家族に手を出すことなどはしなかった。
音石が殺害した形兆にしても、大勢の人間を犠牲にしてきた点で音石よりも罪が重く、仇討ちに臨んだ億泰ですら「ああなって当然の男だった」ことは認めている。
ある意味、若者なら珍しくもない好きなように生きるために邪魔者を排除したいという願望による犯行のため酌量の余地ありと判断されたのかもしれない*3

少なくともギタリスト(&ギター職人)としての技術と才能は確かなものではあるし、康一の言った通り出所後は立派なロック・ギタリストとなって、スタンドに頼らずとも稼げる、世界中の人々を魅了する日々を送ってほしいものである。


◆その後

その後は登場しないが、『岸辺露伴は動かない 〜エピソード2‥六壁坂〜』にて刑期を終えた出所した彼が岸辺露伴にサインを求めるシーンがある。
尤も、この作品群はパラレルという解釈もできるので、ひょっとするとこの音石は普通にギタリスト志望の青年のままかもしれない。
また、ゲーム『オールスターバトル』でも露伴と対戦させると、真剣にサインを求める特殊セリフが聴ける。

「アイズオブヘブン」では異変に巻き込まれた一人として登場。原作では味方として活躍することのなかった彼だが、正気に戻った後は「迷惑をかけた罰」扱いとして事態の解決に協力させられることに。
ファン第一号の康一との掛け合いでは「君とは気が合いそう」と言ったりもする。お前もか


【名言】

  • 「ブチのめす?」ンなカワイソーなことはしないなあ~ 楽に「殺してやり」に来たのさ!
  • 反省した・・・チトイイ気になりすぎてこいつをみくびっていたよ
  • 笑ったものか!アクビしたものか!こいつは迷うッ迷うッ
  • この小指一本でおまえの腕をフッ飛ばすと予告しよう!
  • おれのハートを!究極の怒りを!・・・表現できたぜェ~



【音石のギター】

彼が命と同じくらいに大事にしているエレキギターで、材料は自身のスタンド能力を悪用して集めたもの。
話の進行とはまったく関係無いにもかかわらず、第33巻『レッド・ホット・チリ・ペッパー その⑥』の扉絵に図解が載っているなど、
音石のみならず、作者の荒木飛呂彦氏の並々ならぬ情熱を感じるアイテム。

モデルは実在のギター『ストラトキャスター』。メーカーは『KINGS』とヘッドに記されているが、これは架空の社名である。
製作自体はなんと音石本人のハンドメイド
ギタリストだけでなく、ギター職人としても十分やっていけそうな気がする。

  • ボディ
中南米ホンジュラス産・1973年物の最高級マホガニー材でできている。
演奏中奏者のかいた汗を呼吸するかのように吸収して汗をかくほど音が良くなるという逸品。
なお、自腹で買ったのではなく父親の財布からくすねた金で購入したものである。

  • ネック
100年間にわたり乾燥させた暖炉に使われるクルミ材を使用している。
DIOがカナリア沖で棺桶に入ってた間と同じだけの年季が入ったレア素材で、渋い味わいのある音響が特徴。
元ネタはQUEENのブライアン・メイによるハンドメイドギターから。
なお、正規のルートで流通しているものではなく、音石がどこぞから盗んできたものである。

  • ピックアップ
2列のハムバッキング。パワーに溢れてゴキゲンな代物。
トレモロユニットも搭載されており、アームを動かすと音がウィンウィンとカーズ様のようにうねる。
なお、電気を操るチリ・ペッパーの能力の恩恵でアンプやスピーカーを繋がずとも、ギター単品で大音響の迫力演奏が可能。
『イエエエ~~~ス』とか『テメエノオフクロモコロシテヤルゥ』などと喋っているかのような音が出ることがあるが、これは機能ではなく、音石の純粋なテクによるもの。



★余談

長髪に目の上を走るイナズマのようなメイクをしているのが特徴で、このビジュアルのモデルは当時の大槻ケンヂ氏。
康一君の部屋に筋肉少女帯のポスターが貼ってあったりした事から、当時の荒木先生が少なからず影響を受けていた事が窺える。

なお、アニメの声優を務めている森久保祥太郎氏はかつて音石明と同じくギターを持った顔メイクした外見のキャラクターとして『おはスタ』の番組内で登場した“怪人ゾナー”の役を演じていた事もある。
この共通点を指摘される事もあるが、登場自体は音石の方が先である。




追記・修正?
ンなカワイソーなことはしないなあ~

楽に「殺してやり」に来たのさ!

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最終更新:2023年07月02日 15:35

*1 アニメでは戦闘中にもかかわらず、音石のライトハンド奏法を見て思わず見とれていた。運命が違ってたなら、ファンになっていたかもしれない。

*2 力を得たことによる増長もあると思われる

*3 自身をスタンド使いにしたため正体を知る形兆は問答無用で殺害したが、他の人物に関しては事前に警告したり、直接邪魔をしてきた時や、自分の正体を探れる能力者だと知ってから襲おうとしている