ベネット・クランリー

登録日:2015/07/19 (日) 19:02:10
更新日:2024/06/26 Wed 22:50:25
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森薫のマンガ「シャーリー」に登場するメインキャラクターの1人。
主人公であるメイドシャーリー・メディスンの雇主である。


上流階級の生まれで年齢は28の独り身、好物は鳩のパテとティプシーケーキ。
両親は既に他界しているらしく、現在はカフェ「モナ・リザ」を一人で切り盛りしている。
やってくるお客は常連の老人ばかりで5年もすれば客がいなくなるんじゃないかなどと考えていたりもする。


お嬢様育ちということもあって大らかで楽観的、人付き合いの良い性格だがズボラでうっかりな面も。
独り暮らしということもあって屋敷の掃除、選択、その他諸々の家事が行き届いておらず、
その現状を何とかする為にメイド募集の広告を出し、それを見てやってきたのがシャーリーである。
(因みにシャーリーが来たのもベネットが広告に年齢制限を書き忘れたからだったり)


自分が雇わなかったら行く充てが無さそうだの、好物のティプシーケーキを作れることに釣られるだのといった理由を踏まえてシャーリーを採用。
初日から家事全般をそつなくこなしてみせたシャーリーに涙を零してまで感動していたりもした。
以降はシャーリーとの2人暮らしでお互いに強い信頼関係で結ばれるようになる。


長くて綺麗なブロンドの髪にコルセットの似合うくびれたウエストなど、外見もバッチリ。
尤も、ベネットとしては自分のブロンドの髪を羨むシャーリーに対してブルネットの方がいいなどと言ったりしているが。


前述した性格も合わせてシャーリーが失敗をしても、あまり声を大にして叱ったりはしないが、
流石に客人相手にカッとなってしまった時には強い言葉で咎めている。


家の中ではシャーリー相手にグータラな一面を見せることも多いが
モナ・リザにいる時はそういった部分は鳴りを潜め、シャーリーが見惚れる程の手際の良さを発揮。
大量の客相手に手早く料理を差し出し優雅に紅茶を振る舞うデキる女に変貌する。
彼女の出す紅茶はメイドとしての技能を十分に備えたシャーリーが、自分の淹れる紅茶よりもずっと美味しいと思うくらいに。




そんなこんなでシャーリーとのほのぼのとした日常を謳歌している彼女であるが、
実は5年前まで付き合っていた婚約者がいたこともあった。


その婚約者とは仕事が忙しいことを理由に疎遠になってしまい、今ではスッパリ気持ちを割り切っているものの、
逆に婚約者の方は「言わないで後悔はもうしたくない」と漏らすほどにベネットに未練を抱いている。


婚約者が明かしたところによれば、


  • シドナムに行った時に気球に乗ろうとして最初は嫌がっていたが、いざ乗ると1人で大はしゃぎした挙げ句、手持ちの日傘を落として危うく人死にを出す所だった。

  • 植物園で周りの風景に目を奪われて上ばかり見ていたら、躓いて近くの池にカバンを落としてしまい慌てて飛び込もうとしていた。

  • ブライトンで揚げたてのフィッシュ&チップスを買い食いしようとはしゃいでいたら、買った矢先に地面に落としてしまった。


などなど、その楽観的で大らかな性格は昔からのものであるという様々な逸話があるようだ。


ただ、前述したようにベネットの方は完全に気持ちが冷めてしまっているので、
元婚約者に会う度に冷ややかな態度を見せている。
そしてその元婚約者と会った時だけ、シャーリーが困惑してしまうくらいに普段とは真反対の大人の女の顔を覗かせることも。


人の良い大らかな主人、器量良しな店主、時折覗かせる大人の女性としての一面など、
多くの魅力を併せ持ったキャラクターと言える。







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最終更新:2024年06月26日 22:50