Microsoft Windows

登録日:2025/08/10 Sun 12:35:00
更新日:2025/08/24 Sun 09:16:02
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Windowsとは、米Microsoftから提供されているオペレーティングシステム(OS)である。
パソコン向けのOSでは長年市場1位であり、世界中の個人・法人で使用されている。

歴史

Windowsの歴史はMS-DOS誕生まで遡る。

現代のパソコンの祖の一つとして知られるIBM PCだが、そのOS(IBM PC DOS)を開発したのはMicrosoftである。
Microsoftとしてはこの成果を他社にも売り込みたいと考えており、そのIBM PC DOSをIBM以外に提供するために作られたのがMS-DOSであった。
このMS-DOSは大きく普及しIBM PC互換機(PC/AT互換機)が普及する原動力となった。

1984年、米Appleが直感的に操作できるグラフィカル・インターフェース(GUI)を採用したMacintoshを発売する。
米IBMとMicrosoftはそれに対抗するためにMS-DOS上で動くGUIアプリケーションを開発することになる。そして翌年の1985年に登場したアプリの名がWindowsであった。

初期のWindowsはOSではなくMS-DOSをGUI環境で動かすためのアプリだった。
只あまり売れ行きは良くなく、Appleから訴訟を起こされたりする等、微妙な状況が続いていた。

何とかそれを乗り越えた1990年、MicrosoftはWindows 3.0を販売。
飛躍的に機能が向上したこともあって消費者からの支持を獲得。売り上げも上々であった。
日本でも当時の人気機種だったNEC PC-9800がWindowsに対応したこと、PC/AT互換機の普及が重なったこともあり利用人口が増えていった。
ここで自信を付けたMicrosoftは法人用途での拡大を望むIBMと距離を置くようになり独自の発展を模索するようになる。

そのためIBM色が無い(MS-DOSに依存しない)Windowsを作る必要性に迫られ、1993年にOSとしてのWindows(Windows NT 3.1)が誕生することになった。

特徴

Android機と同様、様々なメーカーがWindows搭載パソコンを販売しているが、Microsoft自社開発ハードはWindows 10以降に登場したSurfaceシリーズのみで、これが事実上の標準機となっている。
Androidとは違いメーカー関係なくUIは統一されておりアップデートはMicrosoftによって提供される。基本的にはそれだけで問題ないがメーカーによっては個別でドライバーの更新する必要がある。
PC以外だと自社のXboxシリーズ向けにゲーム機用に調整された専用バージョンの組み込み型Windowsを搭載している。

UNIX系OSではないのでコマンドはmacOSやLinux(Chrome OSを含む)、BSD系とは異なる。
このためCUI操作で使うコマンドが主要OSで唯一別。そのためUNIXでの開発系IT技術者からは面倒臭がられている所もあった。
そうした声を受けて2016年からは「Windows Subsystem for Linux(WSL)」という機能が追加され、UNIX仮想環境を通して使えるようになった。

利用人口が非常に多いためアプリケーションと対応外部機器の種類は充実している。逆にWindowsができない分野を探す方が難しい位。
Macはクリエイティヴ分野、Linux・BSD系はサーバー・研究分野に強みを持つが、Windowsでも十分以上にできる。
近年はOSを問わないWebアプリの普及も進んでいるが、インターネットに依存しないオフライン上で動かせるアプリが多いのは明確な長所である。
特にゲーム分野では既得権益とXboxを有していることもあり圧倒的(PC向けゲームも非常に簡単にXboxに移植できる)。現代のアーケードゲーム機も実際はWindows Embbededで動かしていることが多い。

そうしたこともあり機能の互換性にはかなり配慮されており、Windows 11の時代になってもダイヤルアップ接続の項目などが残されている。
ここは古い規格はバッサリ切り捨てるMacとの大きな違い。

地味に"Windows"の名に恥じず、標準でウィンドウの配置機能が充実してきたことも挙げられる*1

種類

home

標準版。
ゲーム・ブラウズの用途であればこれで十分。
最大メモリ容量が128GBまでに制限されている。

Pro

法人やIT技術者・PCマニアの逸般人向け。
仮想OS(Windows SandboxやHyper-V)やリモート接続機能などが実装されており、名前の通りプロフェッショナルな用途に耐えられる。
ハードウェア面でも最大メモリ容量が2TBと大幅増量されている。
+ 主なPro版限定機能
  • リモートデスクトップ
Windowsを他のパソコンやスマートデバイスから遠隔操作。
  • Windows Sandbox
普段のWindows環境とは完全に隔離された仮想Windows環境がワンクリックで起動することができる。
後述のHyper-Vほど多機能ではないが、その分気軽に使用可能。
  • Hyper-V
Microsoft純正の仮想OSアプリ。複数種類のOSを同時に入れることも可能。
Windows以外にもLniuxやBSDなどの他OSを入れることができる。
  • BitLocker
記憶容量(SSDやHDD)を暗号化

これとは別にCPUの性質別にx64版(intel/AMD CPU向け)とARM版(Snapdragon/Apple Sillicon等向け)の2種類の規格が存在する。
一般的にはx64版が主流でありARM版はアプリの対応が本格的に始まった段階と言った所。

ライセンス

共通して1ライセンスにつき1台のコンピューターで使用することができる。
  • OEM版:ノートパソコン向け。他のPCにライセンスを移植することは不可。
  • DSP版:パソコンショップ・BTOパソコン向け。特定のPCパーツを搭載していないと使用できない。
  • リテール版:自作パソコン向けに個人販売されている。特に制約はなく自由に使い回し可能。

主なWindows OS

WIndows 9x系

個人や家庭での娯楽用途に重きを置かれていた。
MS-DOSの流れをくむこの系統はあまり動作が安定していなかったため、Meを最後に後に業務用のNT系に吸収されることになる。
9x系の分かりやすいUIは直後のNT系に並行して引き継がれている。

Windows 95

コマンド(CUI)に頼らなくても使える初めてのWindows。お馴染みスタートボタンやグラフィックAPI『Direct X』もここから始まった。
インターネットの普及期と重なったこともあり爆発的に普及し今日のWindowsの地位を確立した。
UIの基本構造はここで完成しており2000まで引き継がれた。7まではクラシックモードで95風のUIも使用できた。

Windows 98

95の改良型でUSBやマルチディスプレイに初対応した。
要求性能が低いためNT系が普及した後も中古・ジャンクPCマニアなどに使用されていた。

Windows Me

最後の9x機でシステム復元機能が初搭載された。
しかしPC性能が追いつかなくなってきたのか98より不安定と悪名高く、XPがすぐに登場したこともあり普及しなかった。
本OSが9x系最後のOSとなり、以降はNT系をベースにリリースされることとなる。

Windows NT系

前述の通り、IBM依存から抜け出すために1993年から登場。元々は業務用として開発されていたため個人用途はあまり想定されておらず、要求性能も高めだった。
NTは「New Technology」の略。
Windows XPからは9x系の系譜を吸収し、個人用と業務用のOSの一元化に成功。現在まで続いている。
XboxのOSもNT系である。

Windows NT 4.0

前年に発売されたWindows 95のUIを採用し操作性が向上した。
安定性が高く設計されたこともあり法人用として長く用いられた。
95との互換性も持たされているが、DirectXの仕様が異なっていたので3Dゲームは動作することはできなかった。

Windows 2000

当初は『Windows NT 5.0』として開発。無線LANに初めて標準対応した。
9x系との統合を目指して作られたが2000では間に合わずその野望は後継のXPに託すことになった。
しかし不安定だったMeの代わりに個人で利用する人が多かった。

Windows XP

詳細はリンク先を参照。

WIndows Vista

詳細はリンク先を参照。

Windows 7

野心的・先進的な設計だったが故にVistaのスタートダッシュが上手くいかなかったため、その改良型として誕生した。
その甲斐あってXPからの利用者の移行先として定着した。
初めてタッチパネルでの操作に対応した他、SSD使用時にも最適化されるようになった。

Windows 8/8.1

初めてARM系CPUをサポート。アプリストアであるMicrosoft Storeが登場しそちらからでもアプリのインストールが可能になった。
タブレットPCとして使いやすくするために基本UIをタッチパネル向けにしたが、非タッチパネル機や旧UIを好む層からは不評だった。
そのためか、廃止されたスタートボタンが8.1で復活している。

Windows 10

再びデスクトップ操作に最適化された。これにより8を見送った7利用者を取り込むことに成功した。
生体認証が『Windows Hello』として標準搭載。またOS自体に仮想デスクトップ機能が組み込まれた。

本バージョンから約半年1回の周期でメジャーバージョンアップを繰り返す方式となった*2
アップデート扱いのためこのバージョンアップにかかる料金はかからないが、中身はほぼ別物といってもよいくらい変わってしまうため
同じWindows 10でもバージョン違いで別物扱いになっている。

Windows 11

古いPCをサポートする負担から性能によって足切りをすることになり、概ね2017年までに製造されたマシンはサポート対象外となった。
只、市場に大量に溢れかえっている古いPCを使えなくするのは地球環境的にどうなのか?との声もあり、自己責任ではあるものの使用はできることが後に宣言された。
一時期、Amazonアプリストア経由でAndroidアプリをダウンロードし使える仕組みが導入されたが、普及率が芳しくなかったのか途中で頓挫している。

Windows Server

サーバー用。
ぱっと見のUIは通常のWindowsと変わらないため同じような操作感で利用できるが、当然中身や機能は別物。
初期のうちはUNIXサーバーに太刀打ちができなかったものの、バージョンアップを繰り返し性能向上を続けた結果シェアを拡大していった。
現在はまだUNIXサーバーが多数なものの、Windowsサーバーもそれなりにシェアを持っている。


その他

  • 以前は携帯電話(スマートフォン)向けのWindowsも開発しており、それなりの存在感はあったものの後発のiOSとAndroidの競争に敗れ撤退した。
    その代わりAndroidとの連携強化は進められており、2025年現在はMicrosoft公式でAndroidと相互に無線でのデータのやり取りができるサービスが提供されている。

  • かつてMacではWindowsをデュアルブート環境で動かせる「Bootcamp」という機能が用意されていた。
    これを介してWindowsをインストールすると自動的にドライバーも入れてくれるという大変便利な機能だった。
    そのため「迷ったらMacを買っておけばMacもWindowsも動かせる」「ハードウェアはMacを使いたい」との理由で、Windowsばかり使う人でもMacを買う人も一定数いた。
    • しかしMacのCPUがARM系のApple Silliconに移行した影響でこの機能は廃止されてしまった。そのためMicrosoftは代替としてARM版Windowsを仮想環境で使うことを奨励している。

  • UNIX系OSでWindowsアプリを動かせるWineと呼ばれるプログラムが開発されている。近年は安定性が高くなっており軽いゲームなら動作できる場合も。



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最終更新:2025年08月24日 09:16

*1 意外にも、Macは有志制作のアプリなどを使わないと同じようなことができない時期が続いた。

*2 業務用にメジャーバージョンアップ周期をユーザーで可変できるものもある。