魔術士オーフェンはぐれ旅(漫画)

登録日:2016/03/15(水) 23:45:47
更新日:2023/01/27 Fri 10:03:55
所要時間:約 7 分で読めます




本項目では、同名の秋田禎信によるライトノベルを原作とした沢田一の漫画作品に関して記述する。
なお本項目立項から間もなくして、ファミ通コミッククリアから小沢パンダ脚本・連作画により同名のコミカライズが連載開始した(世界観のつながりはない)。

概要

『月刊ドラゴンジュニア』に1998年2月~2001年3月まで掲載され、単行本は全6巻。
番外編となる『魔術士オーフェンはぐれ旅MAX』は全2巻で、ちょっと絵柄が変わっている。
『オーフェン』の小説は2003年に完結してしまったので、『MAX』終了と同時にこの漫画も完結した。

シナリオは原作1巻『我が呼び声に応えよ獣』から6巻『我が塔に来たれ後継者』までをアレンジしており、キムラックには行かないまま終わっている。
『MAX』は無印で飛ばされた原作2巻『我が命に従え機械』をベースにしたオリジナルストーリーである。(レキが登場しないため、時系列は4巻20話以前)


原作との差異

  • オーフェンは貸金業者を営んでおらず、トトカンタ魔術士協会の下請けとして万事屋をやっている。
    そのためアザリー変異体出現以前からチャイルドマンとは面識がある。
  • マジクが物語開始時点で既に魔術を使えるようになっている。
  • オーフェンが結婚詐欺を行う前に、エバーラスティン家に眠る天人遺産の捜査を行っている。これが第1話。
  • アザリー変異体の外見が原作より更に醜悪。
  • コミクロンとコルゴン、そしてフォルテが全く登場しない。
  • オーフェンの音声魔術のスペルや効果が一部原作とは異なる。
  • レキの設定が全く異なる。
  • 原作5巻と6巻の話を混ぜているため、ウォール教師はキリランシェロ人形に抹殺されている。
  • レティシャの弟子が出てこない。


登場人物

主要人物

主人公にしてモグリの金貸し…ではないニート魔術士。超が付くほどの猫好き。
大陸最大の黒魔術士養成学校『牙の塔』の卒業生で、かつては暗殺者として育てられていたが、
アザリーの一件以降『塔』を抜け出してトトカンタに居付きチンピラニートとしてバグアップインに住み着いていた。
基本的に原作も結構なDQNなのであまり本編と変わらないが、漫画版ではクリーオウを直接ぶん殴っているシーンがある。

  • マジク・リン
オーフェンの弟子。トトカンタの宿屋バグアップ・インの孝行息子で、オーフェンが地人兄弟を追って馬車旅に出たのでついて来た。
オーフェンをも凌駕する魔力量と資質を有しているが、原作と比べるとコントロールが不慣れなのか、あまり活躍できてはいない。
『MAX』ではワトソン役として登場する。
原作のようにクリーオウの水浴びを魔術で覗いたりはしないものの、『MAX』ではミラにデレデレしていた。

  • クリーオウ・エバーラスティン
マジクの同級生で変な前髪の金髪美少女。『MAX』では髪がぺたんこになっている。
原作以上に理不尽かつお転婆であり、トロール輸送任務では「呼んでくれなかった」というだけで武装盗賊に力を貸してオーフェンと戦おうとしていた。
剣術は冴えるが飯がまずい。加えてネーミングセンスも野上良太郎並みにひどい。

  • ボルカン
大陸の先住民族「地人」種族のクソガキ。しかしこちらでは一度も「福ダヌキ」とは呼ばれていない。
原作に輪をかけたボケナス。

  • ドーチン
ボルカンの不憫な弟。翻訳のバイトをしていることが明らかになった*1
年上の女性からの受けはいいらしい。

  • レキ
六大ドラゴン種族(打ち切りのせいで漫画には3つしか出ないけど)の一角「ディープドラゴン=フェンリル」の幼体。
森の中でクリーオウに拾われ、そのまま仲間になった。


『牙の塔』関係者

チャイルドマン教室

  • チャイルドマン・パウダーフィールド
オーフェンの恩師にして『牙の塔』教師の凄腕の黒魔術士。
原作とは異なりトトカンタ魔術士協会に常駐しており、オーフェンに仕事の下請けを手伝わせていた。
変貌を遂げたアザリーを捕獲し元の姿に戻そうとしている。

  • アザリー
オーフェンの姉弟子。「天魔の魔女」の異名を持ち、チャイルドマン教室で唯一白魔術(精神に干渉する音声魔術)を使える天才。
バルトアンデルスの剣の暴走により醜悪な怪物と化し、『塔』から逃走していた。
色々あって元の肉体に戻った後も暗躍を続けている。

  • レティシャ
アザリーの従姉。めっちゃ美人。現在は『塔』の上級魔術士。
「世界書」を強奪すべく現れたウォール教室の暗殺者たちの襲撃を受けてしまう。

  • ハーティア
オーフェンの同期で旧友。トトカンタ魔術士協会に勤務している。ブラックタイガー(笑)

ウォール教室

  • ウォール・カーレン
『塔』の幹部。孤児院にいたキリランシェロを引き取り、『塔』に誘い暗殺者に仕立て上げた張本人。

  • ミラン・トラム(ハイドラント)
ウォールの弟子の黒魔術士にして暗殺者。
キリランシェロがなぜ暗殺者として育てられたかを漏らして顔を焼かれたことからキリランシェロ/オーフェンに対し憎悪を抱いている。

その他

  • 長老
『塔』の管理・運営を行っている最高幹部。次々にキリランシェロ人形に殺されていく。

トトカンタの人々

  • バグアップ
マジクの父親。宿屋兼酒場「バグアップ・イン」の店長。
宿代を払わないオーフェンに頭を抱えつつも、マジクの月謝はちゃんと毎月振り込んでいる良いオヤジ。

  • ティシティニー・エバーラスティン
原作で挿絵が無かった人。クリーオウの母親。原作の複雑な裏設定は全てカットされた。
2児の母親とは思えないほど若々しい貴婦人で常に微笑みを崩さないセレブ。

  • マリアベル・エバーラスティン
原作で挿絵が無かった人その2。クリーオウの姉で、クリーオウとは比べものにならないほどおしとやか。
ボルカンの作った結婚詐欺の相手としてオーフェンが結婚させられそうになる。
オーフェンとの別れのシーンはなかなか絵的に美しい。

その他原作登場キャラ

  • リコエ・サンド
『思えば俺も若かった』のゲストキャラ。登場1コマ目でカラー口絵にもかかわらず悪党に襲われて胸を晒される。

  • ヒリエッタ
「愚犬」の異名を持つ、魔術士殺しのエキスパートの美女。…原作とあんまり変わらんので省略。

  • フォノゴロスと愉快なクリーチャー達
そんなに変わらないので原作3巻読んでくれ。

オリジナルキャラ

  • エバーラスティン邸襲撃犯
第1話に登場するかませ犬。クリーオウを襲撃し、チャイルドマンとオーフェン一味が捜していた魔法の指輪を強奪しようと目論む。
『塔』出身の黒魔術士で、屋敷を半壊させるほどの実力はあるものの、オーフェンには叶わず人質に取ったクリーオウごと吹っ飛ばされ、
オーフェンの正体をしゃべりそうになったので更にボコボコにされて口封じされた哀れなオッサン。

  • T-レックス
大陸最弱にして最少の武装強盗団(自分で言うのかよ)。
観光ガイドのふりをしてスネていたクリーオウに近づき、オーフェン達が護送していたミストドラゴンを強奪しようとした。
もちろんすぐ返り討ちにされた。

  • ヘルマン
『MAX』に登場するアレンハタムの黒魔術士で考古学者。以前『塔』の入門試験に落ちており、異常なまでに『塔』への敵愾心を燃やしている。
バジリコック遺跡を乗っ取り、殺人人形を用いて『塔』に復讐を目論む。

  • ミラビリス
『MAX』に登場するアレンハタムの黒魔術士。ヘルマンの相棒でかなり美人。着替えなどのセクシーショットも多い。
原作のステフに該当する人物。

  • サブー・コノルリア
悪代官。いわゆる「悪」のノリが大好きで、私腹を肥やし、バカみたいにでかい要塞をおっ立ててバカみたいに町を支配していた。

ドラゴン種族関連

  • ディープドラゴン=フェンリル
原作の群体生物であるという設定は書かれないまま終わった。

  • ミストドラゴン=トロール
犀とゾウガメを合わせたような種族。ヒデの実を好むらしい。

  • 殺人人形
『MAX』に登場。天人(ウィールドドラゴン=ノルニル)の遺産の一つ。
原作とは異なりいかにも機械然とした姿。全ての魔術士の抹殺を命じられ、殺戮を繰り返す。

  • キリランシェロ人形
アザリーが天人遺産である殺人人形を持ち出し改造した姿。
5年前のオーフェン(キリランシェロ)に生き写しの姿・人格・能力を兼ね備えている。
創造主であるアザリーに仕えることに幸せを感じており、本物のオーフェンを殺して成り変わろうとしている。








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最終更新:2023年01月27日 10:03

*1 原作でも1巻でオーフェンから古代文字について調べて来いと言われるシーンがある。