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オーフェン(魔術士オーフェン)

登録日:2011/09/11 Sun 22:05:10
更新日:2026/05/01 Fri 00:07:47
所要時間:約 6 分で読めます







「我は放つ、光の白刃!」


ライトノベル、魔術士オーフェンの登場人物。
本作品の主人公。


概要

年齢:20歳
身長:171cm
体重:61kg
血液型:O型
好物:桃
好きな動物:猫
趣味:日曜大工
特技:ピアノ 
CV:森久保祥太郎(アニメ)


黒髪黒目、黒いシャツにズボンにジャケットにブーツ……と黒ずくめの青年。
赤いバンダナと皮肉げに釣り上がった目、胸にかけた銀色のドラゴンのペンダントが特徴。

作中の舞台である唯一の大陸・キエサルヒマ大陸でも黒魔術士の頂点と言われる《牙の塔》出身の黒魔術士。
しかし紆余曲折の内に《塔》を出奔、流れ流れて無謀編時点では大陸五大都市のひとつ、トトカンタ市に在住……否、棲息している。


性格は、一言で言って凶暴。
モグリ(非合法)の金貸しという黒い職業をしており(というか自称)、
その優れた黒魔術士としての手腕を借金の取り立てとストレス発散にのみ使用している。

しかし貸した相手が悪いのかそれとも商売が下手なのか、一切の利潤が取れずに極貧生活を送るハメに。
「無謀編」では水を主食に取りつつ、裏路地にある人が滅多に入らない宿屋《バグアップズ・イン》に(勝手に)居候中。
店主の息子マジクに勉強と魔術を教える事で宿代をごまかしている。
余談だが、後に少年時代マジクの母とそれとは知らず2回も遭遇し酷い目にあった事が明かされている。
好きな物は桃缶、月一の楽しみは缶詰めのセール。
幼少期から孤児→貧乏学生→プータロー→盗賊→プータロー→金貸しという安定とは程遠い生活をしていたため
恐ろしいほどの貧乏性であり、『スレイヤーズVSオーフェン』で、『スレイヤーズ』の主人公であるリナ*1が
テーブルを埋め尽くすほどの料理のフルコースを出した際にはあまりの嬉しさに幼児退行していた。


ぶっちゃけ人格はかなり最悪で、気に入らなければ女だろうと平気で殴るし蹴る。
曰く、「俺は性差廃絶主義者(フェミニスト)だ」。
……間違ってないんだが、何か間違えている気がしてならない……。

また魔術の腕は卓越しているが、それらによる被害が大きい為、
トトカンタ市ではオーフェンの魔術に対して特別予算が組まれている程である。
途中で商工会が「破壊100回記念」の薬玉まで作っていた(勿論いやみだが、その後もオーフェンは全く懲りていなかった)。


こんな彼だが、実はオーフェン(孤児)という名前は出自から来た偽名で、本名はキリランシェロ・フィンランディ*2。
魔術士夫婦だった両親を生まれたばかりで亡くし孤児院に入れられていた所、魔術素養持ちを重点的に拾う《牙の塔》に見出され、「姉」と慕う孤児院の先輩少女二人と幼少期から《塔》で育った過去を持つ。
そして《牙の塔》時代は姉達と共に、大陸最強の黒魔術士と謳われた男、チャイルドマン・パウダーフィールドの愛弟子だった。


黒魔術士として、そして暗殺技能者(ソーサラス・スタッバー)としての技術をチャイルドマンから受け継いだ彼は、
《鋼の後継(サクセサー・オブ・レザーエッジ)》または《戦闘芸術品(アーティスティック・バトル・アスリート)》と呼ばれ、『キリランシェロ』の名は大陸中の黒魔術士の間で噂になっている。
ただ同時に生まれながらの性格で殺人には忌避感があり、「殺せない暗殺者」と言われることもある。


……しかし本編の5年前、同じチャイルドマンの弟子で、孤児院時代からの義姉だったアザリーが魔術に失敗し《塔》を出奔。
彼女を『汚点』として排除する事を決めた《塔》上層部に反発し、
『キリランシェロ』という名前も、もう一人の最強義姉レティシャも、《塔》の主席という立場も捨ててアザリーを探す旅に出た。

その後は武装盗賊(強盗団)等の後ろ暗い職業を渡り歩き、本編の数年前にトトカンタ市に流れ着いた。

ちなみにキリランシェロ時代の彼は一人称が『僕』で性格も義姉達ら周囲のノリで動いて被害をもたらす連中にツッコミを入れる日々を過ごしつつ良い少年だったのだが、
放浪の旅で徐々に性格が荒み、人類最低辺に落ちぶれてしまった……という経緯がある。
顔つきも5年間でかなり変わってしまった為に、キリランシェロの写真を見てもオーフェンと合致しないという人間が続出していた。
そして東部編から約20年後、各地で悪名を轟かせる「オーフェン」は公的には《塔》と無関係な出身不明の野良魔術士とされ、「行方不明」の「キリランシェロ」とは記録上正式に別人扱いされる様になった。

今の本人としては『キリランシェロ』と呼ばれるのは好まないが、やはり別人と断定されるとそれはそれで納得がいかないらしい。
ちなみに性格がかなり変わったとはいえ根が真面目なので、基本的にツッコミ役。

ついでに結構お人好しな部分もあり、一度関わったら面倒を見るタイプ。


大陸最強の男の愛弟子だっただけはあり、戦闘能力は極めて高い。
暗殺技術は「人を殺す技」と嫌って使おうとしないが、単純な格闘技術だけでも相当なもの。
特に、チャイルドマンから伝授された超至近距離でのカウンター『寸打』を得意とする。
使える魔術のレパートリーもかなり多く、自分で構成をアレンジしたり、自己流で魔術を作った事もある。

尚、音声魔術の鍵となる呪文は「我は放つ光の白刃」のように、「我は〜」というものが多い。
これは兄弟子のユイス・コルゴンも同じなので、もしかしたら彼のものを真似たのかもしれない。

およそ大陸最強のひとりだが、本人は「必要な時に必要な事が出来れば後は余分」と語っている。

また、ファンタジー作品のキャラにしては珍しく「牙の塔」でも極秘中の極秘であった狙撃銃の訓練も受けていた。
世界観的にも拳銃は対魔術士の側面が強いので特殊な事例らしい(そもそも狙撃式拳銃そのものが珍しい)。



こんなにバリバリな武闘派である彼の特技はピアn「ストップ! 黒魔術士殿!」……趣味は日曜大工である。

中でもトトカンタの警察部長であるダイアンの依頼から、
無能警官コギーを痛め付ける『ボンバー君シリーズ』に力を入れているとか何とか。


余談だが、実は女性に結構モテるフラグ体質。
が、それは同時に女難も呼び込むのが悲しい所。
少なくとも姉貴分のアザリーとレティシャから始まり、まっとうな女性に好かれた事はあんまなく、後に生れた自分の娘たちも揃って皆問題児な始末。
周囲の女性でまともなのは多分クリーオウの姉貴くらい。

弟気質な為か年上の女性には言いように翻弄される傾向がある。
ただし作者によるとはぐれ旅時点ではコギー以外とは誰と付き合っても破綻するらしい……。

本人はあまりに強烈な女性と関わり続けたせいか、若干女性不信の気がある。

使用呪文一覧

・我は放つ光の白刃
正式名称「光熱波」
魔力を光のエネルギーに変えて放つ、最も基本的な攻撃魔術。伝播する媒体が「光」なので速度は光速。
一撃で10m級のゴーレムを破壊し、家屋の屋根を吹き飛ばすことが可能なほど威力は高い。
声が届く範囲であればどこまでも届くので、旧漫画版では向かいの山の屋敷をぶち抜いていた。

・我は築く太陽の尖塔
白熱した火炎を撃ち出す。光熱波と異なり、相手を炎上させるのに特化している。
旧漫画版では「我解き放つ焔の精霊」という火柱を無数に上げる、発展形と思しき技も登場。

・我は呼ぶ破裂の姉妹
空気を振動させて爆発的に膨張させ、広範囲を爆撃する。

・我は流す天使の息吹
強力な突風を吹かせる。

・我は裂く大空の壁
大気に一時的な真空を発生させ、鎌鼬を作り出す。

・我導くは死呼ぶ椋鳥
超音波を伴った振動弾を放ち、触れた物体をコナゴナに分解する。

・我掲げるは降魔の剣
剣の形の力場を発生させる。キリランシェロ時代に開発したオーフェンオリジナルの魔術。
新アニメ版では十数mほど先まで伸ばし敵を貫くなど、射程距離が長くなっている。

・我は射つ光靂の魔弾
手の先から光の弾丸を射出する。

・我は砕く原始の静寂
正式名称「空間爆砕」
空間そのものを歪めて破壊し、その衝撃で周囲を吹き飛ばす。オーフェンの攻撃魔法の中でも火力は最大に高い。
アニメ版では2階建ての家を丸ごと粉々にするほどの威力を有していた。
キリランシェロ戦では一直線に飛ばすことで「死呼ぶ椋鳥」を相殺して押し返している。

・我は描く光刃の軌跡
光速で転移する球雷を作り出し、相手に叩きつけて放電する。

・我は弾くガラスの雹
相手を不可視の力場で拘束する。

・我は見る混沌の姫
漆黒の渦を巻く超重力力場を発生させて対象を押し潰す。
旧漫画版では「我打ち下ろす巨人の鉄槌」

・我は撫でる獅子の鬣
旧漫画版オリジナル。手を振り上げ、地を這う衝撃波で相手を両断する。

・我が左手に冥府の像
正式名称「物質崩壊」
左手の先に特殊な力場を作り出し、突き刺した物体を原子レベルで崩壊させる。

・我が契約により聖戦よ終われ
正式名称「意味消滅」
対象となる相手を【概念】の段階から完全に消失させる、防御不可能な最強魔術。滅茶苦茶使うのが難しい。

・我は歌う破壊の聖音
正式名称「連鎖的自壊」
対象をボロボロに自壊させていき、総て破壊し尽くす。非常に難易度が高い。
名前からすると音の共振による技っぽいが詳細は不明。

・我は紡ぐ光鱗の鎧
正式名称「防御結界」
いわゆるバリア。全方位を覆う。漫画「魔術士オーフェンMAX」では落下しながら5人分の結界を作るという離れ業を行っていた。

・我が指先に琥珀の盾
突き出した指先に大気を凝縮させ、壁を作り出す。

・我は駆ける/翔ぶ天の銀嶺
自身にかかる重力を低減する。一時的に空を飛ぶことも可能。

・我は踊る天上の楼閣
正式名称「空間転移」
自分自身も含む物体を亜光速で瞬間転移させる。ワープするのではなく瞬間加速。

・我は癒す斜陽の傷痕
ドラえもんの逆時計よろしく破壊された物体の時間を逆行させて元通りに修復する。
人体にも使用できる(アニメでは解毒も行った)が、流石に流出した血液は補填が効かない。

・我踏み入れる招かれざる門 / 我は閉ざす境界の縁
解錠および閉鎖に使用される呪文。正直、呪文は何を言っても良いらしい。

・我抱きとめるじゃじゃ馬の舞い
場に生じたエネルギーを霧散させて無効化する。放つ前の魔術に対して使用すると構成が崩れる。
アニメ版では「我退けるじゃじゃ馬の舞」。光鱗の鎧で受け止めてこちらで霧散させるというコンボも披露した。

・我が腕に入れよ子等
通称「助かれ! マジーク!!」
相手を念動力で強引に引き寄せる。

・我は生む小さき精霊
熱を放たない光の球を作り出して照らす。『スレイヤーズ』のライティングに当たる。

・我は誘(いざな)う贖罪の眠り
旧アニメオリジナル。
封印系の呪文だが音声魔術の性質上、本来はもって数分程度だろう。

その他数々…。


原作での活躍(ネタバレ注意!)


◆無謀編


本編の一年前が舞台。
無能警官コギーとその妹ボニー、執事のキースなどといった、濃すぎる面々に振り回される可哀想な生活を送っている。

◆西部編(1巻〜10巻)


いつものよーにいつものごとくバグアップズ・インでたむろしていたが、
金を貸した『地人』ボルカン兄弟が持ってきた結婚詐欺から事態は急展開する。
トトカンタの富豪・エバーラスティン家で探していたアザリーを発見した事を皮切りに、
エバーラスティン家の次女クリーオウ、正式に弟子になったマジクを連れて旅に出た。

そして《牙の塔》を含む様々な事件に巻き込まれながらも、魔術士廃絶を教理とする《キムラック教団》の本拠地に突入。
キムラックの《死の教師》達との死闘の末、《女神》や《始祖魔術士》といった大陸の秘密を知る。

教団との戦いが終わった後は、大陸を救う為に大陸外に出たアザリーを探す為、再び旅に出た。


◆東部編(11〜20巻)


アザリーを探す旅の途中、大陸を実質的に支配するドラゴン種族、
そしてドラゴン種族と戦う《領主》なる人物から目を付けられ、大陸を滅ぼそうとする《女神》との戦いに身を投じる事になる。

激しい戦いの末に、遂に師であるチャイルドマンを超えた魔術士となり、
同じくチャイルドマンを超えた兄弟子コルゴンと《魔王術者》としての座を賭けた戦いに勝利(正確には戦ったとは言い難いが……)。
万能の《魔王》の力を用いて、《女神》から大陸を隠蔽していた《アイルマンカー結界》を消去し、再び外界と大陸を繋げた。

これは、「結界さえなければ女神はいちいちこんな大陸には来ない」という考えに基づいての事。
「絶対の安全」を求める結界は突き詰めれば世界を終わらすため決して完成しないという矛盾と、
その可能性がある限り女神はそれを察知して追いかけてくると言うバランスがあるらしい。 

アザリーも消え、全てが終わった後は、クリーオウやマジクと別れ、再び一人旅に戻った。


◆第4部


作者のHPとBOXに収録された後日談(後に第4部エピソード0として刊行)では、大陸を勝手に解放して聖域を消した上天人種族の遺産も勝手に使用した事等で王権反逆罪となり、全てが終わっても消えない《魔王》の力の手放し方を探すのも兼ねて、
キムラック教団の生き残った元《死の教師》サルア等を巻き込んで、既に別ルートでキムラックの難民と共に外へと旅立った《死の教師》カーロッタ・マウセン率いる教団残党の追跡をも担う、コギーの実家の支援による長距離移民船計画を始動。
出発前「サンクタム」と名乗る様になったコルゴンと改めて勝負した後、キース船長の船でサルアを旗頭としたキムラック難民達と共に大陸外に出た事が語られている。

そこで船まで追い掛けてきたクリーオウと結婚して子供を三人ほどもうけており、『無謀編』13巻の書き下ろしに登場する主人公「ラッツベイン」は彼の娘(長女)である。マジクに「お前らなんか似てるし」という理由で押し付けて弟子入りさせている。
なお、それからは「オーフェン・フィンランディ」と名乗るようになっている。

第4部ではメイン主人公の座から降り、20年も続くカーロッタ勢力との静かな争いや新しい脅威の存在、様々な所からの恨みも買いつつも、居着いた「原大陸」にて魔術学校校長に。…悪名等から「魔王」とも呼ばれる様になったが。
だが諸事情により後半ではまた追われる身となり、失脚。結局カーロッタがやっと果てたエンディングでは一介の魔術士へ逆戻り。後日談では家族経営の「フィンランディ商会」を拓き、なんでも屋のような仕事をしている。








「てめえら、とっとと追記・修正しやがれ!」
「お師様そのぅ、もう少し言葉を丁寧に…」
「しょうがねぇな」
「頼みますよ…」
「あなた方、恒星スペクトル的超絶早く追記修正しなされ!」
「あああ」


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最終更新:2026年05月01日 00:07

*1 スレイヤーズ世界では魔法道具の値段は城や広大な土地に匹敵するほど高く、リナが盗賊狩りをやって違法な荒稼ぎをしているのもそうでもしないとコレクションが手に入らないからという事情もある。リナがとんでもない大食いなのもあって、食事に描けるこだわりも高い。

*2 ちなみに本作の社会では「不動産所有者」及び「所有者の親族」のみが「名字を名乗る権利」を得る慣習があるため、厳密に言うとフィンランディ姓までつけて呼ばれていたのは両親が健在だった生まれてすぐくらいであった。