ドラえもんの歌(ドラえもん)

登録日:2017/03/05(日) 14:55:00
更新日:2020/05/19 Tue 16:14:12
所要時間:約 5 分で読めます





ドラえもんの歌とは、ドラえもんのエピソードの一つ。主題歌の記事だと思った?そっちは「ドラえもんの『うた』」だ
昭和時代には中央公論社から発売された『FFランド』版「ドラえもん」第1巻に収録され、現在では藤子・F・不二雄大全集版「ドラえもん」1巻に収録されている。
記念すべきジャイアンリサイタルであるが、そのジャイアンを上回る災厄が登場したせいで影は薄い。

◆ストーリー

ある日、ジャイアンのび太の家にやって来る。
のび太は居留守を使おうとするが、ママに叱られてしまう。

のび太が嫌がる理由は、ジャイアンが「どく唄会」(後に言うリサイタル)を開くからであった。
「音痴の怪獣が化けて出たような声」だの「熱を出して寝込んだ奴がいた」だのと、ジャイアンの歌の恐ろしさを初めて聞いたドラえもん
何やら秘密道具を出そうとするが、その肝心の道具が出てこず(慌てるとダメな奴の法則)、ジャイアンに急かされたのび太は結局そのまま行く羽目に。

かくして地獄のリサイタルは始まり、「ボエ~ オエエ~ ギア~」なる凄まじい擬音が空き地を響かせる。
7コマに渡り、苦悶の表情でリサイタルを聞くのび太達。
そしてやっと終わったと思ったら、スネ夫が心にもないおべっかを使ってしまったせいで、
ジャイアンは気を良くしてしまいアンコールでもう一曲歌うことに(当然スネ夫は周りから睨まれる)。

一方ようやくその道具であるマイクを見つけたドラえもんは、急いでリサイタル会場へ向かう。
ジャイアンの音にぶつからないよう這って進む(アクションゲームかよ。アニメ版では音圧に変更)が、その時口の中に何かが入ったことに気づく。
そしてドラえもんはジャイアンにマイクを渡すのだが、それは音の消えるマイク(なおかつ歌っている本人には分からないもの)だったため、
そのまま無事に終わることが出来た。

ドラえもん「あんな歌を聞かせたがるなんてほんとにはた迷惑だね。」

そう言って家に帰るドラえもん&のび太であった。



追記・修正お願いします。




































すると突然立ち止まってふらふらするドラえもん。
「なんだか歌が歌いたくなった」と言うので、聞いてあげることにしたのび太。

しかしその歌声は、ジャイアンより酷いものだった。
ドラえもん本人は「なんというきれいな声!!」と自画自賛するが、あまりの酷さに思わずひっくり返ったのび太は
「ジャイアンよりひどいぞ。二度と聞かせてくれるな」と怒る。そののび太もジャイアン以上の音痴だが

のび太を「芸術のわからん奴」と吐き捨てたドラえもんは、今度はジャイアンに聞かせることにした。
やはり酷い歌声で、流石のジャイアンもひっくり返って「や、やめろ! むねが悪くなった。」と憤慨する。

しかし、ここからドラえもんは目の焦点が合わなくなりだし、突如…



ジャイアンをギッタギタのメッタメタに叩きのめすのであった。



ドラえもん「芸術のわからんやつは人間じゃないっ」
ジャイアン「か、感動した。歌手になれる。」

この後ドラえもんは、しずかちゃんとスネ夫にもその歌を披露するが、やはりあまりの酷さに二人は倒れてしまう
実にもうひどいというか何というか…」と正直なことを言おうとするが、
ドラえもんが唸りだして様子がおかしくなり、刺激しない方がいいと感じたのか、心にもないおべっかを言う。

皆に無理やり聞かせ、暴力と狂気で褒めさせたことで自信がついたと勘違いしたドラえもんは、なんとその夜リサイタルを開くと言い出す。
当然のび太は「それだけはやめろ! 世の中のためにならない」と必死で止めるが…、


「ガウ」
ドラニコフの如くドラえもんは牙を剥かせてのび太を一喝。そして






「みんな 聞きに来ると言ってた。君は?」






と完全に焦点が外れた目つき&田舎のヤンキーのような首をのび太に近づけ、脅迫するのであった。

リサイタルまで歌の練習をすることにしたドラえもん。
「ボエ~」「ゲボ~」と凄まじい歌声で窓ガラスは砕け散り、家の中は物が次々と倒れたり落ちたりするので、ママが叱ろうとするも、刺激させない方が良いと制止するのび太。
そこでのび太がとった行動は…




地の文「いよいよ運命の夜が来た…」

実にノリのよいナレーションと共に、悪魔の狂宴は幕を切って落とした。
居留守を使おうとしたジャイアンをはじめとした皆を、謎のひみつ道具で無理やり家から出させるドラえもん。
シルエットだけでもはっきりわかる程の狂気を携えた目で観衆を導き、子供たちは「そんなに聞かされたら死んじゃう」と恐れおののく。
スネ夫はおまわりさんを呼ぼうと提案するが、おまわりさんもその餌食になってしまう。
そこへのび太だけがいないことに気づいた皆は、自分だけ逃げ出したのではないかと思い憤慨する。
そしてついに恐怖のドラえもんリサイタルが開かれてしまう…。





しかし、のび太は逃げ出したのではなく、ドラえもんの暴走を止めるべくタイムマシンで未来からセワシを呼びに行っていたのであった。
リサイタル中のドラえもんをセワシは、ビーム砲で気絶させることに。
(ちなみにその際のび太は、129.3kgあるはずのドラえもんを普通におんぶして運んだ。)*1

セワシがドラえもんを修理してみると、なんと昼のジャイアンリサイタルの時にドラえもんの口に入ったものがマツムシで、
それがドラえもんの電子頭脳を狂わせていたのであった。
そして家の庭でマツムシの鳴き声に感銘を受ける3人でこの漫画は終わる…。



上述の通り「ジャイアンの歌=音痴」という設定が初めて出た回だが、
見開きのタイトル場面でイッちゃった表情で歌うドラえもん(&その歌声から逃げ出す皆)からいきなりの出オチであり、
この後のカオスな展開を予想させる。
てんとう虫コミックスに未収録だったのは、ドラえもんの狂気&暴走ぶりがまずかったせいだろうか…。
のぶドラ版でも放送されなかったが、その後何とわさドラ版で放送された。しかも2回。
(1回目のアニメ化ではジャイアンへの暴力がなくなったり、最後ドラえもんをスイッチオフで止める等、描写は若干マイルドになったが、2回目ではそれらも原作に近くなった。さらに狂気度もアップした)
またアニメ版ではジャイアンの唄はちゃんと台詞のある「歌」として、ドラえもんの唄はアニメ1回目では単なるメロディー付き唸り声だが、2回目では夏が終わった直後だからか『踊れ・どれ・ドラ ドラえもん音頭』の一節を「ドォ~リラ~ン、パァ~リラァ~ン!」と熱唱(?)していた。

なお、ドラえもんがジャイアン以上の音痴だったのは元からなのか、それともマツムシの影響で音痴になったのかは不明である。

ちなみにドラえもんは生産直後にネジが一本吹っ飛んでいるため故障しやすいようで、
『のび太と雲の王国』や大山ドラの『ミニドラ救助隊』などでもぶっ壊れ顔芸を披露している。


余談だが『ザ☆ドラえもんズ スペシャル』ではロボット養成学校で生徒たちがバンドコンクールに出るエピソードがあるのだが、
この時の黄色いドラえもんもギターを弾けば近隣住民から水を浴びせられ、ドラムは一回叩いただけで全壊、
キーボードに至っては虫や動物まで逃げ出すという天才的なマルチ音痴ぶりを発揮し、
マタドーラからは「お前のできる楽器はもうこれしかない。」と録音されたテープレコーダーを渡されるという始末であった。
やっぱりネジが抜けてる奴はだめだな。


「みんな 追記・修正すると言ってた。君は?」

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