津市

登録日:2018/01/22 Mon 02:22:55
更新日:2024/08/24 Sat 00:21:27
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津市とは、三重県の県庁所在地…のはずである。


概要

三重県のほぼほぼど真ん中に位置する街。
歴史的には藤堂高虎の城下町として知られる。
「津」という名前の通り良好な港があり、現在はセントレアまでの直通ルートもある。

日本で一番短い名前の都市として有名。ちなみに津駅は世界で一番表記の短い駅でもある。
しかし、ローマ字表記すると「Tsu」で2文字の街には負けてしまうため、一時期「 Z 」一文字で「つ」と読ませる運動をやっていたこともあった。
何をどう頑張っても「Z」で「つ」とは読めないためか*1、現在はあきらめ気味。

県庁所在地だが、基本的には 超田舎町 である。
ぶっちゃけ三重県内で見ても四日市には都市としての規模で劣り(人口や人口密度も四日市に負けている)、観光地としても桑名・伊勢の方が遥かに有力なレベル。
市内にこれといった観光スポットがないのが極めて痛い。
アニメイトがあるのも三重県内では四日市と桑名だけである。
一応都市としての最低限の機能は備わっているが、 何でも一つはあるが何でも一つしかない と言った感じ。
図書館や劇場などはなぜかそこそこ充実しているが、 箱はあっても肝心の中身がイマイチ伴っていない 。というか 箱物が多すぎて最近維持費で予算がヤバイ
大都市である名古屋・大阪両方にそこそこ近いのだが、ベッドタウンになるほど交通の便がいいわけでもないという中途半端さ。
市内で買い物をしたいなら、イオンぐらいしかないという典型的な田舎町である。「買い物するなら名古屋か大阪行け」という感じである。松菱という百貨店も一応あるが、四日市にはある近鉄百貨店は無い。

なお、市の中心となる駅は津駅だが、行政機能の多くはその隣の津新町駅周辺に集中している。

それでも腐っても県庁所在地なので、合併を繰り返しており面積はものすごくデカい。
なんと三重県を海から山まで完全に横断している。

歴史は古いので、町の構造はかなり複雑かつ整理されていない。他の地域出身者は確実に迷う。
一方通行の細い道がかなり多く、しかも東海地震危険域真っただ中なのでいざという時の避難経路には苦心している。

上記のアニメイトの件もそうだが、アニメファン的にはあまり見どころのない街でもある。
三重県を舞台にした作品自体は決して少なくないが、その中でもピンポイントに「津」を舞台にした作品はほぼ皆無と言ってもいい。
一方、アニメ放送事情はそこまで劣悪ではない。


地理

概要でも触れたように、津市は三重県を斜めに横断する形で存在する。
大別すると、伊勢平野に属するなだらかな地形の地域(海側)と、布引山地周辺の山がちな地形の地域(山側)に分けられる。
海側は、交通が比較的良いためか割と賑わっている。
伊勢湾に隣接しているために、海水浴場や伊勢湾海洋センター(ヨットハーバー)等が存在。
他にも造船所があったり、港(なぎさまち、セントレアへの連絡船はここから)があったりと、海沿いの街っぽいものはある程度揃っている。がやはり三重県で港湾都市と言うと四日市のイメージ
上述の通り津新町駅が市街には近いが、繁華街として栄えた丸の内、大門は駅から遠く衰退する一方。一方津駅は市街地の北端にあり、さらに駅構内も狭く、規模の割に小さく見える。

また香良洲(からす)地区は、市内を横断するように流れる雲出川の河口部に形成された三角州上に街が出来上がっている。綺麗な三角形なので、三角州の例として社会の教科書によく出てくる。
山側は……言ってしまえば、過疎地域である。
もっとも流石に何もないということはない。
布引山地の尾根には、年中風が強い特徴を生かした日本最大規模の風力発電施設が存在する。
白山地区には枕草子にうたわれた「榊原温泉」もひっそり存在している。また伊賀市にまたがって青山高原が広がる。
三浦しをんの著書『神去なあなあ日常』の舞台『神去村』は、旧美杉村がモチーフとなっている。
同著の映画化の際にも、ここでロケが行われている。


産業

工業が盛んな四日市や鈴鹿に隠れがちだが、有名なのは「おやつカンパニー」と「井村屋」の本社があること。伊勢地域の中心にありアクセスが良いので、様々な企業の支社が置かれている。
さらに「岡三証券」発祥の地であったり、三重県最大の地方銀行「百五銀行」の本店(高層ビル)があったりと、金融においては三重県の中心と言える。
郊外では農業、山間部では林業も盛ん。


食文化

なんと名古屋飯で有名な天むす、味噌カツひつまぶしは全て津市出身である(諸説あり)。
だが、広告戦略が下手くそ表だって主張しない奥ゆかしい性格故に現在は市内でもさほど目にすることはない食文化となっている。
松阪牛に助けられている部分はかなり大きい。県内最大級の松阪牛屋である「朝日屋」は毎日たくさんの観光客で賑わっている。

最近は巨大な揚げ餃子「津餃子」をB級グルメとして売り出そうと頑張っている。
起源は学校給食らしい。一応イメージキャラクターも登場している。

また、旧津市街にはうなぎ屋が集中しているのも特徴である。
かつての藤堂藩が藩士の為に、全国からうなぎ屋を城下へと集めたのが現在まで残っているようだ。
うなぎの調達のため、養鰻場が存在していたそうだが、伊勢湾台風の被害で廃業、店だけが残ったという事らしい。
ちなみにかの浜松市を差し置いて、人口1人当たりのうなぎ消費量日本一に輝いたこともある。



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最終更新:2024年08月24日 00:21

*1 一応、Zはドイツ語読みでは「ツェット」であり、Zから始まる単語も音は「ツ」から始まるため、ドイツ語的には不自然でもないが、どの道日本人にとっては非一般的な表現である