王太子妃になんてなりたくない!!

登録日:2019/04/01 (月) 22:46:34
更新日:2024/07/02 Tue 13:17:18
所要時間:約 6 分で読めます




スリリングな駆け引きと運命が交錯するラブロマンス!





概要

『王太子妃になんてなりたくない!!』とは小説家になろうグループの『ムーンライトノベルズ』で連載している作品。
著者は月神サキ。

一迅社のメリッサ(女性向け官能小説(ティーンズラブ)レーベル)にて書籍化されており、
2023年5月現在で、四六判18巻分(10巻+王太子妃編8巻)、文庫版が16巻分(10巻+王太子妃編6巻)まで発売中。
イラストは蔦森えん。

同社のゼロサムオンラインでコミカライズもされていて、2019年10月18日から連載が開始される。
漫画担当は黒木捺。全3巻。
『婚約者編』からは作画担当が鴨野れなに変更して連載開始。既刊1巻。

Web版および書籍版は婚約者編が完結し、web版では続編となる王太子妃編が連載中。
書籍化されても削除されずに残っている。

掲載サイトがムーンライトノベルズなのでR18描写がある。


あらすじ

主人公のリディは日本人だった前世を持つ公爵令嬢。
前世の影響で一夫多妻制を嫌悪しており、多妻を許可されている王族に嫁ぐのを嫌がっていた。
そのため王太子との婚約に乗り気な父親に逆らい、あの手この手で王太子との面会を拒んでいた。
しかし、ついに王太子との婚約が決まってしまう。

そんな時ある事に気付く。
この世界の貴族は処女性に無頓着だが、王族だけは処女である事を重視することを。
幸い時期同じくして仮面舞踏会があり、最近評判のセックス上手の遊び人に処女をもらってもらえば、王太子との婚約は不可能になるのだ。

そうと決まればリディはさっそく仮面舞踏会に赴き、そこで処女を散らす。
だがその相手こそが婚約者である王太子であり――

主な登場人物

  • リディアナ・フォン・ヴィヴォワール
本作の主人公。通称「リディ」18歳。
ヴィヴォワール公爵家の令嬢であり、「結城桜」という日本人だった前世を持つ。
夫となる人物の過去の女性歴には興味ないが、結婚したら自分だけを愛して欲しいと考えているため、側室アリな王族への婚約は否定的。
しかし王太子の婚約者候補筆頭であり、なんとか辞退するためフリードが出席する社交界には仮病を使って出なかったため「幻姫」とまで呼ばれていた。
しかしついに婚約者に内定したため、王妃条件の「処女であること」を捨てるために仮面舞踏会へ。
そこで処女を散らせたものの、その相手が王太子だったため本当の王妃条件である『王華』を宿らせてしまう。

  • フリードリヒ・ファン・デ・ラ・ヴィルヘルム
通称「フリード」。21歳。ヴィルヘルム王国の王太子。
金髪碧眼の絶世の美男子であり、『完全無欠の王太子』と呼ばれるほど文武両道の天才。
幼い頃母親に「産まなきゃよかった」という言葉を聞いて以来女にトラウマを持ち、女を避け続けていた。
王族男子は後述の理由で結婚が早いが、フリードは魔力コントロールに優れていたので結婚せずに20歳を超えたが、ついに魔力をコントロールできなくなる。
魔力と性欲を抑えきれなくなり仮面舞踏会で性欲発散していたが、そこで自分の婚約者だと気付かずにリディと出会い一目惚れしてしまう。

  • ウィリアム・フォン・ペジェグリーニ
ペジェグリーニ公爵家の跡取り息子で、魔術師団の団長。23歳。フリードの幼なじみ
天才魔術師と呼ばれているほどの人物だが、恋愛面では奥手でありヘタレ。
幼なじみのリディに恋をしているが、彼女の前だとまともに喋れなくなるため実らずにいた。
父親はリディの父と仲が悪い。

  • グレゴール・フォン・ペジェグリーニ
ウィルの弟で近衛騎士団の団長21歳。フリードの幼なじみ。
本来はリディとも幼なじみになるはずの立場だが、兄が手を回していたため最近まで会った事がなかった。
実は彼の身分でも手を出せないとある人物に惚れているため、それを忘れるべく年上の人妻たちと一夜を過ごしている。

  • アレクセイ・フォン・ヴィヴォワール
ヴィヴォワール公爵家の次期当主でリディの兄。フリードたちの幼なじみ。23歳。
外面が良いが性格行動共にハチャメチャな人。同じくハチャメチャな妹のフォローしている。
フリード・リディ・ウィルの関係性を知っているため、三人の関係が悪化しないように気を配っている苦労人。

  • カイン・リュクス・ヒユマ
誰かに仕える事で能力をフルに使えるヒユマ一族唯一の生き残り。
部族全滅後に暗殺ギルド『赤』に所属し、『赤の死神』と呼ばれるようになった。

  • デリス
薬の魔女とも呼ばれる7人しかいない魔女の一人。
人嫌いで町中に結界を貼って偶に来る人に薬を売っている。
リディと知り合って以来、彼女を気に入っている

  • ヨハネス・ファン・デ・ラ・ヴィルヘルム
フリードの父親でヴィルヘルムの国王。
妻の他にヘレーネという側室を持っている。

  • エリザベート
ヨハネスの妻でフリードの母親。正妃。
彼女の王華は通常タイプであり、フリードを生むまでの5年間に毎日朝までする性行為に恐怖を感じており、
ヨハネスに愛人を作る様に促した後は行為から逃げるため別宅にて過ごしている。
かつて夫との喧嘩中につい「息子を生むんじゃなかった」と言った事があり、それを息子に聞かれトラウマになったのではないかと後悔している。


用語

  • ヴィルヘルム王国
ハイングラッド大陸の東部にある大陸最強国家。王都はリントヴルムで、王城はファフニール城。
一夫一妻制だが王族男性のみ一夫多妻を許可されている。
暖かな地域で資源にも恵まれており、ほとんど災害にもないことから神に愛された国とも呼ばれる。
そのためお伽噺では初代王は軍神と呼ばれる竜神であり、一人の娘と結ばれるために人間に姿を変えたと伝えられている。
国民はこれを作られた話と思っているが、実は史実であり王族はそれを隠している。

  • ヴィルヘルム王族
竜神の末裔。
王族の男性には対外的には魔力と呼んでいるが、持っている力は「神力」であり、これをコントロールしきれていない。
いずれ暴走する宿命を持っているため、王族は対抗策である「王華」の儀式を行わないと王族とは認められない。
また女性との性交で相手の魔力を僅かに得られ、それによってある程度は神力を抑える事が出来る。あくまである程度だが。
これを本能的に理解しているため王族男性は尋常じゃないほど性欲が強く、絶倫。
王族男性にはそれぞれ「番い」とよばれる「これだ!」と思えるような女性がおり、その人物と出会ってしまったが最後、二度と他の女性では勃たなくなってしまう。
その「番い」が受け入れてくれるのならいいが、性行為を拒否するようになると極めて強い性欲を発散する事ができなくなってしまう。
子供ができにくい体質であり、一人生むのに最低でも5年はかかる。

  • 王華
王妃の左胸の鎖骨の下あたりにある刺青。
王族男性にはそれぞれ象徴華があり、その妻となる人物には対応する華の刺青が彫られる。
この王華は消す事が出来ず、王華の持ち主しか出来ない事が多々あるため、王妃は王と離婚は出来ない代わりに側室が寵愛されても権力は維持される。
そのため王華を偽ったり、左胸に刺青を入れるのは重罪扱いされている。

ここまでが多くの平民・貴族が知っているヴィルヘルムの常識だが、王族と近い一部の高位貴族のみ知っている真実がある。
実は刺青ではなく魔術刻印であり、王族が生涯に一度だけ行使可能な秘術に成功した時のみ体に発現する。
その条件とは処女膜を貫通し、そのまま膣で射精するというもの。
当然非処女相手に儀式をした場合王華は発現せず、王華を発現させることが王族男子の義務なので失敗すると王族の資格を剥奪されて隔離される。

王華はそれを宿した人間と授けた人間に繋がりを持たせる秘術であり、この繋がりによって王族男性は神力をコントロールできるようになる。
そのため王華の儀式に失敗する(相手が非処女のことを隠していた)と二度とコントロールする事が不可能になり、
いずれ発狂したあげく爆発してしまう。失敗した王族が隔離させられるのはこのため。

基本的に王華は手の平サイズだが、女性が「番い」で王族を受け入れた時のみ、左胸全体ほどに巨大化する。
大きな王華の役割は性行為の負担の削減
番いを見つけた王族は他の女性に反応しなくなるため、その大きすぎる性欲を伴侶ただ一人に向けてしまう。
常人にはとても耐えることは出来ず比喩抜きで抱き潰してしまう。
王華とは王族男性を守りつつ、伴侶となる女性を守るためのシステムなのだ。
妻が番いではない場合性行為の負担を削減できないが、王族は他の女性にも反応できるため、
側室を設ける事で性行為の数自体を減らすことで妻を守る。王族だけ一夫多妻を許可されているのはこのため。
妻が番いだが、旦那を受け入れず王華が変化しない場合、妻は性行為の負担を削減できず、性行為自体に恐怖を感じるようになってしまう。




追記・修正は仮面舞踏会で処女を散らしてからお願いします。

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最終更新:2024年07月02日 13:17