引っ掛け用偽メニュー

登録日:2020/02/08 Sat 18:29:21
更新日:2023/12/13 Wed 02:55:07
所要時間:約 7 分で読めます




引っ掛け用偽メニューとは、テンプレートにある項目下部のメニューを意図的に複製した記述を行う技法である。
編集用プラグイン一覧にも使い方が説明されており、当項目でも名称はそちらから引用させていただいている。

つまりはこれのこと↓





仕組みを言えば、テンプレートと全く同じ見た目の記述をして下メニューの再現を行っている。
上記のものはすぐ真下で記載をはじめているので偽物と一目で分かりやすいが、引っ掛け用偽メニューの下に十分に空白をあければ本当にそこが終わりに見える巧妙な仕掛けになる。
ちなみにプラグインの説明ページでも記されているが、投票ボタンやコメント入力欄は分散を避けるために外すのが定石。

概要

これを使えば、一見、記事が終わったように見えるがさらに下に続いている、という記載をすることができる。
真面目に理路整然と情報整理を行うのが信条の執筆者の中には「こんなもの何のために書くの?」と思う人もいるかもしれないが、偽メニューの活用法は執筆者の発想力次第で無限。詳しくは後述の用途欄にて。

例えば、普通の紙資料の裏にこっそり記載が続いており、しかもそれが表面より興味を惹かれるものであったならワクワクするであろうし「見逃す人もいる情報を、自分は見つけられた!」という楽しさを得ることもが出来る。

しかもここはウェブサイト。紙面やpdfの資料とは異なり、HTMLというのは一番下が不定の情報媒体である。故に、ページの末端のギミックを巧妙化できるのだ。
また、アニヲタWiki(仮)はこの技法を用いるに適しているWikiとも言える。
  • シェアボタンなど普通は目を通さないようなコンテンツを除けば、ページの一番下を表すものがテンプレートのメニューしか存在しない。
  • 左メニューと本文が完全に独立しているので「どこが記事の一番下か」がパッと見で分かりにくい。
  • 本文を囲うフレームが存在しない。
などなど、上記の点から、アニヲタWiki(仮)では割と気軽にこの引っ掛け用偽メニューを設置することが可能で、様々なページでユニークな引っ掛け用偽メニューの利用が散見される。
試しに同じことをwikiwikiや攻略Wikiでやろうとすると、ページのフレームが明らかに下に続いているのが丸見えだったり、自由に記述できる範囲外にある固定フッターが現れないので続いているのがバレバレになったり、なかなか上手くいかないはずである。
尤も、この偽メニューの利用は隠匿性のあるものではないのだが、要は記載の遊び心である。

もちろん引っ掛け用偽メニューの記述内容そのものの編集もできるため、よく読んでみると通常のメニューとは異なった記載になっているものなど、手が込んだものもある。





用途

Wikiは誰でも自由に記載できる場であるため、あらゆる意図をもって偽メニューをつけることが可能である。
よって、その意図を完全に区別することは出来ないのだが、よく見られる代表的なものをいくつか挙げていく。

秘密にかかわる記載

登場人物や組織の裏の顔

なにかしら表裏のある人物および組織の、表面的にならない性質の説明に用いる。
外ヅラは良くても実は腹に一物を抱えた大悪党であったり、逆に悪者の振る舞いをしているが裏では意図や善良な理由があるなど、外観では知り得ないような情報を偽メニューの先に記載する。
そうすることで「一般人は偽メニューの部分までしか知り得ないが、自分(記事を読んでいる読者)はその裏の情報まで簡単に知り得てしまう」という第四の壁を越えているような優越感を分かりやすく味わえるという寸法。
また、表裏があることが前提のキャラクターの項目では、わざと大げさかつ端的に表面部分を記載してから偽メニューを仕込み、その後に実際の設定を記載することも。

隠された事実や能力

一般的な認識の中で隠されている真実や性質を持つ項目にこの技法を用いる記載。
例えば、フィクションの中では普通の人間と認識されているが、実は隠れた能力を持つ登場人物などについて、普通でない部分を偽メニューの先に記して見せる記載のしかた。公式のウェブサイトなどで隠しリンクを貼ったりする感覚に近い。
注意したいのは、現在進行形で連載・放送中のフィクション作品の項目にこれを用いると、ストーリーが進むにつれてフィクションの中でもそれが表面化されていった場合、項目内で偽メニューで隠していることにあまり意味がなくなっていく点。
記事も設定も、生き物なのである。

裏情報

アニメやゲームなど、通常見たりプレイしたりするだけでは分からない・知る必要のないコアな内容を記載する、いわゆる「説明書の裏や透かしに書いてある」的な記載をするケースもある。もちろんスクロールすれば見えるので、本当に隠していることにはならない。
裏設定を偽メニューの下に仕込むケースもよくある。

記載の隔離

方向性の違う記載

アニヲタWikiに集う人々は必ずしも世間一般と価値観を合致させているとは限らない。例えば、SNSを中心に生きていると斜な見方をしがちなものであるコンテンツも多い。
ことにアニヲタWikiはそういった感性を持つ層の利用が多く、くだけた記載もある程度許容されているWikiである。
そこで、それら斜な記載を中立的な記載とはあえて分け、「目の届かなそうなところにコッソリ書く」感覚で記載しているケースもある。
こういったことが許されるのもアニヲタWikiの特徴であり、魅力のひとつといえる。

フィクションとメタの区切り

世界観にはまりこんだフィクションの内容をきっちりと記載している中に、メタ的な記載があると興が覚めてしまう。そんなジレンマを解消するのに用いる場合もある。
引っ掛け用偽メニューを境に一度内容をしめたうえで、フィクションからいったん抜け出してもらうのに利用するというわけである。映画館から出た後にパンフレットを眺めるような感覚になるだろう。

記述トリック

衝撃的な情報

表の内容だけで十分満足するような記載をしたうえで、そのさらに下にどんでん返しな記載を仕込む技法。この場合は、内容が穏やかに終わったと見せかけるのに偽メニューが一役買い、その後の衝撃度をより高める役割を持つ。
記載が巧みであれば、普通に記事を続けていくよりもはるかに衝撃度が増す、執筆者の腕の見せ所。

禁忌

「触れてはならないパンドラの箱」的な内容を、あたかも隠すように記載する。いわゆる「この先は読んじゃいけませんのでここで読み終わってください」の記載。もちろん執筆者的には読んでもらう気満々であろうが。
特にSCP財団の記事ではこれがお家芸と化している。

まだおわらねぇよ

「もうこれで項目の内容はおしまい」と見せかけて、まだまだ続くといった記載をする所謂ギャグ。さようなら山崎邦正の記事版。

説明不要

「こんな項目に説明する内容なんてないよ」とでも言わんばかりに数行で説明を終わらせて偽メニューを付け、その下で真面目に説明するタイプ。
項目を作っておきながら説明が数行で適当なのは不適切というWiki編集マナーを逆手に取った記載。

その他

執筆者の発想に制限や枠組みなど存在しない。分類など不可能なくらい秀逸な活用をしている記事もあれば、全く意図不明な場所で偽フッターをぶち込んでいるケースも。
























最後に

記事の冒頭で説明した通り、これらの記載はWikiだからこそ成し得るものであり、他では生み出せない楽しさや魅力を引き出す媒体の個性である。
しかし、気を付けてほしいのは、そういった演出は無意味に多用しすぎれば陳腐化するものであるという点。
また、このギミックは特性上、最悪の場合「本当に記事の終わりだと勘違いして読むのを中断する可能性がある」点にも注意。
偽メニューの先が重要で面白いのにそこで読むのをやめてしまっては、読者も執筆者も得はしないし、
冗談で嘘の情報で塗り固めて偽メニューでしめた先に本当の記載をしたりした場合、嘘の情報しか読まなかった読者がそれを流布し、読者が嘘つきになってしまう可能性もあるのだ。
くれぐれも、ご利用は計画的に。


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最終更新:2023年12月13日 02:55