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エステル(魔女の旅々)

登録日:2020/12/07 (月曜日) 13:17:43
更新日:2026/06/03 Wed 23:43:45
所要時間:約 14 分で読めます






注意!!
この項目には非常にきつい残虐描写が含まれているため、
注意して閲覧して下さいますようお願い致します。










やり直したいんだよ…。
あの子のいなくなった世界を私はもう…これ以上生きたくない。



エステルとは、ライトノベル魔女の旅々3巻のエピソードの1つ「遡る嘆き」*1のゲストキャラクター。

cv.内山夕実

※本項の内容はアニメ準拠で記述してあります※


【概要】

『薫衣の魔女』の二つ名を持つ、時計郷ロストルフ在住の魔女。19歳。
魔女見習いになったのは10歳の時で、魔女になったのはそれから3年後。

幼馴染のセレナとは本当の姉妹のように仲が良かったが、魔法を学ぶため別の国に留学する事になり疎遠となる。

だが、留学から帰ってきた頃にはセレナは快楽殺人鬼と化しており、今から3年前に国王命令でセレナを殺害した。

やがて「10年前のロストルフに行って、セレナの両親を強盗から助ければ、セレナの未来は救われる」と考え、
過去へ移動するための魔法を研究し、限界ギリギリまで血液を抜いてまで*2、過去の世界に行くための魔力を溜め続けた。

血液をギリギリまで抜き続けた影響もあり、貧血気味となっている。
自分の魔力では10年前の世界にいられるのは1時間だけが精一杯であり、6時の鐘が鳴ったら自動的に元の世界へ戻されるという。

10年前へ行くと自分の魔力を使い果たしてしまうので、魔力共有のできる指輪を他の魔女に渡し、それによってその魔女の魔力で自分が魔法を使用できるようになる。

その為「超短期間働ける魔法使いを大募集! 大金を稼ぐチャンスです」と書かれたチラシで、魔力共有のお供をしてもらう魔女を募集し、そのチラシを見てやってきたイレイナと出会う。
「出来れば働かずに金儲けしたい」と言う彼女に戸惑いつつも「やる気が無くても魔女は魔女」と受け入れた。

ちなみに気になる報酬は、袋に入った大量の金貨。イレイナも思わず「マジですか!?」と驚くほど。

10年前の世界で幼い頃のセレナと出くわした際は、泣きながらセレナを抱きしめつつ謝るが、当のセレナからは「新手の宗教の勧誘か何か」と怪しまれ、「ただ抱きしめたかっただけ」と誤魔化した。


【関連人物】

  • セレナ cv.楠木ともり
「現在進行形で怪しいです。」
エステルの幼馴染だった富豪の家の少女。
エステルによると、「口先では冷たいくせに中身はとっても優しい子」なのだという。
買い物で留守にしていた際、強盗に両親を殺害され、そのまま叔父に引き取られるも、そこでひどい虐待を受けたことで心に闇を抱え、人間と悲惨で救いのない世界を憎むようになった。
やがて叔父をメッタ刺しにして殺害したのちに姿を消し、エステルが魔法留学から帰ってきた頃には、人を殺すことに快楽を覚える完全な殺人鬼と化してしまっていた。
次から次に殺人を繰り返したのち、3年前にエステルの手により捕まり斬首されたという。
彼女の事は「二丁目殺人鬼」として有名になり、演劇や本にもなったほど。
未来のエステルから自分は未来から来たと話されるが、「買い物に行く途中だから」という理由で、足早にその場を去る。
しかしその後…。

「私…旅人なものですから、10年前のこの国というものに少しだけ興味があります!」
毎度おなじみ金欠でお腹を空かせて、今にも泣いてしまいそうな儚くも美しい女性『灰の魔女』の二つ名を持つ主人公。
ここのところ金欠だった為、先のチラシに釣られてエステルの家を訪ね、彼女の魔力共有のお供を務めることになる。
今回の一件が自身の心に暗い影を落とすことになろうとは知らずに……
エステルが魔女見習いになったのが10歳の時と聞き、「魔女になるまで3年かかったということですか…私は1年で魔女になりましたよ!2年遅いですね♪」と清々しい笑顔でディスっていた。


※以下ネタバレ注意


【作戦】

約20分後、セレナの家に黒いフードをかぶった強盗が押し入り、両親をめった刺しにするので、その前にセレナの両親を家から出し強盗を待ち伏せて撃退する。
…といういたってシンプルなもの。

一方イレイナは、自分たちが戻る10年後のロストルフは随分と違ったものになっていそうだと言うが、エステル曰く「過去に干渉した所で私がセレナを殺した未来は変わらない」との事。
自分達が戻るのは元々いた世界であるが、殺人鬼が生まれなかったこの世界は全く違う時間軸となって存在することになるというのだ。少なくともここでは、みんながてんでに自分に都合よく過去を変えようとしても、歴史がめちゃめちゃにこんがらがっちゃう心配はないようだ。

これについてイレイナは、「大変失礼なんですけどそれって意味あるんですか?(←ほんとに大変失礼だね byエステル)」「私たちの世界ではセレナさんは処刑されたままですし」と疑問を口にする。
しかしエステルは、こうすることで自分の気が晴れるから、と自信満々に言った。

セレナの家。
エステルは自分を「エステルの腹違いの姉」だとセレナの両親に説明し、留学中の(この時代の)エステルに起きた重要な話を聞いて貰うという名目で、両親を誘導する。

しかし、イレイナがいくら待ってもエステルは戻ってこず、強盗も現れない。
それと同時にイレイナは、盗みを働くためにメッタ刺しまでするのか、強盗に見せかけた怨恨からの犯行ではないか、と疑問を抱く。
すると、指輪から魔力が吸い上げられていくのを感じたイレイナは、エステルが強盗と戦っているのだと思い、その場所へ向かうが、突然魔力の共有が途切れる。もう終わったのかと思い、軽い気持ちでその場所へ行ってみることに。




※以下、最大のネタバレ注意。こうかいしませんね?















【10年前の事件の真実】



だが、その場所についた瞬間、イレイナは戦慄した。
そこには殺されたセレナの両親、出血しながら倒れていたエステル、そして…



黒いフードをかぶり、右手にナイフを持ち、口を血で真っ赤にしたセレナがいた。


お姉さん、この女と一緒にいた人ですよね?

そう言いながらエステルを蹴り飛ばし、イレイナに迫りくる。
セレナは両親から虐待を受けていたこと、家の外では仲のいい家族を演じるという壊れた家だったから両親を殺したことを笑顔を浮かべながら嬉々として語る。⁄/*イ`^ᗜ^リ ペカー
そう、元々強盗殺人犯など存在しておらず、両親を殺したのは他でもないセレナ本人だったのだ。
そしてセレナは、未来の自分がどうしているのかイレイナに尋ねる。イレイナは「親友(エステル)に殺される」と答えるが、セレナはそもそもエステルの事を「親友」などと思っていなかった。
するとセレナは、倒れているエステルこそが未来のエステルだと気づき、更に踏みつけた。
更に「どうしてエステルに殺されるのか」と尋ねるセレナに、イレイナは「貴女が殺人鬼になったから」と答え、セレナはあろうことか納得する。


だって人を殺すのって…、

こんなに…楽しいんだもの!!

ナイフを手にイレイナを殺そうとするセレナ。
イレイナはとっさに杖を構えるも、何者かが投げた樽でセレナは吹っ飛ばされる。

許さない…許さない…!

樽を投げたのはまだ生きていたエステルだった。
エステルはセレナを魔法で攻撃。血で真っ赤になり、狂ったように笑い出すセレナ。
セレナに騙されたという気持ちでいっぱいになったエステルは、憎しみのままになおも攻撃を続ける。
そしてエステルはセレナを「悪魔」と罵り、魔法で宙に持ち上げ、その首を絞めていく。そのセレナに「人殺し」と嘲笑されながら。

一方、これらの惨劇を目の当たりにして恐怖していたイレイナは、魔力共有の指輪を力ずくで外す。
しかし、指輪が外れたにもかかわらず、エステルに強大な魔力が集まっていく。

セレナを助けようと思ったこと、セレナの死を哀れんだことを後悔しつつ、怒りと悲しみが入り混じった顔でセレナの首をさらに締め上げていくエステル。


貴女なんて死んでしまえばいいのよ!!

貴女なんて…貴女なんて…貴女なんて…!

さよなら…セレナ。


やがて6時の鐘が鳴った。
セレナの首が落ち、それと同時にイレイナとエステルは元の世界に戻っていった。

エステルは自室で、自分とセレナが映っている写真を見るが、エステルはセレナの事を覚えていなかった。
そう、彼女はセレナとの思い出を代償にセレナを殺害したのだ。


その人は…私にとって何だったの?

何でもありません。今は…もう…。

ふーん…そっか…。

居た堪れない気持ちでいっぱいになったイレイナは、報酬を持ち帰ることなくエステルの家を飛び出した。
後には未だに血を流し続けているエステルと、イレイナが飛び出した際に机から落ちた大量の金貨の入った袋だけが残った…

やがて、広場のベンチに座っていたイレイナは、エステルが二度もセレナを手にかけてしまうのを阻止できなかったことで、自身の未熟さと無力さを嘆き、大きな声で泣いた。
彼女の悲痛な泣き声は、ロストルフの空に響くのだった……

【余談】


  • 虐待に関しては、サイコパスの特徴である虚言である可能性があるが、父親が未来から来たエステルを普通なら見ないであろう、うなじや首筋で判断していたことから性的虐待を受けていた可能性があり、嘘では無いのかもしれない。

  • イレイナに勝るとも劣らない天才であるエステルであるが、後に「そのアイテム、エステルさんに渡してやれよ…」と言わせる程、高性能なアイテムが登場している。

  • アニメ版でセレナの死亡描写がリアルに描かれており、首を千切られる寸前に目玉が飛び出て血が吹き出し、首の千切れた遺体の断面から血が流れ落ち、アニメ等では綺麗な顔で描かれがちな落とされた首の表情は美少女の面影が無いほどグロテスクな顔になっていた。流石に首を圧迫された際の失禁までは自重されていたが、描写が無いだけで描かれていない部分であらゆる物を噴き出している可能性は高い。

  • 本話での悲劇がイレイナに及ぼした影響は、3巻最終話にしてアニメ版最終話にも選ばれた『ありとあらゆるありふれた灰の魔女の物語』で描かれている。但し原作版とアニメ版で彼女が辿った道のズレからある「違い」があるので注意。本編ではギャグ全振りのカオス回だった話が、本作の後に起こると非常に深刻な傷跡になるという事実も明らかになったり…

追記修正は、10年前に行ってからお願いします。


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最終更新:2026年06月03日 23:43

*1 アニメでも第9話として放送されたが、とても刺激の強い内容であるために、冒頭にて注意喚起するテロップが表示されている。またこの回はOPがなく、EDに全てのクレジットが集約されている。

*2 もちろんそれとは別に魔力も溜めている