出典:デルトラクエスト、50話『真実の世継ぎは誰?』、2007年1月6日~2008年3月29日まで放送。
OLM、テレビ愛知、電通、デルトラクエスト製作委員会、
(C)2006デルトラクエスト製作委員会・テレビ愛知
実はジョーカーこそ、第一巻『沈黙の森』前半の主人公・ジャードであった。
つまりジャスミンが7歳の時、影の憲兵団に連れていかれた父親こそ、ジョーカーだったのだ。
また、霊界から現れ導いたジャスミンの母こそ、影の王国でジャードと死に別れた真のアンナだったのだ。
16年前に影の大王にデルトラを侵略された日、エンドンとジャードはある作戦を実行する。
それはジャードがエンドンの替え玉としてトーラに行き、エンドンはジャードとしてデルの町に留まり、情報を集めて機を見て宝石を探し集めるというモノ。
当時のデルの町は侵略のせいで人々の入れ替わりが激しく、ジャードの知人たちもいなくなり、
エンドンの顔も国民は知らず、影の大王の配下でエンドンの顔を知っているプランディンも既に死んだ。
つまりデルの町にはジャードとエンドンの顔を知っている人が誰もいなかったのだ(バルダもジャードとエンドンを近くで見た事がなかった)
なのでエンドンが「ジャード」と名乗っても気に留める人はいなかった。
こうしてジャード夫妻は替え玉としてトーラに出向いたのだが、
肝心のトーラがエンドン(ジャード)を裏切ってしまい、「匿えない」という手紙が届く。仕方なくジャード夫妻は『沈黙の森』へ。
そこでジャスミンが産まれ、ジャスミンが7歳になるまでは苦しくも平和で幸せな生活を送る事が出来たが、ある日突然影の憲兵団が来る。
ジャスミンを残して憲兵団に捕まり影の王国へ。
そこでアンナは死亡してしまい、ジャードは怪物ブラールと戦わせられたことで記憶喪失に。
そして現在に至る。
デル城奪還の際に頭を強く打ってしまい、その衝撃で記憶の一部を取り戻す。
そしてエンドンを見た事で完全に記憶を取り戻した。
一方、映像媒体であるアニメでは文章だからこそ成立した原作とは違い、そのまま描写してしまうとこれらの叙述トリックが破綻してしまう。
そのため、アニメにおけるジャードの物語は、「かつてリーフが父から聞いた話を仲間たちに語る」という体裁の回想として描かれる。
つまり、リーフたち(あるいは視聴者)が話から想像した光景と真実が違っていても矛盾にはならないという、中々思い切った発想でメディアの都合を乗り切ったのだ。
なおジャスミンはジョーカーがジャードとしての記憶の一部を取り戻すまで、彼が自分の父親と気付けなかった。
というのもジャスミンが7歳の時に拉致されたので父の顔の記憶が朧気になっており、
そのうえジャードはジョーカーになったあとの生活と憎しみから顔が大きく変化していた(アニメが顕著)。気付けなくても当然である。
さすがに幼なじみであるエンドンは、いくら顔が変わっていても一目でジョーカーがジャードだと気付いた。