登録日:2022/08/14 Sun 16:47:08
更新日:2024/10/19 Sat 07:24:08
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『全部ぶっ壊す』とは、少年ジャンプ+で連載されていた原作:へじていと 作画:山岸菜による日常系ドタバタコメディ漫画である。単行本は全6巻。
主人公は剣と魔法が存在した太古から時を超えて転生した破壊神と英雄の二人。
読者から「美女と野獣」ならぬ「蛮族と蛮族」といわれるなどちょくちょくエキセントリックな行動に走るのが特徴である。
また、スマホを取り出した際に「スマホ」、さっぱりわからない時に「ワカラン」など、妙な書き文字が頻発する。
他にも訳の分からない大ゴマなど、セオリーから外れた描写も特徴的。
あらすじ
かつて「破壊神」と呼ばれた神がいた。そしてその討伐に挑んだ「英雄」。
激闘の末、二人は相討ちとなり滅した…はずが…!
時は現代、目覚めた「破壊神」は、華奢な女の子の姿になっていた。
しかも、目の前に現れた双子の兄と名乗る者の正体は、相討ちになった「英雄」であった。
現代に蘇った「破壊神」と「英雄」の奇妙な毎日が始まった。
新感覚撃滅不思議コメディ! 堂々開幕……!!
(集英社公式サイトより)
登場人物
メインキャラ
・破壊神/ユウカ
蛮族と蛮族のうち、蛮族の方。
ありとあらゆるものを破壊することが可能な「破壊魔法」を使う神。
その応用範囲は極めて膨大で、鉄や生物などはもちろんのこと、重力・次元・記憶・データ・コマの枠など対象を認識・意識さえできればいかなるものも破壊できる。
また、物質以外であれば破壊のみならず復元も可能。
世界を破壊しようと目論んでいたが、英雄の能力を見誤った結果、相討ちに持ち込まれる。絶命の直前、体と魂の結合を破壊し完全な消滅を回避したが、復活のために膨大な時間を要することになる。
元々は角が生えていたり手足が人のそれらしくなかったりと明らかに人外の存在である。
洗濯と水浴びを兼ねて水場を泳いだりなど、生態は割と獣。
さらに、人間化の影響か、寝ている間に暴発してしまったり破壊魔法が一時的に破綻して制御不能になってしまったりする。
現代へと転生した際は、交通事故によって脳死状態だった女子高生「竹田優雨香」に宿ったことで復活。そこで、優雨香の双子の兄へと憑依転生していた英雄から様々な状況を知る。
英雄からの提案を受け、復活に当たって大幅に弱体化した力を回復させるため、人間として生活するようになる。
一応世界の破壊を目標としているが、現代での生活をエンジョイしまくっており、度々目的を忘れかける。
基本的に食っちゃ寝しており、飼い猫をもふったり買い出しに行かされたりしている。
意外にも芸術に関する慧眼を持ち、ピカソの絵に対して鋭い観察眼を見せている。歌も上手。
キャラが被るので納豆は好きになってはいけないらしい。
男女の営みに興味津々であり、兄・カイセイと友人・ニブに破壊魔法を使ってベッドインさせようと目論んだり営み動画を見ようと量子コンピューター化したりした。
勉強は得意でなかったが、カイセイから理系のうんちくを聞かされており、着実に知識を増やしていっている。
ちなみに、生前の優雨香はブラコン・貧乳・動物好き・ドジっ子・
腐女子となかなかの属性の持ち主。
動物好きだった彼女の影響により、生体破壊の魔法は使用不可能になっている。
ブラコン気質のせいか、寝ぼけて破壊魔法が暴発して「好きなものは大きく、そうでないものは小さくなる」という現象が発生した時はカイセイが大きくなっていた。
第40話にて、宇宙サイコパワー教の神になった。
・英雄/カイセイ
蛮族と蛮族のうち、蛮族の方。
様々なものを増幅・増殖することが可能な「増幅魔法」を使う人間。
安物の剣を神殺しの武器に変えることができるほどの増幅力を誇るが、破壊魔法程の活用の幅はない。
また、英雄らしく魔法を使う際に何を増幅するか選択肢が出るのだが、そこをユウカに逆手に取られることも。
破壊神の結合破壊の余波を受け、同様に魂が分離され、現代まで眠りについた。
優雨香同様に脳死状態だった「竹田快晴」に宿って覚醒する。破壊神より2か月早く覚醒し、いち早く現代の状況を把握している。
ただし、強盗事件が発生している銀行で口座を開こうとするなど、ボケに回ることも。
生前の体の持ち主と同じような生活を送っていれば力が取り戻せることに気付き、目覚めた破壊神に教えた。
これは、破壊神と認知されていない彼女を殺すと自分が犯罪者になってしまう他、あるいは人間の生活に馴染めばそれでよしという目論みによる。
その為、現代生活をエンジョイするユウカに時折当初の目的を確認している。
現代においては、暇があれば筋トレしている。
生前の快晴が学者を目指す優等生だったこともあり、記憶を参照することである程度現代の勉強にもついていけている。
英雄といわれる存在ながら、「現代では喧嘩も殺しもNG。だけど一方的に叩きのめすのはOK。」などと宣うバイオレンスマン。
破壊神とはスポーツや
ゲームなどで食べ物をかけて対戦することがあり、面白そうだからとルールをいじったりする。
生前の快晴は学者を目指していた優等生。
その一方で、
ゲームやPCはすさまじいパチモン臭のするものばかりを所有しており、性格が割と不明瞭。
サブキャラ
・婆
竹田兄妹の祖母。交通事故により、息子/娘夫婦と死別し、孫は脳死状態という不幸に見舞われた人。
その為、兄妹が目覚めた時は感涙していた。
当然のことながら、本来の兄妹の魂が消滅してしまっていることは知らない。
「JK」「TKG」などのワードも使いこなす、ノリのいい婆さん。格闘ゲームも得意でザンギエフっぽいキャラを使う。
ユウカは平均に比べるとやや低めだが、彼女の若かりし頃は長身の美女だった様子。
・ニブ
生前の優雨香の友人その1。ウェーブヘアの眼鏡っ子。
ボクっ娘。
漫研所属で、長編
ファンタジーを描いている。
別神に変わった人が変わったユウカに対しても親しく接し、改めて友人となった。
海でカイセイにかっこよく助けられたことで、彼が気になるようになる。
・リサドン
生前の優雨香の友人その2。
三白眼の変則
ポニーテール。
かっこいいからという理由で
医学部を目指す微妙に残念な人。ただし、学業自体は優秀なので一応適正な選択はできている。
同じく人が変わったユウカに対しても親しく接し、改めて友人となった。
・デストロイヤー
竹田家の飼い猫。
捨て猫だったが、ユウカに最初から懐きまくり、そのまま飼われることになった。
カイセイにも懐いており、抱っこされたり頭に乗ったりしている。
ユウカが乳糖を破壊して作った特製牛乳を与えられている。
・甘地ケンタロウ
漫研部長。目つきが悪いが、ジャンルは趣味全開の萌え漫画。
三年生で大学受験前だが、状況は芳しくないのか現実逃避で漫画を描いていたりする。
砥堀サキのことが気になっている様子。
・砥堀サキ
メカクレ美少女。ケンタロウとは逆に、グロ漫画を描く。
ゾンビとか臓物とかゲボとか大好き。
新聞部員のエーコが彼女の漫画を好きで、よりにもよって壁新聞の
4コマ漫画を担当していた。
ケンタロウのことが好きなのか、よく彼を眺めている。
・新野エーコ
新聞部員。変則的な敬語を使うおさげっ子。
七つ道具なるアイテムを保有しており、スクープを探して回っている。
部長のことが好き。
・長谷フミハル
新聞部部長。眼鏡をかけた
イケメン。
頬を引っ張られたり
コーヒーを吹っかけられても眼鏡クイだけで平然としているクールガイ。
真面目そうに見えて校則のグレーゾーンを突いてくる。
また、エロ動画を見ようとペアレンタルコントロールを突破しようとしたことがあるらしい。
・京口モモコ
厳粛な風紀委員長…だった。
ある時、ユウカを訝しんで詰問するも、ユウカが不完全な認識により記憶破壊を試みた結果、「ユウカが気になる」という記憶のみが残り、それを恋心と曲解してしまった。
同性愛はダメと踏みとどまろうとするも、不純な異性交遊は校則違反でないということでブレーキがぶっ壊れる。
以降はユウカを見つけるなり猛進するラブモンスターと化した。
一方、ユウカの方からは諸々の誤解により猟奇的殺人者と認識されており、ガチで慄かれている。
一発キャラ
大丈夫か?
Sontendo製ゲーム機Playitchオリジナルのゲームキャラ。なので大丈夫。
ちなみに、作中世界にソニーも
任天堂も存在します。
大丈夫か?(念押し)
カイセイ・ユウカがたまたま遭遇した強盗5人組。
日本なので、全員刀で武装している。だって日本だから。
さらに、リーダーは忍者らしく、高度な技術で作り出されたその刀は魔法をも弾ける。だって忍者だから。
魔法を目にしてもかなり冷静に対応できる上、容赦なく首ちょんぱを狙ってくる超バイオレンスマン。
破壊神とのタイマンに当たり、丸2話費やした挙句にいくつもの破壊魔法を重ね掛けした上でギリギリ撃退できた、という化け物。
その技術を別のことに使え。
宇宙サイコパワー教の教祖。髭の生え方が変。
超絶胡散臭いが、作中で初の破壊神・英雄以外に魔法が行使できる正真正銘の超能力者。
破壊神であるユウカ曰く微弱だが、離れた場所にある壺を破壊して見せるなどスプーン曲げより強力。
感知能力もあるのか、一目でユウカが神であることを看破した。
辺地手組という組の構成員。
ユウカお気に入りのコロッケ店から諸馬代をせしめているのを目撃され、「ヤクザという危険な輩の暴力キャッスルを徒手空拳で正面から突入したら絶対面白い」というカイセイの英雄的発言の下、襲撃を食らった。
一般的なヤクザの他、用心棒として忍者も雇っている。可愛い。
何でか支部にいた若頭は几帳面且つマッシブな強面で、日本古来より伝わるバスターソードを容易く振り回す。日本古来の技術製なので魔法を弾ける。
銃というものを知らなかったユウカに致命傷を与えるも、「直前のページの出来事」の破壊によりなかったことにされ、撃破されてしまった。
[豆26泳]ナマケモノ、大根を泳ぐ
この漫画で最もインパクトがあり最も有名な回。2024年現在でもこの回のみジャンプ+で無料公開されており、いつでも読める。
簡単に言うとシニフィカシオンが破壊されてしまいシニフィアンでシニフィエを理解できなくなってしまう話。
追記・修正は《旧版破壊魔法》を使用してからお願いします。
- 「スマホ」とか「ワカラン」とか訳の分からない大ゴマって説明で読んでみたくなった -- 名無しさん (2022-08-14 17:36:05)
- カイセイが品行方正な英雄と見せかけてユウカより遥かに蛮族してるバランスがおもろい -- 名無しさん (2022-08-14 18:06:41)
- 銀行強盗なにもんだよ!? -- 名無しさん (2022-08-14 18:39:57)
- 最近の話ででかもじに実体が有ることが判明 -- 名無しさん (2022-08-14 20:23:31)
- 「破壊する」という能力をひたすら拡大解釈する。その強引さもまたギャグとして面白い。 -- 名無しさん (2022-08-14 21:10:31)
- 忍者強盗の戦闘力が高かったり一般的な女子高生の物理的な限界性能がかなり過大だったり、そこはかとなく我々の世界ではなく破壊神&英雄の世界の未来なのだと思わせる -- 名無しさん (2022-08-14 21:17:53)
- 作者さん物凄く頭良くて知識ある人なんだろうな、と思う反面それを全力でアホ方向に使えるのもすげぇとなる漫画 -- 名無しさん (2022-08-14 21:31:28)
- 蟹を植えているのか? -- 名無しさん (2022-08-14 21:53:37)
- 年齢指定(レーティング)破壊が未遂に終わってしまったのが残念 -- 名無しさん (2022-08-15 08:48:14)
- 新しく作成された項目のところでヤマジュン作品と並んでるせいで、ヤマジュン作品かと勘違いしてしまった -- 名無しさん (2022-08-15 11:15:27)
- 連載お疲れ様でした。好きな漫画だったから早くに完結してしまったの残念 -- 名無しさん (2022-12-28 14:16:55)
最終更新:2024年10月19日 07:24