ストーム1

登録日:2022/10/11 Tue 16:16:06
更新日:2025/04/26 Sat 00:01:08
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ストーム1とは、地球防衛軍3の主人公にしてプレイヤーキャラクター。

概要

D3パブリッシャーの低価格ソフト群「SIMPLEシリーズ」の中でも群を抜いて人気だったTHE 地球防衛軍シリーズ
その人気を受けて、三作目に当たる地球防衛軍3ではSIMPLEシリーズから独立してフルプライス化。
シリーズの転換期となった3の主人公に与えられたコールサインこそ「ストーム1」である。

以降のシリーズでもそのコールサインは引き継がれ、地球防衛軍の象徴的な存在とされている。
全シリーズを通じて(もちろんプレイヤー次第だが)めちゃくちゃな強さを誇り、単騎で大群を屠り巨大な怪獣を打ち倒し敵の母艦すら撃墜する。
例え初めての銃だろうが、エイリアンの技術を応用した武器だろうが、複雑な操作を要求されるビークルだろうが、扱いの難しい重武装だろうが苦も無く使いこなす。使い物にならない産廃もあるが。
その強さとしぶとさは味方からもドン引きされることもあれば、英雄として士気を上げる存在にもなることも。

プレイヤーキャラであるためかキャラクター性はかなり薄く、周囲の人間からその戦闘力に感嘆されることはあれど、その人間性を語られることは少ない。
チャット操作で愉快に歌ったり踊ったりなどはできるが、ストーリー中に自分から発言することはない。
が、彼の圧倒的な活躍で戦況が大きく変わっていくのはどの作品でも同じである。


地球防衛軍3

地球防衛軍(EDF)の特殊遊撃隊ストームチームに所属している。
ストーム1はその一番隊隊長、ストームリーダーである。
他のストームチームは主に3人グループ行動しているようだが、ストーム1は基本ソロ。
複数人プレイではひとくくりでストーム1と呼ばれる。

他の部隊が侵略者であるフォーリナーに苦戦し全滅していく中、単騎で巨大怪獣を倒し大群を殲滅しUFOを破壊する獅子奮迅の活躍を見せる。
彼がひとたび戦場に立つと、最終的には敵味方含めて彼だけしか生き残ってないといった状況もよく起こる。
EDFの中でもそれなりの権限を持つようで、他の部隊の隊員を指揮下に入れられる。
他の隊長を射殺という峰撃ちで排除して隊員を奪うといった暴挙に出るものも…


最終的に他のストームチームやレンジャーチーム、オメガチームなどとの合同作戦でフォーリナーの母艦であるマザーシップを撃墜するも、その墜落の際の爆発に巻き込まれて消息不明となる。


地球防衛軍4・地球防衛軍4.1

地球防衛軍3から作中で7年が経過した地球防衛軍4では、長い平和の時が過ぎたからかすでにストーム1の活躍は噂程度に語られるものになっており、その武勇伝は「でっちあげだ」と冗談に捉えられるくらいの話になってしまっている。
プレイヤーはマルチプレイの兼ね合いもあってか一貫して「ストームチーム」と呼ばれ、肝心のストーム1の行方は不明のままということになっている……。
ちなみに3ではストーム1以外のストームチームもちょくちょく登場していたが、今作ではストームチームはプレイヤーだけである。


再来したフォーリナーの一年以上に及ぶ猛攻で壊滅状態に陥ったEDFの隊員達は、諦める者、絶望する者が増え始める。
いつものEDF賛歌を、絶望に押し潰されそうになる心を無理矢理にでも鼓舞しようとする歌詞に変えて歌う者が出始める始末。

空を埋め尽くし電波障害で通信を遮断するフォーリナーの切り札、アースイーター船団の侵略により、空軍の援護を受けられず苛烈な砲撃に晒され、無数に送り込まれる敵と戦う日々。
絶望的状況、隊員たちはある噂をしだす。
かつてこんな絶望的状況で一人敵軍と戦い、ついにマザーシップを堕とした男がいたことを。

そしてその男は生存し、今でもストームチームで戦い続けていることを。

+ 「湿っぽい歌はやめてくれ」「じゃあこの歌はどうだ?」
最終ミッション、アースイーターの旗艦であるブレインを堕とす作戦に参加したストームチーム。
ブレインに対して攻撃を成功させるものの、ブレインは迎撃形態へ変化し、苛烈な砲撃で反撃をしてくる。
ストームチーム以外の攻撃部隊が全滅していく中、戦えるものはいないのかと本部が懸命な通信を試みる。

遅れて、ペイルチームとスカウト4、オメガチームが何とか駆けつけてくれる。

ペイル「英雄と共に戦えて光栄です。奇跡を起こすつもりなら、手を貸します!」
スカウト4「私は夢見ていたのです。伝説の英雄と共に戦う日のことを!」
オメガ「ストームチーム、再び共に戦える時を待っていた。8年前の、あの日のように」

…つまり、今まで操作していたプレイヤーキャラクターこそが行方知れずとなっていたストーム1その人であったことがようやく分かる。
ストーム1であるプレイヤーがブレインを撃墜し、かつての伝説を再現できるかは、プレイヤーの腕前にかかっている。


地球防衛軍5

今作では新しい世界観ということで前作までの話とは繋がっていない。

主人公は民間人としてEDFのベース228に仕事で訪れており、今作の侵略者であるプライマーの襲撃に巻き込まれることとなる。
そこでは軍曹チームに助けられ、安全な場所に連れていくと言われ自衛のために武器を持たされる。
すると主人公はエイリアンハンターとしての才能が開花、軍曹たちが驚くような活躍をしてみせた。
最終的にこの侵略が地球規模であることが分かり、安全な場所はどこにもなく、その実力もあってか入隊することが一番安全と勧められ、主人公は晴れてEDF隊員の仲間入りをすることになる。


EDF隊員となった主人公はその才能から誰もできなかった歩兵によるテレポーションシップの撃墜や巨大生物の駆逐、コロニストからの包囲からの脱出など数々の活躍を見せる。
周囲が全滅しているのに一人だけ生き残って敵を殲滅するといった戦闘力を発揮する主人公に対して情報部は注目、単独通信を行い専属オペレーターをつける処遇を与えた。

やがてスーパールーキー、エース、英雄と持て囃されるようになった主人公は、怪生物アーケルス対策として利用できるギガンティックアンローダー・バルガ確保のため、バルガが放置されているベース228奪還作戦に参加することとなる。
ベース228はプライマーの苛烈な攻撃により壊滅、制圧された状態であったが、作戦敢行のため精鋭部隊が集められた。
幾度となく主人公を助けてきた軍曹チーム、死神部隊と恐れられるフェンサー部隊グリムリーパー、グリムリーパーに劣らない勇猛果敢なウイングダイバー部隊スプリガン、そして主人公である。

スプリガン隊長「グリムリーパーも噂ほどではないな」
グリムリーパー副隊長「ウサギの様に跳ねるやつがいる。敵を狙いにくい」

戦闘力は折り紙付きだが、グリムリーパーとスプリガンは何かとプライドが高くライバル同士であり、反目しあっていたが、これを見かねた司令部はチームをまとめる為、彼らを「遊撃部隊ストーム」と命名する。

本部「スプリガン、君たちはストーム4。グリムリーパー、ストーム3だ。軍曹、君はストーム2。そしてストーム1は、お前だ。今後はこのコードネームを使う。分かったな!」

つまり、地球防衛軍5におけるストームチームは彼らであり、ストーム1は主人公のコールサインである。
この作戦以降彼らのコールサインはストームとなるが、ストーム2~4は部隊単位であるのに対してストーム1だけは主人公個人に対するものであるあたり、司令部からも特別視されていることがわかる。

この後もストームチームは数々の活躍をし、ついにプライマーの司令官である通称「銀の人」を撃破するものの、人類は1割にまで減少、文明も壊滅寸前といった状況で苦い勝利を手にした……。


地球防衛軍6

地球防衛軍5の3年後という舞台となった本作。
あらゆる都市はズタボロにされ、社会システムはとうに崩壊、EDFという組織もほぼ壊滅状態。ストームチームもストーム2~4は戦死し、生き残ったストーム1こと主人公はベース251に人員補充という形で訪れる。
かつてのストーム1の活躍は疲弊した人々から忘れられてしまったようで、ベース251にいる他の隊員や大尉も主人公の顔を見て気が付かない始末である。
そんな中、同じく人員補充としてスーツ姿のまま戦わされている元先進技術研究所の主任だったプロフェッサーという人物は主人公の顔を見て「生きて会えたな。どれだけほっとしたか分かるか?」と語りかけてくる。
どうやらストーム1とプロフェッサーは知り合いのようだが…?

+ くだんの日
プライマーに置き去りにされたコロニストや巨大生物との小競り合いを続ける日々。

しかしある時、超巨大なリング状の物体が飛来する。
それはプライマーによるタイムマシンであり、過去に物体という形で情報を送り「動向を知っている」「戦いを始める前から人類をメタった生物兵器養成や兵器開発する時間的余裕を確保できる」絶大なアドバンテージを作り出し、再度超有利な状態で戦うことで過去改変を行い、完璧な勝利をする。
つまりプライマーとは恐るべき技術の果てに時間を操れる術さえ持った存在であり、銀の人が倒されてしまったこの時間を変えようとしていたのだった。

しかしストーム1とプロフェッサーはこのリングの弱点と問題を知っていた。
あるタイミングで弱点を攻撃し破壊すればタイムワープに事故が発生、この作戦を実行する二人ならば、記憶を保ったまま過去移動できるという事実。

この二人が知り合いだったのは、繰り返したループの同行者だったからである。
つまりそれは、地球防衛軍5の時代の時点でストーム1は何度かループを繰り返していたということである。
作中の表記をそのまま信じるのであれば、5の時点で5週目のループということになる。
5内の時間経過が2年、6の冒頭までで3年を5回分でストーム1はすでに25年戦い続けていることになる。

プライマーは過去に情報を送って有利に戦争を進めるが、ループするごとに蓄積するストーム1の戦闘経験と記憶、プロフェッサーの知恵と技術も強化されていくことになる。

つまりストーム1はループを繰り返して、絶望の未来を変える「歴史の修正者」であった。
5の時点で民間人のくせに恐ろしい戦果を挙げていたり空爆要請コードを知っていたりしたのもループによる技術と知識の蓄積だと思えば納得だろう。
とはいえ、ループの性質や戻る時間軸の都合上、始まりのタイミングではやはり巻き込まれただけの元民間人の可能性が高い。窮地にて急速に成長したポテンシャルの怪物であったことは推測できる。



ストーム1とプロフェッサーはある程度のループではタイムパラドックスを恐れて行動を自重していたので、プライマーが優勢になりストームチームなどの戦友が前のループより早く死亡するなど、状況がより悪くなっていった。
しかしあるループからプロフェッサーが「タイムパラドックスを恐れるのやめよう」と提案、ストーム1は本来の歴史より早いタイミングでテレポーションシップを落とし撃墜方法を全世界に知らしめるといった行動を取り始める。
これにより状況が好転、人類側にとって有利な状況へと変遷していく。

プライマーは過去を改変することで損害を最小限に抑えスマートに勝利するきらいがあり、例え自軍がどれだけ有利でも過去改変してよりよい結果を求めてループを繰り返した。
実際それはどれだけ戦力をつぎ込んでも単騎で全て殲滅しつくしてしまうストーム1というヤベェ存在の猛追すらも届かず、改変の度に人類は追いつめられていった。
プロフェッサーの技術が蓄積された武器の存在や二人が自重をやめたあるループでEDFはプライマーを圧倒したこともあったがそれでも過去改変の力に人類は敗北した。
プライマーにとって誤算だったのは、それでもなお人類が勝つわずかな可能性を手繰り寄せるためにストーム1(&プロフェッサー)がループに介入し続けていたことだった。
どれだけ追い詰めてもあきらめず戦況をひっくり返し続け、ループを続けるストーム1。
別にこの二人、特にほぼ常に死線を往復するストーム1は「ループのタイミングに必ず居合わせる」固定された因果にいるわけではない。力尽きたら終わり。戦闘経験こそ膨大だが他の隊員、市民と生存条件は同じである。
プロフェッサーが基地での再会のたびに「生きて会えたな」「どれだけほっとしたか、わかるか?」と語りかける通り、どれだけ奮戦しようが上回ってくる絶望の渦中にいてなお、身一つで、ただただ全力で戦って生き抜いて来たのだ。
そしてストーム1はついに過去改変の尻尾を掴み、過去改変の影響を抑えることに成功。人類を真の勝利へと導くこととなる。

+ 刻の天秤
人類優勢のまま迎えたプライマーとの最終決戦、人類はプライマーという種族の誕生そのものを消すことに成功する。
しかしこれにより「プライマーがいなければ、戦争はおこらず、人類はプライマーを攻撃しない。そしてプライマー文明が生まれ、人類を攻撃する。」という致命的なタイムパラドックスが発生。
ここに時間という存在は人類とプライマー、その両者を天秤に掛け、勝者を生き残らせることを選択した。
プライマーの代表者、プライマーという存在そのものとなった敵と人類の存亡をかけた決戦が始まっていたのである。
そして人類という存在の代表者として選ばれたのは、ストーム1であった。

プレイヤーの考えによって変わるが最終的にループは9週、または9週以上しているのが示唆されているため、ストーム1は少なくとも45年以上戦い続けていたことになる。
情報部少佐はその戦いぶりを見て「まるで10年、いや100年以上戦い続けているようだ」と称しているので、描写されていないだけで実際にはもっと多くのループを経験しているかもしれない。

終盤では戦場に出るだけで他の隊員が喜び、士気が上がるほどの英雄として一目置かれる。
一方で基本無口な彼のプライベートも他の隊員から少し触れられており、経験を生かし敵の動きを予測したアドバイスをしたり、運を引き寄せるのかカードで圧勝したりといったエピソードが語られている。

ループによる戦闘経験、何度も戦友を殺された怒り、そしてなにより繰り返しても諦めない心を併せ持った兵士。
この2作のストーム1は、そんな周回プレイという概念を会得した存在なのである。

余談

この項目ではストーム1を「彼」と称しているが、女性隊員であるウイングダイバーでもストーム1にはなれる。
というかダイバー操作でもボイス差分がないからプロフェッサーなどから男扱いされるのでもしかしたらすごく女っぽい男なのかもしれない。

作中では英雄と言われ、異常なチートぶりを発揮するが軍人としての階級はイマイチ不透明。
他の隊員を指揮下に入れられることからそれなりの地位にいるのは分かるが……。


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最終更新:2025年04月26日 00:01