登録日:2023/09/28 Thu 13:33:15
更新日:2025/04/01 Tue 20:24:55
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各分隊の作業は順調に進んでいた。
何の問題も無かった。いや、問題は無かったはずだった。
そう、やつらが現れるまでは…
-連邦兵 G・ヘイリー-
この星に降り立ってから全く眠れない。
言いようのない不安に胸が締め付けられるようだ。
この星にはきっと何かがある…。
-連邦兵 E・デニス-
スプリンターの巣穴を伝ってここまで来た。
──シップの方角のゲートは封鎖され、銃撃の音が聞こえたようだったが、暫くして止んでしまった。──
これからどうすれば…何だ?
そこに誰か居るのか?
-連邦兵 S・ミリガン-
このセクションの方が虫の巣に比べたら安全だ。
シップ担当でよかったよ。虫もあまり出てこないし。
…ん? あれは何だ? 黒いものが湧き出して…
おい、止まれ! 助け…
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画像出典:Metroid Wiki(metroidwiki.org) アップロード日:2025/03/28 (金) 22:40:07
概要
イングとは
メトロイドプライム2 ダークエコーズに登場する敵勢力の総称。
メトロイドシリーズでは
スペースパイレーツ、
Xと並ぶ極めて危険度の高い敵性種族である。
その実体は
同一座標別次元からの侵略者。
例によってフェイゾン絡みである。
ただしフェイゾンそのものから生成された存在ではなく、あくまで「フェイゾンを含む隕石の衝突によって生じた、次元の裂け目によって生成された存在」というちょっとややこしい存在である。
とはいえフェイゾン耐性は持っており、起源からしてフェイゾンから産まれた種族と呼んでも差し支えない。
イング族は頂点としてエンペラーイングが存在し、その下位にさまざまな種がいる。
性格
解説する前に、ルミナス族について補足させていただきたい。
ルミナスは温厚な種族であり、高度な科学技術により惑星エーテルを開拓して平穏に暮らしていた。
だが、平和はある日突然打ち砕かれる。宇宙の彼方から
フェイゾン隕石が飛来してきたのである。
ルミナスが隕石の接近に気付いた時にはすでに遅く、軌道をそらす方法が見つからないままそれは衝突した。
膨大な破壊とエネルギーがエーテルを襲い、次元の歪みを生じさせ、これによってエーテルは同一座標の別次元の惑星「ダークエーテル」へと二分されてしまう。
そして、突如としてダークエーテルから謎の種族による侵略が始まった。
──イング族である。
イングは、まるで裏表であるかのように、温厚なルミナスとは対照的に、攻撃的で、獰猛で、身体能力が高く、何より極めて邪悪な性格をしていた。
個体差があるものの、他のイングを盾にする卑怯者や、仲間のイングの死骸を食っている個体、新入りのイングを戦わせて高みの見物としゃれこむ個体など、邪悪の方向性もバリエーション豊かである。
中には真正面から堂々と挑む個体もいたようである(強者の余裕という可能性はあるが)。
起源や存在理由はダークサムスのそれとよく似ている。
動物的な本能しか持たず、とにかく攻撃的で、同族以外を貪欲に喰らう極めて凶暴な種族であったが、時間が経つにつれて学習したのか組織的な(それでも動物の群れの域を出ないが)統率と行動をもって計画的に侵略を開始するようになる。
やがてはエネルギー転送モジュールをルミナスから奪った挙句、活用してダークエーテルを強化するなど戦略的行動さえも取れるようになっていく。
能力
イングの恐るべき特徴の一つが、彼らの成体に備わっている「スナッチ能力」である。
これは名前の通り相手に憑依し肉体の自由を奪う能力で、仕掛けられた対象はなすすべなく操り人形と化してしまう。
ルミナスとイングの戦いは最初こそ膠着状態にあった。
というのも、ルミナスはダークエーテルの強烈な瘴気の中ではまともに戦えず、イングもまたライトエーテルの日光の下にあっては致命的なダメージを負うため、互いに相手のテリトリーに攻め入ることは容易ではなかった。
しかし、イングはその弱点をスナッチ能力を使い補ってしまった。
ライトエーテルの生物に憑依し、肉体を奪うことで、イングはライトエーテルでも問題なく活動できたのだ。
これにより両者のパワーバランスは一気に傾き、ルミナスは防戦一方に追い込まれてしまう。
厄介な事に、このスナッチは意志力や精神力で抵抗する事は一切できない。かかったら最後、逃れる術はないのである。
ライトエーテルの原生生物はもちろんルミナスたちもこの邪悪な毒牙にかかり、彼らは時にスナッチされた仲間や家族とさえ戦わねばならなかった。
イングのダークエネルギーを解析し、スナッチから身を守る「鎧」の開発には成功したものの、それでも僅かな損傷を受ければ即座に破られてしまう。
しかも、スナッチされた生物はイングのダークエネルギーによって強化される副作用まであった。
このスナッチ能力だが、同じく他の生物を取り込む特徴を持つXとは明確に違う点がある。
もう一度言おう。
イングのライトエーテル侵攻により劣勢となったルミナスだったが、それでもまだ希望はあった。
ルミナスの技術力によって空中要塞ホレイトに配備されていた防衛ロボットたちは高い戦闘力を持ち、スナッチ能力で新たな肉体を得たイング達とも渡り合うことができたのである。
だが、イングはスナッチ能力を応用することで、機械にすら分子レベルで融合できるようになってしまったのだ。
結果、防衛の要となるロボットたちが次々と敵に回り、最後には抵抗の希望として建造された巨大兵器「クアドラアクシス」までもが奪われてしまう。
もはやルミナスに残された戦力は存在しないに等しかった。
そして、それはルミナスの絶滅が間近に迫ったことを意味していた…。
弱点
イングはライトエーテルの日光に弱く、またそれと同質の存在であるライトエネルギーにも弱い。
これはスナッチをしても変わらず、仮にライトエーテルの生物に憑依して日光を無効化できたとしても、より強力なライトエネルギーならば有効打を与えられた。
これに気付いたルミナス族は、勇気ある戦士たちによってライトパフ、クリスタルなどの対抗手段をダークエーテル内に設置していった。
これはパフやクリスタルを中心とした球形の「セーフゾーン」を発生させるもので、イングはこれに触れるとダメージを受けるほか、ゲーム的にはサムスはこの中にいれば毒性の瘴気の影響を受けず、さらに体力を徐々に回復させる事ができる。
このパフ・クリスタルにライトビームでエネルギーを供給すると、セーフゾーンが強化され、触れたイングが一瞬で蒸発する結界になる。逆に、ダークビームを当てるとセーフゾーンの機能が阻害されてしまう。(初めからこの状態になっているライトクリスタル/パフも存在する)この状態はパワービームで通常の、ライトビームではスーパー化した状態に戻すこともできる。一見するとデメリットしかないが、あえてダークビームを当ててセーフゾーンを消し、イングをおびき出してからセーフゾーンを発生させる・・・といった使い方も。正直そこまでうまくいかないうえに、素直にライトビームで倒した方が早いとは言ってはいけない。
勿論イング自身もそれを分かっているのでセーフゾーンに押し入ろうとはして来ないが、終盤に手に入るアナイアレイタービームで供給した場合、致命的な威力はそのままにイングを吸引する性質も付与される。
こうなると道中の雑魚イングはほぼ戦わずに処理できるようになる。
またそれ自体は明確な「弱点」ではないものの、上記のエネルギー転送モジュールにはイングのスナッチを防ぐ防御機能が付随している。
ゲーム中では大空聖堂のエネルギーを奪うべく乗り込んできたイングの一体が所持しており、そのイングを倒す事でモジュールがサムスの手に渡る。
この瞬間より、サムスは宇宙で唯一イングに対抗できる存在となったのだ。
そして勝利目前だったはずのイングにとっての悪夢の幕開けである。
種類
イングの幼体。
一体一体は脆弱で知能も低く、自衛のため必ず集団で行動している。
一定の期間を生き延びた個体は、それまでの成長の過程に応じてイングレットやウォリアーイングなどに成長する。
攻撃手段は体当たりしての自爆のみだが、平たいウミウシのような生物がびっしり密集している様は滅茶苦茶気持ち悪い。
ゲーム的には前作におけるスカラベに近い。
下級成体。
不定形の肉体を持ち、壁や床の上を液状になって這い回りながら、時折サムス目掛けてダークエネルギーの弾を投射する。
ただし実体化が不完全なため、ウォリアーイングのように脚を形成して歩き回る事は出来ず、また肉体そのものも貧弱なためどんな武器でも簡単に倒せる。
設定上は本来臆病で戦いを嫌う性質なのだが、より上位のイングによって無理やり戦場に引っ張り出されている個体が少なくないとか。
実際、ウォリアーイングやブーストガーディアンの取り巻きとして出現する事が多い。
プライムシリーズの考察においても稀に引用される存在である。
というのも、プライム3に登場するクリーチャー「フェイザレット」と名前はもちろん形状や攻撃方法が似ているため。
フェイゾンを起源とする性質も併せて共通点がある。
上級成体にしてイングの最多種。代表的なイングであり、画像で紹介したのがこいつである。
イングの十八番と言えるスナッチが出来るのもこの階級から。
黒紫の半液状の肉体、単眼に五本足、背中から生えた毛(?)と、一目見たら忘れられない印象的な姿をしている。
イングレットと同じく液状化して地面を這って移動し、実体化して獲物に襲い掛かる。
接近戦では五本足を用いた刺突で、遠距離戦では小型のポータルから放つレーザーで攻撃してくるという遠近共に隙のない相手。
距離を空けると突進してくる事もあるが、こちらがセーフゾーン内にいる間は仕掛けて来ない。
またポータルを展開するという事は、自らの能力でライトエーテルの同一座標に攻め入る力を持つということ。
もちろんイングはライトエーテルの日光で致命傷を受けるのでおいそれと使用するわけではないが、それでも神出鬼没に侵攻するウォリアーはルミナスの戦線構築をほぼ不可能に追い込んでいる。
ゲーム中ではダークエーテル探索の用意が整っていない序盤こそ中ボスクラスの強敵。
とはいえメトロイドシリーズの敵の宿命か、サムスの装備が充実してくるとともにどんどん軽くあしらわれるようになり、終盤ではライトブラスト(チャージライトビーム)で瞬殺される。
特殊上級成体。
こちらは数が少ないエリートのイングといったところ。
攻撃性ではウォリアーイングを上回り、その獰猛さは他のイングなら避けるはずのセーフゾーンにすら果敢に突撃してくるほど。
常に宙に浮かんだ球体状のボディから四本の鋭い触手を伸ばした外見をしていて、戦闘でもこの触手を伸ばして攻撃してくる。
さらに「位相変位能力」という自身の姿を半透明化させて攻撃を回避する事実上の無敵能力も有しており、地味に高い耐久力も相まって本作でも屈指のウザさを誇る雑魚クリーチャーである。
ぶっちゃけまともに戦うだけ時間とビームアモの無駄なので、スーパーライトパフ/ウルトラライトパフで即死させるか、もしくは無視して次のフロアへ急ぐ事をお勧めする。
超小型のイング。種族内ではどの階級に属するのかは不明。
特定のフロアや通路内を塞ぐよう大群で飛び回っており、敵と認識した相手に対し腐食性のダークエネルギーを放つ。
その溶解力はダークエネルギーに対する完全な耐性が無い限り最高硬度の合金でもあっという間に溶解させてしまうほど凄まじく、瘴気にはある程度耐えられるダークスーツでもひとたまりもない。
ゲーム的に言えば、ライトスーツを手に入れるまでの「通行止め」の役目を担う障害物である。なのでこちらから攻撃して倒す事も不可能。
次元の狭間に潜むイングがポータルを通じて伸ばした触手。
前作で言うスパンクバインやアクアリーパーポジションの障害物であり、サムスが近づくと触手を激しく振り回して通行を妨害してくる。
攻撃を当てると引っ込み、しばらくするとまた伸びて来るのも同様。
プラズマビームで消滅させることができたあちらとは違い、こちらは本体が次元の狭間に潜んでいるため倒す事はできない。残念。
イングの頂点に君臨する支配種個体。
海外版の設定によると、ダークエーテルと共に最初に誕生したイングでもあるらしい。
莫大な量のフェイゾンによって突然変異・巨大化、さらにエーテルの惑星エネルギーそのものを自身のコアとして体内に取り込んで防護すると同時に、そのエネルギーによって最強のイングとなった。
つまりエンペラーイングを倒さない限りダークエーテルも消滅させられないのである。
普段は「暗黒の大空聖堂」に鎮座して動かず、そこから他のイングに命令を飛ばしている。
そしてゲーム最終盤、聖堂に乗り込んできたサムスと自ら対峙、最後の惑星エネルギーを賭けた決戦へと突入する。
戦闘では、5本の触手を持つ樹木のような第一形態「アネモネ」、アネモネ形態で受けたダメージを回復するため強固な殻で全体を覆った第二形態「クリサリス」、そしてより戦闘に特化した五本足の最終形態「スパイダー」との三連戦となる。
スパイダー形態はウォリアーイングを強大化・凶悪化したような、まさにボスといった外見が特徴。
聖堂内にはセーフゾーンが存在せず、当然エンペラーイング自身も苛烈な攻撃を仕掛けて来る。またアネモネとスパイダーはコアを直接狙い撃たない限りダメージを与えられないし
スパイダーに至ってはコアを晒す手順もかなり面倒なため、どうあっても長期戦になる。心して掛かろう。
ガーディアンタイプ
サムスやルミナスのテクノロジーを取り込んだイングたちの別称。
名前の通りサムスの能力を奪った個体たちの「スティーラーイング」、
ルミナスのテクノロジーを取り込み惑星エネルギーまでの道に立ちふさがる「惑星エネルギーの守護者」に分けられる。
スティーラーイング
冒頭でサムスから奪い取った装備を吸収し、突然変異した7体のウォリアーイング。
ゲーム的にはプライム1におけるサムスの機能喪失の理由付けと同じである。
通常のウォリアーイングより巨大化し、頭部には一本角を生やしている。さらに奪った装備に由来する特殊能力を各々身に着けているのが特徴。
ゲーム的にはエーテル各所で遭遇する中ボスであり、一体を除いて倒すことで装備を奪還する事が出来る。
「ボム」を奪ったイングが、双頭の肉食虫「メガサンドワーム」をスナッチした姿。
サムスのモーフボールのように尾部からボムを出しながら砂地を這い回り、攻撃を受けると激昂して口からボムをばら撒く。
体は丈夫な外骨格に覆われており、眼だけが唯一ダメージを与えられる弱点。
「スペースジャンプ」を奪ったイング。何の生物にもスナッチせず、本来の姿のまま戦う。
基本的な戦闘パターンは通常のウォリアーイングと同様だが、スペースジャンプを吸収した事で大ジャンプが可能になり、さらに地面に着地した際の衝撃波で攻撃してくる。
序盤に戦うだけに強いボスではないものの、ダークスーツ入手前に戦うのでセーフゾーンから押し出されないよう注意。
「ブーストボール」を奪ったイング。ジャンプガーディアン同様何にもスナッチせず戦う。
本作屈指の鬼畜ボス。モーフボール形態に変形し、そこから急加速しての突進を得意とする。ただでさえ威力が高いのに壁にも反射してくるため、一度躱したと思って油断すると側面から突っ込んでくる事も。
さらに液状化している間は一切のダメージを受けず、ボムを何発も当てて五本足状態に戻す必要がある。
トドメに戦場となるフロアはセーフゾーンがない。サムスが力尽きるのが先か、ブーストガーディアンを倒すのが先かというギリギリの戦いを強いられる事となる。
「グラップリングビーム」を奪ったイングが肉食爬虫類「グランチュラ―」をスナッチした姿。
グランチュラ―が元々持っていた発電能力がそのままグラップリングビーム発生能力に変化し、角からグラップリングビームを発射してサムスを自身の近くまで引き寄せて大顎で噛み付いてくる。
通常のグランチュラ―同様頭部の装甲が硬い反面、背部の表皮が脆いという遺伝子的欠陥は変化していない。ただしグラップリングビームを応用した磁気をバリアのように張る事も可能。
またフロア内には電磁気を帯びている柱が複数あり、その柱にグラップリングビームを誘導する事で動きを止める事が出来る。そんな場所で戦うとかやっぱり頭悪いんじゃ?
「スパイダーボール」を奪ったイングがダンゴムシのような地虫「ピルバグ」をスナッチした姿。
外見や大きさはスナッチ前から変化していないが、全身から電磁気を発する能力でボールトラック上を移動する事が出来る。ある意味ピルバグの特徴とスパイダーボールの能力を組み合わせたうえで最大限活かしていると言える。
ボムでは動きを止める事しか出来ず、ボムスロットでボールトラックの軌道を変え、フェイゾンタンクに突っ込ませてようやくダメージを与えられる。何故そんな都合の良い物があるのか。
メトロイドシリーズでも非常に珍しい終始モーフボールのまま戦うボス。操作の癖もあって、ブーストガーディアンとは別な意味でウザいと評判。
なお、ゲーム開始直後のサムスは一見するとスパイダーボール能力を装備していないように見えるが、ステータス画面内にはきちんと表示されている為、不要な能力をオフにしていたのかもしれない。
「パワーボム」を奪ったイングが肉食植物「スポーブ」をスナッチした姿。
口を兼ねる花部分から何とパワーボムを投射して来る。しかも本来の持ち主であるサムスがパワーボムをおいそれと使えないのに対し、こいつは弾切れなど知った事かとばかりにボンボン撃って来る。チートか。
元々強靭だったスポーブの表皮がスナッチによりさらに強化され、一切の通常攻撃を受け付けない。倒すにはフロアのギミックをボムスロットで起動させる必要がある。
こちらもゲーム序盤では使用できず、ステータス一覧にも表示されていないが、イングに装備を奪われるイベントの後、スーツの自己診断に「パワーボム オフライン」ときちんと表示される。
今回は「ブラボー中隊の捜索」という救出任務である都合上、後の『アザーエム』の時のように能力を自主規制していたのかもしれない。
「ミサイル」を奪ったイングが連邦軍兵士の死体をスナッチした姿。
基本的には下記の連邦兵士ダークのコンパチで、スナッチの影響で右腕のライフルがミサイルランチャーに変化している。以上。
……本当にそれしか書く事が無いのだ。
ついでに言えば、こいつと戦う時点でサムスは既にミサイルを別口で再入手しており、クリアするだけなら戦う必要も無かったりする。名前が「ミサイルガーディアン」ではないのも恐らくそのため。
どうせなら生きたパイレーツでもスナッチすればまだマシだったろうに、何故よりによって死体をスナッチしたのか……。
惑星エネルギーの守護者
ライトエーテルから奪った惑星エネルギーを守護しているイング。
ルミナスのテクノロジーを取り込んでいるため公式サイトでもガーディアンに区分されている。
ゲーム的には各地方の大ボス格となる。
「ダークスーツ」を所持している、闇のアーゴンの大ボス。
3体セットで現れる超巨大なイモムシ型クリーチャーという、苦手な人はとことん苦手そうな外見。
バリアスーツでの戦いであるため、セーフゾーンの重要性が非常に高い。
「ダークバイザー」を所持している、闇のトーバスの大ボス。
巨大な怪魚のようなクリーチャーで、水上の足場での窮屈な戦いを強いられる。
さらにこれはチャッカ・ラバという幼生であり、倒すと羽化しトンボ型の成体チャッカ・フライヤーとの連戦となる。
足場も三分割され、それらの間を飛び移りながら戦うこととなる。
複数のイングによる大規模なスナッチにより乗っ取られた、ルミナス最大の防衛兵器。元から搭載されていた「アナイアレイタービーム」を所持している。
闇のホレイトの大ボスであり、ダメージを与えると部分的に破損して形態変化しその都度攻略法が変わる。
戦場にはセーフゾーンが無いため、何段階もの長期戦を部位破壊で出現する回復アイテムだけで凌ぎ切らなければならない。
形態変化の度にスキャン対象も増えるため、スキャン100%の壁。オープンヘッドに初見で気づけた人はマジ凄い。
ダーククリーチャー
イングにスナッチされた生物は一般にダーククリーチャーと総称される。
その中でも特徴的なものを一部紹介しよう。
救難信号を出すも、救援が間に合わずイングに襲われて全滅してしまう。
操られた連邦兵の死体、「連邦兵士ダーク」はさながらゾンビのようにサムスの前に立ちはだかる。
だがもはや彼らを救う手だてはない…。
イングに銀河連邦と宇宙海賊の区別など無い。
ブラボー中隊を全滅させたイングは同時期にエーテルにきていたスペースパイレーツも容赦なく襲い……どころか
スペースパイレーツの装備や戦闘能力に目をつけ、積極的にスナッチしていった。哀れな。
スナッチされたパイレーツは完全にイングの支配下に置かれ、イングの尖兵として操られてしまう。
ダーククリーチャーに共通して元の個体よりパワーアップしており、ダークビーム耐性を持つが、ライトエネルギーに弱くなっている。
なおイングはパイレーツの上位兵士であるコマンドも積極的に狙っており、
イング上位種であるハンターイングのみがコマンドをスナッチして「ダークコマンド」と化す。
いい素材に対しては偉いイングに優先的にスナッチする権利がある…ようだ。
当然ながら一般兵のパイレーツより遥かに手ごわく、ハンターイングの持つ位相変異能力もそのままなので、短距離ながらワープまで可能。通常視界のコンバットバイザーの状態では、ロックオン判定を持った残像をその場に残し、慣れない初見プレイヤーを翻弄する前作におけるチョウゾゴースト枠。本作では(倒しにくいし逃げるしゲートロックするしで)相手にしたくないと評判である。ダークバイザーを入手すれば完全に動きを補足できるようになるが、入手時期が中盤であるのに対し、こいつはその前の時期から登場する。
攻略的にはパイレーツの種類問わずチャージしたダークビーム(エンタングラー)→ミサイルによる必殺コンボが存在するのだが、通常のダークビームには耐性があるので気付かないプレイヤーも多かったとか…。
エーテル固有の昆虫型生命体。
外敵に対し高い攻撃性を有し、かつ群れを成す性質のためルミナセウスでは積極的にイングのスナッチのターゲットにされた。
その中でも最も大型の個体にスナッチした「ダークギガスプリンター」がエネルギー転送モジュールを所持しており、上述の通りルミナス大聖堂の最後のエネルギーを奪うべく他のダークスプリンターを引き連れて大聖堂へ突入。
……が、偶然そこにサムスが居合わせたのが運の尽き。
よせば良いのにサムスとの戦いの結果ダークギガスプリンターは倒され、モジュールはそのまま彼女の手に渡ってしまった。
つまりダークギガスプリンターこそがイング側最大の戦犯である。
ルミナスの対イング兵器の一つで、その中でも主力クラスの強力なメカノイド。
名前からしてイング根絶の意気込みがうかがえるが、進化したイングによりスナッチされ「イングを叩き潰す者」はイングの手先と化してしまった。
ホレイト各地で中ボス格の強敵として立ちはだかる。
モーションや一部の攻撃などは前作のエリートパイレーツのコンパチだが、衝撃波の連発などの独自の新技も持つ。
イングはパイレーツが持ち込んだメトロイドにもスナッチを行った。
いかにメトロイドといえどもイングの悪辣なスナッチには抵抗できず、あっさりダーククリーチャーと化してしまう。
……が。
メトロイドはイングの思う通りには動かなかった。
それどころか、メトロイドの本能にイングの意思が乗っ取られてしまうという珍事が発生。
確かにダーク化には成功したものの、イングの軍勢に従う事はなくあくまでもメトロイドとして活動している。
ある場面ではダークパイレーツの死体をぶら下げたまま飛行しており、おそらく味方にも手当たり次第に襲いかかるために放置しておくしかなかったのだろう。
この性質はメトロイドがXの天敵として生み出されたことが影響していると考えられる。
ダークエーテルの滅亡
風前の灯火となったルミナス族とライトエーテル。
善戦した戦士たちが全て敗れ、最後の惑星エネルギーの安置された大聖堂の目前までイングの軍勢が迫る中、奇跡は起きた。
パイレーツと連邦のブラボー中隊の来訪が引き金となり、そして遂に我らがサムスがやってきたのである。
ルミナスから奪ったエネルギー転送モジュールがダークギガスプリンターのせいで取り返され、予想された結末は大きく変わることとなった。
長に頼まれたサムスの手によって、エネルギー転送手段とスナッチ耐性を得たサムスによって惑星エネルギーを次々と奪還されるようになる。
パイレーツもただイングたちのエサにされていたわけではなく、打倒サムスに燃えつつも積極的にダークエーテルを利用しようと企図。
ダークエーテルの毒性の瘴気から身を守る装備を開発し、実際にダーク側にあるフェイゾンの回収に成功している。
パイレーツがルミナスの遺跡にてかつてルミナスが敗北と共に失ったダークビームを回収した事、またこれを照射する事でポータルの一定時間維持できるといった有用な情報がサムスに盗取された事で、結果的にサムスのダークエーテル攻略が一層進んでいく。
そしてついにサムスの手によってエンペラーイングが斃れ、惑星エネルギーが全て奪還された事でシリーズのお約束通りダークエーテルは崩壊。
その消滅に巻き込まれてイングたちもまた全滅したのだった。
余談
ルミナスの長U-Mosの初邂逅時に「どうかルミナスを救って欲しい。ここでイングを滅ぼさねば次に狙われるのはそなたの星の民やもしれぬ」という台詞がある。
受け取り方によっては脅しにも感じられるかもしれないが、
ここまで読んだ諸兄ならばこれが純然たる事実である事がお分かり頂けるだろう。
もしイングが惑星エーテルを消滅させてサムスたちの次元にダークエーテルを出現させ、パイレーツの船を乗っ取るなりして宇宙に出てしまったならば、悪名高いあのXやリヴァイアサンと並ぶ宇宙の危機に発展していた事は想像に難くない。
今となっては意味のない仮定ではあるが、
E.M.M.I.にもスナッチできるイングの存在はXと並んで危険すぎる脅威なのである。
イングとダークサムスについて、両者の関係ははっきりしていない。
フェイゾンという起源を同じくする存在同士ゆえか積極的に敵対はしていない様子が見受けられるが、例えば、とあるエリアではダークサムスとダークパイレーツが激しい銃撃戦を繰り広げていたので、完全に共存しているわけでもない。
この頃のダークサムスはひたすらフェイゾンの回収に注力しており、その障害となるものには容赦なく襲い掛かるが、そうでない場合は特に危害を加えない事がパイレーツのログから読み取れる(ただしパイレーツが採掘・集積したフェイゾンをも狙うので、その道筋にあるものは悉く殺害し蹴散らされている)。
一方、イングはライトエーテルへの侵略が目的でありダークサムスの目的とは絡まない。
従ってお互い「邪魔をしない限り捨て置いている」ということまでは言える。
ちなみに誤解されがちだが、ダークサムス自身はダーククリーチャーではなく通常次元出身の生命体、つまりライトクリーチャーである。
なので名前に反して、戦闘ではライトビームではなくダークビームのほうが有効。
まあフェイゾン生命体に対しては同種のフェイゾンエネルギーが最も有効な攻撃手段なので、そうなるとフェイゾン由来の力であるダークエネルギーが有効なのも道理ではある。
ああ、時が近い。最後の言葉だ。
我が戦士たちは、追記と修正を賭して戦いそして敗れた。責を問うことなかれ…。
- 作成乙!ただ、ポータルステーションはパイレーツ製じゃなくルミナス製では?と思った。パイレーツ製のはアーゴンの次元の裂け目にダークエネルギーを照射する用の劣化版ダークビームだった気が -- 名無しさん (2023-09-28 21:38:54)
- 修正しました。 -- 名無しさん (2023-09-28 22:06:18)
- 「勝ち確だと思ってたら突然現れたオレンジスーツの奴に何もかもひっくり返された」という、イング視点から見るとだいぶ理不尽な展開だったり -- 名無しさん (2023-09-29 03:18:26)
- ルミナスは銀河連邦など文明社会との同盟があるから、同盟軍の攻撃で敗れたって考えると必然の流れだとも思う。一方のイングは他種族に友好的でもなくただ襲い掛かるだけだからな。どちらが理不尽かわからん。 -- 名無しさん (2023-09-30 11:06:27)
- 項目にも記載されてるけど、Xと同レベルですタチが悪いよなこいつら。最新の時系列であるドレッドの時点で絶滅してて本当に良かったと思ったわ -- 名無しさん (2023-09-30 12:55:07)
- コイツらにXが取り憑くか、Xにコイツらが取り憑いたらどうなるんだろ -- 名無しさん (2023-09-30 15:16:29)
- Xのやってることはコピー、イングの行為は肉体の強奪。Xが上だろうな。体内に浸透して内部から破壊するって時点で、遭遇すればイングも危険性を把握するより前に擬態されていくだろう。 -- 名無しさん (2023-09-30 16:56:49)
- 機械に取り憑いたイングorダークメトロイドvsXとかXが擬態した生物にスナッチするとどうなるのかとか気になりすぎるけど今後共演する可能性は低そうだ -- 名無しさん (2023-09-30 17:32:42)
- Xはシステムのような無機質な悪意から恐怖の方が勝ったが、イングは悪意に振り切ったその在り方に怒りが勝る感じ。どちらが上というわけではないが、とりあえずイングが機械に憑りついてルミナスたちが追いやられたのを聞かされた時は「こんのクソ邪悪な生物がよぉ!!」と思った。だからこそエネルギー返還時の演出は本当の本当に救われた感じがたまらない。 -- 名無しさん (2023-09-30 18:50:53)
- 生物と機械どっちもスナッチできるけど、戦闘力がないものにはあんまり興味を示さないだけXよりはマシ…なのかな -- 名無しさん (2024-04-21 15:17:41)
- こいつらの項目があったことにビックリ!ピクシブ百科事典と記述が似てるのは書いてる人が同じだから?内容が凝っててイングも愛されてるんだなあ…でもやっぱり危険だからダークエーテルごと駆除よ~ -- 名無しさん (2024-04-21 17:14:34)
- ウォリアーイングのモチーフって人間の手かね。脚の生え方がまんま五本指だし -- 名無しさん (2024-06-30 18:26:55)
最終更新:2025年04月01日 20:24