Mount&BladeII:Bannerlord

登録日:2024/09/01 Sun 23:43:00
更新日:2025/05/09 Fri 08:22:27
所要時間:約 5 分で読めます






画像出典:Mount&Blade II Bannerlord Media - TaleWorlds Entertainment URL 2025/05/05


Mount&BladeII:Bannerlord (マウント&ブレイド2:バナーロード)とは、トルコのゲーム会社TaleWorlds Entertainmentが開発したストラテジー&アクションRPG。
中世風の架空の大陸カルラディアを舞台に、8つの帝国が覇権を賭けて争い合う中、指揮官として身を立てていくゲーム。
対応機種はXboxOne、XboxSeries、PS4、PS5、Steam等。

2とある通り『Mount&Blade: Warband』の続編となるが、設定としてのつながりはあるものの前作とは時代が大きく離れている。
……というか、そもそもM&Bはそういうことを気にして遊ぶゲームではないので、本作から遊び始めて問題無い。



概要

プレイヤーは部隊を率いる指揮官となって、部隊の運営、戦場での戦闘や戦略的な指示を出す。
マップ画面はストラテジー。戦闘と街の散策の際は見下ろし型のアクションとなる。

前提として、ストーリーは導入程度でしかない超自由度重視のゲームである。
まずは流浪の身として賊狩り、村人や貴族からの依頼をこなしてお金を稼いだり、傭兵として戦争に参加したり、交易や鍛冶で儲けたりと様々なロールプレイを楽しめる。
最終的には各帝国に正式に仕える貴族となるか自分自身の国家を興し、大陸を巻き込んだ戦争をしていくことになる。

軍隊同士の戦闘がスタートすると、プレイヤーは自身を操作しての直接戦闘と味方への指揮をリアルタイムで行いながら敵部隊の全滅を目指す。
味方の陣形、配置、行動を的確に指示しながら、自分自身も癖のある操作性で敵兵と戦うとなるとかなりのマルチタスク能力が要求される。
そのためアクションが苦手なら後方から指揮に専念すると良いだろう。
逆に指揮が苦手なら味方は代理指令ONにして自分は前線でひたすら武器を振り回したりしても良い。
独特のゲーム性故に大抵のプレイヤーは面食らうが、コツを掴むと面白いように敵を殲滅できるようになっていく。

序盤の流れ

まずは部隊も何も無い裸一貫の状態から始まる。
スタート地点に存在する訓練場で一通りの技術を学んだら、村や街を巡り兵士をスカウトして部隊を結成。
その後は盗賊退治や村の依頼等をこなして財を貯め、部隊を拡大していこう。
盗賊はAIがアホなのでこちらに一直線に向かってくることしかできない。
能力値も低いためそいつ等で実践経験を積むと良いだろう。
また、街にある闘技場ではシーズンによっては闘技大会を開催している。無料で参加できる上にやられても回復するのでガンガン挑戦して腕を磨こう。
盗賊の隠れ家を襲撃するのもおすすめ、盗賊の頭と一騎打ちをすることもできるので、腕に自身があるならチャレンジすべし。

兵士

大きく分けて固有名を持つキャラクターであるヒーローと街や村から雇用する一般兵の2種類に分かれる。

ヒーロー

プレイヤーや酒場で雇用できるコンパニオンがこれに当たる。
スキルによる育成や装備の変更といった要素を持ち、装備に応じて役割を変えることが出来る。部隊指揮官でもあり、育成状況やクランのランクに応じて指揮できる兵数が変わる。
NPCとしての単純な戦闘能力はピンキリ。戦闘系スキルが高く装備が整っていれば上級兵クラスの強さになるがスキルも装備も貧弱ならそこいらの雑兵と変わりない戦闘力になることもしばしば。

一般兵

街から雇用する名無しの兵士たち。しかし戦場では彼らが主役となる。
兵科はそれぞれの国家に歩兵、騎兵、弓兵、弩兵等の種類があり、その中でも大盾持ちや槍持ち、大剣持ちなど様々なバリエーションがある。
経験を積むと上位の兵科にランクアップできる。一般兵はランクアップはツリー分岐要素があり、兵科が変わることも多い。
また貴族兵と呼ばれるユニットがあり、一般兵より高額な代わりに強力な性能を持つ。育成は固有のツリー1本だがティア6までランクアップできるため最終性能も高い。
いずれも様々なユニットがいるので各国を実際に巡ってスカウトし、その兵士達の特徴を確かめてみよう。


帝国

カルラディア大陸は8つの帝国がひしめき合う。
本編前に起きた大戦によって各国それぞれが不仲である。

帝国

カルラディア大陸の中心に位置する元巨大国家。モデルはローマ帝国。
元々は帝大陸最強の巨大国家だったが、スタルジアの侵略と先々代の皇帝の愚行により大陸全土を巻き込む不毛な戦争が勃発。
皇帝ネレッツェスも参加した一大決戦ヘンドライクの大戦に敗北した帝国はその後も紆余曲折あり弱体化し、現在は以下の三国に分裂してしまっている。
  • 元老院の支持を得たルーコン率いる北帝国(Northern Empire)
  • 軍閥の将軍ガリオス率いる西帝国(Western Empire)
  • 先代皇帝の妻ラガエア率いる南帝国(Southern Empire)
基本的に三国とも兵士の特徴は全く同じ。
どの兵科も可もなく不可もなくバランスの良い仕上がりとなっている。
防御力の高い優秀な騎兵『帝国カタフラクト』が最大の特徴。


スタルジア(Sturgia)

スタルジア公国(Principality of Sturgia)。大公ラガンヴァドが収める北方のキエフ・ルーシをモデルとする国家。冬の季節は極寒。
帝国に噛みついた先の大戦の元凶で、バッタニア・ヴランディアと共に帝国に挑み勝利した。
ただ戦争自体には勝利したものの、先代大公は戦死、後を継いだドラ息子ラガンヴァドは当時の致命的な素行の悪さもあって諸侯との間に致命的なヒビが入っている。
後述する要因もあってバッタニアとの仲も険悪に。

盾持ち兵が多くtierの低い兵士も前面の防御が異常に硬い。
その頑強な防御力を活かして密集隊形による騎兵突撃阻止や、敵の矢の雨を吸い取るタンク役を任せると良いだろう。
反面攻撃力にはやや難があるので、あまり敵兵に突撃させ過ぎないようにしよう。
ちなみにバイキングっぽさがあるがバイキングモチーフは「ノルド」という別文化に割り当てられている。もっともスタルジア貴族になるノルド人もいるのでスタルジアと混合した文化ではある。


バッタニア(Battania)

バタニア王国(High Kingdom of the Battanians)。高原に居を構えるケルト風国家。
支配者は個人の武力ではカルラディア大陸最強を誇る上級王カラドグ。
本国は強力な弓歩兵の名産地。
先の大戦では盟友スタルジアと共に帝国に挑み、初戦で帝国軍勢を食い散らかして圧倒的勝利を収めた……までは良かったのだが。
そのあまりの成功っぷりに調子に乗ってしまったバッタニアは以後戦利品漁りに没頭してしまい、スタルジアとの足並みを乱してしまう。
スタルジアが帝国主力と激戦を繰り広げている間もヒャッハーばかりしていた結果、不運も重なってスタルジアの大公は戦死してしまい、ラガンヴァドから仇敵の如く恨まれるハメに。
結局、大戦で唯一大勝利を収めた国となれたものの、同盟国が敵対国に転じるわ、地理的にスタルジア・帝国・ヴランディアという危険な大国に囲まれる事となってしまう。
上級王をはじめとした幾人かの諸侯は勝利に酔って楽観視しているようだが……?

何と言っても貴族兵である『バッタニア貴族の青年』からランクアップできる最終形態『バッタニアフィアン闘士』がすこぶる強い。
攻撃力、射程、継戦能力が極めて高く、接近戦も存外に強い。それなりの数を揃えるとコイツ等だけとんでもないキルを稼いでいく。
唯一の欠点は盾を持っていない事。やられる時はあっさりやられるので注意。盾持ち兵に護衛させるか後方に配置しよう。


クーザイト(Khuzait)

クーザイト・ハン国(Khuzait Khanate)。発音の関係でクーザイトをフーザイト、ハンをカーンと読む場合も。
モンチャグ・ハンが支配するモンゴル風の騎馬民族。
先の大戦では帝国側についたものの、せっかくバッタニアの待ち伏せを見抜いたのに帝国(皇帝)が無視して強行したため自滅してしまう。
一方でクーザイトの主力部隊は同じく同盟国のアセライと共に勇敢に戦ったものの、強国ヴランディアの騎兵・クロスボウ兵によって完膚なきまでに叩きのめされ、大した戦果を得られないまま代表族長は戦死、終戦。
……と絶望的な敗戦国となってしまったわけだが、元々部族連合であるクーザイトの内情は話が異なり、現族長モンチャグ・ハンにとっては政敵の部族が帝国に与して自滅したに過ぎず、自身が権力を握る最高の舞台が棚ボタのごとくお膳立てされる結果となっている(棚ボタでなく全てモンチャグの謀略だとする声も聞ける)。
進言を無視して自滅し弱体化した帝国と同盟を続ける意味も薄まり、族長の野心は膨らんでいく事となる。

ゲーム中では何と言っても弓騎兵が強み。
単純な弓矢の性能は弓歩兵に劣るものの、機動力が高く戦闘距離や陣取る位置をスピーディーに変化させ、好きなタイミングで好きな場所から矢の雨を降らせることが可能。
特に敵の騎兵が多くこちらの歩兵が少ない場合かなり重宝することになる。
単騎駆けで群れに突っ込んで並走しながら大鉈をぶん回してくるプレイヤーが唯一の天敵。


ヴランディア(Vlandia)

ヴランディア王国(Kingdom of Vlandia)。国王ダートハートのもと、諸侯達が寄り集まるアングロサクソン風の国家。
元は帝国と軍事同盟を結んでいたが、いざ帝国とスタルジアが戦争を始めると諸侯は参戦を渋り、業を煮やした皇帝ネレッツェスが使者を送ってまで侮辱した事をきっかけとして敵対、スタルジア・バッタニア側につく。
元々ダートハートは穏健派で同盟破棄も思う所があったようだが、皇帝からの侮辱によって諸侯を抑える事ができなくなり止む無く宣戦する事になる。
強国ヴランディアはさすがというべきか、その圧倒的な力でアセライ・クーザイトを華々しく蹴散らし、今大戦の圧倒的な戦勝国となる……かに思われた。
やはりここでも武功に焦った騎兵隊がアセライ追撃のため突出、後方との距離が空いた所を帝国の軍勢が急襲
慌てて引き返すも間に合わず、数々の武勲を上げたクロスボウ隊が壊滅的な被害を受けてしまう。
おまけに、なんとか失態を取り返そうとわちゃわちゃしている間に帝国は本陣を失陥。大戦が終結して引き上げざるを得なくなった。
巨大な戦果を挙げたとはいえ、名に傷がつく同盟破棄を行い、勝てるはず戦で兵士をすり減らし、勝ったのに土地が得られるでもなく。
さらに諸侯は無視して帝国を刈り取れとブーブー不満を言うなど国の屋台骨もガタガタになりつつあり、ダートハートの胃痛は激しさを増す一方であった。

国の特色としては、突撃の達人バナーナイトが挙げられる。
ランスチャージと呼ばれる独特の突撃攻撃で敵に大ダメージを与えることが可能。
反面防御力は心許無いので、スピードありきのランスチャージの特性もあり敵に止められると脆い。ヒット&アウェイで常に速度を出せるようにしよう。
弩兵もバッタニアフィアン闘士に匹敵する強力な遠距離歩兵だが、育てるのにやや時間がかかる。


アセライ(Aserai)

アセライ・スルタン国(Aserai Sultanate)。砂漠の民を率いるウンキッドを王としたアラブ風国家。
先の大戦ではヴランディアにボコボコにされたものの、先述した通り増援の帝国軍と共に一矢報いる事はできた。
結果的に帝国は敗北し、アセライも敗戦国となってしまうが、数々の戦いでの敗北は帝国皇帝ネレッツェスが無能なだけで、アセライの戦果はむしろ評価する声が多い(戦勝国なはずのヴランディアと真逆の評価である)。
……が、これはこれで調子に乗る人間が出てきてしまうもので、英雄と褒め称えられた指揮官ニムルが増長してしまい、どこかの蛮族よろしくあまりに横暴な振る舞いをするようになってしまい国の分裂の危機にまで発展してしまう。本当にこりねえなカルラディア人
ウンキッド王の奔走によってどうにか分裂の危機だけは免れたものの、憎悪渦巻く国内が安定したわけではない。
しかも帝国は弱体化した挙句に分裂し、アセライは参戦で約束されていた代価の支払いもなくなって帝国とも敵対する事となるのであった。

ゲーム中では重装騎兵が主力で、代表的な兵科であるアセライ・マムルーク騎兵は突撃力が非常に高い。
貴族兵のアセライ・ファリスはジャベリンを装備しているのが特徴。最上級兵のアセライ前衛ファリスは最強の投擲槍ジャリドを高エイムでブン投げる。
ちなみに、砂漠だからか軍馬としてラクダが売っており、一部の傭兵クランはラクダに乗って戦う。戦場をラクダさんが隊列を組んで爆走する姿は非常にシュール。



通常戦闘のコツ

まず大前提として、このゲームはアクションも戦略もコツを掴むまでは非常に難しい。
なのでゲームに慣れてる人でも最初の難易度設定は最低にすべし。


①戦闘準備
弓兵隊(弩兵でも可)を二隊に分け、それぞれ左右に間隔を開けて配置しよう(距離は適宜修正)。
そして正面には騎兵もしくは歩兵等の近接ユニットを配置して戦闘開始。

②初動
まずは前方に近接ユニットを少しだけ進軍させて、敵をおびき寄せてみよう。
そうすると左右に配置した弓兵軍団が敵に対して十字砲火を浴びせる形になるのだ。
これにより敵は二方向から矢の雨をくらい、盾を持っていてもガードしきれず次々と撃破されていくことになる。

③仕上げ
その後は歩兵と騎兵を突撃させて敵を殲滅しても良いが、できるだけ損害を抑えたいなら一定の距離をとって敵を引き付け続け、敵の弓兵への接近を阻止しよう。
弓兵の位置も敵を一定の距離で半包囲できるように適宜指示を出すことを忘れずに。


これこそがカルラディア大陸に伝わるプレイヤー秘伝技術の一つ。歩兵と弓兵の基本的戦法。
この戦法は弓兵がいればいるほどシンプルに強いので、とにかく弓兵をスカウトしまくるのが良いだろう。
オススメは既に本項目でも語られている、バッタニア貴族の青年から進化するバッタニアフィアン闘士だ。
ただし、この戦法が通じるのは相手が歩兵だけの時のみ。騎兵がいる場合は先に始末しないと弓兵隊に突っ込まれて甚大な被害が出る。


小技

大規模戦闘になると、表示数の関係で全軍を一気に出撃させられなくなる。初期設定だと弱い兵士から順に出撃するため余計な被害が出る。
強い兵士から順番に出撃するように設定すれば、tierの高い兵士が優先的に出撃するので初動から優位に戦闘を進められる。

PCスペックに余裕があるなら表示可能数を上げるべし。
戦場に一度に投入できる最大人数が増えれば戦闘がスムーズに進むぞ。


MOD

こういったゲームにはもはや定番と言えるが、本作にも様々なMODが存在する。
うまく導入すれば煩雑で微妙に不便なUIを修正することができる。
大型のエロMODも存在しているが、SteamではなくNexus Modsからダウンロードする必要があるので注意。
日本語化など手間がかかる上に特定の行動でフリーズすることもあるので導入は自己責任で。



追記・修正は部隊を指揮しながらお願いします。

この項目が面白かったなら……\アイィ/

最終更新:2025年05月09日 08:22
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