福嶋フミ(仮面ライダーゴースト)

登録日:2025/03/20 Thu 17:38:00
更新日:2025/03/22 Sat 06:52:53
所要時間:約 2 分で読めます




よっしゃ悪ガキども、きょうはフミ婆のおごりだよ!

福嶋フミとは『仮面ライダーゴースト』の登場人物である。

演:大方斐紗子、篠川桃音(10歳時点)、日置かや(20歳時点)


【概要】

大天空寺の近くの公園で、屋台のたこ焼き屋「フーミン」を営む75歳の老婆。
愛称は「フミ婆」で劇中の登場人物からは一貫してそう呼ばれている。
タケルやアカリ、深海兄妹は幼い頃からの常連客である。

昔は絵描きを目指していたものの、挫折を経てたこ焼き屋を開店した。
苦悩していた時期もあったらしく、そこから経た経験を基に時折人生の先輩として助言を送ることもある。

実は絵描きを目指すきっかけとなったのは、65年前のアランとの出会いであり、55年前にも一度再会している。
現代でもその人物がアランであることに気付いていたのかは不明だが、少なくとも思い出としては記憶に残っている模様。

【人物】

常に笑顔を絶やさない大らかな性格。
たこ焼きで皆を笑顔にすることに幸せを感じている。

眼魔世界の住人であるアランに対しては「カノンの彼氏」と思い込んでおり、たこ焼きを眼魂と勘違いする様子や「(75歳の)軽く倍は生きている」といった発言も全て冗談として笑い飛ばしている。
だが、常に険しい顔で接するアランのことも決して邪見に扱わず、笑顔でたこ焼きを振る舞い続けた結果、いつしか心を開いてくれるようになった。

29話では、父・アドニスを喪い自失したアランに対し、自身の過去を話した後「心は死なないんだよ」「焦らなくていいんだよ。いつか心の声は聞こえるさ。そしたら、心のままにやってごらんよ」と激励の言葉を送って眠りにつく
その際、「絵を描いてみたくなった」と呟いたことから、フミ婆を喜ばせようとしたアランは画材セットを取りに行く。

しかし…

以下ネタバレ注意
















アランは画材セットを持って「フーミン」に戻るが、そこにフミ婆の姿はなく、どこからか救急車のサイレン音が鳴り響いていた。
そして、人だかりの会話からアランは信じ難い事実を知ってしまう。

フミ婆は亡くなってしまったのだ。

アランとの最後のやり取りから従来の元気よさが感じられず、どこか弱々しいという予兆はあったものの、あまりにも突然の別れにアランは酷く悲しんでしまう。
だが、タケル達の励ましを受けて自分の心と向き合ったことで「この美しい世界を守り、眼魔の世界を美しい世界に変える」と新たな理想を掲げて再起した。
フミ婆お手製の服を着用しつつ、たこ焼きを食べながら戦いに赴くアランの姿は、劇中後半の名シーンでもある。

そして最後は、たこ焼きを食べるアランの前に幻影として現れ「よく似合ってるよ」と嬉しそうに言ったのであった。

なお、一介のたこ焼き屋でありながら大天空寺で行われたフミ婆の葬儀には多くの人々が参列しており、悲しむ者もいれば、思い出話に花を咲かせる者、フミ婆が人生に大きな影響を与えてくれた旨を語る者までいた。
タケル達やアランのみならず、彼女が周囲から慕われていたことが良く窺える。

【死後】

フミ婆がアランに与えた影響は計り知れず、彼女がアランのために作った服は普段着として着用するようになった。
また、アランがフミ婆の弔いも兼ねてたこ焼きを焼いたことで、眼魔世界にもたこ焼きがもたらされるようになった。
そして、たこ焼き屋「フーミン」は孫娘のハルミが引き継ぐことになった。
なお、ハルミの容姿は若い頃のフミ婆に瓜二つ*1であり、アランも一度人違いをしてしまったことがある。

仮面ライダーや眼魔世界のことを知らぬまま人生を終えたものの、アランが「心」について深く考えるようになったきっかけは、紛れもなくフミ婆との交流である。
物語に大きな影響を与えた人物と言っても過言ではないだろう。

【余談】

仮面ライダーシリーズでは珍しく「一般人の老衰」が描かれる展開となったが、高橋プロデューサー曰く「『普通の人が普通に死ぬこと』を描くのが本作品の目標の1つであった」とのこと。

演じた大方氏は女優業のほか、吹き替えなどで声優も務めており、東映特撮では本作から40年前の『ぐるぐるメダマン』にてあまのじゃくの声を演じていた。




追記・修正は心のままにお願いします。

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最終更新:2025年03月22日 06:52

*1 演じているのも20歳の頃のフミとおなじく日置かや氏