Psycho Thriller(アメリカンコミック)

登録日:2025/04/03 (木曜日) 14:46:00
更新日:2025/04/06 Sun 20:24:58
所要時間:約 3 分で読めます




Psycho Thrillerとは、サム・レイクとミッコ・ラウタラハティにより製作されたアメリカンコミック。

レメディー・エンターテイメントの作品間で共有される世界観「RCU(レメディー・コネクテッド・ユニバース)」に連なる作品。

Alan Wake』のエピソード4の翌日であるエピソード5と同時進行であり、『Night Springs』の続編でもある。

主人公は『Alan Wake』本編では悪役の一人だったエミル・ハートマン

彼のメモとアランの小説『ディパーチャー』をナレーションとして物語は進行する。

2011年に発売され、後に電子書籍でも発売された(アメリカのみ)。

ストーリー

2010年9月、アメリカ合衆国ワシントン州ブライトフォールズ。
ここではアラン・ウェイクの小説『ディパーチャー』による変貌世界事象が引き起こされていた。

アーティスト専門のクリニック「コールドロンレイク ロッジ」を経営する心理療法士エミル・ハートマン博士は、心に問題を抱えた創作家を集めて投薬と洗脳で創作活動を強要していた。

ロッジの近くにある湖「コールドロンレイク」には創作を現実にする力があり、ハートマンはその力を研究することに半生を捧げていたのであった。
患者達は彼の「被検体」に過ぎなかった。

13日、ずっと目をつけていた被検体「アラン・ウェイク」を手に入れたハートマンだったが、遂に彼に天罰が下る。
アランを追っていた「闇の存在」がロッジを襲撃したのである。

ハートマンはアランや他の患者達に置き去りにされてしまった。

そして、14日。

廃墟と化したコールドロンレイク ロッジで目覚めたハートマンは、新たな脅威と遭遇する。

それはハートマンのかつての部下ベン・モットであった。
モットは闇に支配され、殺人鬼と化していた。

とナイフ、そして殺人鬼とマッドサイエンティストによるサイコスリラーが始まった……。

登場人物

エミル・ハートマン博士

主人公の心理療法士。
アーティスト専門の精神病院「コールドロンレイク ロッジ」の院長にして、『創作家のジレンマ』という本の著者。

『Alan Wake』ではエピソード4(9月13日)でアランを「被検体」として確保するがアランを追っていた闇の存在の襲撃を受け、アランに部屋に閉じ込められてフェードアウトした。

本作では闇の存在の狙いはアランだったため放置されていたことが判明する。
半日程昏倒していたが、14日に廃墟となったロッジで目覚めた。

ナイフを手にロッジを襲撃しに来たモットに冷静に対処する。

+ ...
後述のレーンの絵によりモットに刺殺されかけるが、自身のセーターをレーンに着せて囮にすることで運命を回避した。

その後、マリガン保安官代理、ソーントン保安官代理と協力して闇に支配されたモットに対峙する。

モットがまだ自我を残している事を利用し、言葉で惑わせて時間稼ぎしつつ発煙筒で闇のバリアを焼き払い、その隙にマリガンとソーントンにモットを撃ち殺させ、生き延びた。

終始冷静であり、かつての部下や患者を容赦なく見殺しにする様は正にサイコであった。

◎シンクレア看護師

コールドロンレイク ロッジの看護師。
『Alan Wake』ではエピソード4にてトールとオーディンにネイルハンマーで殴られ、直後に闇の存在にロッジが襲撃されて生死不明だったが、本作で無事が確認された。

なお、もう1人の看護師であるバーチは『Alan Wake』にて闇に支配されアランに倒されている。
+ ...
ロッジの外で闇に支配されたモットに襲われるが、ハートマンが言葉でモットを惑わしたことで命拾いした。
その後、ハートマンと行動を共にしてマリガンとソーントンに保護された。

ルドルフ・レーン

コールドロンレイク ロッジの患者にして「被検体」。
絵で未来を予知するパラユーティリタリアン(超能力者)。
ハートマンの本性に気付かずに彼を尊敬しているが、『Alan Wake』にてその当のハートマンからは「見たものを記録するだけ」「芸術とは呼べない」など作品を酷評されていた。
『Alan Wake』では闇の存在にロッジが襲撃されるエピソード4で消息不明なままフェードアウトしていた。

他の患者達が逃げたあともロッジに残り、涙を流しながら「ハートマンがモットにナイフで刺される絵」を描いていたが……。

+ ...
ハートマンからセーターを渡されて何の疑問も抱かずに着るが、その結果運命が捻じ曲げられハートマンの代わりにモットに刺された。

「絵」という媒体には複数の解釈があるため、必ずしも予想通りの未来が実現するとは限らないのである。
今回の場合、絵の中のハートマンは顔が不明瞭であったため、運命を逃れたと考えられる(レーンにとってはとばっちりだが)。

なお死んだわけではなく、『Alan Wake Ⅱ』のDLC『レイクハウス』に再登場するが、悲惨な末路を辿る。

マリガンとソーントン

保安官代理にして秘密結社「トーチベアラー」のメンバーでもあるコンビ。
『Night Springs』にてフランクからコールドロンレイク ロッジに行くよう指示され、駆けつけた。
ハートマンと合流し、共にモットと対峙する。

2023年に「トーチベアラー」が「樹木の教団」と呼び名を変えたあともメンバーであり続けていた。

+ ...
ハートマンが言葉でモットの足を止め発煙筒でバリアを焼き払った隙にショットガンでモットを蜂の巣にした。
なおハートマンが使用した発煙筒は彼らが持ってきたもの。

『Alan Wake Ⅱ』ではキーパーソンとなる。

超常現象生命体


●闇に支配されたベン・モット

ハートマンが雇っていた傭兵。

『Alan Wake』のエピソード3の最後に闇の存在に取り込まれ、闇に支配された者と成り果てた。

ナイフを手にコールドロンレイク ロッジを襲撃した。

まだ自我を辛うじて残しており、ハートマンに殺意を抱くと同時に彼からの失望を恐れるという矛盾した状態にある。
また、アルミホイル帽子が似合いそうな陰謀論を呟き続けている。

本作では『Alan Wake』では明かされなかった彼の生い立ちや人格形成について語られる。

+ ...
ナレーションで父親のような存在からの承認欲求に飢えていたことが明かされ、ハートマンはそれを利用してモットを洗脳していた。

闇に支配されたモットはハートマンに殺意を抱きながらもハートマンの命令には逆らえず、シンクレアに襲いかかった際は「お前は失敗した」というハートマンの言葉に苦しむ様子を見せた。

その後、発煙筒を炊くハートマンと対峙し襲いかかろうとかするが「跪け」という命令に逆らえず従ったところ、闇のバリアが焼き払われ、マリガンとソーントンにショットガンで蜂の巣にされて煙となって消滅した

余談

  • ハートマンのその後は『Control』のDLC『AWE』で描かれる。
  • マリガンとソーントンのその後は『Alan Wake Ⅱ』本編で描かれる。
  • レーンのその後は『Alan Wake Ⅱ』のDLC『レイクハウス』で描かれる。

追記、修正はしぶとく生き延びてからお願いします。

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最終更新:2025年04月06日 20:24