登録日:2025/04/30 Wed 00:16:39
更新日:2025/05/01 Thu 12:12:08NEW!
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『山田くんとLv999の恋をする』は、ましろによる漫画作品である。
「GANMA」(コミックスマート)において2019年より連載されている。
単行本はKADOKAWAより刊行されている。(既刊10巻)
【概要】
彼氏をネトゲで知り合った女性に寝取られてしまった。
そんな失意の中にいる主人公は、元彼の勧めで始めたネトゲをきっかけに新しい恋を見つけ出すラブコメ漫画である。
作者は執筆にあたり、気軽に楽しんでもらえるカジュアルな恋愛ものを作ろうと考えたという。
学園ものだと読者の幅が狭くなってしまうものと考えたので、テーマとして今どきの若者の男女の恋愛ものでエッセンスとしてゲームを使ってみようと思い至ったとされる。
作者はもともとゲーマーというわけではないが、作品の執筆には一部自身の経験も盛り込んでいった。作者自身は作中にあるようなMMO作品は好きなものも一部あるが、飽き性なので、長く続かなかったとも述べている。どちらかと言えばゾンビ系やホラー系といったカジュアル系のゲームが好きだったとのこと。
MMOのゲーム設定については、直近10年間のMMOを参考にしている。
なかなか準備不足の中スタートしたと自己評価していたが、読者から好評をいただいたことで安心するようになったという。
2020年8月「次にくるマンガ大賞2020」Webマンガ部門9位。
2021年には同賞で4位にランクイン。
2022年「第13回ananマンガ大賞」で大賞を受賞。
2023年4月からテレビアニメ版が放送され、2025年3月には実写映画版が公開された。
【あらすじ】
彼氏がネトゲで知り合った女性と浮気し、そのまま別れを告げられてしまうというサイアクな出来事に直面した女子大生の木之下茜。話を合わせるためにネトゲをはじめていた茜の元に残ったのは、彼氏との愛と共に育んでいたはずのキャラだけだった……。
ストレス発散のため、ネトゲの狩り場で暴れていた茜は、たまたま遭遇した同じギルドの「山田」に失恋の愚痴をこぼすものの、「興味はないすね」と、そっけなく返されてしまう。だが、キレイになって元彼を見返そうと参加したオフラインイベントで、再びその言葉を耳にする。
それが“山田”との、運命的な出会いだった――!
【キャラクター】
・木之下茜
CV:
水瀬いのり
演:山下美月
本作の主人公。
群馬県出身で上京して独り暮らししている。
物語冒頭、彼氏である「たくま」が「
他に好きな女性が出来た」と言われフラれてしまう。
彼女に残されたのは彼と一緒にプレイしたMMOのゲームだけ。
ちなみにたくまが乗り換えた女性は同じMMOをプレイしてそこから知り合った女性である。
失意の中にいた彼女が雑魚キャラ狩りに興じていたところ出会ったのは同じ「ギルド」に所属している「山田」であった。
その数日後、元カレに綺麗になった自分を見せつけて後悔させてやろうと彼が参加するであろうゲームイベントに参加した際、元カレにマウントとるために付き合わせた男性が同じギルドに所属している山田であることを知る。
それ以降、何かと彼と交流する機会が増えていき、彼に惹かれるようになる。
年上のお姉さんらしく彼の世話を焼こうとするが、失敗することも多い。
また、酒癖が悪く、だいたい山田に介抱してもらうのがオチである。
担当声優の水瀬氏は、最初は茜の設定的に自分の声にマッチするかあれこれ思考したが、コミカルな側面もあることから自分でもできるかなと思い、オーディションにチャレンジしたという。
喜怒哀楽がはっきりしており、人間味があると評している。
・山田秋斗
CV:
内山昂輝
演:作間龍斗
茜がプレイするMMO「Forest of Savor」で同じギルドに所属していた。
プレイヤー名は「
山田」。茜曰く、「
能面アフロ」みたいなアバターでいた。
朴訥な言い回しでまるで恋愛に興味のない言動があり、茜も印象に残っていた。
茜とはゲームのイベントで初めてであった。最初は元カレにマウントとるために、彼氏役を頼まれたのがきっかけ。最初は難色を示した彼であったが、ゲームのレアアイテムの引換券をダシに承諾を取り付けられた。
リアルでは進学校に通うプロゲーマーである。
クールな物言いが目立つが、容姿も相まって女性人気は高く、度々告白を受けるが本人は断っている。あまりの難攻不落っぷりにもしかして同性愛者!?みたいな形で噂されることもあるが、本人は女性が苦手という事情がある。これは過去に虐められていた子への接し方がわからなかったためとされているが、別れる際に笑顔を見せたことから、決して険悪な関係だったわけではない。
恋愛よりはプロゲーマーしてゲームの方が楽しいという考えにいるが、
年上で世話好きな茜と接しているうちに彼女に惹かれていく。(反面、あまりに茜が頼りなかったりやらかしてしまったりすることが多いので、山田が世話している節もある)
・佐々木瑛太
CV:
花江夏樹
演:NOA
茜や山田が所属するギルド「Forest of Savor」のプレイヤー兼リーダー。
リアルでは山田の先輩にあたっており、後輩の山田とはよく相談してあげる間柄。
特に彼女のいない山田に対しては「女性への無関心さ」を指摘してあげるなど、山田の今後の女性関係を心配している節がある。
こうした面倒見の良さは茜に対して同様である。茜のことはゲームの時と同様、「あかねっち」と呼んでいる。
アバターは「瑠璃姫」といううさ耳ドレスの可愛い女性キャラ。要はネカマである。その事実を知った茜は驚愕してしまったが、本人曰く、「天使の海に舞い降りたミューズを動かすための歯車の1つ」、「俺と瑠璃姫は同一であって同一ではない存在」だと言っており、自身と瑠璃姫は運命共同体(嫁・母・分身)的なものでネカマという言葉では括られたくないとも言っている。
・佐々木瑠奈
CV:
加隈亜衣
演:月島琉衣
瑛太の妹で中学生。
同じく「Forest of Savor」のプレイヤー。
瑛太の友人である山田は彼女の家庭教師である。
人目を引く容姿であることから男性人気は高いが、身近にいる兄とその友達がイケメンであることから、彼らを基準に考えてしまうため、クラスの男子には興味ない。
内弁慶でリアルでの友達は少ない。ただ、クラスメイトとは険悪な関係にいるような状態ではない。
ただどちらかと言えばネット上でのフレンドが多い印象。
私服は
ゴスロリ衣装であることが多く、学校の私服着用イベントでも同様である。
外から来る者に対しては排他的で、当初ギルドへやって来た茜を毛嫌いしていた。
後に、悪戯で茜を見ず知らずの男性と引き合わせて怖い思いさせてギルドから追い出そうとしたが、失敗に終わる。当然兄から手痛いお説教をくらうが、当の茜からは何も言われず、むしろ自身を受け入れてくれたことで心を開き、茜を姉のように慕っている。
・鴨田たけぞう
CV:
飛田展男
演:鈴木もぐら
茜や山田が所属する「Forest of Savor」のサブリーダーを務めている。
アバター名は「takezo」というミクロネスト。
元々前プレイしていたゲームでも瑛太や山田と一緒で、今のFOSも彼らの誘いがあって参加している。
リアルではいちご農園の代表を務めている。
優しいおじさんで、初のオフ会イベントで緊張していた茜に優しく接してギルドメンバーの仲を取り持ってくれたことで茜はとても優しい人だと恩義を感じている。
・前田桃子
CV:
大西沙織
演:甲田まひる
茜と同じ大学に通っている女子大生である。
大学卒業と同時に結婚するライフプランを遂行するために連日合コンに参加しているが、連戦連敗・・・。
サッパリとした性格でストレートな物言いが多い。
瑠奈と出会った際は、調子に乗る彼女に対して圧をかけて圧倒させたこともある。
そんな彼女であるが親友である茜の恋の相談相手でもあり、よく家に訪問することも多い。
・椿ゆかり
CV:土屋李央
演:茅島みずき
山田のクラスメイトで学級委員長である。
メガネをかけている。
同じ塾に通っていることもあり、山田とはよく話をしていることが多い。
女生徒からのあらぬ噂を聞いていることから山田に対してアドバイスをしたこともある。そうしているうちに、気軽に話せる男子として山田のことを好いている自分の気持ちに気づくことになる。
勉強への息抜きとして山田の紹介で「Forest of Savor」に加入した。
リサーチしてからゲームに臨むようにしており、先輩であるはずの茜より上手く、ゲームのプレイで悩める茜の相談相手にもなっている。
【実写映画版】
2025年3月より公開された。
監督は安川有果。
原作者のましろ氏は映画化の発表に嬉しく思いつつ、日常のさりげない会話のテンポ感が良かったと述べている。
少女漫画としてのフレッシュさよりも落ち着いた空気感を重視した映像づくりをこだわっていくことをスタッフとも共有したという。
なお、山田役の作間龍斗氏は元々原作を読んでおり、撮影に臨むにあたってプレッシャーを感じたという。とりわけ、茜の明るさが山田の心が少しずつ動かしていく過程や茜の行動に山田が反応していくリアルな過程が印象に残っていると述懐している。
なお、作間氏はアニメ版声優の内山氏との対談も実現している。
配給はKADOKAWA。
【テレビアニメ版】
2023年4月~6月の期間で放映された。
1クール。全12話。
アニメーション制作はマッドハウス。
監督は「
カードキャプターさくら」で有名な浅香守生。
クランチロール・アニメアワード2024年にて最優秀ロマンス作品賞・最優秀日常作品賞にノミネート。
公式HPには瑠璃姫の恋のお悩み相談室や山田キュンボタンというギミックなどが用意されており、見所が多い。
OP:「ぐらでーしょんfeat.北澤ゆうほ」
KANA-BOONによるオープニングテーマ。
ED:「トリック・アート」
清竜人によるエンディングテーマ。
追記・修正はネトゲで高レベルプレイヤーの彼氏(彼女)と出会った時にお願いします。
- 恋愛漫画ってなんでこんな長編になるんだろうと常々不思議すぎる。まだ連載してたのってびっくりする -- 名無しさん (2025-04-30 06:21:18)
- キャスト陣が水瀬いのりコミュニティで編成されてて笑った記憶ある -- 名無し (2025-04-30 14:04:50)
- アニメで観たけど、たけぞうさんが凄く常識人でいい人だわ~。 -- 名無しさん (2025-05-01 12:12:08)
最終更新:2025年05月01日 12:12