コヴァルスキー(Crime Scene Cleaner)

登録日:2025/04/30 Wed 20:35:00
更新日:2025/05/02 Fri 08:54:59NEW!
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ずっと一生懸命働いても、それだけじゃどうにもならない時があるんだよな。

やりくりに四苦八苦してると、人は簡単に無鉄砲になっちまうもんだ。

結局のところ、たった一本の電話がすべてを変える力を持つこともあるってことだ。

でも、それは本当に取るべきなのか?それが問題だ。


コヴァルスキーは、president studio開発の犯罪現場清掃シミュレーションゲーム『Crime Scene Cleaner』の主人公である。

声:デイビー・ウィッテ(海外vtuber)



🪣人物🪣

名前からポーランド系と思われるアメリカ人の男性。
元々は学校の清掃員として働く一般人だったが、とあるきっかけによりギャングのボスに雇われて犯罪現場の清掃を担当するモブスター*1となってしまった。

ゲーム冒頭時点で既に妻ヘレンや友人ポールを亡くしており、難病を抱えて入院中の娘エレナとペットの犬*2デクスターだけを心の拠り所にしている。

この手の(海外産)3Dシミュレーター系ゲーム主人公としては珍しく、皮肉屋でよく喋る(大半は独り言だが)。

表の職業が清掃員とはいえ後述の通り犯罪現場の清掃と証拠の揉み消しに関して天性の才能があり過ぎ、そのために闇社会で次第に名を上げていく一方、DIYの才能はミソッカスである。

自身の仕事に対して後ろめたさや罪悪感を抱えながらも、娘の高額な医療費や妻の墓の維持費のためには闇の仕事を辞めるわけにはいかないジレンマを抱えており、デクスターを撫でる際に複雑な心情を吐露する。

如何なる状況でも皮肉とユーモアを忘れないが、それでなんとか正気を保っているようにも見える。

また、父親という立場から「親子」が関係する事件に対しては深く心を痛める描写が多い。

地下室とガレージのある家と黒塗りのピックアップトラックを所有している。
また、フォークリフトの免許も所持している。

🪣外見🪣

作中現在のコヴァルスキー(ゲームアイコン)
過去のコヴァルスキー(右端)とエレナ(中央)、生前のヘレン(左端)
過去のコヴァルスキー(左)と生前のポール・ノヴァク(右)
コヴァルスキーの手(素手)
コヴァルスキーの手(手袋)

ヘーゼル色の瞳と灰色の髪の初老に見える白人男性。
ヘレンやポールが存命中の写真では黒髪だが、彼らの死後、おそらく心労により白髪になり皺も増え、実際の年齢よりも老け込んだものと思われる。
体格は中肉中背のようである。

技術的な都合により鏡に姿は映らず、下半身も表示されないため、「手」がプレイヤーが直接見ることができるコヴァルスキーの姿である。
家では素手で、犯罪現場では黒い手袋をしている。

ゲームアイコンで描写される一番上の画像の黄色い手袋は本編には登場しない。

ちなみに、他社が開発したゲーム*3『Thief Simulator』の主人公も下半身が表示されず、手袋をした手だけが画面に表示されるという共通点があったりする。
また、Steamで『Crime Scene Cleaner』は『Thief Simulator』とセット販売されていたりもする。

🪣能力🪣

ゲームの最初から犯罪現場の清掃に関する様々なスキルを持っているが、ステージクリアにより得られるスキルポイントによってスキルツリーを解除しコヴァルスキーの「お掃除力」を強化できる。

以下はコヴァルスキーの能力の一部。

  • 怪力
拳でテーブルを割るコヴァルスキー

分厚いテーブルや打ち付けられた板を破壊する人間離れした凄まじいパンチ力を持っており、更に大人の遺体を軽々と持ち運びホッケーマスクの殺人鬼の如く何メートルもすんごい勢いでぶん投げるそっとやれって言ってんだろコヴァルスキー!ことができる。

  • クリーナーセンス
クリーナーセンス発動!

発動すると一定時間、拭き残した血痕や家具が元々あった場所がルミノール反応の如く浮かび上がる能力。
コヴァルスキーは犯罪が起こる前の現場は見ておらず、完全に勘だけで把握している才能ありすぎるだろコヴァルスキー!

  • 清掃
モップ、スポンジ、高圧洗浄機、洗剤、ゴミ袋を使いこなし、現場にある血痕、ゴミ、犯罪の証拠を処理する能力に長けており、上述のクリーナーセンスを併用することで家具の位置なども完璧に復元できる

スポンジ二刀流!

スポンジのスキルツリーを最後まで解除するとスポンジ二刀流での高速清掃が可能となる持ち方は小学三年生だが

  • 盗み
娘の医療費を稼ぐには報酬だけでは足りないため、その場にある高価な物を見分けて盗む能力に長けている。

  • フル装備
コヴァルスキーは様々な道具を四次元ポケットの如く持ち歩いており、上述の清掃道具に加えて大きな電気スタンドやらバケツやらを複数個持ち歩くことができる。

コヴァルスキーはこれらアイテムを何処からともなく取り出す。

🪣作中の活躍🪣

🧽エピソード1バッド・コール🧽

妻ヘレンが亡くなってから5年。
難病に苦しむ娘の医療費を工面するため職場の学校に昇給を申請するも断られたり銀行でローンを組もうとしても拒否されたりと合法的な手段が次々と潰されていく厳しい状況にあった。

そんな時、亡き友人ポールの息子タイラー・リー・ノヴァクから5000$の報酬と引き換えに彼が犯した殺人事件をもみ消すように依頼され、もはや選択肢が無かったコヴァルスキーはこれを引き受けてしまう。
これが全ての元凶となった。
+ ...
タイラーの依頼を引き受けたコヴァルスキーはドヤ街のアパートへ趣き、タイラーが口論の末に正当防衛で殺害したという麻薬の売人ロブの部屋を清掃する。
作業中、殺されたロブの正体が恐ろしいシリアルキラーであったことを突き止めるも、警察に芋づる式に自分の行為も暴かれることを恐れたコヴァルスキーは、良心を痛めながらもタイラーのみならず殺人鬼の罪をも揉み消してしまうのだった。

🧽エピソード2血の試練🧽

ビッグ・ジム、絶対に敵に回したくない男。
いや、最初から面識もない方が良い。
自分の家族をこのように殺すなんて…死ぬまで彼の名前は忘れないだろう。

タイラーの依頼を終えたコヴァルスキーだったが、彼の完璧な仕事にロブとタイラーを雇っていたギャングボス、ジェームズ・オコナー(通称:ビッグ・ジム)から目をつけられてしまう。

ビッグ・ジムはロブがサイコキラーなことを知っており縁を切りたがっていたため、タイラーを罰せずに麻薬の売人の役割を引き継がせており、コヴァルスキーにも怒りは無かった。
また、いとこのマイクが敵対ギャング「ノーマッド・ブロック」のメンバーと手を組んで裏切りを企てていたため殺し屋を送りマイクが運営するスパ施設「マイクのウェルネスセンター」を襲撃し、その場にいたモブスターを粛清させたはいいものの、凄惨な事件現場の後処理に困っていたためコヴァルスキーに最初の依頼をした。

電話越しに「俺に雇われるか死ぬか選べ(要約)」と脅されたコヴァルスキーは仕方なく依頼を受け付け、スパへと趣いた。

+ ...
コヴァルスキーはスパ施設の凄惨な現場を綺麗に復元してみせた。

この仕事ぶりに改めて感心したビッグ・ジムは、正式にコヴァルスキーを雇い、ギャングの稼業の一環として「犯罪現場清掃」を請け負い、コヴァルスキーにその仕事を一任するのだった。

それは安定して高額な報酬を得られるようになったと同時に、完全に闇社会の住人として生きなければならないことを意味していた。

🧽エピソード3トキシック・ラブ🧽

親の愛を決して侮るなってことだ。
もしエレナにそんなことが起きたら…想像したくもない。
だって、彼女を救うために俺は何でもする覚悟がすでにあるから。

ビッグ・ジムを介してウィルという男性から依頼を受ける。
娘が有害なクソ野郎と付き合っていると知ったウィルは、「クソ野郎」の自宅に押しかけて後先考えずに殺害してしまい、途方に暮れていた。
コヴァルスキーは同じ娘を持つ者として同情しながら現場へ向かうのだった…。
+ ...
ウィルの娘の彼氏は、ウィルの予想通り女衒行為の常習犯であり、彼の客共々死んで当然の人間であった。

しかしウィルの娘は元々家を監獄の様に感じており、彼氏の本性にも気付いてしまったことで自暴自棄となり、バスルームで自殺していた…。

コヴァルスキーはやるせない思いを抱えながらも仕事を成し遂げるのであった。

🧽エピソード4シュートサーキット🧽

どうしてスマートハウスが怖くなったかは聞かないでくれ。
一軒の家で沢山の奇妙なことを見てきた。
あの人たちが狂ったのも不思議じゃない…俺も同じ状況だったら、気が狂ってたかもしれない。

ビッグ・ジムを介してアノン・キングという男から依頼を受ける。
アノンは不動産屋兼ハッカーであり、とある家の価格を弄るためにスマートホームシステムにハッキングし、住人に幽霊がいると思わせて退去させようとしたが、あろうことか無理心中に発展してしまったという。
コヴァルスキーは未払い分のエレナの医療費を稼ぐため、現場へ向かう。
+ ...
コヴァルスキーは清掃作業をする過程で家に悪魔が住み着いていると思い込み精神的に追い詰められた母親により一家心中が実行されたことを知る。

しかし、それはそれとしてコヴァルスキーは家を徘徊する猫の幽霊によって引き起こされたガチのポルターガイスト現象を目の当たりにするのだった…。

🧽エピソード5イタリアン・ジョブ🧽

なんて大虐殺だ…やっとこの仕事に慣れたと思っていたのに、まったく。
大間違いどころじゃないな。
ビッグ・ジムから逃れることはできないと痛感した。
チーズのように穴だらけになりたくなければね。

ピザ屋「マテオズ・ピザ」のオーナーにしてビッグ・ジムのライバルのギャング(恐らくイタリアンマフィア)のメンバーであるガッティは、ノーマッド・ブロックと手を組んでビッグ・ジムの事業を潰すために秘密の会合を開いたが、そこへ乗り込んできたビッグ・ジムと彼の手下に皆殺しにされてしまった。

ビッグ・ジムはコヴァルスキーに11体もの遺体の処理とピザ屋の清掃を依頼し、拒否権などあるわけもないコヴァルスキーは現場へ向かうのだった。
+ ...
殺害されたのはガッティとノーマッド・ブロックのメンバーだけでは無かった。
偶然その場にいただけで何も知らないウェイター、ウェイトレス。騒音にクレームを入れた近所の老婦人。尋問中にミスをしたビッグ・ジムの手下…。

何をしてもコヴァルスキーが揉み消す
それに味をしめたビッグ・ジムを止められるものは何も無く、逆らえば自分もチーズの様に穴だらけになるだろう。
虐殺に戦慄したコヴァルスキーは、父親から職場の怪しい雰囲気を心配されていたウェイトレスの遺体に心を痛めながら、仕事を完遂するのだった。

🧽エピソード6死の情事🧽

いつからそれが耐えられないものになったのかわからない。
でも、その時に思っていたのは、少なくとも殺されたのは自分ではないということだけだった。

ビッグ・ジムの機嫌を損ねれば死ぬ。
前回の仕事でそれを実感し、精神的に疲弊していたコヴァルスキーだったが、新たな仕事が舞い込む。
ビッグ・ジムのギャングに貸しがあるという男ペドロ・ラスカル(通称:ボス)からの依頼を受ける。
ボスは妻に浮気されたため、金持ちの間男の家に行き、家族を皆殺しにしたという。
コヴァルスキーは現場に直行した。
+ ...
間男は拷問の末に殺され、間男の妻、娘、息子はとばっちりで殺害されていた。
コヴァルスキーは夫の不義理で死んだ妻子にやるせない思いを抱えながらも仕事を完遂した。

🧽エピソード7フレンドリーファイア🧽

たまに思うんだ。
こんな結末になる必要があったのかと。
タイラーは自分の判断で動いた大人だった。
彼を救うためにできることは何もなかった。
でも、死ぬ必要はなかったのでは?

ビッグ・ジムから依頼を受ける。
彼曰く、「タイラーがノーマッド・ブロックのメンバーと秘密の会合を開いたからタイラー共々粛清した」と言う。
小心者のタイラーが果たしてビッグ・ジムを裏切るだろうか?
疑問を抱きながらも、コヴァルスキーは現場へ向かった。
+ ...
タイラーのアパートを清掃する内に浮かび上がった事実。
それはビッグ・ジムが完全に的外れであったことだった。

タイラーはノーマッド・ブロックのメンバーであるトリシャと恋仲になり、トリシャは妊娠していた。
父親となったタイラーは更正するために努力していた。
ヤクをやめ、まともな職を探し、新居に引っ越そうとしていた。

ビッグ・ジムが「秘密の会合」と思い込んでいたのは、トリシャの妊娠を祝うパーティーであった。

「死ぬ必要は無かった」
悔しい思いを抱え、せめてポールと天国で再会できたことを祈りながら、コヴァルスキーはタイラーの遺体をボディバッグに詰めるのだった…。

🧽エピソード8パーティーの終わり🧽

アンバー…誰が想像しただろう?
父親そっくりだ。
このパーティー自体、本当に必要だったのかすら疑問だ。

ビッグ・ジムの娘アンバー・オコナーからの依頼を受ける。
父親から貰ったリゾートで友人達とパーティを開いたアンバーは、新型化学薬品…つまりドラッグを試した。
その結果、アンバーは意識を失い、気がつくと全員死んでいた
父親から「彼なら助けてくれる」とコヴァルスキーを紹介されたという。

「親が親なら子も子だ」と呆れながらも現場に向かった。
+ ...
清掃中に拾った手掛かりを集めて浮かび上がる真実。
それはアンバーの友人7人は全員ラリった末の事故死であり、残り二人の建設作業員も業務中に飲酒した挙げ句事故死したアホであったことが判明するのだった…。

🧽エピソード9現代アート🧽

億万長者たちが金を何に使っているのかを自分の目で見るとウンザリするぜ。
俺らが生活費を稼ぐのに苦労している一方で、彼らは残酷な遊びを楽しんでいる。
この世界は本当に金持ちのための遊び場に過ぎない…

以前浮気した妻の間男一家を惨殺したボスから、再び依頼を受ける。
なんと自身が所有するアートギャラリーで開催されたデスゲームの後始末をしろというのだ急にリアリティライン低くなったな

コヴァルスキーは自分が汗水たらしてこんな仕事してる間に金持ちはそんな遊びをしているのかと戦慄しながらも現場に向かった。
+ ...
コヴァルスキーはvip席が荒らされた形跡を発見し、高みの見物をしていた金持ち達も無事では済まなかったことを知るのだった。

🧽エピソード10死欠の電話🧽

それがビッグ・ジムが最も弱っていた瞬間だった。
彼を狙う連中が多すぎて、彼は選択を迫られていた。
このままだと、彼の未来には避けられない破滅しか待っていないだろう。

継続的な治療により、エレナは順調に回復していた。
コヴァルスキーは自宅をリフォームし、家にエレナを迎える準備を整えていた。

一方で暴走するビッグ・ジムは徐々に追い詰められていた。
マネーロンダリングに使っていた自分の工場の従業員達が、侵入してきた煽動者に流されて謀反を起こしたのである。
ビッグ・ジムは手下を送って工場を鎮圧したものの、敵だらけの状況に弱りきっていた。

コヴァルスキーはビッグ・ジムからの最後の依頼を引き受け、彼の工場へ向かうのだった。
+ ...
煽動者の正体は「マテオズ・ピザ」でビッグ・ジムにとばっちりで殺されたウェイトレス、タミーの父親であり、復讐のために潜入し機会を伺っていた。
また、工場の労働者達は給料の殆どを借金返済に充てられ、皆一様に「ジョン」と呼ばれて人間扱いされない過酷な労働環境を強いられており、謀反が起こるのは必然であった。

ビッグ・ジムに繋がる証拠を全て集めたコヴァルスキーは今回も仕事を完遂し、ビッグ・ジムから「休暇」を貰い、帰宅中の車の窓から無線機を放り捨てて闇の仕事から足を洗うのだった…。

+ ポストクレジット
自宅でテレビを観ていたコヴァルスキーは、驚愕のニュースを目にする。
なんとビッグ・ジムが飲酒運転で逮捕されたというのだ。
しかし画面に映る「ビッグ・ジム」とされる男の顔は、工場で謀反を煽動した男が独自に手に入れた写真に映るビッグ・ジムの顔と全く別人であった…。
今もまだ何処かにいるビッグ・ジムに恐怖したのか、或いは現実から目を背けたのか、コヴァルスキーはテレビを消した。

※今後、アップデートで第二幕が追加されるとのこと。


追記、修正は犯罪現場をきれいに掃除して娘の医療費を稼いでからお願いします。

画像出展
  • 『Crime Scene Cleaner』発売元:play way S.A. 開発元:president studio 2024年8月14日発売(Steam版)/2025年4月17日発売(xbox版)
  • president studio 公式サイト

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最終更新:2025年05月02日 08:54

*1 ヤクザで言う「若衆」

*2 ジャーマンシェパードの雌

*3 発売元は同じ