スター・ウォーズ ナイツ・オブ・ジ・オールド・リパブリック

登録日:2025/05/07 Wed 19:30:37
更新日:2025/05/08 Thu 07:15:54
所要時間:約 10 分で読めます






遠い昔、遥か彼方の銀河系で…

STAR WARS

KNIGHTS
OF THE
OLD REPUBLIC




概要

スター・ウォーズ ナイツ・オブ・ジ・オールド・リパブリックとは、スター・ウォーズシリーズを題材にしたスピンオフのRPG。
『バルダーズ・ゲート』や『ドラゴンエイジ』で知られるBiowareが開発を担当し、2003年7月16日にルーカスアーツから発売された。
サブタイトルが長い為、一般的には頭文字を取った「KOTOR」という略称で呼ばれることも多い。

ゲームとしては同社の代表作であるバルダーズ・ゲート同様、TRPG(テーブルロールプレイングゲーム) 「ダンジョンズ&ドラゴンズ」 を下敷きとした自由度の高いシステムが特徴。
おなじみのステータス成長やアライメント(属性)の概念、ダメージや回避といった多くの行動がサイコロの出目に左右される点など全体的にD&Dっぽいシステムで纏められており、ボリュームたっぷりでやりごたえのある内容となっている。

「オールド・リパブリック」の題名が示す通りスター・ウォーズの映画EP1から約4000年ほど前…『遠い昔』よりも更に遠い昔の銀河を題材としており、描かれるのは遥か過去のジェダイの騎士たちの冒険。
テキスト量が凄まじく多いため残念ながら2003年当時は日本語ローカライズ版は出ず、日本における知名度は高くなかったものの、現在ではローカライズされたNintendo Switch版も配信されている。





ストーリー

銀河帝国反乱同盟軍による内戦より遡ること約4000年前の銀河。

当時の宇宙では、突如復活した「シス帝国」と当時銀河を統治していた「銀河共和国」との間で後に「ジェダイ内戦」と呼ばれる戦争が勃発していた。
シス帝国を率いるのは、かつて英雄的ジェダイでありながら今は闇に落ちた ダース・レヴァン とその弟子 ダース・マラック
彼らの熾烈な攻撃によって銀河共和国は苦境に立たされ、銀河の各惑星は次々とシスの手に落ちていくのだった。

そんな激戦の最中、辺境の惑星タリスでは銀河共和国の戦艦「エンダー・スパイア」がシス艦隊の攻撃を受けていた。
轟沈しつつある船の中で目覚めた乗組員の主人公は、同僚 カース・オナシ と共に命からがら脱出ポッドに逃げのびる。
急遽手を組むこととなったカースによれば、戦艦に乗っていた「 バスティラ・シャン 」というジェダイも惑星タリスに脱出したという。

紆余曲折を経て失踪したジェダイと合流した主人公は、その過程でフォースの才能を開花。成り行きでジェダイの修行を受けることに。
しかし、それを境に主人公たちは古代ラカタン文明の秘密兵器「スター・フォージ」を巡る争いに巻き込まれていく…


世界観を巧妙に落とし込んだゲームシステム

本作を開発したBiowareは、コンピューターゲーム好きの3人の元医学部生(学校で習ったプログラミング技術を用いてシミュレーションプログラムを作成していた)の集まりという非常に変わった経緯を持つゲーム開発会社である。
処女作の一人称視点メカアクション『シャッタード・スティール』が評価された後、彼らは医者として働きながらも3年をかけて今なお傑作と称される初代『バルダーズ・ゲート』を開発、1997年に発売にこぎつけた。
完成した『バルダーズ・ゲート』はダンジョンズ&ドラゴンズをベースとしてTRPGを巧妙にビデオゲームへと昇華させた骨太RPGであり、その完成度の高さから北米で大ヒット。以降、同社はアクションとRPGの両ジャンルを手掛ける有名デベロッパーとして知られるようになる。

その後、アタリとのD&Dの権利問題などいろいろありつつも『バルダーズ・ゲート2』『MDK2』『ネヴァーウィンター・ナイツ』といった今なお高い評価を受ける名作をリリース。そしてこれらの実績を評価したルーカスアーツにより、スター・ウォーズの新作開発を託される。
同社が得意とする「D&DベースのCRPG」というポイントはそのままに、魔法はフォースパワーに、剣はライトセーバーに変化。広大な銀河を自由に冒険し、さまざまな出来事を解決していくというスター・ウォーズシリーズならではの冒険が実現することとなった。

操作性などは前年の『ネヴァーウィンター・ナイツ』を下敷きとしつつ、UIなどをゲームシステムに合わせて調整したもの。戦闘はラウンド制ながら基本的に各ターンがオートで進行するため、プレイヤーは状況に応じて適切なタイミングで攻撃指示を飛ばしていくことになる。
メイン要素の戦闘以外にもNPCとの会話選択肢が豊富で、応対の自由度は本作の魅力のひとつ。悪に徹して非道を働くも、模範的ジェダイとして正義を為すも、己の利益のために善悪を行ったり来たりするも良しの割と広めのロールプレイが可能。

ミニゲームとしてバイクで爆走してタイムを競う「スゥープ・レース」や独自ルールのカードゲーム「パザーク」、アリーナで相手と1対1でやりあう「闘技場」などなどお楽しみ要素も豊富。
実は本作で初めて登場した「パザーク」は後のシリーズでもさまざまな時代・場所で登場しており、なんと4000年以上後の正史作品でも未だに言及される、銀河で大人気のゲームとなっている。


主な登場人物

エボン・ホーク号

  • 主人公
銀河共和国の戦艦に搭乗していた乗組員で、フォース感応者の人間。
性別・過去・容姿などはプレイヤーの好みで選択可能。そのかわり、残念ながらエイリアン種を選んだりすることはできない。

乗っていた船「エンダー・スパイア」がなぜかシスの旗艦に付け狙われており、物語冒頭であえなく轟沈。
以降、命からがら脱出した惑星タリスを駆け巡り、封鎖を突破して脱出を目指すこととなる。
最初はただの人間だと思われていたが、タリス脱出後は素質を見出されてジェダイとしての道を歩むことに。
訓練を受けてジェダイとなるところまでは共通だが、その後の運命はプレイヤーの意志に委ねられている。

ジェダイとしての才能には優れるためスゥープ・バイクの超高速機動も乗りこなせるが、宇宙船の操縦に関してはカースほどではないのかエボン・ホーク操縦時における担当は銃座。

  • カース・オナシ
主人公と共に「エンダー・スパイア」を脱出した初期パーティーメンバーであり、銀河共和国の元パイロット。人間の男性でかなりのナイスガイ。
単に「相棒」と称するにはいささか猜疑心が強すぎるが、これは過去に元上官が故郷を爆撃して家族を失ったため。
裏切った上官であるカラス提督は今でもシス帝国に忠誠を誓っており、それが原因で彼は他人のことを深く信じられなくなっている。
なお、この家族というのは妻と息子。実は既婚者だが、あいにく戦争続きだったため家族らしい生活はあまり送れなかったらしい。

素性が不明瞭な主人公に対しても色々疑いの目を向けつつも、お互い所属が同じと言うことで惑星タリス脱出のため協力。
タリス脱出後は主人公のことを認め、地元マフィアから借りパクした「エボン・ホーク」の操縦士を務める。

仲間キャラとしての性能は「ブラスターピストル特化」。特に二挺拳銃に長けており手数が多い。
育成も概ねブラスター性能を上げれば良く、序盤から終盤まで安定して中衛として活躍してくれる。

  • バスティラ・シャン
同じく「エンダー・スパイア」に搭乗していた、こっちは本物のジェダイ・マスター。本作のヒロイン的ポジションの人物。
人間の女性で、茶髪を後ろで結んだ髪型。セーバーはオレンジ刃のダブル=ブレード。
味方の士気を上げるフォース「戦闘瞑想」という技に長けているが、本編中でこの瞑想の出番は殆どない。

惑星タリスに主人公より一足先に降下した後、地元の犯罪組織に捕縛されていた。…が、機会を窺っていただけのようで、主人公たちと出会うなりあっさり脱獄。
その後は主人公らと共に「エボン・ホーク」へと乗り込み、冒険に同行してくれる。

主人公とはなぜか特別なつながりがあるようで、同じフォース・ヴィジョンを共有することができる。これがきっかけで、彼女の誘いで主人公はジェダイの道を歩むことに。
ヴィジョンの内容は主に「スター・フォージ」への道筋を示す星図の在り処についてで、各惑星に最初に赴いた際に幻視イベントが発生する。
どうやら主人公に対し何らかの隠し事をしているようだが…?

仲間キャラとしては最初に加入するジェダイであり、攻守共に優秀。
ただし加入後の離脱イベントが存在するため、常時連れ歩けるわけではない。常時連れ歩けるジェダイの前衛が欲しい際はジョリーやジュハニといった他のキャラも適度に育成しよう。

  • ミッション・ヴァオ
主人公のバスティラ捜索に協力し、その後「エボン・ホーク」に合流した惑星タリスの孤児。14歳。
種族は踊り子としてもよく登場する、青いトワイレック。所持武器はブラスターだが、カースほど腕前は良くない。

元々はグリフ・ヴァオという兄貴がいたが、この兄貴はなかなかのカス野郎で何度も企みに失敗しては借金ばかり抱えていた。
ミッションが12歳の頃、グリフは街の踊り子レナと恋に落ち、妹を置いて逃亡。以降、兄を失った彼女は親切なザルバーと共に暮らしていた。
そのザルバーが囚われた際に主人公が救ったことをきっかけとし、主人公の旅への同行を決意する。

キャラ性能自体はあまり高くないが、隠密行動に優れるスニークアタック特化キャラ。背後からの奇襲攻撃を得意とする。
ただし奇襲は下準備が面倒なので結局正面からの突撃になることが多く、中盤以降はあまり活躍しなくなる不遇な仲間。

  • ザルバー
ミッションからは「ビッグZ」と呼ばれる、モサモサの毛皮に覆われた巨漢のウーキー。年齢不詳。
シリウーク語しか話せないが、主人公も習得しているため意思疎通は可能。

元々故郷キャッシークからトラブルで追放された首長の息子という変わった経歴を持つ人物で、本来の性格は温厚そのもの。
兄に捨てられたミッションと偶然出会ってからは、お互いに協力して惑星タリスの下層部で暮らしていた。
ある日ガモーリアンの奴隷商人に捕まっていたところを主人公に救助され、助けられた相手に付き従う「命の借り」という慣習に従って主人公の旅に同行する。

味方としては外見通り、近接攻撃を得意とするタンク。防具は装着できない代わりに高いHPを持ち、前衛として奮闘してくれる。
また、故郷キャッシークでは彼の家族を巡る物語が展開され、複雑な家庭事情が明らかになる。

  • カンデラス・オルド
筋骨隆々なマンダロリアンの男性。ジェダイおよび銀河共和国とはかつて「マンダロリアン戦争」でやりあった仲で、とりわけカースとは仲が悪い。
かつてはオルド氏族に属する戦士であったが、敗戦後は惑星タリスで犯罪王ダヴィクに仕える傭兵として活動していた。
惑星タリスの爆撃を察知し、脱出するため主人公たちと交渉。協力してダヴィクの「エボン・ホーク」を強奪し、間一髪で脱出に成功する。

初期から重火器系スキルを備えた遠距離職だが、適切に育成して防具を整えれば近距離タンクとしても活躍が見込める戦士。
ただしどちらもカースおよびザルバーというライバルキャラがいるため、頭角を現してくるのはある程度育成が進んでからとなる。
同行中の台詞も充実しており、特に本作における重要な要素である「マンダロリアン戦争」について語ってくれる数少ない人物のひとり。

システム上ヘルメットが存在しないので残念ながら本作では全身マンダロリアン・アーマー姿にすることはできないが、マンダロリアン・アーマーを拾って着せることで在りし日の姿っぽくすることも可能。
また、続編ではオルド氏族の長「マンダロア」として立派なアーマーを着用して参戦してくれる。

  • T3-M4
元々は犯罪用に注文された高性能ユーティリティ・ドロイドだが、納品前に主人公が手に入れる形で加入する。
ドロイドなので攻撃性能はからっきしだが、シス帝国の基地セキュリティも突破できるレベルでハッキング能力が高め。
以降はほぼ物語上の出番が無くなってしまうものの、エボン・ホークでは貴重なアイテムの製造という形で主人公をサポートしてくれる。

  • ジュハニ
キャサーというネコっぽい種族の女性ジェダイ・パダワン。
惑星ダントゥーインで誤って師匠を殺してしまったと勘違いしたことから暗黒面に落ち、地元の動物を狂暴化させていた。
ライトサイドルートでは主人公の禅問答により教えを取り戻して味方キャラとして加入するが、ダークサイドルートでは仲間に加わらず殺害されてしまう。

その経緯から、仲間として加入後も最初から暗黒面の力をいくつか使える攻撃面で優れるジェダイ。ただし性格自体は思慮深く温厚なので、ダークサイド的選択肢を選ぶと反論される。

  • ジョリー・ビンドゥ
キャッシークの森の奥に住居を作って隠居していた、飄々とした態度の人間の爺さん。
実はかつてジェダイ。マスターとして銀河中を飛び回っていたようで、惑星マナーンでは旧友の危機に馳せ参じるイベントなどもある。

ジェダイになりたての主人公に対しては脈略のない会話で混乱させてみたりする反面、ここぞという場面では彼の持つ正義の心がチラ見えする。
その助言には深い意図が込められており、ある意味では主人公とは緩い師弟関係にあるとも言える…かもしれない。

  • HK-47
惑星タトゥイーンでなぜか売られている、異常なプログラムで満たされたおおむね人間サイズのアサシン・ドロイド。
名前の由来は某アサルトライフルから。HKは「ハンターキラー」の略らしい。

人間含む有機生命体を「肉袋」(Meatbag)と形容し殺したがる猟奇的性格をしており、アライメントは驚異の20/100(真っ赤)とかなりのダークサイド的性格を有する。
主人公のことは「マスター」と呼び従ってくれるが、連れ歩いている状態でイベントを進めるとやたらと暴力的な解決法を推奨してくる困ったヤツ。
なぜかサンド・ピープルの使う言語の翻訳が可能で、主人公によって交渉のために購入され仲間となる。

性能はブラスターを用いての射撃特化であり、概ねカースおよびカンデラスと被っている上、ドロイド全般がやや性能的に不遇なのもあり活躍の機会はやや低め。
ただし回復ソースが人間と異なる点や、そもそも連れ歩き会話が面白いなどの理由で愛好するプレイヤーもいる。
不穏な過去が隠されており、専用イベントを進めるとキャラ性能向上と共にその一部が明かされていく。


シス帝国

  • ダース・レヴァン
突如「シス帝国」を率いて銀河共和国に宣戦布告したシスの暗黒卿。
元々は数年前に勃発した「マンダロリアン戦争」で活躍した英雄的ジェダイだったのだが、その後闇に落ちた。

現在は弟子ダース・マラックと共にシス帝国を率い、銀河共和国の領土を次々と征服している。
どうやら本編開始の少し前にジェダイによって倒されたようだが…?

装着しているヘルメットはかつて、あるマンダロリアンが使用していた物。
そのクールなデザインから非常に人気が高く、現在も様々なブランドでフィギュアが出まくっている。

  • ダース・マラック
現在の「シス帝国」を率いるシスの暗黒卿。レヴァンの弟子。
赤い派手な服装が特徴だが、構成要素自体はダース・ヴェイダーに似ている部分も多い。

下顎部分を機械化しており、普段は顎部分を覆い隠すようにマスクを装着している。
彼もまた元ジェダイであったが、レヴァンと共にシスの暗黒卿となってからは残虐な性格となっている。
顎を抉り取ったのは師レヴァンであり、続編ではまだ顎のあったころの姿も登場する。

  • ダース・バンドン
ダース・マラックの弟子。本作時点ではまだ「二人の掟」は存在しないので、彼のようなあまりぱっとしないシス卿もたくさん出てくる。
外見は「スキンヘッドの男」という上2人と比較するとかなり地味なもので、直接会う場面もそう多くないので作中の印象も薄くなりがち。
作中の活躍よりはむしろ「死体から生首が切り落とされ300年後には博物館の展示物となっていた」という衝撃的な末路のほうがインパクトが大きいか。

  • カラス提督
シス帝国の旗艦「リヴァイアサン」の船長。
銀河共和国時代はカースの上司だったが、シス帝国の配下となった際に彼の故郷テロスIVを爆撃したため、カースからは家族の仇として憎まれている。
「リヴァイアサン」にはダース・マラックも搭乗しており、ムービーでの出番は多め。中盤で対峙することになり、カースにある重大な秘密を伝える。


ジェダイ

  • ヴァンダー・トカレ
当時はダントゥーインに建立されていたジェダイ・エンクレイヴで評議会の長を務めていたジェダイ・マスター。
種族はヨーダと同じだが、やや肌の色が茶色っぽい。青いローブが特徴。

ダントゥーインにやってきた主人公の技量を認め、ジェダイとしての訓練を受けさせることを決めた後も色々と助言を与えた。
その後ある事件により一時的に消息不明となるが、最終決戦では無事援軍として参戦。主人公をサポートすべく奮戦する。

  • ヴルーク・ラマー
ジェダイ・エンクレイヴで評議会メンバーを務めていたジェダイ・マスターで、ヴァンダーの友人。
ただしヴァンダーとは違い頑固なところがあり、主人公に訓練を施すというヴァンダーの決定に対しては否定的。

  • ベラヤ
ジェダイ・エンクレイヴに滞在中のジェダイ・ナイト。明言こそされないものの、ジュハニとは恋人同士。
伝統にうるさい為に初対面の印象は最悪だが、仲間を思いやったり間違いを認め素直に謝罪したりとジェダイらしく根は悪い人物ではない。
ダークサイドルートを選ぶ場合はジュハニが主人公に殺害されてしまい、戻ってきた主人公を拒絶してシスの道を選ぶ。


銀河共和国

  • トラスク・ウルゴ
冒頭のチュートリアルパートでのみ登場する、戦艦エンダー・スパイアにおける主人公のルームメイトの男性。
ただし主人公とは交代シフトだったため、かわいそうなことに脱出開始まで顔を覚えられていなかった。

プレイヤーに操作方法や戦闘システムといった銀河を生き残るのに必要な知識を教えた後、襲撃してきたダース・バンドンから主人公を守るべく突撃していった。
エンダー・スパイアはその後轟沈するが、彼はおそらくそれを見ることなく殺害されたと思われる。

  • フォーン・ドドンナ提督
スター・フォージ攻略戦において共和国軍の指揮を執った女性。カースが信用する数少ない人物の一人。
シスの放つ戦闘瞑想に苦戦しながらも、銀河の平和のため殆ど勝ち目のない戦いに挑んだ。

物語的には最終盤のほんの僅かな部分にしか出てこない人物ではあるが、苗字で分かる通り後の反乱同盟軍指導者のひとりジャン・ドドンナ将軍の祖先にあたるお方。
軍人としての勇猛果敢さと部下を鼓舞するリーダーシップはどうやらこの頃から健在らしい。


メカニック

  • エボン・ホーク
そこそこのサイズと武装を誇るダイナミック級貨物船。後のミレニアム・ファルコンに近い外見を持つ。
内部は数多くのオーナーに運用されていくなかで大幅に改造されており、秘密の密輸用スペースなどの謎がいっぱい。
主人公一行がタリス脱出の際に犯罪王デイヴィックから強奪し、以降は探索の際に移動手段として利用された。

  • エンダー・スパイア
銀河共和国のハンマーヘッド級クルーザー。チュートリアルでのステージとして登場する、主人公やカース、バスティラの搭乗艦。
シス帝国のリヴァイアサンに襲撃されて轟沈し、少数の生存者が付近の惑星タリスへと逃げた。

同型のハンマーヘッド級は銀河共和国の主力艦であり、T字に伸びた船首部分が特徴。
ムービーシーンでも印象的な活躍をしているほか、映画『ローグ・ワン』でも再登場し強い印象を残した。

  • リヴァイアサン
インターディクター級とも呼ばれる、シス帝国の主力巨大戦艦のひとつ。ダース・マラックおよびカラス提督が搭乗している。
非常に強力な武装を搭載しており、その砲撃能力は宇宙空間から惑星の地表を瞬時に破壊しつくすこともできるほど。

中盤では主人公一行が捕縛されてしまい、脱出方法を探すべく中を探索することになる。

  • シス・ファイター/インターセプター
未知の技術で構成されている、シス帝国の主力機。後の銀河帝国主力機と同様にTIE(ツイン・イオン・エンジン)駆動。
相当ピーキーかつパイロット軽視の設計で作られており、操縦の際は生命維持のための宇宙服がほぼ必須。
劇中では何度か出番があり、シューティングパートでは襲ってくるファイターを機銃で撃ち落とさなければならない。


物語の舞台

  • タリス
本作最初の舞台となる惑星。
コルサントほどではないものの都市が複数の階層に分かれており、下層に行くほど生活が貧しい。
シス帝国の支配下にあり、ギャングがのさばり、疫病が蔓延しているなどかなり治安が悪く、更にエンダー・スパイアの生存者抹殺を狙ったシス帝国により徹底的に破壊されてしまう。
後に復興を目指して環境改善プロジェクトが行われたようで、続編では直接赴くことはないが復興関連のクエストが登場する。

脱出の過程でザルバー、ミッション、T3、カンデラスが仲間に加わる。

  • ダントゥーイン
ジェダイの本拠地となっている自然豊かな惑星。ジェダイ・エンクレイヴという巨大施設が拠点となっている。
新たなジェダイの修行・鍛錬が行われているほか、周囲を歩くと古代遺跡や農民たちの家を見つけることができる。

試練の最中にジュハニを説得することで、彼女を仲間にできる。
また、古代遺跡で最初の「スター・マップ」を発見するところからスター・フォージを巡る冒険が始まる。
内戦中は数少ない平和な惑星の一つだったが…

  • タトゥイーン
スターマップを探して訪れることになる、おなじみ砂漠の惑星。
この時代はまだクザーカ社(後のクザーカ・アームズ社)が採掘事業を展開しており、地元のサンドピープルと小競り合いを繰り広げている。
狩猟やレース、探索などやれることは多いが、砂漠なので移動距離がやたら広い。
街で売られているHK-47を買い取ることで仲間にできる。


  • キャッシーク
スターマップを探して訪れることになる、ウーキー族の故郷。
深い森に囲まれており、巨大な樹を接続するかたちでウーキー族のツリーハウスが建てられている。
かつてザルバーが「マッドクロー」と呼ばれて追放された土地であり、現在はクザーカ社による奴隷産業の拠点と化している。

下層部を探索する過程でクエストをこなすことでジョリーを仲間にできる。

  • ヤヴィン・ステーション
ローディアンの発明家兼商人であるスヴァム・タンが居住している、惑星ヤヴィンの宇宙基地。
探索範囲は狭いのでアイテムの売買ぐらいしか意味のない場所だが、通い詰めていると襲撃事件などが発生することも。
彼の売る商品は良いものが揃っているので、探索中はそれなりにお世話になる場所。

  • マナーン
スターマップを探して訪れることになる、「コルト」と呼ばれる希少な医薬品が採取できる海の惑星。
ジェダイ内戦に対しては珍しく中立の姿勢を取っており、原住民のサルカスたちによる法廷で有罪となると死刑または惑星外追放となってしまう。
戦争勃発に伴い銀河共和国とシス帝国が訪れており、なにやら平和の裏で怪しい出来事が起きているようだが…

  • コリバン
スターマップを探して訪れることになる、シス・アカデミーの所在地。
古代シスの墓および遺跡に隣接しており、怪しい雰囲気満点。主人公一行はシス見習い…とその奴隷として潜入することに。
当然ながら敵地のド真ん中なので、選んだ選択肢次第では色々と大変なことになる。

  • スター・フォージ・システム
スターマップを揃えて向かった先で不時着することになる、未知の惑星。
「ラカタ族」と呼ばれる種族が戦士と長老の2つの部族に分かれて対立しており、主人公一行はディスラプター・フィールドを解除してスター・フォージに辿り着くためにどちらかに協力することになる。
このラカタ族は遥か昔に存在した「ラカタン無限帝国」の末裔でもあり、その科学力は今もなお一流。

  • スター・フォージ
最終決戦の場となる、かつてラカタン無限帝国が建造した巨大超兵器。
その武装もさることながら、古代超科学で構成された戦艦や戦闘機を大量に製造できる工場としての機能も併せ持つ要塞である。
燃料源は恒星の放つエネルギーで、吸い取った力を動力に転換させて稼働する。

無限帝国が破滅する原因となった危険な兵器であり、ここで製造された大量の戦艦は本来は共和国に劣るはずのシス帝国の切り札となった。


現在の扱い

ディズニー主導の正史とそれ以前のレジェンズに世界線が分かれた現在のスター・ウォーズシリーズだが、設定された時代が遥か昔ということで既存コンテンツとぶつかり合う部分は少ない。
ジェダイ内戦やスターフォージといった本作の主要な出来事自体は非正史とされているものの、部分的には正史においても似たようなことがあったらしいことが仄めかされている。
また、クザーカ・アームズやハンマーヘッド級クルーザーなど本作由来の概念が正史で再登場することもよくあり、レジェンズ時代のゲームにしては後の扱いの良いほう。

本作の重要人物である暗黒卿ダース・レヴァンは正史の小説「シャドウ・オブ・ザ・シス」において後のシス・エターナルに崇拝される暗黒卿のひとりとして言及されている。
また、アニメ『クローン・ウォーズ』の「モーティス編」でもシスの亡霊としてダース・ベインと共に再登場する予定であった。…が、残念ながらこちらはルーカスの意向で却下されてしまった。

現在でもレヴァンの人気は高く、ブラックシリーズやホットトイズを始めとして様々なブランドでフィギュア化されている。


余談

  • 続編
本作発売から一年後、続編として『Knights of The Old Republic II: The Sith Lords』が発売された。
本作のライトサイドエンドから5年後を題材としており、かつてレヴァンの部下としてマンダロリアン戦争を戦った「ジェダイ・エグザイル(追放者)」が主人公となる。
シス帝国およびジェダイがほぼ壊滅し、銀河共和国も衰退し何者かによってジェダイ狩りが行われている暗黒時代を舞台に、オーダー再建を目指す冒険が展開されていく。


  • 移植・リメイク
発売当時ウィンドウズおよびXBOXで展開されたほか、マウス主体のシステムを活かしてスマートフォンにも移植された。
また、現在ではNintendo Switchでも日本語字幕付きで移植されており、遊ぶハードルは比較的低め。

2021年にはリメイク版がAspyrによって製作されることが発表されたが、2023年11月頃にテスト版の出来を見た出資者側による判断で
無期限制作延期が発表された。
※ネット上の記事によると現行のゲームと比較して目新しさや売れる要素が目立たなかったとの事。










追記・修正はスター・フォージを破壊してからでお願いします


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最終更新:2025年05月08日 07:15