TRPG

登録日:2010/12/27 Mon 22:11:04
更新日:2022/03/10 Thu 08:00:11
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我々には勇気がない。
未知なる危機にたった一つの生命は晒せない。

我々には力がない。
襲いくる危険から身を守るすべを知らない。

我々には機会がない。
この世界に、まだ余人の知らぬ秘境がいかほど残っていよう。

だが、それでも、我々は冒険を体験することができる。そのための方法が、我々には与えられている。

ロール・プレイング・ゲームだ。

勇気も、力も、機会も与えられなくてもよい。
想像力の翼があれば、我々は冒険を作り出すことができるのだ。



富士見文庫 ソード・ワールドRPGリプレイ集8 亡者の村に潜む闇 冒頭より


目次


【概要】

TRPG(テーブルトーク*1・ロールプレイングゲーム)とは数名の参加者達が架空のキャラクターを操り、
コミュニケーションや会話とルールブックに記載されているルールに従って物語やドラマを創造していくゲームである。

簡単に言うと皆で会話しながら進めるオンラインRPGのようなもの。
ただし使うのは鉛筆や数種類のサイコロ、ルールブック等の道具と気の合う仲間達である。

ゲームをする際は事前にゲームマスター(GM)*2という司会進行役がシナリオを用意する。
ほかの参加者はプレイヤー(PL)となり、自分の操るプレイヤーキャラを作成する。
勿論、行動の基準になるルールブックの用意もお忘れなく。

ちなみに、本来「RPG」はこちらを指す言葉であったのだが、日本では「コンピューターRPG(CRPG)」の方が先に「RPG」として定着してしまったため、
そちらと区別するために日本では「TRPG」と呼ばれることとなったが、英語圏でもわざわざ言い換えずとも「TRPG」で通じる。
また、世界各国でCRPGがメジャーな遊びとして認知されてきた影響で、近年は海外でも単に「RPG」と言うと「CRPG」を指す言葉になっている模様。



【歴史】

元々ボードゲームを作っていた人たちがいたが、PLの取り得る行動を拡張していくうちに臨機応変なルールが求められるようになってしまう。
そしてボードゲームの世界には、遠く離れた参加者が自分の手を郵送して遊ぶ遊び方があった。
将棋チェスなら相互に送り合うだけで済むのであるが、多人数のゲームでは何通も出さなければならないため、「一人の所に集中して郵送し、その一人が結果の盤面を各PLに送る」という形式になる。
これを応用して進行を司るGMという役職が置かれ、TRPGが誕生した。

日本では一部の好事家の趣味だったが、1989年に生まれた国産TRPGソード・ワールドの登場あたりから一気に裾野が拡大。
これを入口としてD&Dなど海外産のものも幅広く受け入れられるようになる。
富士見文庫の関連書籍は一般書店に普通に並んでいたほどで、コンベンションなどのイベントも活性化する。

2000年代後半からニコニコ動画等の動画サイトが台頭し、リプレイ動画が投稿され出したことによりその人気はさらに上昇。
特に、クトゥルフ神話TRPGはそれまでマイナーなものであった立場から一転、TRPGの代表格とも言える存在にまで成り上がった。アニオタの諸兄ならSAN値という単語を聞いたことくらいはあるだろう。

残念ながら今でもそこまでメジャーな趣味では無いが、最近では艦これこのすば等、メジャーなタイトルがTRPGに参入することも多い。
そういったタイトルはTRPGを普段から遊ぶ人よりも、TRPGにあまり馴染みの無いであろう原作のファンをターゲットにしているため、初心者でも遊びやすいような作りになっているという特徴もある。



【ゲームの流れと目的】

TRPGには様々な種類があるが、どんなものでも基本的な進行は

  1. GMがプレイヤーに現在キャラクターが置かれている状況を説明する。
  2. プレイヤーはこの状況に対してどのような行動や判断、アクションをするか決定する。
  3. GMはキャラクターの反応に対してどの様に状況が変化したかを説明する。

というやりとりをシナリオの最終目標(ダンジョンを踏破、モンスター退治、犯人を捕まえるetc)に達するまで繰り返していく。
この一連の流れをセッションと呼ぶ。


TRPGの魅力といえば、プレイヤーにとってはその世界観で自分が作ったキャラクターが様々な事件を解決したり、ダンジョンに眠っている財宝を入手してキャラクターを強くしていく事や、文字通りキャラクターをロールプレイ(演じる)する事での異世界感に浸ることであろう。

もし繰り返しセッションしていればいずれは国や世界を救う英雄になれるかもしれない(一回のセッションで世界を救ったりもするが、それはGMの匙加減である)。

GMは自分の作ったシナリオをプレイヤー達に遊んでもらい、セッションの終わりまで皆に(もちろん自分も)楽しんでもらう事が目的となる。
蹂躙…じゃなくて遊ばれることにより、自分が思ってもいなかった展開や結末を迎える事も醍醐味の一つだ。
また、シナリオの途中で悩んでいるプレイヤー達を見てにやけたり、助けたりするのも良いかもしれない。

その性質上、遊び方、ストーリーは正に無限に(王道の冒険物からネチョネチョな18禁物まで)存在するため、
やろうと思えばリアルにこれ一本(作)で100年遊べます。



【リプレイ】

TRPGの代表的な楽しみ方の一つに 「リプレイ」 がある。
これはプレイ当時の状況を録音しておき、後で文章として書き出した読み物である。

富士見書房やエンターブレイン社などから、TRPGのプレイした様子をライトノベル風に書き起こした「リプレイ本」も発売されている。

リプレイはTRPGがどのような遊びなのか雰囲気を掴むのに極めて有用な書籍である。
興味がある方はぜひ一度手に取ってみて欲しい。TRPGの入口として大いに役に立ってくれるはずだ。
地域や時代にもよるが、同人でもリプレイ本を見つける事ができる。

一方、動画サイトでは 「リプレイ動画」 が人気を博している。こちらも同様に参考になってくれるだろう。
これらは必ずしもリプレイとは限らず、リプレイ風にキャラクターを動かして物語を作る動画も多く投稿されている。



注意点としては、リプレイ本やリプレイ動画はいわば一流選手のアクロバットのようなものである事が挙げられる。
往々にして人気を博すのは「素人には真似できない」ようなプレイが多いので、参考にする際もそれを踏まえておきたいところだ。
実際、クトゥルフなどはGM(キーパー)の仕事や負担が極めて大きく、そもそも初心者向けでないこともある。

ただ、こういった高度なリプレイも慣れてくれば非常に参考になる事は間違いない。
もし失敗してしまっても、TRPGそのものを諦めないで欲しい。

リプレイに共通して、それのみで満足し完結してしまう所謂「リプ専」化するケースも有るが…それはそれで、TRPGの楽しみ方の一つと言えるだろう。



【派生作品】

TRPGのリプレイから始まって小説・アニメへと派生した作品の代表例は『ロードス島戦記』がまず挙げられるだろう。
近年のTRPGから派生した作品ではレッドドラゴン(RPF)がある。
リプレイが読み物として書籍化されている事からも分かる通り、TRPGは小説化との親和性も高いのだ。(もちろん手直しは必要だが)

特にGMを経験すると、シナリオを作る経験だけでなく自分ではないPLの行動がキャラメイクの個性作成にも繋がる。
事前に予想される展開を仕込んでおき、その上で「人間がこの状況で何を思いつくか」という生の実例も得られる。
小説家にもTRPG経験者は多く、小説を書く上でTRPGの経験が活きると言う人も多い。

中にはゲームブックシリーズから生まれた『アドバンスト・ファイティング・ファンタジー』や、
ゲームブックとTRPGの要素を併せ持った『ブラッド・ソード』、CRPGをTRPG化した『ウィザードリィRPG』といった、特殊なものも存在する。

2010年代では、舞台や設定をTRPGに見立てたライトノベル『ゴブリンスレイヤー』が「GA文庫新作として異例のヒット」を飛ばして話題に。
この作品の主人公が運が絡む要素をなるべく排除し、確実性を重視した作戦や行動を取るのも、運の要素を削ろうとするプレイヤーが元ネタ。
2019年5月には、自身もTRPGプレイヤーである作者の蝸牛くも先生の全面協力を得てグループSNEが制作した『ゴブリンスレイヤーTRPG』が発売されている。


<TRPGと著名人>

少し話題は逸れるが、漫画・小説・ゲームにおける著名人には以外にTRPG経験者が多い。

例を挙げると、遊戯王の作者である『高橋和希』先生は大のTRPG好きで、作中にTRPG(GMが俺ルールしまくるが)を何度か登場させたり、カードゲームであるM&Wのノリが完全にTRPG状態となっていたりする。

文豪ストレイドッグスの作者『朝霧カフカ』もTRPGプレイヤーであり、元々はニコニコ動画の人気TRPGリプレイ動画作者であった。

FF2シリーズのゲームデザインを担当した河津秋敏氏もヘヴィなTRPGプレイヤーとして知られており、彼がデザインしたCRPGにはTRPGの影響が色濃く見られる。

ちょっと変わった所ではポヨポヨ観察日記の樹るう先生なども別著でTRPG経験者である事が仄めかされている。



【TRPG論】

<プレイ上の注意>

TRPGは他人と対話して遊ぶゲームなので、対人でのTPOも弁える必要がある。

最も大事なのは信頼関係だ。
どんなTRPGでも様々な悪ふざけが起こり得るが、それらは互いの信頼があって初めて成り立つ。
そこをはき違えるとGM・PL問わずただの一人相撲になってしまう。

プレイヤーは、いくらそれなりに自由にキャラクターを動かせるとはいえ、GMや他人を困らせる行動は論外である*3
コミュニケーションによって進行するゲームだという事を忘れてはならない。
ルールブックの確認などもその一環と考えて間違いない。

GMもまた無理難題をふっかけたり、プレイヤーを困らせる事を目的にしているようでは三流以下である*4

尚、これらの中には市販のリプレイや解説本の中にも該当する様なものも多いが、
だからといって「公式でやっていた」とか「こうした方が面白い」という免罪符で行うのは慎むべきだろう。


<よくないプレイングの例>

ここでの「よくない」はルールで明確に書かれてはいない、ルール違反ではないが「やったら相手に不信感を与えうる」「他者に明らかに負担を強いる」意味での良くないである。

ゲームマスター

  • 初期作成シナリオでドラゴンを出す、そして皆殺し。
  • 実際に戦闘を行うまで呪いアイテムの実際の効果を言わず「使っていたキャラクターは強化されたと錯覚していた」として嘘の効果を申告する。
  • PC達を魔法一発で一蹴した敵ボスのとどめをNPCに刺させる。
  • 紛らわしいモンスター表記でPLを混乱させて全滅させる(「ダイヤゴーレム‘」)。
  • 国の王が偽情報と偽証人と偽造証拠を用いた偽装裁判でシナリオ報酬の大半を奪っていく。
  • 「息子の敵を討ったら城をやる」→「黙っていたが息子は犬の事だったのだ」→報酬は犬小屋。
  • ドラゴン退治で各関所で税金を取り立てて前報酬を吐き出させ、更に帰りも各関所で取り立てを行ってドラゴンの財宝も根こそぎ奪い、更に前報酬の返却税も取り立てる。
  • 敵NPCに捕まり利用され、主要ボスはその敵NPCが倒す展開にする。
  • 世界観に関わる重要なギミックを敵ボスの逃亡に用いて、「これは危険物です」「どうぞ壊して下さい」とばかりの演出をして破壊させる。
  • 異常な数のアンデッドモンスターを出し、更に鬱展開を行ってPLの精神と判断力を消耗させたうえで「判断ミスした」としてシナリオ失敗&次回シナリオをバッド確定の展開にする。
  • 妙に小賢しいPLを警戒し、彼がいない時にシナリオを進めて不利な展開にしたり、PCを呪いにかかり冤罪で投獄拷問され更に敵組織に誘拐される展開にする。
  • 一見しただけで解かる人物特徴を「この地方では当たり前」「聞かれなかった」からとプレイヤーに伝えず、罠にはめる。
  • 遺跡探索で必要アイテムを入手したが「そこの住人たちの配慮を怠った(あくまで遺跡にたどり着いた時に知った事であり、本来の目的ではない)」としてシナリオ失敗扱いにする。
  • 状況的に罠の可能性もあり、普通は持ち運ぼうとは考えにくいアイテムを「PCへのボーナスアイテム」として配置、そしてそれを罠と判断してぶち壊すPC達。
  • 明確にキャラの扱いに差をつけて主要キャラは専用武器やイベントで優遇し*5、不遇キャラの行動だけは(アドリブや後付けで)全て裏目に出るようにする*6

プレイヤー

  • どう考えてもまともなプレイが困難なキャラを作成して(リアルの人間関係を利用して)強引にねじ込む。
  • 願いを叶えてもらうシーンで自分だけ能力上昇を頼んだり詭弁を用いてアイテムをねだる(他のキャラクターは死亡していたキャラクターの蘇生を頼んでいた)。
  • NPCが出す情報を最後まで聞かずに決めつけたり無視しようとする、会話時に適当な返答でNPCをキレさせて状況を悪化させる。
  • 通りすがりのNPCにいきなり「邪悪感知」等のスキルを使用。
  • (技能も無いのに)勝手にサイコロを振って状況を悪化させる、他PCの見せ場を奪う。
  • 勝手にNPCのセリフを被せて変なキャラ付けにする。
  • ひたすらシナリオに絡まない。
  • ひたすら沈黙し、行動指定すらしない。
  • 選択肢を決める場面ですらひたすら引き伸ばし最終決定を決めない。
  • 他のPCに、不快にさせる発言や挑発するような発言をする。



<想像力>

TRPGは参加者同士がある程度共有した 想像力 が必要なゲームでもある。
遊ぶ際はGMもプレイヤーのどちらにも豊かな想像力が求められる。

…といっても、なにも頭が沸騰するまで常にフル回転しろと言うわけではない。
キャラクターとして動くために、どんな世界で、どんな常識を持ち、どんな行動ができ、結果どうなるのかをなんとなく想像するのだ。
実は、これがTRPGの基礎の中で最も重要で、かつ難しいポイントの一つでもある。
ルールブックを読んだだけで身に付くものではないため、初めてTRPGに触れる人にとって最初の壁になりうるほどだ。
ぶっちゃけてしまえば「雰囲気を掴む」という事なのだが。



例えばキャラクターメイキングの流れを少し想像してみよう。

容姿や性格を自由に設定できるわけだが、もしゲームの舞台がファンタジーRPGならば、
この後は他の参加者のキャラクターとパーティーを組んで冒険に出掛ける事になるだろう。
であるならば、ある程度の協調性か、最低限のTPOくらいは弁えた性格としておく事になる。
そのキャラクターの来歴も想像してみよう。
どんな人生を歩んでいたとしても、これまで生きてきた以上は必ず他人との繋がりを介した経験がある。
あるいは、そのキャラクターの一日を想像してみるのもいいかもしれない。
そうする事で、生活スタイルや行動原理、他人との接し方といったものがなんとなく分かってくるはずだ。

無論、こうした想像力の土台にはゲーム舞台への理解が必要不可欠である。
GMや他のプレイヤーと相談しながら、どんな世界なのか擦り合わせをしながら作るのも手だろう。


シナリオが始まったら、分身たるキャラクターをそのように想像して動かす。
慣れるまで多少は不自然でも構わない。
シナリオには舞台がある。キャラクターの前に立ちはだかる障害も登場する。
それはモンスターだったり、陰謀だったり、果ては取るに足らない事件だったりもする。
そうしたキャラクターとその周囲の状況や風景を想像しながら、参加者はゲームを進めていくのである。


<自由度>

TRPGは自由度が高いゲームであるが、制約は多い。
この「自由」とは「他のPC、そして何よりGMが認める限り」「それをする事に納得するに足る理由と必然性を説明できるなら」という前提と言い換える事もできる。
ゲーム進行に大きな支障をきたすような「自由な行動」は決して認められないのだ。

例を挙げると、
「(このキャラは荒っぽい性格なので)自分の上司の執務室のドアを、普通に開ければ良いのに蹴って開けました」程度の自由は認められよう。
だが「(特赦されたサイコキラーなので)街中を探索中に友好NPCを唐突に皆殺しにしました」など到底認められない。
あらゆる突飛で不合理な行いを認めたなら、それはPLだけでなくGMすらもタガが外れて好き勝手暴れる事を意味するのだ。
複数人で一緒に遊ぶゲームである事を忘れた「手前勝手な自由」は最もダメな自由の例である。


つまり「変態的なプレイングができる自由度」は無い
当wikiの自由度(ゲーム)の項目を参照してもらえれば、
「寄り道をできる自由」「自由にオープンワールドを移動できる自由」、「極端な構成で遊べるパーティ編成の自由」、
「あえて良心に背いたりふざけた行為をできる自由」、「いきなりラスボスに挑んでいく自由」、「ダンジョンを爆破する自由」など、
「近代のコンピューターゲームで言われる自由度」の実現はTRPGにおいてはほぼ不可能、
あるいは理論上は可能でもGMや他プレイヤーに多大な負担をかけてしまい現実的には困難であることがわかってもらえると思う。

TRPGにおいて「〇〇できる」という行為の全ては「GMや他PLが許せば」という前置き*7が付き、
そしてGMとPLは人間であるため能力が有限であるのが現実である。
無責任に自由度を誇張したがために誤解を招いてトラブルを引き起こす現象に対し、「自由度幻想」という言葉が古くからあるほどである。

現代の感覚でいえばスカイリムなどの方が「自由度が高いゲーム」であると感じるだろうが、一人用のゲームで好き放題するのとは訳が違う
TRPGは多くがソロゲーでもPvPゲームでもない。協力型ゲームである。
「個人の自由度」より「協調」「調和」「常識」こそが一番の大事である。
プレイヤーもキャラクターもGMも節度をもって行動しましょう。


同時に、一人用のゲームを引き合いに出して「『TRPGは自由度が高い』なんて嘘っぱちだ!」「実際にはルールと制約で雁字搦めだ!」というのも言い過ぎである。*8

PCが「10フィートの棒は持っていないが、代わりに槍で罠感知できないか?」と提案してみる、
GMが「サイコロ判定に成功したら低確率で感知できるものとして認めるよ」などとアドリブを効かせる自由度はTRPGならではのものである。

不運にもサイコロの出目が極端に偏ってしまいPC側パーティが敵拠点に侵入した直後に壊滅寸前に陥ってしまったため、
戦闘後に運良くアイテム倉庫を発見できた事にするなどはコンピュータゲームには不可能である。
「ある国の独占技術だが、バックにいる先進的な技術力を持った他の国や異星が独自に模倣した」として設定上は使用不可能な武器装備を使用する、
といった事もGMが許可すれば可能である。
他の仲間が火力or補助支援役を買って出てくれたので、他PCの了解を得た上でサシの殴り合いや、逆に敵を妨害する事しか考えていないビルドを作る、
見た目は幼女だが熟練の格闘家」「飄々としたオカマの僧侶」といった「キャラメイクの自由度」もある*9


みんなで協力してクリアを目指し常識の範囲で節度を守って楽しむ分には、TRPGは間違いなく「自由度が高い」ゲームなのである。



…ここまで読んでピンときた人もいるかもしれないが、実は変態的な自由度を認める事は不可能ではない。

スムーズに進行し、GMも含む参加者全員を真に満足させられたなら、セッションは成功と言うことができる。
ただその場合はGMの負担が非常に大きいだけでなく、シナリオすら全部アドリブで無用となり、大抵は好き放題暴れて終わるだけでゲームも何もなくなる。
極限に慣れた「分かっている」GMとPLの組み合わせでなければ成立せず、現実的ではないのだ。




【代表的なTRPG一覧】

  • ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)
アメリカで生まれた世界初のTRPGであり、つまりCRPGを含めた全てのRPGの原典とも言える存在。
現代日本で「RPG」と言えば誰もが思い浮かべるような剣と魔法のファンタジーものであり、
近代の数多のファンタジーに影響を与えており、目に見えて強くリスペクトした著名作品も数多い。

  • クトゥルフの呼び声(Call of Cthulhu, CoC)/クトゥルフ神話TRPG
現代日本におけるTRPGの代表格。
クトゥルー神話をベースにした世界観で、ホラー系のシステムとなっている。
かの作品群に出てくる、理解の外側にある神や化け物の脅威に脅かされながら、プレイヤーは探索を行ったりNPCと関わったりしながら生還を目指すこととなる。
クトゥルフ神話生物は人類の常識を超越した存在であるため、彼等と正面からまともに戦っては勝利どころか生存すら難しく、
「敵を倒してクエストクリアを目指す」というより「謎を解く」「生き延びる」のを目指す志向に近い。
這いよれ!ニャル子さん』等、サブカル界隈でクトゥルー神話を元ネタにしたものが一定数存在して馴染み深いこと、
判定方法が100面ダイス*10を振って出た目が目標値以下の場合成功と、成功率がパーセンテージでわかりやすい形式で、
TRPGの代表格となったことで「判定と言えばこれ」みたいになっているが、実際のところTRPGとしては色々と邪道の部類。
今やネット界隈では広く知られるようになったSAN値の元ネタでもある。

日本産TRPGの草分け。グループSNEの看板シリーズ。
D&D同様、中世ファンタジー風の世界で剣や魔法を武器に冒険する、王道ファンタジー系のTRPG。

ウイルスによって超常の力に目覚めた人間が、日常を守るために非日常の戦闘に身を投じる現代ファンタジー・異能力バトル系のTRPG。
日本TRPG界においてSNEとの二大看板と長く呼ばれてきたF.E.A.R.社の代表作の一つ。
各プレイヤーは良い意味で厨二病マインドを全開にする事が求められる。

  • ナイトウィザード
同じくF.E.A.R.のTRPGで、リプレイを非TRPG系の雑誌で展開、声優を引き込みすっかり身内にするなど、
TRPG主導の作品としてはメディアミックスを非常に強く意識してエロゲになったり*11した結果アニメ化にも至った異色のヒット作。
人外存在などを含む多種多様な「魔法使い」たちが異界からの侵略者と戦う現代ファンタジー。
メインライターの菊池たけしが長年展開してきた共通世界観に組み込まれており、ゲームシステムを共有した先輩『セブン=フォートレス』などがお仲間。

滅んだ後の世界で、ゾンビの少女となったプレイヤーが仲間達と協力しながら必死に生き抜いていくポストアポカリプス系のTRPG。
元はロボットものとして企画されていた影響で、体のパーツがポンポン壊れたりすることが特徴。

市民、貴方は幸福ですか?
ディストピア世界で、それぞれのプレイヤーが反政府組織に属していることをGMである都市管理AIに隠しながら、
チームの仲間と協力したり、裏切ったりハメたり密告したり、蹴落としたり爆破したりZAPしたりしながらそれぞれの目的を達成することを目指すTRPG。

  • サイコロ・フィクション(サイフィク)
冒険企画局によって製作された汎用ルール、およびそれを使った作品群の通称。
日本のTRPG界隈が培ったノウハウを感じさせる、コンパクトで洗練されたデザインを有する。
基本ルールブックとリプレイをセットにした1冊で発売するのが特徴で、2021年時点で10作品以上が発売している。
現代に生きる忍者の戦いを描く『シノビガミ』、ホラーもの全般(CoCみたいなのも)をカバーする『インセイン』なんかが特に有名。

  • メタリックガーディアンRPG
遥か未来の「機甲歴」世界を舞台に巨大ロボで戦うTRPG。F.E.A.R.作。
鉄の城モーショントレースで動く格闘機バックパック換装能力と実弾兵器を無力化する装甲を持つ汎用機
動物型機械生命下半身を四脚・タンクなどに換装する機能や一回しか使えない超火力武器を扱える火力支援機
動く棺桶乗る度にパイロットを蝕むリスクがあるロボ等々、見た事のあるロボは大体再現する事ができる。
敵組織もコロニー国家を離反しテロ集団と化した軍閥非撃破時に必ずドクロ型の煙を上げる連中など、正直言って元ネタを隠す気がまるで無い
言うなればTRPG版スパロボである。当然のようにスパロボのオリジナルロボットも再現できる
なお、派生作品にフルメタル・パニック!RPGがある。しかもコラボ作品もある
数年間展開が止まっていたのに2021年に突然スパロボが30周年なのに合わせたかのようにかつて世界を滅ぼしたロボットコロニーのロボットがまとめられた。
ちなみに、これらにはヤベーシステム強制搭載である。
さらに、新クラスの実装とこれまで雑誌のみだった追加ルールをまとめた新サプリの製作が発表されたりした。

  • 艦これRPG
艦これをTRPG化させたゲーム。前述のサイフィクで作成された作品の一つ。
GMは「提督」となり、また各PCは必然的に既に容易されている艦娘をロールプレイする事になるが、
原作の設定上の自由度を反映し、艦娘の性格・個性・キャラ付けはいくらかPCの自由・勝手が利く仕様になっている。
また各キャラには「リアクション表」が用意されているため、
ロールプレイに困ったらダイスロールに任せてみる、オッサンが裏声で艦娘の声真似する事態を避ける事も可能。
何を聞かれても「胸が熱いな」で済ますある意味原作通りの長門とか見れる。
因みに、「図上演習」というソロプレイモードも用意されている。


その他、この素晴らしい世界に祝福を!TRPG等、アニオタ諸兄に馴染み深い原作付きのTRPGも多数販売されている。

<単独項目のあるリプレイ一覧>






追記・修正は皆で話し合ってからお願いします

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最終更新:2022年03月10日 08:00

*1 英語圏では「Tabletop(卓上の)」であり、これは日本で発生した和製英語である。

*2 ゲームによって呼び方が異なるが、役割は同じ。

*3 勝手にルールを改編する或いは使用禁止職業やキャラを用いようとする、依頼人や通行人にいきなり切りかかる、なかなかパーティーを組まなかったり依頼を拒否する、他人がかかわるべき状況でしゃしゃり出てムードをぶち壊す等

*4 依頼拒否や予期せぬルートを通ったらドラゴンを出したり隕石落として強制殺害する、予期せぬ行動を取るPLだけ徹底冷遇する、碌なヒントも出さずに「あそこで○○やってたら勝てたのに馬鹿だね~」等

*5 公式リプレイ等ではシナリオの都合の為に意図的にやってる感もあるが、基本的にはやってはいけない行為である。

*6 但し、プレイヤー側が意図的にフラグを折ったり、自滅行動を取った場合は除く。 これらにペナルティを与えないのは別の意味で優遇になってしまう。

*7 逆に言えばGMの許可さえあればプレイングの幅は大いに広がる。例えば上記の「粉塵爆発を起こしたい」なら、必要となる能力値(知識や教養が妥当だろう)や難易度、「広域に被害を及ぼすので他のPCにも被害が出る」などといった条件をGMが指定したうえで認めることもあるだろう。もっともこの場合大抵は「同じ部屋の中にいるあなたたちにも盛大な被害が!」や「爆発はしたがこの部屋全域に及ぶほどではなかった・・・そして敵にあなたたちの存在が露見してしまった!」などと結果的に不利な状況を用意されるオチがつきがち。

*8 というか本当に自由自由と喚き散らすのでは、ルールなんぞクソくらえ!を認めるようなものである。

*9 当然、GMは「厳格な宗教なので教義に反する行為は許されない」として破戒僧ロールプレイを認めない事もできる。

*10 大抵の場合は10面ダイスを二つ振って片方を10の位、片方を1の位とする

*11 比喩とかではなく事実である。