登録日:2015/12/28 Mon 08:28:54
更新日:2025/05/18 Sun 09:46:00
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遂にジェダイの前に姿を現す時が来ました。復讐の時です ―ダース・モール―
奴らは、2人……。師と弟子が、組んで動く…… ―ヨーダ―
●目次
概要
シス(Sith)とは
STAR WARSシリーズに登場する、フォースのライトサイドを信仰する
ジェダイ・オーダーと敵対して分裂し、主に
フォースのダークサイドを使う者たちの一派である。
シスに属する者で師から認められた者はシスの暗黒卿もしくはシス卿(Sith Lord)と呼ばれ、
ダース・シディアスや
ダース・ヴェイダーのようにダース+「固有の名」を名乗る。この「ダース」というのは"Dark Lord of the Sith"の略称であり、これ自体にシスの暗黒卿という意味を持つ。
従って「シディアス卿」はともかく「ダース・シディアス卿」などと呼ぶのは間違い。
公式作品のセリフでも「ダース・モール卿」なんてセリフがあったりするけど
また、「シディアス」「ヴェイダー」というのはいわゆる道号のようなもので、別に本名(俗名)を持つ。
シディアスの場合は、「俗名シーヴ・パルパティーン」、「道号ダース・シディアス」となる(例外的に、
ダース・モールは「モール」が本名)。
彼らはこの道号のほうを正式の名乗りとすることで「シス卿こそが真の姿」とし、俗名は「過去の名前」「仮の姿」として自分を定義する。それだけに彼らにとって自分のシスとしての号を他人に教えることはある種の感慨があることが、非正史(レジェンズ)に分類された小説『
ダース・プレイガス』にて描かれている。
スピンオフ小説では、数えきれないほどの
小説家が考えたすごいシス卿が登場。
しかし、2014年に版権がディズニーに移り、
スピンオフが正史(カノン)と非正史(レジェンズ)に整理された。
現在ではジェダイと対局を成す悪の王として広く認知されているが、旧三部作では「シス」という名称は登場せず、皇帝やヴェイダーは単にフォースの暗黒面の使い手としてしか描かれていない。
いちおう設定としてはEP4の時点で既にシスの名称は使われており、脚本やカットされたシーンにおいて「シスの暗黒卿」という言葉がしっかり登場している。
なお、シス卿ではないフォースの暗黒面の使い手も結構登場している。ジェダイ出身者で暗黒面に落ちた者を俗に
ダークジェダイと呼び、こちらはシス卿とは明確に区別される。公式な定義は不明瞭だが結果的に存在が危ぶまれたシス・オーダーの遺産を継ぐにふさわしいか試されていた
カイロ・レンはシス卿でなくとも、ダークジェダイである事は間違いない。
容姿
シス卿は
死神のような黒衣と、一部の者は
骸骨のような仮面を着用し、
赤い光刃の
ライトセーバーを所持しており、並のジェダイでは太刀打ちできないほどの力を誇る。
とある理由からシスはフォースのライトサイドとダークサイドの両方に通じており、フォースに関する知識や技はジェダイと同等かそれ以上である。他にもシス・ホロクロンと呼ばれるホログラム発生装置や、シスの工芸品という遺物に見られるような独自の技術体系までも持っていた。
著名なシス
正史(カノン)に登場するシス卿のうち、代表格は6名。いずれも作品内で死亡している。
上記6名以外で、レジェンズからの引用ではなくカノン作品にて初めて言及されたシス卿は以下の6名。
- ダース・タニス
- ファイナル・オーダーのシス・トルーパー第17分隊に命名。女性のシス卿であり、CGアニメ『反乱者たち』シーズン2最終話に登場した惑星マラコアに残されたシスの超兵器の生みの親とされるが、同エピソードでエズラに語りかけた女性の声(The Presence)と同一人物かどうかについてはぼかされている。
- ダース・クラール
- オーディオ・ドラマ『Dooku: Jedi Lost(原題)』に名前が登場。コルサントのジェダイ聖堂内に存在し、ダークサイドにまつわる遺物を保管する秘密の部屋ボガン・コレクション内に彼の遺品がある。後にドゥークー伯爵も名を連ねる、ジェダイ・オーダーから脱退した失われた20人の一人
- ダース・カルドス
- 『Dooku: Jedi Lost(原題)』に名前が登場。トゥカタやガンダークといったシスの魔獣の詳細を記録した、自身の名を冠する動物寓意譚を遺しており、クローン大戦中に活躍した賞金稼ぎキャド・ベインと同じ種族のデュロスである
- ダース・スカイア
- 『Dooku: Jedi Lost(原題)』にヴィジョンとして登場した女性のシス卿。南国の惑星リシにスカイアの手と命名した超兵器を遺しており、後にドゥークーの親友サイフォとその師が回収している。またその二人と共に惑星アサストで予言を狂信するカルトに生贄として捧げられそうになったパダワン・ドゥークーは過去と未来が入り混じるヴィジョンの中で彼女の声も聞き、結果的にフォース・ライトニングを発現させるに至る。なお、惑星リシ自体はレジェンズのMMORPG『The Old Republic』からの引用である。
- ダース・モミン
- コミック『ヴェイダーの城』に登場。ほとんど「モミン」としか呼ばれないが、一部資料ではダースがつく。ダース・ベインより前の時代のシス卿。そして芸術家。芸術なら彫刻から建築、軍艦の製造まで何でもこなす。かつてジェダイに敗れて遺品のヘルメットだけが残っていたが、彼の魂はその仮面に宿り続け、現代まで伝わっていた。れっきとしたシス卿なのだが、びっくりするほどおしゃべりでフランク。ヴェイダーに天丼芸をかましてツッコミに回らせていた。
- ダース・シャー
- コミック『ヴェイダーの城』に登場。モミンのマスター。女性。モミンの回想シーンでわずかにしか登場せず、詳細不明。
- ???
+
|
... |
ドラマ『アコライト』に登場する、当時のシスらしき男。
ある事件を追って現れたジェダイ複数人を一方的に全滅させる腕利きであり、さらには純粋な技量のみならず触れたライトセーバーをショートさせるコートシス鋼のヘルメットや分離して二刀流になれるスプリットセーバーなど初見殺しの武器も複数備えている。
EP1での発言との整合性からして、仮に本当にシスであるならばその存在はジェダイに露呈しないまま終わると思われるが……?
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言及される形で少なくとも名前が非正史のレジェンズ作品からディズニーによるルーカスフィルム買収以降の正史であるカノンに組み込まれたシス卿は以下の通り。
- サドウ
- 『EP9 ビジュアル・ディクショナリー』によれば惑星エクセゴルにサドウ断層壁と命名された場所が存在する。詳細な活躍は非正史の項を参照の事だが、シスの暗黒卿ナガ・サドウは5000BBYに最高指導者としてシス帝国を率いて旧共和国及びジェダイ・オーダーに初の戦争を仕掛けた。後年のパルパティーン最高議長のオフィスの壁に飾られた壁画は彼が仕掛けたハイパースペース大戦を描いているとされており、最期は敗走してヤヴィン4に逃げ延びた
- エグザ・キューン
- 伝説のシス卿であり、RPG本『Gadgets and Gear(原題)』中の物語で名前が登場する。詳細な活躍はレジェンズの項を参照。その物語"Qel-Droma Epic"とは、レジェンズでは優秀で熱血漢のジェダイでありながらダークサイドに堕ち、キューンの弟子となったウリック・ケル=ドローマからとられている。『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』登場のギャングのクリムゾン・ドーン首領ドライデンのオフィスの机がキューンのシス寺院からとられたモノリス製という案もあった
- ダース・レヴァン
- レジェンズでは良くも悪くも旧共和国時代にその名を知らしめたジェダイにしてシス。エクセゴルに潜んでいたファイナル・オーダーのシス・トルーパー第3分隊に名付けられたことから、少なくともカノンでもある程度の実績を残したシス卿と思われる。
- ダース・テネブラス
- レジェンズでは『EP4』の酒場で演奏をしていた風船頭をした種族ビスのシス卿であり、ダース・プレイガスの師匠であり、結果的に『火の鳥』じみた無限ループの狂気に陥った人物。ファイナル・オーダーのシス・トルーパー第26分隊に命名
- ダース・アンデッデュ
- ファイナル・オーダーのシス・トルーパー第5分隊に命名。レジェンズでは最初に「ダース」の称号を創った候補の一人で、精神を他人の肉体に移して乗っ取る「エッセンス・トランスファー」の技術を編み出した人間のシス卿
- ダース・フォボス
- ファイナル・オーダーのシス・トルーパー第39分隊に命名。レジェンズに分類された名作ゲーム『フォース・アンリーシュド』ではクローン戦争の何千年前のシス卿ながら彼女を再現したシミュレーションと戦闘をするジェダイ・パダワンの試練の装置がコルサントのジェダイ聖堂に遺されている
- ダース・デソラス
- ファイナル・オーダーのシス・トルーパー第44分隊に命名。上記のフォボスと同じく『フォース・アンリーシュド』にてパダワンを試すシミュレーションとして彼の疑似人格が遺されている
現状カノンへの言及がないかごくわずかに留まるレジェンズのシス卿で、立項された者は以下。
- スケア・カーン
- 本編から千年前に活躍。ダース・ベインの時代のシスで、ブラザーフッド・オブ・ダークネスを設立して当時のシス帝国を束ねるが、「ルーサンの戦い」で滅びる。
- ギサニー
- ブラザーフッド・オブ・ダークネスの一員。「ルーサンの戦い」で滅びる。
- コペッツ
- ブラザーフッド・オブ・ダークネスの一員。「ルーサンの戦い」で戦死。
- ダース・ザナー
- ダース・コグナス
シスの弟子/手解きを受けた者
シリーズでは正式なシスではないものの、シス卿から特別に弟子入りを許され、限定的ながらも教えを受けたものもいる。
- タルジン
- シディアス卿の元同盟相手。シスとは別の系譜の暗黒面の使い手であるナイトシスターのマザー(長に与えられる称号)であり、シスの技術とナイトシスターの魔術について一部交換を行なっていた。当初シディアスは彼女を弟子にしてより深い領域も共有する予定だったが、彼女の長男であるモールの方が弟子として好都合と見做されモールが拐われたために同盟は解消となった。
- アサージ・ヴェントレス
- ティラナス卿の内弟子。シスの名乗りは許されないが、本人の熱意もあってシスの教義を一部教わっており、準シスとも呼べる存在
- ソーラ・バルク
- ティラナス卿の内弟子。アサージのようにシスの哲学を求めたわけではないが、戦闘力向上の一環でシスの技術は教わっている
- クインラン・ヴォス
- ティラナス卿の内弟子。ジェダイ騎士団から送り込まれたスパイ・刺客だが、暗黒面に開眼し、一時ティラナス卿の弟子となった
- サヴァージ・オプレス
- モール卿の弟で内弟子。「シスには弟子が必要」という理由でモールの弟子になった。脳筋なので教義は教わっていないと思われる。タルジンとアサージの策略によりティラナス卿の内弟子になっていた時期もある
- 尋問官
- シディアス卿とヴェイダー卿の部下たち。両名からフォース関連の技術(主に戦闘関連)を教わっているが、シスの秘術に関することでは排除される
- スノーク
- 『EP9』の描写からして少なくともクローン技術を用いて創り出された恐らくシスの錬金術を用いた独自の生物。表向きのファースト・オーダーの最高指導者だったが、彼の声を騙ってシディアスがベン・ソロの転向を誘導しておりどこからどこまでスノークの自我が存在するのかが不明瞭である
これらのうち、アサージ、ソーラ、サヴァージ、尋問官の場合は、シスの「二人の掟」のせいで逆に戦力不足に陥ったため、シスの技を使える「強力な手駒」が求められた結果である。
タルジンとの同盟については、シディアスが潜伏しつつ弟子候補を探し求めていた時期の関係であるため、戦力を求めてというよりはフォースへの知見を深める目的が大きかったようだ。
一方で「シス卿の新たな後継者候補」としてこうした弟子たちが鍛えられる場合もある。クインラン・ヴォスは、カノン作品ではティラナス卿から「自分たちがシディアス卿を倒した後の、シスの後継者」として期待されている旨の発言がある。
スノークに関しては公式からの情報開示が少ないために推察に基づくが、
エンドアの戦いで千年続いたベインからのシスの系譜が途絶えかけたために、緊急の人員補充という面もあるのだろう。
本編での関わり
シス卿ダース・シディアスは師のダース・プレイガスを殺害し、偉大なる計画の遂行に向けて暗躍を始めた。
シディアスは手始めに弟子のダース・モールやドゥークー伯爵ことダース・ティラナスを使い、クローン大戦を引き起こした。
そしてシディアスは新たにアナキン・スカイウォーカーに、ダース・ヴェイダーの名前を与えて弟子に取り、オーダー66によってジェダイを絶滅寸前まで追い込んだ。
さらにシディアスは銀河共和国を
銀河帝国に改編し、銀河帝国皇帝として23年にも及ぶ恐怖支配を展開した。
ダース・ベインが定めたシスの義務はこの時点でシディアスによってほぼ完遂されたと言える。
エピソード3以降〜6
銀河帝国樹立から19年の間、ダース・シディアスの魔手から逃げ延びたジェダイマスター、
オビ=ワン・ケノービや、
グランド・マスター、
ヨーダはシスを倒すための新たなる希望を育てていた。
その他の
アソーカ・タノやケイナン・ジャラスなどの逃げ延びたジェダイも各々のやり方で帝国に反抗し、ダース・シディアスとダース・ヴェイダーは帝国を揺るがすジェダイの生き残りと、
反乱同盟軍への対処に注力しなければならなかった。
そして反乱同盟軍にヴェイダーの息子である
ルーク・スカイウォーカーが参戦し、帝国の象徴たる
デス・スターⅠが破壊された。デス・スターⅠ崩壊から4年後、ダークサイドに堕ちたアナキン・スカイウォーカーがルークの呼び掛けでジェダイとして帰還した。アナキンは自分の命を犠牲にシディアスを倒し、銀河系に平和をもたらした。
これにより、シスの師と弟子の両方が空席となり、ベイン以来約1000年ぶりにシスは断絶の危機に陥る。
ただ、ここで着目すべきは、現役のシス卿がいなくなっても銀河中に隠された歴代のシス卿の遺物等が消えるわけではないということである。
例えば、先述のマラコアの超兵器などを(おそらく起動はほぼ不可能だろうが)新共和国が差し押さえたような描写は今のところ無い。
その中でも最たるものが、ベインがシスの義務を定めて以来(あるいはそれ以前から)それを水面下で進めるべく作り上げられた、シスの信奉者のカルト集団であるシス・エターナルである。
トップに立つシスを失い崩壊していく帝国をある種の隠れ蓑として、打倒帝国残党に躍起になる新共和国からは見えないところでシス・エターナルはシス復活に向けてエンドアの戦いから数十年に渡って暗躍を続けていくこととなる。
エピソード9
かくしてシスの秘術で生き永らえる事に成功していたシディアスは、シス・エターナルの本拠地にしてかつてシスの要塞として機能した惑星エクセゴルに身を潜め、着々と軍備を整えることで銀河にシスの復讐を果たす日を待っていた。デス・スターⅠ崩壊から35年後に当たる年、完全復活を果たすも結果的に彼の孫娘のレイによって自身のライトニングを反射されて身を滅ぼし、ようやくシス卿は銀河から全滅したと思われる。
教義
実はシスの基本理念においては
負の感情を推奨、賛美することなぞ一切していない。
重視するのはただ一つ、
「ジェダイの基本理念である、無欲無心の境地に基づくフォース観なぞ捨てろ。自分の感情の赴くまま好きにフォースを探求し、使え」という価値観のみである。
これだけ見れば、別段問題ない教義にも思える。
しかし、言い方を変えると負の感情を戒めてもいない。当然、負の感情の赴くままに行動するし、むしろ負の感情に基づいて行動する者もいる。
それに感情に基づいて振るえばより大きな力も引き出しやすいフォースにおいては、自由気ままに力を振るい続ければ、全能感や優越感に囚われ、
正負問わずに暴走しやすくなる。
シスがフォースのダークサイドから力を引き出すのは、「さまざまな点において大きな力を引き出しやすく便利だから」という実利主義的な理由に尽きるのだが、
最終的にはその憎悪や欲望などの負の感情に呑まれてしまうのがシスが悪の象徴とみなされる由縁である。
スピンオフ作品ではシスの
哲学により深く触れているエピソードもあり(大部分はレジェンズ分類ながら)、「ダークサイドにただ触れるだけでは入門レベル」とする場面もある。
小説『暗黒の会合』や『ダース・プレイガス』などでは、シスのフォース哲学は「
真実」にあるとする。
そもそも「シス」という単語は本来「真実」という意味であり、フォースは「闇と光」に二分するものではなく、「一つのフォース」とみなす。
すなわち、
光も闇もすべて包括するのがシスの哲学、というわけだ。
ダース・ティラナスいわく「片目をつぶったままで、全体を見ることがどうしてできる?」。
それと関与して、ただ闇の感情のままに暴れるのもシスとしては半人前である。真のシスは無心の境地にも立てるし、善も悪も、すべての心を理解する。
この感情を大幅にコントロールするという意味ではジェダイと共通すると言える。ジェダイが私欲に捕らわれない「無我の境地」というなら、シスはさしずめ私欲を自ずと向き合い理解し受け入れる「自覚の境地」と言うべきか。
実際、長くシスの座にあったプレイガスやシディアス、ティラナス、機械化後のヴェイダーは、必要となれば感情を大いに開放するが、必要なければ冷静に落ち着き、時に感情を胸に抑え込んだまま行動することもある。
EP1時点では「戦闘力なら一人前」止まりの評価だったモールがクローン戦争中期には銀河の覇権争いに加わりシディアスから警戒されるほどの大物として大成できたのも、時には武力一辺倒な行動を控えて感情任せではない策略も巡らせるようになって以降のことである。
レジェンズではベインからシディアスまでの系譜上にありながら、鉱山の営業主として家族や友に囲まれながら権力や殺生を嫌って平和に余生を過ごしたとされるダース・ヴェクティヴァス、シディアスの時代のおよそ500年前にジェダイの光の教えに触発された結果シスの遺物を全て破壊しようとして弟子に殺されたダース・グラヴィッドがいる。
逆に、EP1のモールやアサージやEP3終盤のヴェイダーはジェダイに対して激しい憎悪で心を満たすが、前二者については当時のシディアス、ティラナスともに「失敗した」と考えていた。ヴェイダーに至ってはシディアスをも凌駕する力を持つ全盛期の状態であったにも関わらず、精神面の不安定さから全力を発揮しきれず最後は自ら無謀な手を打ったことで敗北に繋がった。
このように仮に怪物と称されたり宇宙の均衡を司る程の大成しうる素質を持った者であろうと、野獣になった時点で付け焼刃、フォースの真髄を血肉にした者には知恵と技術であしらわれ、時に自滅するだけだからだ。
憎悪に満ちて暴れる「だけ」では、真のシスたりえないのだ。実際、プレイガス曰くかつて未発達だった野蛮なシス達はそうしてジェダイに敗れていったのだから。
悪といわれる行動も、ただの悪意の発露ではなく、自然の摂理・必然の法則に則っての合理的行動の結果である。
ダース・プレイガスいわく「
シスの殺人はただの破壊ではない、自然の摂理の遂行である」。ジェダイや共和国を解体させたのも、いわば群れを間引く行為に似て、そうしなければ銀河が衰えるからである。そのためには殺すべきものを確実に殺す。そこにためらいや良心を差し挟んではならない。
すなわち、シスが倫理や道徳を否定するのは「真実の理解を妨げるフィルターだから」であり、感情を必要以上に抑制しないのは「喜びから絶望、解放から抑圧まで、すべての感情をありのままに感じるべきだから」である。
こうした考え方はある意味では
道家思想(タオイズム)などの東洋哲学に通じる。
「われわれは、ただの残忍な人殺しではない。未来を設計し、作りあげる者だ」
ダース・シディアスが数ある人間から特に
ウィルハフ・ターキンを抜擢したのもこれが関与している。
カノン小説『ターキン』で、ターキンは若いころ真のサバイバル体験を通じて「自然の淘汰」「死の意味」を体で学んだ。それはレジェンズ小説『ダース・プレイガス』でシディアス自身がプレイガスから仕込まれた訓練と奇しくも酷似しており、シディアスはターキンの経験を「シスの修行に匹敵する試練」と高く評価。あとで本人から聞いたヴェイダーも彼を見直している。
総合すると、ジェダイが「フォースとの調和」を追求するのに対し、シスは「フォース全ての理解」「フォースそのものの支配」を追求するのがその真髄といえる。
これはレジェンズの『The Old Republic』で度々語られるジェダイはフォースを伴侶として扱おうとする一方、シスは道具として使おうとする教義からも裏付けられる。『EP1』前を描くコミックで、ジェダイの「フォースと共にあれ」という言葉に対してモールが「フォースは常に我と共にある」と返している。
掟
負の感情に深く通じるため、シスは人の心の弱い面につけこむこと、特にジェダイをダークサイドへ誘惑することを得意としていた。
だが負の感情を司るがゆえの弊害としてシスには野心が常に付きまとい、それをめぐっての身内同士の殺し合いが半ば慣習化、共食いにより組織の規模が縮小するのはまだいい方で時として滅亡寸前or一時的に滅亡する事態を何度も招いた。
しかし同時にシス全体で見た自己研磨にもなるこの慣習によって、継承するシスは先代のシス卿よりも強くなっていったため、かえってシスの力を増大させる結果となった。
シスの概念が誕生してからしばらくしてできた「シスには常に師と弟子の二人しか存在してはならない」という掟があり、この掟は二人の掟と呼ばれている。
二人の掟はかつて大勢いたシスたちが権力争いによる内輪揉めで滅びた経験から定められたもので、ダース・ベインというシス卿によって制定された。後に小説版『EP9』ではシス・エターナルの予言にある「フォース・ダイアド」を見つけ出すために制定された側面もあるという新設定が明かされた。
ベインは他にも忍耐、策略、秘密を重視する教義を定め、
ジェダイと銀河共和国の壊滅をシスの至上命題とするシスの義務(偉大なる計画)を定めるなど、多くの改革を行った。
ベインの改革はのちの銀河帝国やオーダー66を見る限り、大成功であったと言えるだろう。
もっとも、このベインの改革は「雌伏する状況のシスの掟」としては有効であったものの、いざ表に出てからの「支配する状況のシスの掟」としてはあまり有用ではなく、むしろ「二人の掟」によって「シス側の手勢が少なくなり過ぎて、やれることが狭くなる」という弊害も産んだ。
非正史の小説ではダース・プレイガスがこのことを愚痴っていたほか、正史作品でもシディアスやティラナスは、正式なシスではないが実質的に「シス候補生」的な枠を作っていた(アサージやサヴァージ・オプレス・帝国樹立後の「尋問官」など)。
なによりシディアスがせっかく作った銀河帝国が、忍耐という「善良な政治家」の仮面をやめたこともあったとはいえものの二十年ちょっとで滅亡してしまったのを考えると、ベインの改革にも限界があったというか、裏に潜むことに慣れ過ぎて表立つことに失敗した、という皮肉な結果になってもいる。
こうしてみると数百年共和国の繁栄を支えたが時代の変化には対応しきれなかったジェダイ評議会と実に対照的である。
シスの暗黒面は破壊は得意だが維持は苦手なのかもしれない。
レジェンズ設定ではシスが使うライトセーバーは人工アデガン・クリスタルを動力源に使用しており、光刃が赤く発光していた。これはシスが人工クリスタルを合成する際に憎悪を込める為であり、シスは人工クリスタルの合成に長けていた。
終始ライトセーバーを肌身離さない戦いを好む傾向が強いジェダイと比べて、投げたり使い捨てにしたりという戦法も普通に見られる。
カノン設定ではアデガンそのものの存在はRPGで半ばカノン化しているものの、E.Kジョンストン著の小説『Ahsoka(原題)』やコミック『帝国の爪牙』にてシスは試練としてジェダイから強奪したカイバー・クリスタルに自身の負の感情をこめて「流血」させて深紅に変色させ、自身のものとするブリーディングという儀式が明かされた。
シスが使うライトセーバーはジェダイに対抗するための工夫が施され、独特な構造をしている物が多い。
シスの超兵器
シディアスがたびたびライトセーバーを「ジェダイの武器」と呼称するように、一部のシスはカイバー・クリスタルをライトセーバー以外の目的に用いることがあった。
それこそが、巨大な(あるいは大量の)カイバー・クリスタルを用いた「超兵器」と呼ばれるものである。
広大な戦場をまるごと壊滅させるような規格外の破壊力を持つ戦略兵器とも言えるものが大半であり、『反乱者たち』に登場したマラコアの超兵器などが有名であろう。
現在はデス・スターのスーパーレーザー砲もこの設定とある程度結びついており、クリスタルを銀河中からかき集めてシディアスがジオノーシス人たちに建造させた超兵器(つまりシスの伝統としての側面もあるもの)という扱いとなっている。
フォース
シスはジェダイと異なり、攻撃目的でフォースを扱う事が多い。
そのため、フォースの電撃(フォース・ライトニング)や、
フォースの念動力を用いた
首絞め(フォース・チョーク/フォース・グリップ)などの攻撃的かつ強力な技を得意としている。
特にフォース・ライトニングは極めるのは難しいがかなり強力で、フォースに耐性のない生物や機械を容易に殺傷もしくは破壊可能な威力を誇る。
フォース・ライトニングはダース・シディアスが、
フォース・チョークはダース・ヴェイダーがそれぞれ得意としており、両者の代名詞となっている。
他にもその他の念動力のみならず予知、読心などのジェダイに出来る事はシスにも可能であり、
そしてシスが負の感情を源とするダークサイドのフォースを使う以上、戦場などの負の感情が集まりやすい場所ではジェダイ以上の力を発揮することが出来る…と、フォースの扱いおよび戦闘への適性は明らかにジェダイを上回っている。
チョークやライトニングといったシスの技は、ジェダイでも一応は使用可能なのだが教義もあってほとんど使わず、シスに比べると威力が大きく落ちるという資料もあるようである。
カノン小説『Master and Apprentice(原題)』では
回想シーンでパダワン時代の
クワイ=ガン・ジンが密林の惑星ヌミディアン・プライムで悪名高い賞金稼ぎを追跡していた際に逆に追い詰められていたところ、すんでのところで介入したマスター・ドゥークーがライトニングらしき電撃で相手を吹き飛ばす一幕がある。
チョークに関してはもっと普及していて、オビ=ワンやメイス・ウィンドゥあたりはドロイドや武器をフォースグリップで握りつぶしたことがカノン・レジェンズ問わず何度かある。
シスの秘術
シスにはジェダイ・オーダーに存在しない秘術を幾つか有していた。
フォースを介した生命への干渉
シスにはフォースを介して生物の細胞内に存在する知的生命体、ミディ=クロリアンに干渉する事が出来た。
これによりシスは生命体を自身の望む形に整えたり、新しい生命体を創造したり出来た。
特にダース・プレイガスがこの秘術に長けていたらしく、彼はこれを応用して不老不死を実現しようとしていた。
レジェンズ小説では、この研究過程で「死者の蘇生」「新しい生命の創造」「肉体の急速な回復や若返り」といった奇跡的な業績を為しており、弟子のシディアスも本気で驚愕している。
だがプレイガスは弟子のダース・シディアスに殺害されたため、不老不死の夢は潰えてしまった。
霊体化
レジェンズではシスには肉体が滅びても、この世に魂を留めておく技が存在した。ホロクロンの番人として残す電子的な疑似人格とは違い、驚くべきことにシスは少なくともジェダイマスター・
クワイ=ガン・ジンが霊体化に成功する5000年前にSW世界の魂に当たるスピリットあるいはエッセンスの保存によって霊体化を成し遂げている。
だがさすがにジェダイがさらに数千年掛けて到達したフォースの正真正銘の霊体化に比べて完成度は劣り、シスは霊体化すると地縛霊化してしまうという欠点があった。そのため、3700~3600BBY辺りを描くMMORPG『The Old Republic』ではヤヴィン4の遺跡や洞窟内に霊体がふよふよ漂っていたり、シス帝国の首都ドロマンド・カスに残されたシス卿の墓には必ずと言ってよいほど怒れる墓の主が自身の霊廟に仇為す者に牙をむく。
ダース・プレイガスがクワイ=ガン・ジンの霊体化に近いものを発見していたという説もあるが、プレイガスが殺害されたために真実は不明である(小説「ダース・プレイガス」にはその記述はない)。
非正史(レジェンズ)
フォースを介した生命への干渉に長けたシスが複数登場。その他にもカノンにはない設定が追加されている。また、カノンではジェダイの訓練用に使用されている
ダブル=ブレード・ライトセーバーは
EP1の頃の
スピンオフではシスが生み出した希少品と設定されていた。
シスとは本来、惑星コリバンに棲息する人類の近縁種の名前だった。
生まれながらに強いフォースを持ち、古代アダス王の治世下では、文明に勝るラカタの無限帝国の侵略をアダス王自身も犠牲となったものの破り、戦利品として宇宙船やホロクロンの製造技術を手に入れ、周囲の宇宙にも進出した。
銀河共和国とジェダイ・オーダーが誕生して間もないころ、ジェダイの中からダークサイドのフォースを信仰する者達が現れた。
ダークサイドの信仰者たちはダークジェダイと呼ばれ、ジェダイたちと争った末に共和国から追放された。
ダークジェダイたちはジェダイと共和国に対する復讐心を抱えたまま、宇宙を放浪し続けた。
放浪の末にダークジェダイたちは惑星コリバンに辿り着き、上述のシス族と接触した。
ダークジェダイたちは体系的なフォースの訓練やライトセーバーを用いて当時の王朝を打倒し、シスたちに自分たちを神として崇めさせ、自らを讃える巨大な記念碑や神殿を建造させた。
それと同時にシスたちとの交配を進め、1000年掛けてシスたちと同化した。
これが古代シスとシス帝国、そしてのちにジェダイと銀河共和国に降りかかる災いの種となった。
デス・スターⅠ崩壊のおよそ5000年前、シス帝国は黄金期と呼ばれる時代にあった。
そして共和国の探査船が偶然にも惑星コリバンを発見し、シスたちと接触した。
当時のシス卿ネイガー・サードは、これを機に共和国への侵略とジェダイへの攻撃を開始した。
のちの歴史書によるとこの戦争はハイパースペース大戦と呼ばれ、ジェダイとシスが最初に戦った戦争とされている。
シスの暗黒卿
マルカ・ラグノス
が死ぬと、拡大派の
ネイガー・サード
と保守派の
ルド・クレシュ
がシスの暗黒卿を争う中
ハイパースペース大戦でシスはジェダイと共和国に敗北を喫し、ヤヴィン第4衛星(ヤヴィン4)へ逃げ延びた。
それから500年後にジェダイを脱退してネイガー・サードの霊に師事したフリードン・ナッドがカルトを創始し、惑星オンダロンの王となった。
それから500年後、ナッドの末裔である
アマノーア女王
と
オミン王
の暴政はジェダイの知るところとなり王位は娘とその夫に継承された。
ナッドの霊はテタ星系の貴族
サタール・キート
と
アリーマ・キート
にシスの教えを授けシス・カルト
クラース
を作り上げた。
ジェダイナイト
ウリック・ケル=ドローマ
がダークサイドに堕ちてクラースの指導者となるが、
ジェダイを捨ててナッドの霊から教えを受け、それを滅ぼしたシス卿
エグザ・キューン
が出現し、後にシス大戦と呼ばれる、銀河系の歴史でもっとも凄惨な戦争を引き起こした。
ウリックとキューンの戦いに呼び寄せられたラグノスの霊が二人をシスの暗黒卿と認め、多数のジェダイを暗黒面に引き入れ
マンダロリアンをも支配下に置いたが、
ウリックがライトサイドに帰還し、この戦いでキューンが自分の魂をヤヴィン4に封印して死亡したため、シス大戦は共和国とジェダイたちの勝利に終わった。
この戦いで古代シスと旧シス帝国は滅んだが、共和国の機構は滅茶苦茶に破壊され、数百万人の犠牲者が出たとされている。
逃げ延びたシス帝国はシス以外の種族も配下に加えて勢力を伸ばし、マンダロア戦争を起こした。
マンダロア戦争の英雄のジェダイ、レヴァンとマラックが、マンダロアの陰にシスがいることに気付いて追ってきたのを、ダークサイドに落とし
ダース・レヴァン
とその弟子
ダース・マラック
として尖兵としたが、
2人は自分で共和国を侵略して独自のシス帝国を築き
ジェダイ内戦
を起こし、マラックはレヴァンを見殺しにして
ダース・バンドン
を弟子とする。
しかしレヴァンは共和国に捕獲されてライトサイドに戻っており、そのレヴァンがマラックを倒したことで終わった。
シス大戦から約300年後、再建されたシス帝国は聖地である惑星コリバンを奪還したあとに銀河共和国の首都である惑星コルサントを強襲し
大銀河戦争
を引き起こした。
ダース・マルガス
はじめ多数の暗黒卿を擁する帝国は共和国と銀河を二分する大勢力となった。
しかしジェダイ・グランド・マスター
サティール・シャン
などの奮闘によりシス帝国と共和国は冷戦状態にもつれ込んだ。
詳細な時期は不明だが、冷戦突入から1700年以内にシス帝国は再び崩壊した。
シス大戦から2000年後、一部のジェダイの手によってシスの教義が復活した。
善悪二元論を否定しシスを研究していたジェダイマスター、ファニアスが
ダース・ルイン
と名乗ると50人ものジェダイが同調し、新シス・オーダーが誕生した。
ルインは不満を持った部下に殺され、その後の新オーダーは有力シスが現れては殺されるを繰り返していたが、その末期に「シス卿同士はみな平等である」と唱える
スケア・カーン卿
が主導、組織名をブラザーフッド・オブ・ダークネスとした。
しかしそのころジェダイ騎士団でも武闘派からなる一団がシスに猛攻を掛けるようになり、最終的に惑星ルーサンで再びシスは壊滅した。これが、EP4からだいたい1000年前のことである。
この時に
ダース・ベイン
が生き残り、フォース感知者の共和国側の少女兵を弟子
ダース・ザナー
にし、シス同士での内輪揉めの反省から新しい教義が制定された。
なおジェダイ騎士団はダース・ベインとダース・ザナーを発見しないまま、BBY990、身代わりにされた元ダークジェダイをシスと誤認して殺害、シスの滅亡と認識した。
ジェダイが「二人の掟」を知ったのはBBY181に討伐したダークジェダイ・キブ・ジーン(Kibh Jeen)が今際の際に残した言葉からとされる。
ダース・テネブラス、ダース・プレイガス、ダース・シディアス
の三代は表向きにも高い地位と財産を持っており、
シスとしての弟子を表の仕事でも弟子として引き連れて遺産や人脈などを継いでいった。
中でもテネブラスはフォースの才能の遺伝の法則を発見しており、高い能力の子供を生み出す知人を結婚させ、その子供を弟子に取り、
弟子に殺された時にその体に感染することで選ばれし者に感染するまで自分の意識を保つことを企んでいた。
プレイガスが生命創造の実験を行った10年後にアナキン発見の報を聞いたプレイガスとシディアスは、アナキンがその実験で生まれた子供だと信じていた。
シディアスは元老院で働きながら裏でこれらシス組織の残党を糾合したり、遺物を収集したりしていた。
ダース・ミレニアルが興したカルトと接触して、彼らダークサイドの預言者を情報部に雇い入れたり、
シスを崇拝する傭兵組織サンガードと接触し、クローン大戦中にセネトガードが買収される事件をきっかけに
ロイヤルガードとして雇ったり、
また従わずにかえって
計画の障害になる組織はティラナス卿に命じ
クローントルーパーの
遺伝子提供者選抜も兼ねて壊滅させている。
余談だがそれらのコレクションは
ダッシュ・レンダーの兄の事故で壊れてしまったという設定がある。
シスは二人と定められていたが、ダークサイドが全てシスでないのと同様、ダークサイドに堕ちたジェダイやその他のフォース使いも取り込み、また素質のある者を見つけて彼らに鍛えさせた。
クローン大戦中は
ダークアコライト
、銀河帝国成立後は
尋問官
や
皇帝の手
、
シャドウガード
や
ダークサイドの達人
といったフォースの使い手が部下にいた。
おおむねジェダイからの離反者が多く、大戦中はアサージ・ヴェントレスやソーラ・バルク、帝国期はマラ・ジェイド(のちにルーク・スカイウォーカーの妻となる)などが有名である。
また1987年のゲームではヴェイダーと同じ衣装に赤いライトセーバーを持った
サソリベイダー
,
ギャオスベイダー
,
クラドスベイダー
,
ワンパベイダー
が各惑星に配置されていたが、
クラドスベイダーとワンパベイダーの間に戦うダース・ヴェイダーは「イママデハ マヤカシダ」と語っており、
これらの名前の意味や、そもそも彼らがシスであるか(どこまで実在しているのか)は不明である。
帝国内部にはモール崇拝者がいたらしく、デス・スターの設計図を追うヴェイダーがフォースの幻影あるいはクローンのモールと決闘している。
ヴェイダーも「スター・ウォーズ フォースアンリーシュド」では皇帝を倒す目的で秘密裏にギャレン・マレックをアプレンティスこと
スターキラー
として育てていたが、皇帝に見抜かれ、命じられて殺したと見せかけて皇帝を暗殺するための反乱同盟軍を組織するよう命じるが、
本当は敵対者を誘き出すためであったことが明かされ、利用されていたと悟ったギャレンは本当に反乱同盟軍の設立に尽力しヴェイダーと皇帝を追い詰めるが
議員たちを救う為に犠牲となる。
ちなみに皇帝の挑発に乗ってヴェイダーと皇帝を殺そうとすると返り討ちに遭い、自分の意思のない
シス・ストーカー
に改造されてしまう。
ダース・シディアスの死後もシスを継ぐ者はいた。
まずはシディアスの霊体がクローンに乗り移り、ダークサイドを前面に押し出して帝国を強化し、一時はルークも帝国を倒す力を求めてダークサイドに傾きかけたが、ロイヤルガードの
カノア・ジャックス
の裏切りによって身体が崩壊し、古代シスの助言に従ってハンとレイアの第3子に乗り移ろうとするが、ジェダイの生き残りによって霊体を引き込まれフォースの向こう側に道連れにされた。
カノア・ジャックスはシディアスのかつての弟子、
ルミヤ
の弟子となり暗黒卿を自称して帝国を支配したが、ロイヤルガード最後の生き残りキア・ケイノスに裏切り者として粛清された。
ちなみにケイノスがパルパティーン暗殺に携わった者を皆殺しにしたことで統治機構が崩壊したためか、これ以降帝国はインペリアル・レムナントと表現され、差別主義などを改めていく。
ルークの新ジェダイ・オーダーでも優秀ながら過去のトラウマを抱えた生徒
キップ・デュロン
がエグザ・キューンの亡霊にそそのかされてシスの暗黒卿を自称したこともある。
またクローン大戦の頃にジェダイ寺院の資料に残された「シスこそジェダイの本流」というシス側の主張を真に受けたジェダイ
ニッコス・ティリスが設立した組織ジェンサライとルークが遭遇し対立したが、すでに始祖ティリスが数十年前に戦死していたこともあって、和解している。
ハンとレイアの長男
ジェイセン・ソロ
はユージャン・ヴォングに捕まった際に、マスコット動物を装って潜入していたかつてのシディアスの弟子
ヴァーゲア
の指導を受け、最終決戦ではライトサイドもダークサイドも超越した悟りを開いて黒幕を倒し、戦争が終わるとさまざまなフォース使いのもとで武者修行をしていたが、子供を授かり未来を知ると祖父とほぼ同じ理由でルミヤの弟子となり
ダース・カイダス
となって双子の姉に殺された。
ハイパースペース大戦中に惑星ケシュに不時着して孤立していた
ロスト・トライブ・オブ・ザ・シス
もこのころジェダイと戦っている。長年に渡り安定した社会を運営してきただけあってベインの系統とはかなり違った文化を持つ。
上記と並行してオーダー66を生き延びたジェダイ、
アシャラド・ヘット
はタスケンの中で育った人間でアナキンとも交流があり、アナキンがタスケンを虐殺したことを打ち明けられても彼を信じ、秘密を守っていたが、ジェダイを殲滅したというダース・ヴェイダーがアナキンのことだと知って激しく後悔し、自分の手で落とし前をつけるべくコリバンに到着した初期のシス卿
ゾーザーン
の霊体からシスの技を学ぶも、修行が完了したら銀河帝国が崩壊していて目標を失う。
のちにユージャン・ヴォングに捕まってヴァーゲアと出会い
ダース・クレイト
となって100年以上もかけて『オーダー自体がただ一つのシスの暗黒卿である』というワン・シスオーダーを作り上げていた。
証拠のない状態で銀河中にユージャン・ヴォングがバイオテロを働いたと疑わせることで、慎重な捜査をするジェダイを孤立させ、インペリアル・レムナントから発展したフェル帝国に策謀でジェダイを滅ぼさせた上で乗っ取るが、シスの技をもってしても生命が限界に達し、古代シスの亡霊に助けを求めたらベインの亡霊に偽シス扱いされ、ケイド・スカイウォーカーの能力で延命を企むが、逆に彼に殺された。
レジェンズに登場するシス卿一覧
直下の5名はジェダイとの全面戦争に敗れ、流刑となった人物達。
のちにシスの聖地となる【コリバン】を発見し、定住する。
- アジャンタ・ポール
- レムラス・ドレイパ
- 元ジェダイ提督。暗黒面の基礎に長けていたが、現地での生活になじめなかった人物。
- カーネス・ムール
- 暗黒面の錬金術に長けており、リヴァイアサンを筆頭とする凶悪な人口生命体を作り出すことができた。
- ソーザス・シン
- ジェダイ・コードと対をなすシス・コードを定めた人物。"彼女"も暗黒面の錬金術に長けていた。
- ゾーザーン
- マルカ・ラグノス
- 100年間シス帝国を統治し、帝国の黄金期を築き上げた人物
- ネイガー・サード(ナガ・サドウとも)
- 下記のルド・クレシュと支配権を争ったシスの錬金術師。ハイパースペース大戦を引き起こし敗北した。EP4に登場するヤヴィン4の反乱軍基地に使われた遺跡は彼とその仲間が作り上げた物。
- ルド・クレシュ
- 上記のネイガー・サードと支配権を争ったシスの錬金術師。保守派に属する人物であり、タカ派に属するネイガー・サードとは仲が悪かった。ハイパースペース大戦終戦間際にコリバンに落ちのびたネイガー・サードを支配権奪取の為、挟撃するが敗北する。
- ナッド教徒
- フリードン・ナッド
- 元ジェダイ・パダワン。力を求め過ぎた結果自身のマスターを殺害。逃げた先のヤヴィン4にてネイガー・サードの霊体と遭遇し、ダークサイドを受け入れ、その後ネイガー・サードの霊体を滅ぼした。
- アマノーア女王
- オミン王
- シスのブラザーフッド
- エグザ・キューン(読み方的にはエグザ・クゥーンが近い)
- シス大戦を引き起こした人物。当時のダークサイドの一番の使い手(表面上)
- 元ジェダイ・パダワン。力を求め過ぎ、マスターであるヴォド=シオスク・バスの元を離れ、惑星オンダロンへ赴きダークサイドの知識を求めた。
- そこにフリードン・ナッドの墓があり、霊体として現れた。彼はエグザ・キューンをダークサイドに誘惑し、ダークサイドの力を使わざるを得ない状況に追い込み、ダークサイドを受け入れさせた。直後に自分をこんな状況に合わせたフリードン・ナッドに対して怒りを露わにし、得たダークサイドの力を使い、フリードン・ナッドの霊体を滅ぼした。
- 彼は自分にはダークサイドに耐性があると思い込み、ダークサイドにのめりこんでいった。
- シスの暗黒卿として銀河中で猛威を振るうも、それが仇となってジェダイを始めとした諸勢力が結束してキューンに対抗し、ヤヴィンⅣへと追い詰められたキューンは、周りにいた生物を生贄に自らの魂をヤヴィンⅣの寺院に封印することで生き永らえることに成功。しかし自由に動くことはできず、長らく雌伏の時を過ごすことになる。
- それからおよそ4000年後、ルーク・スカイウォーカーが新共和国でジェダイ・オーダーを再興し、ヤヴィンⅣの寺院をジェダイ達の訓練場所としたことで、ルークのパダワンたちとの接触に成功。中でも、帝国への復讐心に取り付かれたキップ・デュロンは新たな弟子として最適であり、彼にダークサイドの手ほどき行い、新たなパダワンとして定めた。デュロンはルークをも打ち倒し、ルークの肉体と魂を分離させることに成功する。
- しかし、ルークの甥であるジェイセンとジェイナの活躍によってルークが復活したことで形勢が逆転し、ルークは弟子たちと共にキューンの魂を消滅させ、デュロンもダークサイドから解放された。
- ウリック・ケル=ドローマ
- 元ジェダイ。上記のエグザ・キューンの弟子。しかし、自分がしでかしてきたことを振り返り改心した結果、ジェダイに帰還し、エグザ・キューン討伐に貢献する。
米国にて配信されている【Star Wars:The・Old・Republic】のムービーにてコリバン・ステーションを強襲するのが下記の2人である。
- ヴィンディカン(最後の純血のシス)
- 下記のダース・マルガスのマスター。ステーション内にてジェダイマスターのカオ・セン・ダラックと対決し敗北する。指揮していたシス艦隊がコリバンの制空権を奪取した直後、ダラックを倒したダース・マルガスによって殺害される。
- ダース・マルガス
- 上記のヴィンディカンのパダワン。彼亡き後の後釜になっており、当時のシス帝国を指揮する事となる。
- レヴァンのシス帝国
- ダース・レヴァン
- レジェンズとなった今でも根強い人気を誇る元ジェダイであり、シス。RPG【Star Wars:Knights of The・Old・Republic】の主人公。
- マンダロリアンが当時の共和国に仕掛けてきた【マンダロリアン戦争】の第一線で戦ってきた故、民衆や軍のカリスマ的存在。
- ダース・マラック
- レヴァンの弟子的存在。ダークサイドに落ちる前はマンダロリアン戦争で共に戦ってきた戦友。マスターとパダワンの座を巡ってレヴァンと戦った際に下顎をセーバーで切り落とされており、それ以降マスクで口元を覆っており、機械音声でコミュニケーションをとる。
- ダース・バンドン
- シス三頭政治
- ダース・トラヤ
- 上記のダース・レヴァンのマスターの1人。フォースでセーバーを自由自在に操り、三刀流戦術を得意としていた。
- ダース・ナイアリス
- マンダロリアン戦争の被害者の一人。被害にあってから際限の無い"飢え"に苦しみダークサイドに堕ちた。
ダークサイドに堕ち過ぎた結果、体が耐えられなくなり、無機質のアーマーに自身の魂を移して活動する。
フォースの吸収能力に長けており、その気になれば惑星全体の生命からフォースを吸収して死の星に変える事も可能。
- ダース・サイオン
- ダークサイドに深く入り込む事により、不死身の体を手に入れた。
- ベインのオーダー
- ダース・ベイン
- ダース・ザナー
- ダース・コグナス
- ダース・ミレニアル
- ダークサイドの予言者と呼ばれる未来予知組織を作り、後の銀河帝国に雇われる。
- ダース・ヴェクティヴァス
- 鉱山経営者であり、シスの中でも異端扱い。身内を愛しながらダークサイドの研究に没頭していた。
- ダース・グラヴィッド
- ジェダイに対して只ならぬ信仰心を持ち、シスを滅ぼそうとしていたある意味こちらも異端のシス。
- ダース・ギーン
- 上記のダース・グラヴィットの弟子。ジェダイへの思想が強すぎたマスターを殺害し、シスの系統を守る事に成功した。
- ダース・テネブラス
- ダース・プレイガス
- ダース・ヴェナミス
- ダース・テネブラスのもう一人の弟子。プレイガスが自分の想定通りに育たなかった時の保険として存在していた。テネブラス亡き後、プレイガスに挑戦するも敗れ、人体実験の生贄とされた悲しき奴。
- シディアス没後のシス
- ルミヤ
- ヴァーゲア
- ダース・カイダス(元ジェダイ ジェイセン・ソロ)
組織を束ねるシス一人の他にそれを崇拝する部下達がいるという旧ジェダイオーダーを模した形態。
配下の部下が全員ダースモールのような入れ墨を入れている事も特徴。
- ダース・クレイト(元ジェダイ アシャラド・ヘット)
- ダース・タロン
- ダース・アザード
- ダース・ハポック
- ダース・クルール
- ダース・ルフト
- ダース・マラディ
- ダース・マレヴァル
- ダース・ニル
- ダース・ローダー
- ダース・リーヴ
- ダース・ライン
- ダース・ストライフ
- ダース・ウィーロック
- ダース・ウィーロック3世
追記・修正はダークサイドに堕ちてからお願いします。
最終更新:2025年05月18日 09:46