ポセイドン(バキシリーズ)

登録日:2025/05/28 Wed 19:45:14
更新日:2025/05/31 Sat 01:26:49NEW!
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魔物や海を鳴らした海賊すらも畏怖れる

この神聖性こそ、海という世界の最上位存在──────

海神ッ ポセイドンであるッッ

ポセイドンとは、『バキ外伝 烈海王は異世界転生しても一向にかまわんッッ』に登場するキャラクターである。


概要


五つの海を統べる神であり、烈海王と死闘を繰り広げた。

見掛けは筋骨隆々の壮年の男性だが、実態は生物の理を超えた精神生命体であり、見かけ上の肉体は地上生物と戦う為に作った皮である
神の権能として恐るべき魔法や膂力を備え、洞察力にも優れ*1ており、なんとバキシリーズに出てくるエア斬りやリアルシャドー*2に近い事も行える。
水の中でも息をしないでいられたり、見ただけで石化する魔眼を見ても薄皮だけが石化すると言った超常的な体だが、
人間の体を模しているので、経穴の類は存在しており、子を作れる事から生殖器もあり金的攻撃も普通に効く。

性格は傲岸不遜で人間を軽んじている、自身の血を引く子供と出会った時には、
(本当に父親だってならお袋の名を言ってみろと詰問された際)「知らん。契った女など五万と居る。いちいち覚えているワケが無かろう」などと宣った。
強さとは己の意を通し、ワガママを押し通す事だと定義している。
しかし、自らが禁じ手とした行動を取った場合はルール違反として素直に負けを認めると言った潔さもあり、自分が認めた人間には真摯な対応をする。

島並みの大きさを持つ巨大亀の中を根城にしており、
その中は砂金の地面、金の林檎、宝石の苺、金の岩間に流れるのはワインの川という、桃源郷のような場所である。


  • 【螺旋】
地面に打ち込んだだけで島サイズの巨大亀を大きく揺らす力により、
小細工も何も無く、体を思い切り捻りながら力いっぱいにぶん殴る。
それだけでも烈が消力できなかった。しかも勢いを逸らしたはずなのに、思い切り吹っ飛んだ挙句、ぶつかった柱が砕け散る重傷を負う。
本気を出した一撃は島が丸ごと消し飛ぶ破壊力であり、その際には異常な握力により、拳が焼けた鋼鉄のごとく真紅に光る。


  • 【幻影酒場】
魔法ではなく純粋な技量により、
遠く離れた者でも、壺や酒器が見え、ワインの香りが嗅げて、コルクを抜いた音すらも聞こえる。現実レベルの幻影を見せられる。
これを見た烈は、「キング*3や私の武など使用おうと思えば、何時でも使用えたという事かッ!」と戦慄した。


  • 【魔法】
ポセイドンの魔法の触媒である三叉槍を使い多種多様な魔法を使える。
金が溶け、人間が消し炭になる程の雷や、人間の頭にくっ付いたまま離れない水球の召喚
超遠距離に、自身の巨大な幻影を見せて遠隔会話などが出来る。
また、この三叉槍は手元から遠く離れた所にあっても、何時でも手元に戻す事が可能。


活躍

この前から度々、話には出ていたがポセイドンが住む島を目前にした所でその姿を見せる。
大小様々な無数の海洋生物が進んで足場になり、海上の道を作るという神の御業に烈達が驚愕するのも束の間。

「只の人間とは…つまらん」
「待てッポセイドンッ 私の名は烈海王ッッ」
「人間が…海王だと…?」
「その海王が海神との比武を所望するッッ」

エフッ

エフッ エフッ エフッ

今 何と言った!? たかが人間がッ海の王だとぉ!?

ハハハハハハハハハハハハハハハハ

烈の宣戦布告を一笑に付した後に、船を沈める大渦潮を巻き起こして帰還。
「海王の称号をッ 中国武術の栄誉をッ 路傍の石の如く、歯牙にも掛けぬとは────許さんッッ」
当然のごとく烈は激怒した。

配下のエウリュアレとメデューサを倒した烈達の前に再び現れた時は、只の人間にしてはなかなかやると評価を改め、
超巨大亀の中にある己の神殿に招待する。

「また逃げるのか」
「…面白い…では眼前の洞窟の中に参れ、そこで…少し遊んでやろう」
「…さてお前たちは、果たして私の喧嘩相手に相応しいのか? まあ…良いわ只の戯れだ」
「ほんの一時の…暇潰しになれば良い」

烈の相棒になったディーチャー・キング*4の攻撃を物ともせずに、力の差を見せつけるが、
人間と急所は同じだと推察した烈の金的をくらい、タコ殴りにされる。

「人間と子を為せるならば…」
「神も急所は同じようだな!」
「いきなり金的とは…神への畏敬などあったものではないな」

お返しとばかりに烈の顔に水の球をへばり付かせて、三叉槍による連撃を行う。

「問題無いッ 酸素が切れる前に貴様を斃せばいいだけの事ッッ」
「視界が歪み、戦いづらかろう…なにせ水の中では光が屈折するからのう」
「…くッ 血で視界が滲む!」
「どうした海王ッ もはや反撃する力も無いかッ」

ドイルにやった時のように烈は全身を殴られ、ポセイドンが勝利を予感した時。
顔にへばりついた水を飲み干した烈は、ポセイドンの顔に水の飛沫で経穴への攻撃から無寸勁による打撃を行う。

「───東京ドーム地下闘技場 最大トーナメント準決勝第2試合にて渋川翁が見せたと聞く───」
「人体の経穴 涙穴への水滴による鋭打ッ これにより僅かではあるが目と鼻同時に水が叩き込まれる」
「経路・経穴に関しては中国武術が元祖ッ 当然知っていたッッ」
「やはり予想通り 貴様の身体にも経穴があったようだなッ」
「すなわち神といえど貴様も…あの時のジャック・ハンマー氏同様───」
「溺れるに至るッッ」
「何だこれはッ 鼻腔が 耳が 激痛いッッ!? 平衡感覚もおかしいッ!? 私の身体に何が起きているッ!?」

舐めていた人間が、自分を陸の上で溺れさせたうえに、必要最小限の動きで吹き飛ばす技術を見せた事に感服し、
いよいよやる気を出したポセイドン。

「我が神器は雷雲や洪水を呼ぶ魔法の触媒…今私はそれを捨てた」
「これがどういう意味か分かるか?」
「肉体のみの勝負か」

島程もある巨大亀を揺らす拳をデモンストレーションにして強さ比べを開始する。
自身の正拳突きを烈が消力で防いだのを見て、術理を一瞬で看破。
それを小細工だと吐き捨てると、烈が消力を行っている最中に間髪入れずの二撃目で地べたに叩きつける。

「大地に押し付けてしまえばくるくる廻る空間もあるまい」
「言ったであろう、脱力なぞ人間の小細工よ」
「否ッ 此処からこそ…中国武術の本番だッッ」

辛くも押さえ付けから脱出した烈は蟷螂拳、虎形拳、熊掌拳の象形拳を続けざまに見せ、
異世界に来て戦った九つ首の巨獣を模したキング・ヒュドラー拳を披露する。
しかし所詮は幻影だとポセイドンに嘲弄される所に。

「見せてやろう、武の神髄───象形拳の完全形をッッ」

ピクルで行った黒歴史であるグルグルパンチを行い、ポセイドンを失望させかけたが、
それはピクル戦の苦い思い出を武に進化させた、劈掛拳。

「ポセイドンよ…これは只のグルグルパンチではないッ」
「中国武術の神髄は円ッ 円運動による遠心力が力を生み、求心力が相手の攻撃を捌くッ」
「腕全体を上から振り下ろす動作は劈ッ」
「そしてッ 下から打ち上げる動作は掛ッ」
「攻防一対の円運動で反撃する隙も与えず 劈と掛を繰り出し続けるこの武こそ劈掛拳ッ」
「どういう事だ…ッ この私がッ 一方的に打ち込まれているだとッ!?」
「今の私は我が身を武に委ねているッ だからこそッこれが可能ッッ」
「烈海王流 グルグルパンチだッッ」

ポセイドンを滅多打ちにしてダウンを奪い、更に飛び蹴りによる追撃を行った途中。

「認めよう 貴様の武は美しく…強いッ」
「此処まではあくまで喧嘩のつもりだった 戦争で…我が島が吹き飛ぶのは本意ではないからな」
「烈海王よ その称号…その実力に敬意を表し 私も力みを解放しよう」

ポセイドンが真に本気を出す事を決意。
ポセイドンの全身の力を使うパンチに消力で対抗しようとする烈だったが、それも敵わず吹き飛ばされる。

「消力ならずとも 自ら跳んで勢いを逸らしたにも関わらずこの衝撃か…ッ」
「円を超えた…螺旋の攻撃とは…まさに人智を超えた海神の暴力ッ」

絶体絶命かと思われたが、異世界に来る前の死闘、異世界に来た後の死闘の経験により攻撃を次々に回避。
ポセイドンの全身全霊の一撃すらも透り抜けたようにしか見えない精度で避け続ける。

「我が身では到底及ばぬと嫉妬した───」
「地下闘技場ピクル戦で刃牙さんが見せたあの武ッ」
「すなわち相手の攻撃をできるだけ接近くギリギリで───透り抜けるという武の境地ッッ」

極限まで無駄を切り落とした回避を行い続け、烈の髪を掴んだポセイドンが勝利を確信した所で。
超至近距離から突き上げるような蹴り、髭を足指で掴み、膝と肘の挟み込みから関節を極める。
少しでも動けば手首、肘、肩、頚椎を瞬時に砕けるピンチに完全に切羽詰まったポセイドンは…。

「この私が負けるなどと…許されんッ」

使わないと言ったはずの魔法の行使を行い、烈に雷を浴びせかけてしまった。
それでもなお生存している烈に驚愕する。

「な…何故だッ我が電撃が直撃して尚───生きておるというのか…ッ」
「稲妻は私の体の芯ではなく…肌を濡らす汗を伝い」
「身に着けていた暗器を経由し…地に流れたのだッ」
「素手のケンカに武器を使ったのはお互い様という事…」

重傷だが戦闘の続きを願う烈に対し。

「お前の勝利だ」

素手の約束を違え、ルール外の魔法を使った事に敗北宣言するポセイドン。

「強さとは自己の意を貫き通す力、我儘を押し通す力」
「お前もそう思うか」
「ならば、闘いの途中で勝ちを譲るという我儘を通したのは 貴方のほうではないのか?」

烈の頑固さに戦意を捨てて苦笑し、今度こそポセイドンは掛け値なしの賛美を贈る。

「お前は海神を二度も土に着け、ルール外の魔法まで使わせた」
「つまり至高の存在たる神を人間と同じ土俵に立たせたのだ」
「……人間としてそれ以上の我儘などあってたまるか」
「お前は強かった」

魔法により酒を生み出すのではなく、繊細な動作によりエア酒場を生み出し祝杯を烈とあげるのだった。


「大海の守護者…海神ポセイドンの名において承認するッ」
「今ッ此処より 烈海皇を名乗るが良いッ」

「…気持ちだけもらっておこう」
「我が同門にとって 海皇とは100年に一度…中国武術に命を賭した者達の中から」
「たった一人だけが名乗ることを許される 崇高な称号ッ」
「この世界で修業を続けたのち…今度は海神の土俵で再び戦い…」

「完全勝利した時こそ その称号を貰い受けるッ」

「…ふ…………まったく」

「どこまでも我儘な奴よ!」


配下

  • ゴーゴン三姉妹
美貌に嫉妬したアテナにより、人間ならば即死の蛇毒に石化の魔眼を持つ蛇の髪の化け物にされた三人。
ステンノーとエウリュアレは不死であり、末のメデューサは不死の代わりに類まれな美髪を持っている。

噂の美女に会いに来たと言い、魔眼を物ともしないポセイドンの情熱に負けたステンノーは、雷撃により塵と化しポセイドンの周囲を永遠に漂う星となった。
それを見たエウリュアレとメデューサはポセイドンに愛と忠誠を誓って部下となった。
本編では、ポセイドンの島に侵入した烈と戦闘になり、蛇の髪の連続攻撃も、目を閉じて戦える達人の烈には通用せず、
首筋に添えられた両手で、血流を停止され傷一つつけずに気絶させられた。
「まさか女は殴らねぇ主義とか?」「たまたまだ」

余談

その描写からヒシヒシと感じられるように範馬勇次郎を全力でオマージュしたキャラクターである。



まったく、どこまでも我儘な追記・修正よ


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最終更新:2025年05月31日 01:26

*1 一目見ただけで烈の消力の原理を見切った

*2 迫真の所作により本物と同じ幻影を見せる

*3 宮本武蔵(バキシリーズ)のエア斬撃と同じ技を使える

*4 異世界に流れた佐々木小次郎の物干し竿を愛刀にする剣の達人