登録日:2025/09/13 Sat 23:11:49
更新日:2025/09/16 Tue 19:26:48
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モロゾフ・ゼンツォフは猿渡哲也の格闘技漫画
タフ・シリーズの登場人物。
第2部『TOUGH』のハイパー・バトル本戦にて活躍する。
【人物】
ハイパー・バトルのR国ロシア代表。
モヒカン頭に全身が筋肉の塊のような体格をした壮年の男性。
ロシア・シベリアの自然に囲まれた小さな家に妻と一人息子の家庭を持っている。
決して裕福ではない生活だったが、家族を愛し、家族との暮らしを幸福だと言う良き父親である。
妻はガンを患ってモスクワの病院に入院しているため、現在は息子と二人暮らしであり、妻の治療費を稼ぐためにハイパー・バトルのリングに立つことを決意した。
現在は(おそらく)木こりや林業で生計を立てているアマチュアの格闘家だが、高校時代に学生ボクシングでチャンピオンになり、その後レスリングとサンボで世界一になった経歴を持つ。
ボクシングとレスリングでタイトルを保有しており、いわば格闘技のスーパーエリートとも言える存在である。
ロシアではその戦績と戦いぶりに畏敬の念を込めて『白い悪魔』との異名で呼ばれる。
【戦闘能力】
ボクシング、レスリング、サンボを掛け合わせた戦闘スタイル。
レスリングで鍛えたタックルを得意技としており、テイク・ダウンからの地獄のパウンドが最大の武器とされている。
三種の異なる格闘技でそれぞれチャンピオンになった実力は本物であり、総合格闘技の経験は少ないが、それを補って余りある技術と経験を持っている。
ハイパー・バトルの代表となった際に、アマチュア格闘家が代表に選出されたことに不満を持つ総合格闘家が挑んできたが、いともたやすく返り打ちにしてボコボコにしていた。
また肉体・精神共に非常にタフであり、常人なら死んでもおかしくないような致命的な攻撃を受けても怯むことなく戦闘を続行している。
その経歴や溢れ出る闘気から、ミノルから「かなりの強敵」と目されていた。
【活躍】
ハイパー・バトル一回戦の相手は
宮沢静虎。飢えた肉食獣のような殺気を纏い、出撃する。
日・露最強親父対決の火蓋が切られ、試合開始と同時にタックルを仕掛ける。
しかし渾身のタックルを膝蹴りで迎撃され、更にサッカーボール・キックをモロに受けてリング・ロープまで吹っ飛ばされる。
それでもなお闘志は消えず、臆することなく静虎に向かっていく。
強烈なパンチのラッシュを浴びつつも再びタックルを仕掛け、お お お お(PC書き文字)と雄叫びを上げながら意地と執念で無理やりテイク・ダウンを取ることに成功。
続けて得意のパウンド地獄をお見舞いしようとするが、一瞬の隙を突かれて三角絞めの反撃を許してしまう。
もはやこれまでと思われたそのとき奇跡が起こり、塊蒐拳に身体を蝕まれていた静虎が突如吐血する。
その瞬間モロゾフは三角絞めを極められたまま静虎を持ち上げ、全体重をかけてマットに叩きつける。
三角絞めを引き剥がそうともがくがそれでもなお外れず、更にリフティングからのバスターを食らわせる。
しかし静虎の三角絞めからは逃れられず、先に限界を迎えたのはモロゾフであった。
失神する直前、静虎に対して「格闘家として恥ずべき戦い方をしていないか」と目で問いかけ、それに対して静虎は「モロゾフと闘えたことを誇りに思う」と健闘を称えた。
そして、それとほぼ同時に病床の妻が息を引き取った。
妻の訃報は即座に息子に伝えられ、残念ながらモロゾフが血を流してまで取り戻したかった“温かい幸福な家庭”が戻ってくることは永遠になかった。
【関連人物】
「おじさんなんか父さんのパンチ一発で失神K・Oさっ!」
モロゾフの息子。名前は不明。
強く立派な父親を深く愛し、尊敬している。
試合前に静虎の元を訪ね、啖呵を切る胆力を見せた。
(“生きる”ということは“闘う”ということ)
ハイパー・バトルの舞台で相見えた強敵。
妻の治療費を稼ぐために戦うモロゾフの姿は、塊蒐拳に肉体を侵された静虎にリングに立って戦う意味、そして残り少ない人生を戦う意味を考えさせた。
この程度の追記・修正で終わるほど私の項目は脆弱ではない…
- 猿先生自身が「父」として◇哀しき過去…を背負ってるからタフシリーズは「親子」のドラマとなると描写が深まるんだ。不覚にもグッとくるんだ -- 名無しさん (2025-09-14 14:52:36)
最終更新:2025年09月16日 19:26