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SCP-4114-JP

登録日:2026/05/06 Wed 23:51:47
更新日:2026/10/03 Sat 21:13:31
所要時間:約 7 分で読めます





戻(もと)る罪(つみ)、悼(いた)むのだ皆(みな)、説(と)くか悪(あく)。
仇(あだ)の痛(いた)みを死(し)に記(しる)す以下(いか)、呪(のろ)いの毎夜(まいよ)のこの宵(よい)、魔(ま)の色(いろ)の廻(かい)する詞(し)に死(し)を見(み)たいのだ。
明(あ)く赤(あか)くと、涙(なみだ)の無体(むたい)見(み)つるとも。


SCP-4114-JPとは、創作コミュニティサイト『SCP Foundation』に登場するオブジェクトの一つである。
メタタイトルは「見よ、逆さ読み。」オブジェクトクラスはSafe。
連作「コウプス・コウパス」と深い関係があるオブジェクトである。

前提: コウプス・コウパスって?

コウプス・コウパスとは、「真桑(まくわ)友梨佳(ゆりか)」という名の女性の死体について描かれた作品群である。
「真桑友梨佳」という人物が何名も存在し、彼女らが毎回自殺する。その死体がそれぞれ異常性を持っており、SCPオブジェクトとして登録されている……という設定で描かれる。
記事ごとに真桑友梨佳の設定は大きく異なるが、一部共通している設定もある。例えば、真桑友梨佳の母の名は「真桑恵子」であることが多い。

詳細は該当項目も参照。

概要

SCP-4114-JPは、自殺した真桑恵子氏の死体。ついに娘だけでなく母も自殺したようだ。
真桑恵子は投身自殺したのだが、その際に頭から真っ逆さまに落ちたので、即死したという。

真桑恵子の自殺の原因は不明だが、後述のSCP-4114-JP-Aの内容が関与している可能性が高いようだ。
ちなみに娘の真桑友梨佳も既に自殺していた。これが原因で母の方も自殺したのではないか……? とも考えられている。
なお、真桑友梨佳の死体の方も別のSCPに登録されている。

SCP-4114-JPの異常性は、「近くに位置する白紙に短文を表示させる」というもの。この短文はSCP-4114-JP-Aに指定される。
SCP-4114-JP-Aは、明るい赤色の文字で書かれている。
そして、その内容は、回文、つまり元の文に対し、それを逆さから読んだ場合にも同じ文となる文である。
ちなみに、なぜSCP-4114-JP-Aが回文なのかは不明だという。

SCP-4114-JP-Aの一覧


ここからは、出現した順に並べられたSCP-4114-JP-Aの一覧、および「それに関して財団が補足した文章」を見ていこう。
なお、ルビおよび色は、SCP-4114-JP-Aに書かれていたものを再現して載せたようだ。
ちなみに、SCP財団のサイト上だとフォントも再現されている(明朝体になっている)のだが、アニヲタでは再現できないのでご容赦いただきたい。
実際に回文になっているかどうか確かめつつ読んでみよう。

SCP-4114-JP-A-1: この足掻(あが)いた命(いのち)の遺体(いたい)があの子(こ)

補足: 生前、何らかの理由で苦労した「あの子」が死亡したことが示唆される。「あの子」は、真桑友梨佳氏を指すと推定される。

SCP-4114-JP-A-2: 戻(もど)れない、メンタル耐(た)え切(き)れず、崩(くず)れ消(き)えたる短命(たんめい)なれども。

補足: 真桑友梨佳氏は、精神的に追い詰められ自殺したことが示唆される。

真桑友梨佳の自殺動機にはいろいろあるが、今回は精神的に追い詰められて死んだようだ。

SCP-4114-JP-A-3: 「自死(じし)をしろ、ゴミ」と見殺(みごろ)しを指示(しじ)

補足: 何者かが、真桑友梨佳氏を見殺しにするように指示したことが読み取れる。加えて、真桑友梨佳氏を自殺させようと追い込んだ/仕向けた/願ったことも仄めかされる。

SCP-4114-JP-A-4: 痛(いた)め付(つ)け、避(さ)け、冷(つめ)たい。

補足: 生前の真桑友梨佳氏は、痛めつけられ、避けられ、冷たく接されたことがいえる。

なんか物騒になってきたが、見殺しにされたり、いじめられたりしていたのだろうか?

SCP-4114-JP-A-5: 皆(みな)見(み)つめたのみ、助(たす)け聞(き)かず掻(か)き消(け)す民(たみ)のため、罪(つみ)な身(み)。

補足: 真桑友梨佳氏は助けを求めたが、周囲はそれを聞かず、見ていただけであったことが示唆される。加えて、それが「罪」であると主張している。

「いじめを見ていただけでも罪」みたいな理屈なのかもしれない。

SCP-4114-JP-A-6: 弔(とむら)うは通夜(つや)、「奴(やつ)は怨(うら)む」と。

補足: 真桑恵子氏は、真桑友梨佳氏を見殺しにした人物らを怨んでいる。

SCP-4114-JP-A-7: 「知(し)らないな」で、皆(みな)生(い)きていなさる。許(ゆる)さない。敵意(てきい)、並(なみ)でないなら、死(し)。

補足: 真桑恵子氏は、真桑友梨佳氏を見殺しにした人物らが平然と生きていることを許しておらず、この人物らに敵意を抱き、死を願っている。

SCP-4114-JP-A-8: 何(なに)しろ、この涙(なみだ)のため決(き)めたのだ、「皆(みな)の殺(ころ)し」に、な。

補足: 真桑恵子氏は、真桑友梨佳氏を見殺しにした人物らを、皆殺しにしようとしている。

……このように、娘を死なせた相手に対し、かなり敵意を抱いている様子だ。
それはそれとして、なぜ回文なのかはまだわかりそうにない。

そして、真桑恵子は、なんと呪術的な手段を用いたようだ。
SCP-4114-JP-A-9: 私(わたし)、怒(いか)り、「色(いろ)の呪(のろ)い」理解(りかい)したわ。

補足: 真桑恵子氏は、色に関する何らかの呪いを知った。

SCP-4114-JP-A-10: 「良(よ)い性能(せいのう)かつバレない、なれば使(つか)う」の威勢(いせい)よ。

補足: この呪いは、呪いとしての性能が良く、また呪いであると露見しにくい。

なるほど、呪いをかけるなら、性能が良い方がいいし、バレない方がいいだろう。
もっとも、「最終的に、呪われていると気づく」ことによって呪いの効果が上がる、みたいな説もあるが。

SCP-4114-JP-A-11: 反転(はんてん)は、呪(のろ)いなど連(つ)れてくるか。明(あか)るくて、レツドな色(いろ)の反転(はんてん)は。

補足: 呪いは、明るい赤色の文章を反転させることで発生させられる。

ん?

SCP-4114-JP-A-12: 読(よ)めや赤色(あかいろ)の回文(かいぶん)全部(ぜんぶ)。以下(いか)、呪(のろ)いか、殺(あや)めよ。

補足: 回文だと言われたら、言われなくとも逆さから読んでしまうだろう。

段々「補足」が主観的になってきている?
それはそれとして、赤色の回文を読むと、呪われ、殺められる……?

SCP-4114-JP-A-13: 読(よ)み返(かえ)され、そして「危害(きがい)が来(き)たれ」さえ返(かえ)された。危害(きがい)が来(き)て死(し)、それさえ加味(かみ)よ。

補足: 「逆さから読み返す」ということを、「害を返す」ことに見立てた呪いだ。

呪いには見立てがある。よくある例として、「藁人形を呪いたい相手に見立てて殺す」というのがある。
この回文は、「回文を逆さから読み返す」を「害を返す」になぞらえた呪いだったというのか?
そして、先述の「回文だと言われたら、言われなくとも逆さから読んでしまう」という心理も利用したのか?

SCP-4114-JP-A-14: 病(や)めと呪(まじな)う、それさえ可(か)に。逆(さか)さも見(み)たい文(ぶん)全部(ぜんぶ)、「痛(いた)みも逆(さか)さに返(かえ)されそうな字(じ)」纏(まと)めや。

補足: あの子に加えられてきた痛みを、お前らに返してやる。

もはや「補足」が、真桑恵子の怒りとなっている。

SCP-4114-JP-A-15: 既(すで)に祟(たた)り有(あ)り。多々(たた)に、です。



SCP-4114-JP-A-16: 死ねし






報告書はここで終わっている。どういうことだったのだろうか。


考察


まず、この報告書の後半は、「報告書がSCPの異常性に乗っ取られている」状態である可能性が高そうだ。

第一に、報告書に「呪い」がそのまま記されているし、報告書が急に終わっている。普通の財団がこんな状態にするとは考えにくい。
また、SCPサイト上の記事には「メタ」というタグが付いている。これは、「自身の報告書に影響を及ぼすSCP」などの意味を持つタグである。
SCP-4114-JPの正確な異常性は不明だが、自身の報告書に影響を与えられるようだ。少なくとも、真桑恵子は、呪いを報告書に載せることに成功している。

では、なぜ呪ったのか。誰を呪ったのか。

真桑恵子は、真桑友梨佳を自殺させたり、自殺しているのを見ていただけで助けなかったりした人を殺そうとしている。
そして、真桑友梨佳を自殺させている人として、「お前ら」という表現を使っている。報告書の読者に対して「お前ら」というからには、回文を読んでいる人のことを指すのだろう。

……この条件に当てはまる「お前ら」とは、SCPの著者らではないか?
SCP著者は、コウプス・コウパスの記事を書くことによって、真桑友梨佳を殺し続けている。
そうだとすると、真桑友梨佳を見殺しにしているのは、SCPの読者だといえよう。

前述の通り、真桑友梨佳は複数人存在し、その(ほぼ)全員が自殺している――いや、SCP作者によって自殺させられている。
彼女の母は、呪いによって、著者や読者に娘の痛みを返そうとしているのではないだろうか?



もちろん、これは一つの解釈に過ぎない。読者の皆様自身で考えてみよう。

余談


この記事のタイトル「見(み)よ、逆(さか)さ読(よ)み。」も回文である。また、ナンバーの「4114」も回文であるし、投稿された時刻である「23時32分」も回文っぽい。

当記事は、SCPの非公式なイベント「第2回 全日本学生SCP選手権大会」に参加している。
このイベントは、日本全国の大学等に存在する「SCP同好会」ごとに記事の評価を競い合うというもの。
SCP-4114-JPは参加作の中で最も評価が高く、「個人部門」にて1位を獲得した。




内容(ないよう)読(よ)みて、知(し)れた? 足(た)りた?
しなさい、書(か)き足(た)し。
回文(かいぶん)全部(ぜんぶ)活(い)かした奇怪(きかい)さ成(な)したり、祟(たた)れ。
してみよう、良(よ)いな?




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最終更新:2026年10月03日 21:13